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店名 |
ロビン
|
---|---|
ジャンル | 喫茶店、カフェ |
お問い合わせ |
052-481-2329 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
【公共交通機関】 中村日赤駅から548m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
~¥999 ~¥999 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
20席 (カウンター12席 テーブル席 4人×2卓) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 3台程度 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト |
公式アカウント | |
オープン日 |
1957年 |
備考 |
創業半世紀以上。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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中村区寿町。名古屋滞在の最終日。この日もかつての中村遊郭跡地をそぞろ歩き。前回は、雨の中を夢中で歩き回ること約3時間余り。途中食事休憩を取ったとはいえ、身体が冷えきったせいか、次の日からくしゃみ、鼻水、のどの痛み。どうやら風邪を引いてしまったようだが、のめり込むと周りが見えなくなる悪癖は、一生直らないのかもしれない。
今日は打って変わって小春日和。いやむしろ歩き回れば少し汗ばむ陽気といえそう。多少熱っぽいせいか、歩くペースも普段よりゆっくり目だ。そんななか、前回未踏の小径にて風呂屋の煙突を発見。近づいてみると軒唐破風の見事な建物。なんと掲げられた看板には廓温泉と書かれていた。まさにこの地ならではの名称だが、自宅に帰ってから調べてみると、正式名称はくるわ湯。残念ながら2007年に廃業したとのこと。
そして中村日赤病院の方角へ歩いていくと、今度は、ブロック塀にアーチ型の入り口、アール・デコ調のファサードが特徴的な寿湯。時代を感じさせる赤いホーロー看板には、中将湯温泉特約浴場と書かれていた。中将湯は、漢方や入浴剤で有名なツムラが、創業以来100年以上の長きにわたって販売を続けているロングセラー商品。元々は初代津村重舎(ツムラの前身•津村順天堂の創業者)の母の実家である、藤村家(奈良県)に代々伝わる婦人病の妙薬だったという。遊郭(特飲街)周辺には、銭湯、神社、病院(産婦人科)、風俗店がつきものと云われるが、確かにこちらでも、寿湯やくるわ湯、素盞男(スサノオ)神社に中西産婦人科病院、ソープランドときっちり基準を満たしているようだ。
その後も新大門商店街の赤線当時から営まれる古い商店をいくつかカメラに収めつつ歩いていると、中村観音の向かい側に映画館を発見。側面はトタン張りながらも相当歴史を感じさせる佇まい。こちらの中村映劇、劇場としては名古屋最古の成人映画専門の映画館。戦前は芝居小屋だったものの、戦後は映画館として再スタートを切ったという。交通量の多い太閤通りから一本入った立地も手伝って、まさに遊郭の地にすっかり溶け込んでしまったかのようだ。
慌ててカメラを向けようとすると、私の目の前をすうっと、ピアゴのレジ袋を荷台に乗せたご婦人が自転車で近づいてくる。訝しげな表情でこちらをちらりと見やるも、そのまま通り過ぎてしまった。間違いなく奇人変人扱いされているに違いない。入り口横には、上映中と次回予告のポスターがそれぞれ貼られていた。
「触らせる恥淫のドレス」、「いくつになってもやりたい不倫」など口にするのも憚れるタイトルが勢揃い。「お掃除女子至れり尽くせり」とのタイトルポスターには、サービスに関するお問い合わせ今すぐ連絡お待ちしておりますとキャッチコピーが書かれていたが、電話番号がないので問い合わせのしようがない。もし私が健康体だったら、このまま映画鑑賞といきたいところだったが、生憎風邪気味のため泣く泣く立ち去ることに。
名古屋駅へ戻ろうとする道すがら、寿町にて一軒の喫茶店を発見。その佇まいに、萎れかけた私の身体に精気が漲るようだ。店の正面は、透視図法による扉を表わす看板が木枠にて形作られ、黒いガラス戸の奥は窺い知れない少々怪しげなな外観。もしこの店がスナックだったら、請求金額が怖くて入るのを躊躇するのは間違いない。恐る恐る扉を開けると、店内には複数の客。いずれもカウンター席には、中年男性一人客、八十路の老齢ご夫婦の3人。そしてカウンター内には、そのご夫婦と同年代か、白髪のママが笑顔で迎えてくれた。こちらのママは清潔感のあるストライプシャツを着こなし、壮健なご様子。入り口近くのテーブル席に座ると、メニューを見なくとも、アイスティーを注文した。
店内は、内装や調度品もまるでバーを感じさせるレトロモダンな趣き。BGMはジャズが流れて、開店当初はこの界隈ではかなりお洒落な店として流行ったかもしれない。アイスティーを頼んだ直後に、ママはポットでお湯を沸かそうとするのが見える。最近では、業務用や作り置きも珍しくないなか、わざわざ一杯ずつ作っているようだ。
その間にスポーツ新聞でも読もうと思って、地元の中日スポーツをラックから取り出す。気になる中日ドラゴンズの試合結果は、昨日もヤクルトに負けたようで、今シーズン対戦成績はなんと5連敗。完全にカモにされてしまっているが、新聞記事では新外国人グスマン復調の兆しと書かれている。中日新聞社傘下の球団とはいえ、強引ともいえるスーパーポジティブな論調には笑うしかない。
しばらくして、アイスティーが到着。小皿には豆菓子とハッカキャンディ。名古屋(愛知県)の喫茶店は、コーヒーや紅茶を頼むともれなくピーナッツやおかきが添えられるのが基本。かつて上京したての頃、500円以上のコーヒーにすらお菓子も何もつかないことに、びっくりしたのも今は懐かしい思い出。
豆菓子を齧りながら、新聞を捲っていると、高齢のご夫婦だと思っていた二人が、会話のやりとりからご近所仲間ということに気づく。「孫が税理士試験に受かったのはええとして、『おばあちゃん、一人で食べていけるで、結婚はしないからね』と言うんだがね」と名古屋弁で隣の男性客に語りかける。二人が織り成す独特な名古屋弁のイントーネーションが、ジャズピアノの旋律と相まって不思議な曲調を生み出すかのようだ。
その後客のおばあさんは、「疲れたで、外に出て涼んどるでね」と言いながら、お代を払い終えるとゆったりとした足取りで帰ってしまった。その直後に店の奥からマスターが顔を出す。こちらのご主人もママより年上のようだが、客とのやりとりから察するにママと接客の交代時間だったようだ。「そんな立ったままでは疲れるで、こっちに座って話でもしてちょうだゃあ」と、先ほどおばあさんに帰られた高齢の男性客のリクエストに、マスターはつくり笑い。
アイスティーも飲み終えて、新聞を片付け身支度を整える。マスターに近づきお会計。値段はたったの300円。名古屋でも標準以下の金額か。おつりを渡す指先は若干震えているようだが、一日でも現役で続けてほしいと心から願う。店を出るため扉を開けると、道の向こう側の日陰にて、買い物カートを椅子代わりにして座っている先ほどのおばあさんに、しっかりと目が合った。