令和３年・古典酒場で酔えるのは美酒や旨酒だけでない。 : 酒蔵 白龍 金山店

2021.11更新（2021.11訪問）しました。

2021.01訪問。
　
　縄のれんをくぐり、見慣れた店内へ。
　「おかえり～」という女将さんの声に笑顔で「ただいま」と応え、招かれるまま厨房に接するカウンターに座ります。
　時が変わってもこの店は変わらない。
　このお店が出来る限り続いてくれることを切に願います。

　さて、今年初めての訪問。
　ホワイトボードのオススメなどから選んだのは…。
　鶏軟骨串焼、自家製塩辛、そして、鰯刺し。
　軟骨は骨はこりこり身はもちもち。この食感の違いが好きなのです。
　女将さんが作る塩辛は塩辛すぎず、うま味が強い。もちろん、もっちり食感の烏賊の身も旨し。
　…日本酒も美味いが、酒が苦手な人は白ご飯とかにのっけても旨いと思う。
　そして、本日イチオシの鰯刺し。
　お皿にたっぷり広げられた身。生の新鮮な鰯がないとできません。
　口に入れると、やわらかな身が溶ける。と、口に広がる嫌味のない魚のうまみ。
　とろりと溶けていく脂。牛や豚と違い人の体温でも魚の脂は溶けていく。
　そして変に残らない。
　…新鮮だからこそいただける旨いアテ。
　合い方は東龍常温大&小。
　…ええ、このお店で３合なんてザラですよ。

　酒はそれだけで呑むのではなく、美味しいアテと、優しい情でいただくもんです。

　どうか、今年こそ、誰もが何も気にせず、食と酒と会話を楽しめる日がきますように…

2021.11訪問。

　仕事場が変わったこともあり、以前のように気軽にお伺いすることができなくなってしまいました。
　久々の訪問。

　女将さんが「おかえり～～」といつもの調子で迎えてくれました。

　つきだしは自家製浅利の佃煮。
　ふっくら炊かれた浅利は、辛すぎず甘すぎず適度な塩梅。
　素材の旨みがしっかり感じます。

　真珠貝の貝柱は刺身でいただきます。
　しゃくっとした独特の歯ごたえ、すっきりした甘み。
　この時期にしかないそうで、食べれて良かった。

　今日一番の驚きは、初見の縮れ法蓮草。
　蒲公英のように大地に広がる珍しい形。
　しっかりした太い葉。
　おすすめのニンニク炒めをいただきました。
　炒められてもあまりしなっとしていない葉を一口。
　…甘い！
　シャクシャクとした歯ごたえ、噛みしめる度に溢れる野菜の旨みと甘味。
　法蓮草の概念が変わる。
　ほくほくのニンニクも旨い。法蓮草の強い味にも負けず、かといって対立せず調和する。

　気が付けば、東龍３合が空になってしまった…。

※2021.01（2020.12訪問）更新しました。

2019.05訪問。

　縄のれんをくぐり、見慣れた店内へ。「おかえり～」という女将さんの声に笑顔で「ただいま」と応え、招かれるまま厨房に接するカウンターに座ります。元号が変わってもこの店は変わらない。

　まずは日本酒常温二合にホルモン炒め。
　なぜか金山の古めの居酒屋には結構あるのだが、お店で味が違うので面白い。あるとついお願いしてしまう。
　一番味が好みなのがこのお店。ぷりっとしたホルモンが野菜と一緒に炒めらている。味噌の味や油の量（それほど脂っぽくない…といってもホルモンなので当然脂はありますが…）。
　次に悩んでいたのが筍とホタルイカ。どちらも季節もの。結局、ホタルイカをお願いしたのですがやってきたのを見てびっくり！ぷりっとした大きなホタルイカにツマとしてついていたのは筍！
　女将さん私がメニュー見て悩んでいるのを気づいていたの！？
　何はともあれ、ワタのうまみたっぷり身の甘味もしっかりのホタルイカに、新鮮なタケノコを堪能させていただきました。

　こういった季節ものがいただけるのは嬉しい。
　今回は５月訪問でしたが、その後の訪問で超美味！ほかのお店ではいただけない！（でも、そんな特殊な素材ではないのですが…）ものをいただきましたので、また近々追記いたします。

2019.07訪問。
　本日はワタの入った鮎の塩焼きが特価（確か４００円位だったかと…）で！
　これは頼まずには居られない！ワタの苦味と淡泊な白身の対比がたまりません。気が付けば日本酒を口に…。

　今回はこれだけでなく珍味、穴子の一夜干しが…。
　タレに漬けらて軽く干された穴子は焼かれるとふんわりして…。
　歯ごたえと噛みしめると溢れる凝縮された旨味が…。これで酒を呑まなければ、人生の楽しみを失ってしまいます！

