秋の気配を感じる今日この頃、妙におでんが食べたくなりました！ : おかめ

【夜】[料理・味]3.5*40%+[サービス]2.5*15%+[雰囲気]4.0*10%+[CP]4.5*30%+[酒・ドリンク]2.5*5%=3.65(3.7)


今年は残暑がそれほどでもありませんね。
夜の涼しさは、もうすっかり秋の気配です。

そんな中、無性に「おでん」が食べたくなりました。
季節的には少し早いかなとも思いますが、コンビニでは一年中おでんがレジ脇で売られている時代ですからね。
明日の夜は焼肉の予定なので、あっさりとした和食が食べたい…そんな心理が働いたのかも知れません。

おでんと言えば、是非一度行ってみたかったのが麻布十番の『あざぶ 一期』ですが、残念ながらこの日は定休日でした。
縁がないというか、アンラッキーというか…そうやってすれ違ってしまい、記憶の彼方に消えてしまうお店も結構多いものです。
この辺は男と女と一緒でしょうか？笑
何事もタイミングは重要ですからね。

仕方なく、食べログで「東京」「おでん」で検索。
祝日が休みの店は多いので、店舗情報の欄にも目を向けます。
すると1位『あざぶ 一期』(3.93点)に続く2位の東北沢『おかめ』(3.92点)が水曜日が定休日なのでやっていそうだと分かりました。

午後1時すぎ、店に電話をしてみるとあっさり予約OK。
人気のカウンターは予約ができないので、宴会や接待のない祝日に個室を予約する人はあまりいないようです。
ちなみに電話では2時間半制であることを告げられましたが、私たちがいる間に2階を利用したお客はゼロでした。

懐かしい東大の駒場キャンパス裏を東北沢駅方面に。
それこそ昔、毎日のように車で走っていた道なので、この辺から代々木上原に抜ける複雑な一方通行などもお手のもの。
予約時に聞いたお店からすぐの100円パーキングに無事に駐車することができました。

お店の入口はかなり古風な雰囲気に作りこまれ、ちょっとした料亭のようです。
内扉を開けると、大きなコの字カウンターが目に入ります。
カウンター内は御多分に洩れず厨房ですが、その一番入口寄りにおでんの大鍋があり、年配の大柄なご主人がまるで門番のように座っています。

1階の右奥にある階段で2階へ。
2階には3つの個室があり、この日は6、4、4名で準備されていました。この3部屋は連結できるタイプですね。
室内は結構広めで、驚くほどきれいです。
外観や1階からは想像もできないほどですね。

メニューを見るとメインのおでんは27種。
名前からすると、あまり変わり種はなく、ごく一般的なものが並んでいます。
これに対し一品料理はおでん屋さんとは思えないほど豊富です。
しかも嬉しいことに、是非食べてみたいと思う魅力的な料理が結構ありますねぇ。

但し、メニューには価格が一切書かれていません。
しかもクレジットカードが使えないお店ですから、少々不安になる方もいるかも知れませんね。
でも大丈夫です。驚くほどリーズナブルなお店ですから。
実際、お会計の時、ビックリしましたから(笑)

この日は4名で利用。
下記をオーダーしました。

　◇山芋磯辺揚げ
　◇鰈唐揚げ ポン酢
　◇刺身盛り（鮪・皮剥・秋刀魚・活蛸・〆鯖）
　◇サザエ壺焼き
　◇おでん盛り10種（大根・筍・じゃがいも・ボール・昆布・玉子・厚揚げ・ちくわぶ・こんにゃく・つみれ） ※土鍋で
　◇おでん蛸　※別皿で
　◇自家製 帆立貝オイル漬け
　◇穴子揚げ出し
　◇おでん追加（ロールキャベツ・つぶ貝・がんもどき・しらたき・竹輪・はも天・銀杏巻き×各2） ※土鍋で
　◇一夜干し（目光）

こちらのお店、おでん屋であるにもかかわらず一品料理のクオリティがかなりのもの。
特に良かった◎は鰈の唐揚げと穴子の揚げ出しですね。
鰈はカラッと揚がり、身も厚く食べごたえもあり、更に骨もほぼ丸ごと食べられるオマケ付き(笑)
穴子の揚げ出しは、穴子だけでなく海老、小茄子、獅子唐、椎茸が揚げたあと出汁にヒタヒタ。とても豪華ですね。

また山芋の磯辺揚げでは山芋を一度すりおろしてから揚げて、ふっくらと仕上げていますし、サザエの壺焼きでは蓋を貝の中に押し込んで、具材が奥に入り込まないような憎い心遣い。
結構細かい仕事をしているな、と感心しました。

それに比べるとおでんはホント普通ですね。
おでんというかタネが普通すぎですよね。全く驚きがありません。
今時、デパ地下のおでん具材売場に行けば、びっくりするほど美味しく、いろいろ工夫が施された珍しいタネに出会えます。
実際に私は、冬場になると、デパ地下でどっさりおでんタネを買って帰り、家内におでんを作ってもらうことがよくあります。

一方、出汁はさすがだと思いましたね。
見た目はほぼ透明で澄んでおり、味そのものも上品な薄味といった感じです。
スッキリとした後味で、特に喉が渇いたりもしませんね。
でも決して薄すぎず、物足りなさは感じさせませんし、具材を食べる時に辛子以外必要とするものはありません。
とんすいに取り分け、タネを食べ終わった後の残り汁の旨いことと言ったら…ホント堪りませんねぇ～！

さぁて、いざお会計を見てビックリ！
あんなに食べて（おでん以外に魚をいっぱい食べてますからねぇ）、お酒はほぼ飲まなかったものの、ソフトドリンク中心とはいえ各々3～4杯は飲んで23,000円あまり。
一人あたり6,000円にも届きません。

ただこの店最大のウィークポイントは、接客の質ですね。

おまかせおでん盛りに、特に入れたいものなどご要望があれば…と言われたので、「ちくわぶだけはNGで！」と言ったのにちくわぶが入っていたのには本当に仰天しました。
ありえませんね、だったら聞くな！って感じですよね。

また追加オーダーのおでんに、頼んだはんぺんが入っていませんでした。私が一番好きな具材なのに、かなりのショックです。
はんぺんは、店によって形もふわふわ感も全然違うから、どんなものを出してくれるのかスゴク楽しみにしていたんですけどね。
会計時に明細もレシートもないから、スタッフが聞きそびれたのか、出しそびれたのかも分かりません。

おしぼりも言わないと出してくれないし、出してくれたのもショボイ紙おしぼりだし…。

そんなこんなで今シーズン初おでん！
いやいや、つい先週『萬屋 おかげさん』で食べたばかりだった…笑