[駅ビルトピコ2階]秋田の地酒をちょい呑みするのにぴったり : あきたくらす

ふと思い立って秋田です。
イタリアから帰国して1ヶ月、日本で美味しいイタリアンをいただこうと思ったらエッフェにこなければいけませんので、宇佐美さんに連絡して調整していただけた日に伺います。
秋田の旬の、しかもピンの食材を自在にアレンジメントする宇佐美さんしか作れないイタリアンを食べに伺うのは至福です。

今日は仕事を早々にに片付けて、午後の便で羽田から秋田へ。
夕方には秋田駅に到着しました。
まだエッフェの予約時間までは間がありますから、ちょっとこの時季の酒をチェックしに、あきたくらすに寄りましょう。

こちらは秋田の地酒を立呑みで楽しめるスペースです。
普通に土産物売場の端にあるので便利なんですが、駅に向かう通り道になっていて行き交う人も多いので、こんなところで酒呑んで喜んでると白い目で見られそですね。
でもそんなこと気にしてたら旨い酒はいただけませんｗ

では秋田美人のお姉さんに本日の飲み比べセットをお願いします。
今日は福禄寿の十五代彦兵衛、ゆきの美人山田錦6号酵母、それと一白水成の良心です。
素晴らしい組み合わせですね。

福禄寿の十五代彦兵衛は純米吟醸、美山錦を50％精米していますから純米大吟醸クラスですね。
爽やかで華やかな吟醸香で旨味がしっかり乗っています。
秋田の酒らしいふくよかな甘味もあってバランスが良い酒です。
これは買って帰ろう。

ゆきの美人山田錦6号酵母かあ、普段14号系を使うのに新政の6号酵母で醸すとは面白い試みです。
こちらも55％精米の純米吟醸で、すっきりとした甘口、後から湧いてくる柔らかい酸味、僅かな苦味も含めて旨い酒に仕上がっています。
これも買って帰ろうｗ

一白水成の良心は特別純米、ラベルの裏には秋田新酵母と書かれています。
美郷錦と秋田酒こまちで醸したこの酒は、最初は端正な印象でややミネラル感もありますが、徐々に甘くなって来て喉を滑り落ちる感覚が良いです。
きっと燗酒にしたら旨いんだろうなぁ・・・買って帰ろうｗ

摘みにがっこクリームチーズと燻製オードブルをいただいて、3種をゆっくり飲み比べするのはとても楽しいし、秋田の駅中で勝手に贅沢な時間過ごしてます。
続いて雪の茅舎の山廃純米をいただきましょう。
雪の茅舎はとても馴染み深い酒ですが、山廃は随分以前に一度飲んだきりで味は記憶にありません。

いただいてみると、良い意味で山廃らしくないｗ
すっきりとした素直な味わいでミルキーでもなければ酸味が尖った感じも皆無です。
それでも徐々にコクが顔を出してきて山廃らしさを主張してきます。
この酒はお燗したらかなり美味しいだろうなぁ・・・
お姉さんが燗酒にできますよとにこやかに仰いますが、早く言って欲しかった＆呑んじゃったｗ

では秋田が誇る米の新品種、サキホコレで醸した酒を呑んでみましょう。
食用米でまだ知られていないのに、これで酒を造るなんてなかなかすごい。
しかもお米2合付きっていうセットがあるから、地元消費に必死なのかな、
出羽鶴の純米吟醸です。
甘味が強いのかなと思ったんですが、案外あっさりしていてフルーティな印象です。
軽さもあって、従来の秋田の日本酒とはちょっと雰囲気が違いますね。
良くも悪くも秋田の酒じゃない感じがします。
あっさりすっきりなのは良いんですけど、残る感じがないので、工夫が必要かなと。

では最後に、一滴千両の無濾過しぼりたて原酒をいただきます。
秋田酒こまちを50％精米した純米大吟醸で、秋田の酒らしくやや甘味が強いです。
キリッと冷えて喉越し滑らかですが、どっしりした感じもあって呑み応えもありますね。
これも燗酒にしたら良い感じで印象が変化するんでしょうね。
あ、メニューの脇に「ぬる燗承ります」って書いてあった忘れてた＆失敗した・・・