　最大の驚きは、烏賊のルイべ！
　常連さんが、釣った烏賊を船でワタの入った状態でルイべにしたものらしいのですが…。
　ワタごと切られた身をいただく。半解凍の烏賊が咥内でじゅんわり溶けていく…口に満ちるのは烏賊の甘味とワタのあっさりしたコクと微かな苦み…。気が付けば手にしていた酒の杯がカラになっていました。
　今、思い出しても涎が…本当に美味しかった…。

2019.08～10訪問。
　鮎二匹が激安でいただいたり、茄子と茗荷の和え物のさっぱりした旨味に感心したり、青柳の刺身の甘味に舌鼓を打ったり、秋刀魚に秋の到来を感じたりした日々（？）でしたが…この期間で一番感動したのが「しじみの酒蒸し」！
　あさりと見間違うほど大きなしじみがたっぷり！貝の滋味を感じつつ殻から身を外し食べていたのですが…。
　食べ終わってびっくり！殻を除いた器には白濁した旨み汁が！！
　勿論、全て堪能させていただきました！…滋味とは正にこの味のことを言うのでしょう…。

　日本酒にあう季節のアテを楽しませていただきました！！

2020.03訪問。
　コロナウィルスのせいで居酒屋さんに人がすくなくなっているような…。
　こんな時は行きつけのお店に通うべし！ということでお伺いしました。

　まず、日本酒二合。
　アテの一品めは赤ナマコ酢。こりこりした食感がたまらない。
　つぃーっと杯を空け、次の一品。
　
　タラの芽の酢味噌和え。山菜のほろ苦さ。芽の柔らかさ。
　…春を感じさせてくれます。これでまた杯がすすむ。

　ここからが本番。鰯フライ！これがまた大きい！そのままでも美味しいですが、女将さんのおすすめは醤油。
　フライものにはソースのわたくしですが、ちょいと醤油を垂らしてみたら…これが旨い。
　もう酒が止まりません。

　〆はあさりの酒蒸し。
　こちらの酒蒸しはキャベツが入ってるのです。このキャベツの甘味が溶けた貝のダシ汁が、たまりません！！
　大満足の一夜でした。

2020.03　２回目訪問。
　急きょ仕事場が変わることになり、４月から基本金山を経由しない通勤となることが決定。
　暫くお伺いすることができなさそうなので慌てて訪問。

　無理を言って牡蠣フライを作ってもらいました（本当はバター炒めとか酒蒸しなのね）。
　大きな牡蠣フライはふっくらジューシー。
　イワシの刺身と鶏皮をいただき、東龍の杯を空ける。
　ほろ酔い加減で一時のお別れです。

2020.08訪問。
　東別院の方で会議があり、その帰りに久々の訪問。
　あまりにも熱いので、最初は瓶ビールをチョイス。先付の南瓜で開けていきます。
　鰻肝煮に穴子の一夜干しを炙ってもらったら、日本酒に変更。
　鰻の肝の苦味とコク。酒を煽ると綺麗に後味が消える。儚い。
　穴子の一夜干しは適度な塩味と凝縮された旨味。酒で一層引き立つ。

2020.10訪問。
　今回のおすすめはゼンメ煮。新鮮なそれをさっと煮ただけ。
　でもこの「だけ」が難しい。
　箸で触れるとするりと身が取れる。綺麗な白身。身はふっくら。淡泊な味。
　刺身も食べたかったので刺し盛り。
　〆鯖・烏賊・ホタテ・鯛・鮪と豪華。烏賊旨いな～～。

　最後にいただいたのは豚足。
　見た目グロテスクですが、身はプルプル。
　あっさりしたのは結構私好きなのです。
　さっと塩をつけていただく。旨し！

2020.12訪問
　さて、今日のおすすめは…「おばけ」。
　？女将さんに尋ねると、鯨の尾の方の身、だそうで。
　お願いしてみると、白いふわふわ・ちりちりの白い軟骨のような身に酢味噌がついているもの。
　箸でつまんでパクリ。…しゃきしゃき、モチモチ、コリコリ。面白い食感に淡泊な味。
　これは面白い。味の濃い鯨の中でさっぱりいただけるもの。
　調べてみると「おばけ」は「尾花毛」と言い、くじらの尾の部分で羽のような形をしているからだそうです。

　次は「カキフライ」。
　身が旨いのは当然。今回は衣にアーモンドがまぶされていました。
　カリッとしたアーモンドの食感と、種のコク。
　ぷりっとした牡蠣の食感と、溢れるミルクの旨み。
　咥内でこれらが混然一体となると…幸せを感じます。

　…それは、もう、酒が止まりませんね(￣▽￣)　
　

