地酒と料理を楽しむための : 酒盃

私が崇拝する居酒屋探訪家　太田和彦さん
そのお方が　秋田　いや　東北の中でも随一と太鼓判を押したのが酒盃

ここで呑むことを長らく楽しみにしていました。

楽しむためには、この居酒屋のルールに従わねばなりません。
行かれる方はその覚悟を持たれたし。

まず完全なる予約制
予約電話は行く希望日の一ヶ月前の１４時から１８時まで

携帯　タブレットなど使用禁止　
どうしてもケータイをチェックしたければ自分の膝から足の下で隠れて。

でもこのルールは、私が座ったカウンターだけの決まり？　座敷はどうなんだかわかりません。
カウンターのお品書き立てに、この注意事項が表示されています。

最初この警告の説明文が目に入っていなかった私

「お酒とお料理の写真を撮ってもよろしいですか」
そういつもの通りに聞いたら、やんわりと男性スタッフの方に断られました。

でも座敷って撮り放題なのではないかと。

文句を言うつもりはありません。でも　某グルメ芸能人がここを取材
カウンターでバシバシ撮った写真を見たことがある。

芸能人と一般人の格差たるを感じない訳にはいきません。

でもそんないちいち写真を撮るミーハーなお客さんだけって事はないので、
他の飲み食いしている他のお客さんの迷惑になるからって理由はよくわかる。

なので今回、酒盃の建物と後で頂いた酒杯の名刺のみ。
お酒とお料理写真は一切ありません。

きおく！　記憶かあ〜　目に焼きつけよう　キオクは久しぶりです。

話を戻しましょう。

予約電話の時に　４千円　又は　５千円のコースどちらが希望かを聞かれました。
５千円だと店主自ら打った蕎麦が付くそうで、私はそちらのコースを選択

ただ実際に行ったらお品書きはあり、常連さんは単品注文
その境目がよくわかりません。でも初めてならコースの方が楽はラク

うる覚えですが、コース内容は以下のとうりです。

付き出し小鉢６品（お膳のお箱に綺麗に並べられて）

刺身３〜４品（皮を軽く炙った真鯛が印象的）

天ぷら（ワカサギ・万願寺唐辛子・ふきのとうなど）

比内地鶏の石盤焼き（固形燃料の焼き台で自らが焼く）

カニの茶碗蒸しのようなものに餡をかけたもの

自家製豆腐のしんじょ

きりたんぽとキノコの土鍋風

冷たい蕎麦

出されるたびに丁寧に料理の説明をいただけますが、正式名は完全に忘れました。
なのでザックリな内容説明をしましたのであしからず。

地酒の種類は完璧満載　一升瓶が並ぶ冷蔵庫がカウンターから拝めます。

私が頂いたお酒は以下のとうり

エビスの生ビール　

雪の茅舎　山廃（お燗）

まんさくの花　亀の尾（限定酒）

あと飲んでみたかったのは　雪の茅舎「美酒の設計」
この地酒かなりの人気でいろんな席でひっぱりだこ　結局あきらめました。

お燗は一合　限定酒は小さい湯のみ一杯ほど
価格は８００〜９００円ほどです。

お燗の温度も「人肌」とかなんとかいろいろ
温度で名称も細かく表示されていて、かなりのこだわりを感じました。

お料理、特に刺身は、舞妓さんが食べやすいような
おちょぼ口でいただける感じの小さめな盛り付け。

店主自ら焼き上げるうつわの数々も、料理と地酒を格別に美味くする要素になっています。

コースなので、その人が食べ終える頃合いを見計りお次の一品がはこばれる。

「２０時までに帰らねば」　とか　時間が無い時など、その人の都合を聞いてくれます。

そんな時は二品ぐらいかぶって、早々と料理を出してくれたりも。
実際そんなお客さんがおられましたので。

仙人のような立派な風貌の店主は、
手が空くとカウンターのお客さんにたちに何気なく話しかけて来てくれたりもしました。

その気使いが優しかったです。

話しかけてくれたお隣のご夫婦は店主と気兼ねない会話をされていて、
てっきり地元の人かと思ったら神奈川の人

この北国らしい情緒ある雪の季節に毎年来られると言われていて、とても印象に残りました。

大衆居酒屋とは言えないでしょう。料理やさんですね。

１人身で、初めて行った私の感想は、ちょっと堅っ苦しい。
２人の方がしっくりと楽しく、シチュエーションが良いと思います。

客席にはクツを脱いで上がります。
下駄箱に予約者の名字がしっかり表示　男性スタッフさんに玄関までお見送りも。

かなりしっかりしたポリシーと、一献楽しむためのモラルのこだわり

地酒と料理以外　そういう面でも　そうでなければ
太田さんも「東北一！」そう断言しないだろうと納得しました。