秋田の酒6種類を少しずつ楽しむことができました。
サキホコレを日本酒にしているなんてことは東京では知る由もなく、やっぱり来て良かったなと。
全く雪のない秋田駅前（風は冷たいけど）を通ってのんびりエッフェに向かうことにします。
身体も温まったし、準備万端美味しいものをいただきます。
あ、次回は燗酒も楽しむことにしましょう。

ご馳走様でした！！

仕事で秋田に来ることなんてあるのかと思っていたらありましたｗ
お招きをいただいてセミナーです。
最近すっかり秋田にハマっていますから喜んで伺います！

午前中の打ち合わせも滞りなく終わり、あとは夕方からのセミナーに備えるだけ、早速秋田の秋の酒を物色しに駅ビルへ向かいます。
ホテルで少し休んでから会場に行けば良いので、朝飯前の昼酒ですえへへ。
駅ビルの中にちょっとした立ち飲みスペースがあるってとても良いですね。
東京駅の地下にもあったような気がするけど、自宅近くでは立ち呑む気にならないですから、やはり旅酒の魅力には抗い難いものがあります（勝手な言い分だ）。

先ずは1時間話して喉が渇いたので、なまはげIPAという秋田のクラフトビールで一人乾杯。
しっかり苦味のあるビールらしいビールです。
ホップの香りも申し分なし、泡まで旨いです。

本日の唎酒3種セットは雪の茅舎の美酒の設計、チトセザカリ、そして山本の白瀑ど辛です。
美酒の設計は大好きな酒で今回も菅久で買って帰ろうと思っていますので、早速試飲です。

美酒の設計は素晴らしい食中酒ですが、これだけ飲んでも美味しいという理想的な酒です。
華やかな香りはしますが、甘さは控えめで口当たりが柔らかく、和洋中華何と合わせても合ってしまいます。
余韻はあってもスゥゥ〜と消えてしまうので、いつまでも飲み飽きない酒ですね。
今日はいつもの金のいぶりがっこ（この店でも売ってる）で飲みましたがやはり旨口です。

チトセザカリ（カタカナ表記です）は千歳盛とは違うのか聞いたら新しい酒なんだそうで。
秋田美桜酵母を使って秋田県大潟村産の美郷錦を仕込んだ酒と裏ラベルに書かれています。
ふくよかな甘口ですがキレもあって後味がさっぱり。
呑み応えもあって印象的な味わいです。
これ美味いねぇ・・・菅久に有ったら買おうｗ

そして、ど辛。
これはそれほど好んでは呑みませんが、決して辛くはなくむしろ仄かな甘みのある酒です。
セクスィー山本酵母っていう命名が好きじゃないんですｗ
喉を通る時に辛さがピリピリと来る面白い酒ですね。

続いて花邑の飲み比べをしてみます。
雄町と出羽燦々ですね。
出羽燦々は前回秋田に来た時に菅久で購入してあまりの旨さに悶絶した酒です。
素晴らしく豊かな香り、すっきりした味わいと喉越しの良さ、そして甘味とキレが同時に味わえる傑作です。
芯出しが難しい米と聞いていますが、これほど見事に醸すとは吃驚です。
さすが髙木さんだ。

雄町も酒の方向性としては出羽燦々と同様ですが、甘味がより強い印象です。
果実のような甘味と柔らかな酸味のバランスが素晴らしい。
後味の良さというかキレもコクもある酒ってそれほどないですよね。
両関も好きですが花邑は素晴らしいセカンドラインに育ちました。
酒未来も陸羽田も合わせて呑みたいなぁ。

昼からぐいぐい呑む訳にも行かないので（当たり前だ）今日はこれくらいにして、ホテルに戻って一旦休憩です。
昼酒って美味しいなぁ・・・夜も楽しみですｗ

ご馳走様でした！！

秋田空港からリムジンバスで秋田駅に到着。
昨年からすでに3回目ですからもう勝手知ったる何とやらですｗ
ホテルに荷物を預けて、早速ランチ前に秋田市民市場へ向かいます。
真冬の旬の食材は何かな？楽しみです。

市民市場では、糖度の高い山内（さんない）人参、三関の芹、ひろっこ（浅葱の若芽）、ふくたち（結球させない白菜）や岩木山のなめこ、東京ではお目にかかれないサイズの舞茸などが地物野菜として売っていました。
これは帰りがけにまたたくさん買い込んでしまう気がするｗ
秋田の人は魚卵がお好きなんでしょうか。
どこの魚屋でも大量に魚卵が売られているのが印象的でした。