2016.10
　金山でどこかのお店に行ったとき時、こちらのお店の暗闇に光る看板を見て「あ、いいな」と思っていたのですが…
　何分酔っていたうえ、方向音痴なわたくし。場所ばわからぬまま今日までいたっておりました。
　今回、同僚とさっと呑みに行くこととなり、どこか行きたいお店は？と聞かれたので迷わずこちらのお店をチョイス。
　行ってみらた…思ったより駅そばだった…。

　お店はやはり古風。暖簾をくぐり店内へ。
　…入り口近くに円形のテーブルと右手に４人ほどの小上がり。そして奥の厨房に沿った形のカウンター。カウンターの背後に四人掛けのテーブルがいくつか。そのどれもが年季の入ったもの。
　…これはたまらん！もうすでに私の大好きな店のかほりがいたします。

　まず東龍常温を二合。ポテサラに秋刀魚塩焼き、鶏肝串、鰻肝をちょいす。
　ポテサラは玉子がついた豪華版。やさしい味。
　鶏肝串はこりこりした歯ごたえと塩味。噛めば噛むほど感じるさっぱり穏やかな旨み。
　鰻肝は小皿に佃煮のように似たもの。食べるとそれほど濃い味でなく、鰻の肝のコクと独特の苦みがいい感じ。
　これは酒が進みます。
　鳥白肝刺しを追加注文し、こんどは東龍冷酒を二合。
　塩とごま油のタレにつけいただきます。これもまた…。

　もう、これは通うしかありませんね！

2016.11
　何度かお伺いしております。
　先日は団体さんが一杯でゆっくりいただけなかった…（２合でつまみが一つくらい）
　で、数日後に再度うかがいました。
　今度はゆっくり、最後は鮭おにぎりをいただきました。…おかみさんが手で握ってくれたふんわり柔らかく良い塩加減のおにぎり。海苔も包んだばかりなのでご飯に振れていない部分はパリッと、ふれた部分はしっとりと。鮭は既製品でないおそらくお店で仕立てたであろう大き目なほぐし身。
　こういったちょっとしたことがたまりませんね。

1804
　春の季節になりました。
　酒常温に、あさりの酒蒸しをチョイス。
　しばらくたって提供されたのは春キャベツの入ったあさり酒蒸し。あさりの１個１個が大きい。
　このタイプは初めてだ…と思いつつ汁を一口。春キャベツの甘味と青さにあさりの旨みが染み出た汁。…春を感じる美味さ。あさりだけだとボリューム不足に感じる酒蒸しだが、しゃくしゃく感の残りこの旨み汁をたっぷり含んだキャベツといただくとこれだけで充分！

　思わず自宅でもまねしてしまいました。

2018.06再訪
　こちらのお店は、美味しく珍しいアテが入ってきます。
　少し前は鯨ベーコン。良質の個人購入は当然ながら、お店でも手に入らないベーコンが山盛りで７００円位だったかな？これには驚きました。
　
　今回は青柳の干物。噛めば噛むほど旨みが溢れ出してくる理想のアテ。数が少なくてなかなかお目にかかれないのですが、ここでは何度かいただけました。本当に美味しいんですよ。
　その他、鳥軟骨の唐揚げにホルモン炒め。
　酒は東龍常温二合で。

2018.10再訪。
　さて、今回のアテは…。
　鰻のかば焼き！何と1,000円！そして鯨ベーコン！こちらも800円位だったかな？
　そして、東龍二合。常温で。
　頭のちゃんとついたかば焼き。身はふっくら。個人的にはもっと皮がパリッとして濃い目の旨み充分なタレが付いていると嬉しいのですが…。なにせこの大きさで1,000円って破格。酒にも合う。
　鯨ベーコンは塩味も少なく、肉の味がしっかりわかる。脂身の部分も臭みのないコクの塊。
　またまた酒が進みます。

2019.02訪問
　大きなさざえがあるそうでそちらをお願いしました。焼きあがりまで時間がかかりましたが、凄く大きい！
　蓋を外し串でくるり…最後のワタまで上手くとれました！身のコリコリした歯ごたえと最後のワタの苦味がたまりません。
　おまけに、殻に牡蠣もついていて焼き牡蠣も一緒にたのしめました。
　こちらと雀の串焼きで常温日本酒二合。

2019.03訪問
　蟹を一匹食す！大きなツメにはしっかり身が詰まっている！味噌もたっぷり。
　無言で身をほじくりながら、酒とともに食す。殻についた身も歯でこそげとる。お行儀は決してよくありませんが、ここは旨いモノと酒を愉しむ酒場、美味く食べなければ食材に申し訳ない！
　最後は殻しか残りませんでした。
　こちらに牡蠣フライを付けて酒３合。ごちそうさまでした。