カレーととんかつのコスト配分の難しさ : とんかつ 鉄

かつカレー（1200円）

大森で朝一の打ち合わせが終わり、中途半端な時間に開放された昼前。うーん、早めにランチ食っておきますか。
となれば、ピーク時は行列必至のお店を狙っとくのが吉。
大森＋行列＝麦苗！
ということで、麦苗さんに着いたのは11時・・・ぐはぁ、開店30分前なのにシャッター行列が。。
こりゃダメだと踵を返し、11時から開店している人気店「鉄」でトンカツでも食べましょう。

平日11:05到着。前客０、後客０。
前回ランチサービスのロースカツ定を頂いたので、今日は変化球で「カツカレー」にしてみましょう。
カウンター席へ着席。口頭オーダーししばし待ちます。

厨房からカツを揚げる音が聞こえ始め、10分ほどで着皿。
ほぉ、なかなか麗しいルックス。カツをライス上に配置しルーをかけない「いっぺこっぺ」タイプですな。
トンカツ屋として、カツには自信があるということでしょうね。

では、早速カレーから。
おぉう、トンカツ屋のカレーというより、「カレー屋のカレー」的な凝った感じです。
シャバ系のカレーは色が濃い目で、タマネギをしっかり炒めてスパイスを仕込んだ欧風系。カツを浸けるソースとしても結構いい感じです。
市販のルーでお茶を濁さず、ベースの旨味、スパイスの香りがしっかり立ちます。
そして口に入れた瞬間の独特な甘味、ほろ苦さのような感じは。。コーヒーとかチョコとか、それ系の隠し味のような気がしましたがどうでしょう？
具はほぐれた豚肉がたっぷり。豚の旨味もしっかり。

トンカツは、高温でしっかり揚げた感じのザックリした色濃いめの衣。パン粉は粗め。
多くのトンカツ屋のカツカレーでそうですが、豚は定食のカツより明らかにランクダウンしたもの。
厚みは約半分で小さめ。筋も多く噛み切りにくいです。量は60〜70gくらいかな？
せっかくの無菌豚なんだから、もっとレアぎみに仕上げてほしいのですが、しっかり火を通してあり歯ごたえは固め。脂身は端に少し。
うーん、ロースカツ定のカツのレベルの高さに感心したこともあり、こちらにも期待していたのですが、ちょっと惜しい結果に。

カレーがかかっていないので、カレーに浸けてよし、卓上のソースや塩でカツライスとして食べてもよし、と両方の食べ方が楽しめるのがこの配置のメリット。
ちなみに塩はアルペンザルツとピンク岩塩があるのですが、個人的には旨味の強いピンク岩塩が圧倒的に好みでした。

キャベツは少なめですがシャキシャキで新鮮。定食だとお替わり自由なのに、カレーはできないのですねorz
そういえば定食はご飯もお替わり自由だったのに。。うーむ、これはちと格差を感じるかな。せめてご飯大盛り無料にしてもらえるとうれしいかな？
ということで、サクッといただきごちそうさまでした。

同じ城南地区のライバルであり、個人的に現在東京でも屈指と言っても過言ではない「いっぺこっぺ」のカツカレーと比較すると、カレーに関しては、庶民派カレー的ないっぺこっぺに対し、ちとヒネりが見られるのは魅力。ただカツのボリューム、クオリティ、C/Pに関しては、全く太刀打ち出来てないかな？
カレー自体には魅力があるので、いっそメンチorコロッケorソーセージカレーとかを700～1000円くらいで出してもらえると、他のとんかつ定食との差別化が図れるかもしれませんね（客単価は落ちちゃうけど）。

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何気にトンカツ激戦区である大井町⇔蒲田エリア。
蒲田の御三家（丸一、鈴文、檍）をはじめ、池上/千鳥町の燕楽、丸一系総本山の大森丸一、さらに大井町丸八、丸八支店と、旨いと言われるお店が目白押し。
そんな中、丸一の独占状態だった大森エリアに相当旨いトンカツ屋がオープンしたとの噂。
丸一も大好きだけど、それはぜひ、食べないわけにいきますまい！