市場調査（まさに言葉通り）を終えましたが、まだランチまでに時間があるので、夫婦で軽く一杯引っ掛けようということになり、秋田駅の駅ビルに入っているこちらの店に伺いました。
時刻はまだ10時過ぎ、こんな時間から日本酒がいただけるなんて最高です。

ここは角打というか土産物屋の一角にある立ち呑みスペースです。
旅＆酒はいいなぁ。
ご当地の旬のもので握ってもらう旅寿司が大好きなんですが、旅酒も大好きですｗ

先ずは新政No.6のx-typeをいただきます。
華やかな甘味と香りはボトルのイメージと重なり、舌の上にとろりと残る旨味が長めの余韻を生みます。
これは摘みの要らない酒ですね。
それでいて和らぎも不要なくらい、ある時ふっと消えます。
この儚さも日本酒特の風情です。
新政っていい酒だねぇ、改めてそう思います。

さて次は何を…と目に留まったのは唎酒セット。
今日は新政ラピスとゆきの美人大辛、それと花邑の陸羽田（りくうでん）です。
他の酒は兎も角、陸羽田が呑めるなら是非！
高木さんから良い酒に仕上がったから機会があったら呑んでみてくださいと言われて早5年、漸くこの日が来ました。
では3種セットの最初に花邑陸羽田を謹んでいただきます。

芳醇な香りです。
メロンのような甘い香りがありますね。
たしかに山形の酒のイメージです。
味わいも甘さが最初にきて、その後酸味と僅かな苦味というかコクが感じられます。
これはもっと温度が上がったら味が変わるでしょうね。
このまましばらく置いておこう。

ゆきの美人超辛は、日本酒度が＋17ととても秋田の酒には思えませんが、呑んでみると辛いというよりキレがあるすっきり感の強い酒で、舌にはほんのり甘味が残ります。
もちろんピリリと舌先に来るのですけど、世の中には＋30なんていう常識外れの酒もありますからこれは十分旨い範疇です。
しかも海老の塩辛（といっても塩辛くない）との相性抜群、酒肴との相乗効果もある酒呑みのための酒ですね。

新政ラピスはバランスの良い酒です。　
軽い酸と華やかな新政らしい香り、火入れでも生酒のような柔らかさがあります（これは生酒ですか？と秋田弁で応対してくれるのが嬉しくて店の女性に聞いちゃいました）。
一言で言えばフルーティでしょうか。
とても優等生な印象ですが、進んで選ぶ酒ではないかな。
ラピスというほどの強いテリも色もないので、ネーミングも含めて設計し直したほうがいいように感じます（おっと自分が辛口w）。

さて陸羽田の温度が少し上がったとことでもう一口。
ますます十四代っぽい印象です。
甘味が強くなったぶん、コクもしっかり感じられます。
どっしり感が出ました。

厚く切ったいぶりがっこと合わせましたが、陸羽田の強さが引き立ちます。
これも食中酒というよりは、ちょっとした摘みで酒だけを楽しむ感じかな。
こういう酒は美味いんだけどずっとは呑んでいられないw
偶に一合呑んで旨い酒だねー！じゃあまた半年後に会いましょう！っていう感じです。

新政No.6のx-typeをお代わりして（こちらも温度変化を知りたかったのですが印象は然程大きくは変わりませんでした）、佐藤卯兵衛という見慣れない酒があったのでお願いしてみます。
聞けば新政の創業者の名前を冠した限定酒とのこと、それは是非いただきたいです。

うん、良い意味で新政っぽくない。
甘さも香りも強く主張してきませんが、旨味ははっきりしていて質実剛健というか、ややミルキーな感じが新政かなと思わせる程度、印象が全く異なります。
なんだこんな酒も造れるんじゃないかw

生酛の米の感じもしっかりあるので、これは燗つけてもらいましょう。
ちょっと熱めにして欲しいけど無理かまあいいや。
香りが立ちますね。
旨味もグンと増しました。
これは旨いねぇ。

あ、もう12時前じゃないですか！？
ランチの予約に遅れてしまいますｗ
10時過ぎから気がついたら1時間以上経過していました。
立ち呑みでも長っ尻っていうのかなｗ言わないか。

ではランチに向かいます！
ご馳走様でした！！