: 麺創 なな家

2024.2.10

⚪︎山六そば　塩　1100円
◾️食後の印象
半生感ある鰹節で引き締められた一杯。

外観は淡麗系の潔い雰囲気に海老、鰹節が目立つ。和食上がりの店主ならではの主張にも思える。
香りも鰹節。スープは、魚系の出汁の後味に微かな薫味と雑味。トッピングのチャーシュー、鰹節周辺はスープに影響し深みが増されている。表面に薄ら油膜もあり、鰹節の後味をマイルドにしている様に感じる。他に箸が向かわず、スープだけで蓮華を何掬いしても飽きない繊細で絶品なスープ。塩角なく塩の主張は控えめ。
海老を食べビックリ！甘いしスープとの相乗効果な旨味。彩りだけでは無く螺旋に丸まり、見た目、旨味も確り。
麺は平打ちのよく茹で、整麺され箸で持ち上げるとズッシリした重みがある。消化しやすく体に優しそうな麺。
チャーシューは質の良さそうなロース、トンカツ肉の様な旨味ある肉質に、ややパサっとした繊維を感じる肉にスープの旨味が足されると、更に良き、脂身も甘く上品なロース肉、一方、豚バラはトロトロで箸だけで解れチャーシュー二種の対比も楽しい。
メンマ、三つ葉の茎みたいな薬味。
トッピングとしては非常に珍しい鰹節は、スープに浸され半生感ある、スープを引き締め、トッピングとしても濃厚な旨味あり、スープからの旨味も足された印象。

淡麗塩の中に確り個性が輝く、魅力的な一杯。

ご馳走さまでした。

2024.2.7

⚪︎鶏豚骨魚介醤油（いえけー）950円
◾️食後の印象
後味スッキリな家系インスパイア

香りは家系そのもの。スープは序盤は鶏油に豚骨醤油、後味が潔い程スッキリ！重厚な満足感を引っ張らないフィニッシュ。塩気はかなりあるが後味のせいか全く気にならない。
麺が秀逸！平打ちの膨らみある縮れ麺は、単体、束で啜っても麺肌が滑らかで艶やかな啜り心地。
チャーシューも変わり種、豚だがフィレ肉的な肉質にして脂身の塊が入り混じる、やや肉繊維のパサパサさはあるが、あまり他にはない肉厚チャーシュー、ほうれん草、メンマ。
海苔はスープに浸され解れかけ、深みがあり明らかに質の良い海苔。梅か大葉の様な隠し味。

このスープにこの食感の麺のギャップとスープ後味に主張を感じる。

次回は久々に山六そばを戴きたい。

ご馳走さまでした。

2022.8.20(土)18時 待ちなく着席

○冷やし八丁ふわっとろろ　1150円　麺大盛り100円
■食後の印象
アートならーめん、歴代イチのお気に入り

表面にミキサーでふわふわにした、とろろ。中央に卵黄、周囲に七味や塩気強い海苔の刻み切り。
スープを戴く、冷製味噌スープ。八丁味噌らしく、豆感残り濃厚で後味に特有のクセ。
麺を戴くと、太めで味噌煮込みのうどん的な、固茹で芯残しを冷やしてシメたコシで再現。食べながら笑顔になり、夢中になってしまった。
非常に好みが合っただけては済まない、美味。
店主のTwitter通り、ナスとの相性が凄まじい、シナジー効果。ほうれん草もお浸しっぽい切り分けに、シャキシャキした切り分け、ささみも美味。表記は塩蔵ささみ。初耳で携帯で調べたら、食料の保存方法の一種らしい。イカす！キザだなぁってくらいイカす一杯。

ラー好きにオススメな限定麺、気になる方は是非。

素敵な一杯をありがとうございました。
ご馳走さまでした。

2022.8.4(木)11時30 待ちなく着席

○冷やしマタギそば鹿　1400円
■食後の印象
鹿肉を主役にした一杯。

スープはややとろみある。鹿骨、牛骨、焦がし醤油との表記だが、私は醤油より鰹節と椎茸の味を感じる。直球勝負なスープ。
麺はかなり低温で締められた平たい麺。コシと冷たさが小気味良い。
鹿肉はレバーの様なコク。肉片は微かに感じるが意外に柔らかい。鹿肉とスープの相性が良く。鹿肉が主役の。自然が主役だからシンプルな構成にしたのかな？旬の鹿肉堪能しました。

