やっぱり夜がオススメ : 手挽きそば 一心

名古屋で一番美味しいと思っているそば屋なのですが、家から遠いのでほぼ1年ぶりの再訪となりました。

週末の夜にお邪魔しましたが、開店時に待っていたのは我々のみ。

やっぱり夜の方が気軽に使えてオススメですね。


まずはアテをいただきながらビールや酒をぐびぐび。

前回いたく感動した特製玉子焼きはやはり出色のデキ。

今回は全く焦げ目がなく見た目もキレイでしたし、味ももちろん最高。

今までそば屋でいただいた玉子焼きの中で、間違いなくナンバーワンです。


一方天ぷらは素材は良いものの油っぽい仕上がりで、海老も火が入り過ぎで全然ダメ。

絶品の玉子焼きと比較すると、こちらはまあ普通かなと。

毎回同じ感想なのでいい加減頼まなければいいんですけど、同行者が食べたいと言ったので。


この日のそばは二八、木曽、在来をいたたきましたが、木曽の圧勝。

ナッティな甘味と香ばしさが特徴的で、太過ぎず固過ぎず啜る楽しみも味わえました。

最近は粗挽き太打ちの求道的なやつより、スムーズに手繰れるのが好みなので、二八も良かったです。

こちらのお店の二八はそこらの店の十割より、余程そばの味わいがしっかりと楽しめます。


わさびはすりたて生わさびでないと本わさびでないのがちょっと残念。

これだけのそばなんですから、全て本わさびにすればいいのにと思います。


今回は若い男性店員のサービスがイマイチでした。

そばは後でとお願いしているにも関わらず、最初にそばの盆を運んでくるんですよね。

「後でとお願いしましたが？」と、暗に邪魔だと伝えるも意に介さず。

おかげで、テーブルの3/4が埋まった窮屈な状態で、そば前を楽しむことになりました。

ともあれ、どうもご馳走さまです。

久しぶりにお邪魔しましたが、やっぱり夜の方が空いていますね。

開店時には3組しか待ちがおらず、開店後でもスッと入店できる感じでした。


さて、そばの前に軽くつまんで一杯やらせていただきました。

お初の特製玉子焼きはめちゃくちゃに大きくてビックリ。

2人前くらいという案内と980円という価格設定からそれなりの大きさを想像していましたが、そのハードルを超えてきました。

表面に焦げがちらほらあって見た目はちょっとアレなんですが、味は今までいただいたそば屋の玉子焼きの中でも一番かも。

とにかく玉子自体の味わいが濃厚で、ぷるぷるジューシーな焼き上がり。

だしたっぷりなんですが徒に強くはなく、質の良い玉子本来の味を活かした塩梅が絶妙でした。

丁寧に何度も巻いたというよりも、少ない回数でえいやっとまとめた感じでしょうか。

良い意味で空気が入っていたりキメが粗くランダム性のある食感で、焦げ目の香ばしさも良いアクセント。

そのおかげか、この量でも飽きずに食べられました。

でも、650円でハーフサイズなんかがあったら、そちらの方が嬉しいかもしれません。


えびと野菜天盛りも玉子焼きに負けず劣らずなかなかのボリューム。

肝心の味はというと、前回とあまり印象は変わらなかったですね。

衣が全体的に厚めで、サクサクとした食感は良いのですがやはり油っぽさが気になりました。

えびはこの値段でこの大きさ、この量ということから推して知るべしですが、素材的にちょっと厳しいレベル。

そして、きすもそうですが、火が入り過ぎでした。

一方野菜の質は良かったです。

特ににんじんは全くえぐみがなく、甘味が強くて美味しかったです。


シメのそばは江戸十割ざるが特に好みでした。

丸抜きの中太打ちで、程良い歯応えと弾力、粘り。

咀嚼する程にそば本来の繊細な甘さや香りが楽しめました。


その次にいただいた在来の十割ざるは、よりそばの風味も強くこれもなかなか。

ただ、江戸十割ざると比較してしまうと味わいも舌触りもざらりと粗く、求道派ではない身としては江戸十割ざるの方が好みでした。


こちらのそばつゆはやはり中太打ちから太打ちのそばに対しては弱いですね。

もっと濃厚でコクのある辛めのつゆを用意してほしいです。

また、このクオリティのそばに対し、薬味のわさびが本わさびじゃないのも残念でした。


酒の品揃えも相変わらず微妙。

店主さんは下戸なんでしょうかね。


色々書きましたが、玉子焼きは絶品でしたし、そばのクオリティの高さもやはり名古屋屈指かと。

