ルール厳守の完全予約店､案外､楽しめたかな。 : 間々宮

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仕事飲み。お店は上長が何度か利用したことがある完全予約制の店。｢囲炉裏懐石 間々宮｣。予約は3名様以上からで予約時間に合わせて､囲炉裏で事前に焼くから予約時間10分前に行かなきゃなんないとか。上長いわく､頑固親父の店で､食べるのが遅いと怒られるから相手先にも伝えとけ。でTEL予約､｢4800円のコース5人､個室でお願いします｣。｢2階で用意します｣。と店主らしいオヤジから時間厳守！と数回指摘。2018/4/24､予約当日。雨の中､ちょっと早めに現地入り。桜通りのヤマダデンキ千種店向い､名古屋トヨペット隣の2つ並んだ箱型建物の左側。ん？閉まっ…てる？あっ案内がぶら下がってる。何々？｢本日は2階にて営業しています。右の扉から2階へ…｣ってどこから上がんの？

一旦外に出て建物全体を眺め直すと､ん？もしかしてこれ､暖簾？幅がせまいからそう見えなかったけど､布切れがぶら下がってる。めくってみると､扉らしきものがあって…あったあった！2Fに上がる階段。初見だと分かり難いよぉと文句を言いつつ薄暗い2階へ。済みませんと声をかけると奥から如何にも頑固そうなオヤジサン登場。｢靴はそのままで上がってください｣。と､板張りの座敷に囲炉裏が目の前。炭火の回りに､灰に串刺しされた鮎とか海老とかが､セッティング済み。なるほど､逆算して､焼き始めなきゃなんないから､予約だけだし､時間厳守に煩いのも当然だわ。ちなみに衝立･襖で仕切られて囲炉裏は3卓。

で忠告の甲斐もあって時間通り全員揃ってから､ビール注文でスタート。直ぐにオヤジサン､瓶ビール(スーパードライ)600円と大小形様々な陶器をお膳に乗せて､お好きなもの(コップ)をどうぞ。乾杯が済むとオヤジサン､灰に立てられた鮎を1匹抜いて､｢まず鮎から。串ごと横にして､子持ちだからまず腹から食べて背中。頭と尻尾は味噌(卓上のミニ壺置き)をつけて｣。｢残すところはないからね｣と完食強要。どれを食べて良いか､全てオヤジサンの指示を受けてからってことね。ってことでまず●串鮎。2時間前から焼いて燻製のように仕上げてある子持ち鮎。炭化したとこがポロポロ飛び散っちゃうけど､黄色い卵入りで香ばしい。

んじゃぁ頭と尻尾に指定通り味噌を…ん？美味しい！燻製鮎が更に2段階美味。五平餅の味噌っぽい味だけど甘さ控えめで滑らかな半液状。この手は甘過ぎが普通だけど､旨みたっぷり。西日本出身の俺にもいける。お次に指定されたのは■串じゃがいも。HPじゃマヨってあるけどマヨなしで､芋そのまま。美味しいけど早々味噌つけ。ん､やっぱこの味噌､万能だね。以降､オヤジサン指定外にもつけたり､味噌だけ皿に取って舐めたり。■串チーズのあげ包み。揚げ巾着の中に蕩けたモツアレラチーズと青ネギ･鰹入り。これは優し過ぎ？もっとチーズが前面に出てて欲しかったかな。★串ズッキーニの肉巻き。ズッキーニが筍の様にこりこりで､ベーコンの旨みとの相乗効果､かなり美味しい。

■串色玉こんにゃく。これは炭火で目の前で焼かれるんじゃなくて厨房か直接､各自の皿に置かれる3色ミニ玉コンニャク。まぁ食感だけのものだけど､勿論､壺味噌つけだから美味しくない訳がない。でいよいよ丁度良く焼きあがった準主役の●串大海老の出番。オヤジ指令は､｢横にして食べること。海老だけで作った本物の海老せんべいだから､まず前足から横に(頭から尻尾へ)食べ進めること｣。ん､指示通りだと間違いなし。途中で追加で囲炉裏に刺された■串トマトのベーコン巻。｢ブシュっとなるから1口で食べること。トマトは熱くないから大丈夫｣。なるほどこれも､言われる通り。一口丁度で熱くないし､口の中はベーコン味のトマトスープ。

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ここで日本酒に切り替え。オチョコも大小様々がお膳で出て来てお好きなものどうぞ。冷酒はミニピッチャー状の容器で出て来て､一ノ蔵(宮城)600円に越乃寒梅(新潟)1000円。この後はHPの春のコースに載ってたのとはほぼ別物の提供。料金以外は指定しなかったけど仕入れで変わるのかな？実質お任せコース。■浜ゆで海老。1人2匹ずつって言われるけど8匹出し。卓を間違えたとかで後から2匹追加。それはまぁご愛嬌だけど､｢まずこのまま焼いて､白くなってきたら､ひっくり返して､更に頭を焼くと…｣オヤジサン､注文多過ぎ。酒も回り初めてて結局､各自自分の分を良い様に焼いて食べる。美味しい苦味のある海老味噌たっぷりの海老。

おしぼりの交換をはさんで､ほぼ完成状態のほたるイカ■陶板焼き。これも1人6匹ずつと一言。もう面倒だから一気に6匹､自分の皿に取り分け。もちろんプチュっと美味。■さざえの炭火焼き。指令は､必ず4切れになってるから､4つ切りを全部食べてから､汁をすすれ。はい､美味しゅうございます。●すき焼き。オヤジサン､｢これはキノコ(エリンギ)を食べるため。肉はあくまでダシ用｣。途中でネギが投入されて､オヤジサンのOKが出たら溶き卵にディプして旨旨。。確かにエリンギが主役で､肉も高そうじゃないけど､牛丼に使われそうな牛バラの固まりみたいに煮上がって食べ応えは充分。

■海老雑炊。完成形で提供。見かけは具なしのオジヤ。｢入ってるのは海老だけ､食べれば分かる｣。ん､正にその通り。食べて納得。溶き卵に見えるのも海老の何か？贅沢を言えば塩を一掴みふりかけられたら嬉しかったかも。でラスト､ガラスプレートで●デザート､フルーツ5点盛。フォーク添えで､スイカ/パイン/オレンジ/キウイ､それから何故か羊羹1切れ。更に●お口直しに､お抹茶も。酒の席もいい感じに盛り上がって腹具合も丁度いい塩梅。以上､5人4,800円コース(お抹茶までの14品)にお酒もそこそこ頼んで約36000円､＠7200円。

で会計担当の俺が､オヤジサンとさしになった時､｢また来てください｣と一言。あぁ俺達､いい客だったってことか。後で上長にこの話をすると｢あのオヤジが？今までそんな事､言われたことないぞ｣。確かに店側の注文が多い店だけど､オヤジサン1人(裏方不明)､時間のかかる囲炉裏料理ってなるとしょうがないわ。それに案外､そんなとこを皆で楽しんだって感じ。TPOは選ぶ必要があるけど気兼ねない接待なら面白い店だね。77点 ちなみに領収書の店名は｢いろりダイニング ママミーア｣。