店名の「夜来香」とは、たぶん創業当時 の ご主人 の想いがあったのだろう : 夜来香 栄本店

--　お店は？

　◆戦後？

　　中華料理屋さんで「戦後」と言う言葉 が 出るお店は少ない。

　　ここの お店を開いた ご主人の方　は、日本人。
　　中国から「戦後」引き揚げ船に乗り、帰国した。

　　その現地、中国 の人 に 伝授されたのが「餃子」だと言う。

　　自分は、てっきり 台湾 か 中国 の方が営業されている もの
　　と、思い込んでいた。

　　来客者も、お店の アルバイトの子が、中国の子で、
　　ここで働くのを見て、中国系店主 と思ったに 違いない。

　　お店のホームページでは、創業50年とか55年とか記述がある。
　　2005年頃に更新した　ホームページ記載 で計算すると、
　　1955年（昭和30年）頃になる筈だ!!

　　だから、2017年比だと 創業62年？

　　2011年に、更新したページもあり、現在は、
　　　・夜来香 本店　　（2017年比で 創業62年？）
　　　・夜来香 ニュー店（本店の横）
　　　・夜来香 刈谷店　（2005年時点で創業45年 2017年で57年）

　◆大加利？　

　　中国から、引き揚げて、中華料理を　されたと 言えば
大加利 の　前身である店舗もそうだ!!

　　中区役所の 東南 にあった レストラン1棟 の ビル あったレスト
　　ラン の オーナーさん。

　　　　上層階に 旧「翠芳園」の 日本料理 と　（すいほうえん）
　　　　地下に　 旧「大加利」の 中華料理 が　（たいかり）

　　レストラン ビル を建築したのも、中国から引き揚げ、
　　ここ名古屋 で ビジネスを 成功した。（現在は大駐車場）

　　現在は、その南にある”アスタープラザビル”で、当時の調理人だ
　　った方が「大加利」を営業する。

　　（アスタープラザビルのオーナーさんは、引き揚げて来られた方
　　　の一族が、現在は不動産管理をする）

----　お店の料理（夜来香）

　　中華料理で見る点は、餃子 と チャーハン。

　　　・餃子は、小ぶり、濃縮された味で、餃子の皮の感じいい!!

　　　・炒飯は、うまくご飯と具がマッチングし、かなりの高得点!!

　　　・瓶ビールは、大瓶を置いているのは有難い!!

　　　※中ジョッキ+餃子のセットで700円もある。

　　ランチ時に訪問したが、大瓶を飲みたかった為、カロリーを考慮
　　し、割高でも 単品オーダー。

----　名古屋 の 中華料理

　　ここ最近、中国の方々が、名古屋市内・県内で、中華料理を開き
　　今では、市内に幾つあるか？ 　判らない までに増えた。

　　全国で、東京都が中華料理 の 一番多い都道府県は当たり前だが、
　　　　東京都　　9,065軒
　　　　神奈川県　3,983軒
　　　　愛知県　　3,186軒
　　　　大阪府　　3,130軒
　　　　埼玉県　　3,117軒
　　の順。

　　但し、人口一人当たりだと、愛知は18位で、
　　東京 → 山形 → 栃木 → 山梨が続く。

　　このデータは、ネット参照の為、信ぴょう性は確かめていない。

----　夜来香？　お店の名であるが!!
　　
　　◆まず 冒頭に　山口淑子（よしこ）は 日本人である!!

　　「夜来香」（イェライシャン）は、
　　　李香蘭 こと 山口淑子 の ヒット曲!!