ということで、大森での朝イチからの打ち合わせの後、早めのランチとして訪問。
駅からは、北口を出て海側に降りて徒歩5～6分というところでしょうか。ビルの地下にあり、少々わかりにくいです。

平日11:15到着。前客１、後客５。
店内は広くテーブル席メインで、座席の配置はゆったりめ。入り口近くにカウンターもあります。
トンカツ屋というよりは、小洒落たビストロとしても使えそうなキレイ目な店内は、油臭さもなく、静かにピアノジャズが流れます。

カウンター席へ陣取り、平日ランチ限定という「ロースかつ定食」をオーダー。
大好物のカツカレーがあったのが気になりますが、噂だとカツが相当旨いらしいので、まずは素で味わってみたいな、と。
スタッフは厨房２名、ホール１名といった布陣。
厨房を見ていると、揚げたカツを網の上に置き、数分寝かせて余熱で熱を入れている模様。
着席後10分ほどで、「ザクッ、ザクッ」とトンカツを切る音が聞こえ、まもなく着丼。

ほぉ。。。こりゃなかなか旨そうなカツですな。
こんがりと濃い目のきつね色に上げられたカツは、小ぶりですがパン粉がピッと立っており実に旨そう。
また、ライス、豚汁の香の物の他に小鉢が付いてくるのもうれしいところ。
ちなみにライスとキャベツは一回お替わり可能です。

では、まずは卓上の岩塩でカツを一口。
うん、こりゃ旨いわ！

肉は、厚さは2cmはある立派なロース。脂身は端部1cmくらいで、噛みしめるとジュワッと甘みが広がります。
赤身はしっかり火が入り、繊維に沿ってサクサクと噛みきれる柔らかさ。
ほどよくジューシーで臭みなく、あっさりした後味。量は150g程度かな。

衣は、B級感覚で食べるとキメが細かく薄いクラス。ちょい揚げすぎかな？とも思える色濃いめでザクザクとしたクリスピーな歯ごたえ。肉と衣が離してしまうことはなく、一体感あります。
いわゆるプレミアムカツｗなので、ソースよりも塩（２種類あったけど、アンデスの紅塩の方が好み）で食べるほうが肉自身の風味は楽しめますが・・とはいっても、やはりご飯のおかずとしてガツガツ食べるにはソースと辛子も捨てがたい。
ソースは甘口の粘度高めのものでご飯が進みます。カツは６切れあるので、３切れずつご飯１杯でいただきましょう。

ご飯はもっちりと炊かれ、米の甘みが感じられるもの。トンカツ屋の白飯はこうでなくっちゃ的な安定の品質。
キャベツは緑色が濃い春キャベツ。シャキシャキとした歯ごたえもありますが、甘く柔らかいです。こちらもソースをかけてサクサクいただき、ご飯のお替わりと同時にキャベツももう一回分いただきましょう。
香の物はキャベツやキュウリ、ニンジンの浅漬。薄味でさっぱり。
小鉢は小さめの冷奴。ネギとおろしショウガでこちらもさっぱり。
豚汁はネギや大根等の野菜も入っていますが、主役は豚肉の切れ端たっぷりという豪華版。ただ、最初からぬるかったのが玉に瑕。

ということで、ご飯とキャベツそれぞれもう１杯ずつ頂き、お腹パンパンでごちそうさまでした。
いやぁ、これで1000円ならC/Pは相当優秀。かなりのサービス価格と言えると思いますね。

事前の予測通り、このカツはやはりカレーやカツ丼より定食が正解かな？
カツ単体の完成度が高いので、カレーまみれにしてしまうのがもったいないかも（蒲田の檍みたいに、カツが完全別添ならありだけど、なら「カツカレー」にしなくても。。的なモヤモヤは残ります）。

次回は上ロースか、禁断のカツカレー（←やっぱり食べてみたいらしいｗ）いってみようかな。。。

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