半端なく洗練された完成度を誇る南インド家庭料理店。 : 南インド家庭料理 カルナータカー

今日の午前中の仕事は上顎のAll-on-4というインプラント手術だった。このAll-on-4というのはポルトガルリスボンに本拠地を持つパウロマロが考え出した概念で、大雑把に言うと、グラグラの歯ばかりの口でも、1日で抜歯とインプラント埋入手術を同時に行い、おまけにその日に動か無い歯が入る、というインプラント治療で、私は2005年ノーベルバイオケア社が企画した、小宮山先生を団長としたパウロマロの病院見学ツアーに参加して学ぶこととなったが、現在はAll-on-4のコンセプトで毎週のように手術をしている。

この手術は素晴らしい手術ではあるが、やる方は非常な緊張感を強いられる仕事だ。手術が終わると達成感と同時にドット疲れが出る。また、手術中は非常に高いテンションに自分を持ち込んでいるので、手術が終わっても、極度な緊張からすぐ解放される訳では無いので、クールダウンが必要だ。私の場合、クールダウンの手段としては冷たいシャンパンを飲むという手も無い訳では無いが、車で高速道路を走ると、徐々に落ち着いてくるので、とりあえず車で高速を走ることにした。

さて、出かけた先は南インド家庭料理の店だ。カレー屋かと聞かれると、確かに野菜の煮込みという点ではカレー屋なのだが、恐らく、普通の日本人のイメージするカレーとは違うと思う。先日、この店の主人が、またまた南インドに行ってきたとの情報を得て、料理がどのように変わったのか、非常に興味を持っていた。しかし、私の師匠（屋上秘密基地工事の監督兼、サーキットの走り方の指導教官）は「ダメ、まるでダメ」と言っていたので若干の不安があった。実は師匠と私は味覚的に共通点が多い。例えば、酸っぱいのや辛すぎるのが苦手だ。しかし、私は香草とかスパイシーなのは大好きだが、師匠はこれもまたダメだ。

つまり。いろいろな料理を食べるということにおいては、私の方が守備範囲が広いという訳だ。また、先日の友人宅で、師匠はスモークということに並々ならぬ関心を抱いていることをしることとなった。反面、私はスモークという分野については、嫌いでは無いというか、好きではあるが、師匠ほどの関心は無い。まあ、人の好き嫌いな事柄や、関心事、料理の好みなどは、正に十人十色、千差万別ということだ。

さて、インド帰りのシェフの作る料理だが、以前にも増して完成度が増して洗練されている。正直、この味は私や家内には非常にハマる、まさに、ドンピシャリの美味しさだ。う〜ん、美味しいね！でも、師匠のような人がいるのもこれまた事実で万人にお勧めできる店では無いのかもしれない。でも、食べてみなければ自分に合うかどうかは分からないので、異国の美味しい、未知の料理を味わいたいという方には非常にお勧めだ！辛すぎる味では無いので、ぜひ、多くの人に試してもらいたい美味しさだ！

以下は2012年5月のレビューです。その時のタイトルは「本格的な南インド料理を味わうことができる非日常的なトリップ空間。」でした。

この店についてはアポニア様が的確なレビューをしているのでそちらを参照して欲しい。今日の午前中は非常にシビアなインプラント手術があったが、パーフェクトに出来て機嫌が良かった。手術でパーフェクトとはどういう意味かというと、結果はもちろん何処をどう切ってもパーフェクトということで、オリンピックの体操選手やスケート選手の演技のようなものだ。ウルトラCの技を連続で決めて、9.99を取るようなものだ。もちろん、どこかでつまづいた時は完璧なフォローをする訳で、ある意味そのフォローもまた非常にシビアで腕の見せ所だが、今回は難易度の高い手術を完璧にこなした。しかし、人間の体は様々個人差があり、手術が完璧でも結果は意外と分らないというのも困った物だ。つまり、全く同じ手術をしても、患者様によって結果に幅があるということだ。場合によっては同じ患者様の左右に全く同じ手術をしても出来上がりの状態に差が有るのは日常的なことなのだ。

ということで、本来なら昼から、美味しいお酒で祝杯を上げるところだが、午後も診療があるので、そうもいかない。気分転換に高速に乗ってカレーを食べて来た。この店は以前はレンタルビデオ店の駐車場で屋台営業をしていた。当時のレビューも書いたので、料理についてはそちらを読んで欲しい。

http://r.tabelog.com/aichi/A2303/A230302/23041006/dtlrvwlst/3848374/

さて、店はコジンマリした店だが全面がガラスで店内は明るく気持ちがよい。カウンターと大きなテーブルが2つあるが、席はラーメン屋のカウンター感覚で、料理を食べることがメインなので、相席になる。ということで会話を楽しむ場所では無いので、御注意いただきたい。この店は本格的な南インド料理を食べることができる希少価値の高い店だ。ちなみに店名のカルナータはインドの南西の州の名前だ。カレーはさらさらしていて、ライスと混ぜていただく。北インドやネパールなどのトロミのあるナンに付けて食べるカレーとは別物で、どちらかというとスリランカカレーに近い。

ここのカレーは個人的には大変美味しいと感激しているが、多くの日本人がイメージするナンに付けて食べるカレーとは違う。辛さもそれほどは辛く無い。どちらかというと酸っぱい。でも、非常に異国情緒溢れた味で私は大好きだ。私が外食に求める大きなポイントとして非日常性がある。つまり、この本格的な味は簡単には手に入らない。興味のあるかたは、是非、店主の情熱の固まりである素晴らしい料理を試してみて欲しい。個人的には非常に応援したい店だ！