ご馳走さまでした。

2022.7029(金)13時15分　待ちなく着席

○ブラックダイアモンドつけ麺　1280円　替玉280円
■食後の印象
なぞなぞの様な一杯。答えは分からない…

つけ麺というかラーメン麺と同程度の太さの麺。麺には胡椒と何かを焦がした物の香ばしさ。カラスミみたいな色味の粉が混ぜ合わさる。香ばしく、苦味あるが旨味あり。

つけ汁は煮干し。表層は煮干しだが椀底に前述の焦がし胡椒、そして捉えられない甘味と酸味の旨味成分にブラックダイアモンドが絡み絶妙。

替玉は海苔に干し柴海老。椀底に甘海老オイル的な油。
つけ汁と絡み合い、オイルと海苔が混ざり最後はつけ汁もマイルドに飲み干せた。

ブラックダイアモンド？つけ汁の出汁？ってか、つけそばw

美味しさは勿論、調理とは対話な、なぞなぞ感ある一杯。
ご馳走さまでした。

2022.7.27(水)18時5分　待ちなく着席

○鹿肉の汁なし坦々麺　1100円。
■食後の印象
旬の鹿肉ミンチに引けを取らない麺と汁。

スープ表面、舌先に花椒塩に辛味、上質に感じる黒酢、スープのゴマがバランス良く後味を円やかにさせる。ってか汁なし…w

麺はよく茹でのランダム切り。刀削麺みたいなビジュアルで薄く平たい部分とうどんくらいの太さが一本の麺に存在。強めのウェーブも相まりスープの様々な味要素と合わせて表情が変わり続ける。

鹿肉は店主がTwitterで今から盆過ぎが旬、の言葉通りの円やかなコク。鹿肉特有の味にパサパサ感なく乳脂肪が加わった様なコク。

らしさ全開の一杯。

ご馳走さまでした。

2022.3.11(金)19時
待たずに着席。

○鍋振り辛みそタンメン1150円。
■食後の印象
語りかけてくるかの様な一杯。感服！

興味が湧き香りを感じると、柚子胡椒？まさかなと思いつつ、スープ表面を掬うと柚子胡椒！ネーミングに裏切られて嬉しくなる。スープを掬う、柚子胡椒にスパイシーな辛み、味噌は感じられない。椀から直で飲むと香りが良い。

麺は中細ストレート、加水低めで生麺っぽい。ネットリした歯触りに和と洋の辛みが絡む。小麦の味わいも存分に楽しめ、スープとの相性も抜群。

トッピングは豚肉、白菜、油揚げ、ほうれん草、半玉。
豚肉はチャーシューでは見ない形状の煮豚、野菜炒めの豚肉っぽい外観。こちらも裏切られxoジャンらしき味わいに煮豚なのに焼き豚の味わい、白菜は糖度高めでアクセント良き、油揚げははんぺんみたいな、厚揚げみたいな味わいでこれまた良き、ほうれん草の彩りに半玉の黄身が程良い味わい。

半田市のお店と近しい印象を受けるが、店主のハートというか思想が語りかけてくるかの様な印象深い一杯。

ご馳走さまでした。

2021.8.27
iekイエケー880円。

濃厚魚介鶏豚骨醤油…らしい。

日本が誇る、和出汁。
昆布と鰹節から取る和出汁に拘り、なかなか触れ合わない折角の味わいを想い、本物を提供しその味覚を繋げていって欲しい。

ジビエ。
野生鳥獣の持つエネルギーは貴重。しかし飲食店では、カジュアルな価格で提供されていない。人間が乱した生態系…提供しやすい価格にし、乱れたバランスを取るのも人間の使命との考え。

この二点に拘ったお店です。

スープ、美味しい。名前通り豚骨醤油だが、最初に魚介、後味は醤油がきちんと主張。チャーシュー周りからは薫味も感じる、絶品！

麺、平打ちのやや太麺、やや縮れ。ヌメヌメの高加水。弾ける様な感触。

チャーシュー、厚みがある。肉質が非常に良く軽く薫製してある。非常に好み。
メンマ、太く短く歯応えあるメンマ。

本当に美味しいと思うラーメン。この価格でいいのかな？って素直に感じる程。

やはり、大好きなお店。

2021.7.28
新　山六そば880円、海鮮丼450円。

大好きかつお気に入りな店。

スープ、品が良く優しい味わい。高級和食の出汁の様、山六鰹節の後味がただただ、さり気なく美味しい。完飲するとお碗の底の方は牛テールスープの様な味わいが、美味しい。
麺、加水も程よい平打ち麺、唇や歯で噛むと弾力と甘みが感じられる。やや量が多いのが…
メンマ、甘い。表面にフルーツのような甘み。
チャーシュー、ややパサつくが範疇。生ハムのような味わい。

海鮮丼、漬けにしてあるケンサキイカとマダイに白胡麻、大葉、卵黄がトッピング。白米と魚の間に自然薯にあおさを混ぜ合わせた物が入っており、混ぜ合わせるて食べると魚にネットリまったりが重なり合う味わいが素晴らしい。

カウンターから店主を見ていると非常に良く動いているのが分かる。麺のチェックはかなり細かく、常に手を動かしている。全てを自分で調理する姿勢や、メニューに書かれている店主の考え方にも共感できるし、根っからの職人なんだと感じました。
やや時間はかかりますが、美味しいので満足します。
お腹いっぱいになりました。ご馳走さまでした！