次回は玉子焼きと未食のにしんでもつまんで、それから二八や江戸十割ざるでシメたいですね。

どうもご馳走さまでした。

近くに用事があったので、3年半ぶりにお邪魔してみました。

平日の11:45ぐらいに到着しましたが、駐車場はほぼ満車。

しかし、店外の待ちはごくわずかで、割とすぐに席に通してもらえました。


せっかくのそば屋なので、まずは蕎麦前をいただきたいところ。

しかし、つまみは天ぷらを除けば仕込みさえしておけばすぐ出せる簡単なものばかり。

酒も七笑と久保田とか、残念過ぎるラインナップです。

店主さんは下戸なんでしょうか？


それはさておき、まずは自家製味付け山菜で一杯。

山菜は意外なことに温められての提供。

個人的には常温の方が好みですし、何より味付けが甘ったるくて苦手。

そういえば以前いただいたそばつゆも甘めでしたし、店主さんは甘い味付けが好みなんでしょう。


前回良い印象のなかった天ぷらは、やはり全体的に油切れが悪いですね。

とはいえ、素材も油の質も良さそうなので、そこまで嫌味はありませんでしたが。

あなごも美味しかったのですが、気持ち火が入り過ぎたようで、衣もカリカリクリスピー。

もっとサクッと軽く揚がっていると良いのですが。


ということで、そば屋飲みとしては不完全燃焼だったのですが、肝心のそばはとても美味しくてビックリしました。

二八と十割、在来種を連れとシェアしましたが、そばの香ばしさ、甘味、香りともに非の打ちどころがないですね。

滋味深いとはまさにこのこと。

粗挽きのそばでもきちんと長く繋がっているのも素晴らしいです。

また、太打ちのそばでも嫌な固さはなく、程良い歯応えと弾力のある食感がたまりませんでした。

これは名古屋に限らず、東海地方でもかなり上位のそばなんじゃないかなと思いました。

最近そばを食べ歩いていないのにこんなことを言うのもなんですが、そう言いたくなるくらい美味しかったです。


一方つゆは普通に美味しいとは思うものの、相川らず甘めですしボディも弱いですね。

細打ちの二八ならともかく、太めの十割や在来種にはもっとコクと辛さがあった方が合うかと思いました。


総評として、つまみや酒の品揃えには不満を覚えましたが、そばの美味しさは世間の評判通り群を抜いていました。

これで蕎麦前も楽しめたら、4.5点くらいつけてしまうかも。

毎日混雑していて大変だとは思いますが、つまみと酒メニューの改善を切に望みます。

どうもご馳走さまでした。

久しぶりに美味しいそばが食べたいと思い、家から比較的近くで有名な一心さんへお邪魔しました。

平日だというのに開店前には10人ぐらい並んでいましたから、さすが人気店と言うべきでしょうね。


二八の田舎そばと粗挽きの十割、そして手挽きのがんこざるがいただける味くらべをいただき、えび天ぷら盛りをシェアしました。

まずは天ぷらのお出ましです。

他のレビュアーさんの感想を見ると高評価が多かったので期待していたのですが、これは全然ダメでしたね。

たまたまなのかもしれませんが、油でベトベトで全くカラッと揚がっていませんでした。

素材や油は良いものを使っていそうなので、油ギトギトでどうしようもないという感じではないのですが、結構残念なデキでした。


一方そばはさすがに美味しかったです。

太打ちのがんこざるは、すするよりももぐもぐ噛みしめて美味しいタイプ。

香りはあまり立ちませんでしたが、そばの甘味、滋味が楽しめました。

粗挽きの方も香りはあまり感じられませんでしたがなかなかでした。

十割にしては比較的長く繋がっているので、がんこざるとは違ってすする楽しみがあります。

意外なことに一番香ったのは北海道産の蕎麦粉を使ったという二八の田舎。

味わいは前者二者に劣りますが、すーっと鼻に抜ける香りが良かったです。

ところで、田舎、粗挽き、がんこの順番で出てくると思っていたのですが、真逆でしたね。

何か考えがあるのでしょうが、最初にパンチのあるがんこざるをもって来る理由がイマイチ伝わってきませんでした。


さて、皆さんおっしゃる通り、ツユは確かに甘めでしたね。

甘ったるいという程ではないのですが、個人的には苦手でした。

キリッと辛口のツユも用意して、好みで選ばせていただけると嬉しいんですけどね。


意外にボリューム満点でお腹一杯になりました。

どうもご馳走さまです。