　　　李香蘭（りこうらん）は、山口淑子 の 中国名。　(由来は↓）

　　　山口淑子氏 は、親中だった父の関係で、現在の遼寧省で生まれ、
　　　天津市市長 の 潘 毓桂（はん いくけい）に形式上の義理の娘分
　　　となり、（市長さんは、早稲田に留学した親日家）

　　　その時、中国名の「李香蘭」と名付けられた。（いい名だ!!）
　　　（Lǐ Xiāng lán = リ・シャンラン　← 中国読み）

　　　その後、中国人歌手として、中国国内で、一世風靡。

　　　中国の人も 李香蘭は、中国人だと思ったくらいで、

　　　それが、戦後、戦犯者として捕らえられ、日本国籍が実証さ
　　　れた為、命からがら帰国。（漢奸 と 言う罪を免れ）(かんかん）

　　　その時、山口淑子氏 その後の中国の地を踏む事を許されなか
　　　った。　(解放・改革以降に上海に 戻って？ いる）

　　　当然、帰国後、芸能・政治で活躍されたのは言うまでもない。

　　　1920年2月12日 - 2014年9月7日　満94歳（貴重な人材を・・・）

　　◆川島 芳子（よしこ）

　　　半面、同じ「よしこ」名の 川島 芳子（かわしま よしこ）は、
　　　清朝の皇族・第10代 粛親王善耆 の 第十四王女 で、
　　　 (日本語読みで ＝ あいしんかくら ぜんき）と呼ぶ

　　　策略的に、長野県松本市 の 川島家 に 養女 として、入国し、
　　　日本人として育てられたが、

　　　中国では、戦犯者として、日本軍に肩入れした罪（漢奸）で、
　　　日本国籍を、川島氏が取得して居なかった為、死刑となった。

　　　1907年5月23日 - 1948年3月25日 満40歳

　　　男装の麗人、東洋のマタ・ハリ と呼ばれた人物。

　　　※養女と言っても粛親王には、38人の子がおり、川島家に
　　　　我が子を、玩具程度にプレゼントするくらいの程度でしか
　　　　なかった。
　　　　ここが、悲運の始まり。

　　◆同じ時代

　　　この二人の「よしこ」は、当時出会っており、
　　　晩年になって、山口淑子 氏は、それを語るが、

　　　当時の生き証人の彼女は、2014年 94歳 で生涯を全うした。

　　　この二人の「よしこ」は、小説で描く以上 の 人生を送り、
　　　壮絶な 中国 と 日本軍 との歴史の狭間で、生き抜いた女性だ!!

　　　その年齢でも 逆境の時代を 生き抜いて 来た人物 は、
　　　ご高齢でも、頭は 冴え渡っていた。

　　　個人的に、その時代考証で、
　　　ある 関係機関 を通じ、山口淑子 氏に会いた かったが、
　　　希望は叶わなかった。(90歳代前後の時代に）

　　　例えば「川島 芳子」は、本当に銃殺されたのか？
　　　香港で生きていなかったのか？　とか・・・。
　　　関東軍とは、いったに何だったのか？　とか・・・。

　　　それだけ「夜来香」とは　奥深い名。

　　　夜来香　＝　Yè lái xiāng　（イエ ライ シャン）

--- 初代ご主人の想い

　　　きっと、その時代、ご主人は、中国大陸を見て、
　　　山口淑子 氏 の 活躍を知り、この名 を 店名 にしたのだろう。

　　　当然、ご主人 も 山口淑子 を 中国人と思い、

　　　たまに、日本に来て、長谷川一夫と共演した歌手・女優と
　　　思っていたに違いない。

　　 参考までに、
　　　ジュディ・オング （翁倩玉 wēng qiàn yù）は、

　　　台湾台北市出身で、ほとんど 日本在住 の 彼女であるが、
　　　山口淑子と、同じ中華系と、多くの日本人は勘違いしてい
　　　ただろう。

　　　戦後、相当経って　山口淑子 が テレビで活躍していても
　　　ジュディ・オング と 同じ様に見ていたと思う。

　　　当然、当方は その時代は生きていないので、
　　　テレビの特集・ネット情報で　知った歴史。

　　　最後に、
　　　店内で食事中、途中、年配の方がタバコを吸って入店されたが、
　　　高齢の母親の事を考え、一旦出て、タバコを捨てに行かれ
　　　ホッとしたら、
　　　少ししたら、お隣 の 若い女性が 喫煙し始めた・・・。

　　　アルミの灰皿もレトロだが、いつか、こう言う時代は無く
　　　なる事を願いたい。
　　　少なくとも東京オリンピックまでには・・・。
　　　あと3年か・・・。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上