ますます腕を上げた名古屋トップクラスのフレンチ : レスト ケイ ヤマウチ

かなり久しぶりの訪問である。こちらのお店はオープン当初からとても気にして時々通っており、最後に行ったのが２年程度前になると思うが、しばらく足が遠退いていた。

あまり混んでいる印象はなかったのだが、今回まずは店内に入ってお客さんが多いのにビックリした。以前はあまり混んでいることなく、当日予約でも十分対処していただけたのだが、最近ではかなりの人気らしい。

席につくと早速コースのスタートであった。
あまり混んで予約を取れないのは嫌なものだが、シーンとしているレストランで食事するのも味気ない。ほぼ満席でとても活気があるレストランになっていて嬉しかった。

料理は相変わらず素材もにも凝り、味もとても良いものが多かった。というよりは私の来なかった２年間で凄く腕を上げられた
ような感じであった。

食事の途中で厨房の見える席に案内され、暗い中スポットライトに照らされた料理は幻想的でもあった。そして奥の方ではシェフがスタッフと主に一生懸命料理を作っている姿が見えた。どのフレンチでも最高の特等席は厨房内の中である。しかしそれだと1日一組しか厨房の中を見ることができないのであるが、客を順番に座らせることによってその楽しさをみんなで分かち合うことができる素晴らしいアイデアだと思った。こちらの席での料理は虫かごに見立てた中に入っていたものと、素晴らしかったのは半生のマグロにビーツと金華ハムの出汁で作ったソースをかけた見た目にも素晴らしいものであった。こういうところにシェフの非凡さを感じることができた。

もちろん値段帯が違うのでシェフの友人でもある「amber」とは比較できないのであるが、もしシェフがあの料金のコースを作るなら決して負けないだろうなあ～とも思った。

パンはオープン以来、変吊り下げるモチッとしたものでこれは変わらない。これもとっても美味しいのだ。

そしてまた別の席に移動して最後は愛知鴨のローストを頂いて終了ととなった。ちなみにデザートはスイカから作ったものであった。

全体的にはとても洗練された見た目も素晴らしいが、味はもっと素晴らしい料理である。記念日などにも自信を持ってお勧めできる。
サービスも以前とは格段に向上しており名古屋でも稀なグランドメゾンになった。

これからも頑張って欲しいお店である。

[2016.6]
久しぶりの訪問である。今回は貸切で私が所属している某団体の食事会にてお邪魔してきた。私はこの会の幹事ではないので料理はすべてお任せ。飲み放題付きのプランで会費が結構安かったのでちょっと心配していたのだが・・・
心配したよりは料理はよかったのだが、山内シェフの真価を分かるだけの料理ではなかった。やはりこの値段で20人近い人の料理を一度に作るのはなかなか難しいのだろう。ここには宴会ではなく個人で料理を楽しみに来たい。そうすればここの良さが必ず分かると思う。
みんなここの名物、吊り下げられたパンにとても興味津々であったようだ。お客さんが来てから焼き上げるのでサーブされるときにはいつも焼き立てだ。小麦粉しか使っていなくて言ってみればナンがパンの形になったようなものだとのことだった。帰りにこのパンをお土産で頂き大満足！！
敷居は低いレストランなのでみんなに気軽に使ってもらいたい。


[2014.5]
先日夜伺ってきた。ここは以前ボッタクリとの評判のシュバリエがあったところだ。シュバリエの内装はあまり覚えていのだがこんな感じだったかなあ。僕も以前シュバリエでとっても高い料金を請求されたことがあるのであまり良い印象を持っていなかったのだが、今度ここに入ったヤマウチは結果から言えばとてもリーズナブルで美味しいお店であった。店内も広く隣の席との間も離れており圧迫感は全くない。そして今回は品数は少なくてもいいから美味しいものを少量食べさせてほしいという我々の希望を見事に叶えてくれた。さすがキタムラのスーシェフをやっていただけのことはあるなあ～。特にオマールエビのアメリケーヌソース仕立ては最高に美味しかった。メインは定番ではありがフランス産のハトのロースト。やはりキタムラ出身のシェフはフレンチの王道を行ってるように感じた。料理ばかりではなくパンにも注目、バナナ吊るしにかけたパンは下からちぎって食べる。何の意味があるかは分かりませんがとっても美味しいパンであった。
今回はオープン仕立てということもあるのか金曜日の夜というのに我々を含めて２組の客しかいなかった。
もっともっと皆さんに行ってもらいたいお店だと思う。やっぱり良いお店は我々客が支えていかなければいけないでしょうね。

場所柄錦の同伴客に荒らされないように、そしてキタムラのようなフレンチの名店に育ってほしいと切に思った。