エンジ色のカーペットに革張りの椅子、サイフォンから注がれる珈琲の香り。期待以上の内容でした。 : 珈琲亭 ルアン

［東京都大田区］［来訪回数：2回］
2016/3/25（土）更新
JR大森駅東口にある、昔ながらの喫茶店。
本格的な珈琲と、「これぞ昭和」という雰囲気が魅力。

駅（東口）を出て、右手へ歩くこと約4分。
線路に近く、パチンコ屋とスナックが立ち並ぶ雑然とした界隈。
以前通り掛かったときから、ずっと気になる存在だった。

店頭では、コーヒー豆の販売あり。
古きよき喫茶店ゆえ、雑誌・新聞は標準装備。

2階建ての店舗。
1階は 2人掛けテーブル×5卓、4人掛け×5～6卓程度。
グループ客は 2階へ案内されていた。

客層は、若い人からお年を召した方まで様々。
スポーツ新聞や漫画を熟読する、おじさま方の姿もあれば、
ご友人との歓談に花を咲かせる、淑女たちの姿もある。

全席喫煙アリ（灰皿は店員さんに言うと出てくる）。
換気が悪く、煙が苦手な方には不向き。
BGMは静かなクラシック。

この日は客層も静かで、落ち着いた雰囲気。
時代を感じさせるエンジ色のカーペットに、革張りの椅子。
お一人様でカップを傾ける、大人の女性が絵になる。

接客は意外と現代的で明るいので、初めて訪れても違和感なく寛げる。

2人掛けの席に案内される。
正方形のテーブルには、ガラス板の下に珈琲豆が敷き詰められている。
卓はかなり狭く、1人分のコーヒーとトーストを置けば、それで一杯になるほど。

メニューの一部を紹介すると…
〔珈琲〕ブレンド、アメリカン、イタリアン、トラジャー、ウインナー、モカジャバ、
　　　　コーヒージュレップ、メキシコの炎
〔軽食〕厚切りトースト、ピザトースト、サンドウィッチ（ミックス・タマゴ・ハム・ヤサイ）
　　　　ホットサンド（サラミ・チーズ・ハムタマゴ etc）、ハンバーガー、ホットドッグ

モーニングセット（トースト・玉子付き）は、13時まで注文できるので、お寝坊さんにも優しい。
ハンバーガー・ホットドッグは2個セットでの提供。

テキーラマエストロの私としては「メキシコの炎」というメニューが気になる。
テキーラを使い、青い炎をあげるアレンジコーヒーだという。

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■ロイヤルブレンドコーヒー（￥420）
こちらのお店、提供方法が独特である。
あらかじめ、温められたカップが伏せた状態で出てくる。
しばらく待っていると再び店員さんが現れ、サイフォンからコーヒーが注がれる。
最初はかなりの高温！

深煎りで、非常に香りが良い。
酸味・苦味とも深い、フルボディのコーヒー。
ビターな味わいの奥から、複雑な香りが立ち上る。

コーヒーミルクは、脚付きの専用容器で供される。
私はストレートで頂いたが、ミルクや砂糖を入れても負けない味の強さである。

いろんなところでコーヒーを飲んできたが、これは気に入った。
ただし他のレビュアーさんも書かれている通り、酸味が好みでない方には向かないと思う。

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■スペシャルアイスコーヒー（￥520）
素晴らしく味わい深い、銅のゴブレットで供される。
銅のマグカップはたまに見るが、縦長のゴブレット型はなかなか見ない。
飲み終わってしばらくしても、器はキンと冷たいままである。

コーヒーの上面を生クリームがとろんと覆い、その片隅にシナモンが添えられる。
ガムシロップが別容器で付いてくる。
まずはそのまま飲むと、コーヒーの酸味が爽やか。
次にティースプーンでシナモンをかき混ぜてから飲むと、甘い香りが加わってさらに味わい深くなる。

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■タマゴトースト（￥490）
タマゴサラダを想像していたので、想像との見た目の違いに驚いた。

薄焼きの玉子焼とキュウリを、カリッと両面焼きにしたトーストで挟んだもの。
頬張ると、バターの香りが鼻に抜ける。
味付けは極めて薄く、塩味もほとんど感じない。

私はそのまま頂いたが、食卓塩とタバスコが添えられるので、
自分好みに味付けするのも良いだろう。
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何も言わなくても、お冷やを入れ替えたりしてくれる、
店員さんのよく気が付く接客にも好印象。

見るからに実力派の店だと思っていたが、実際入ってみたら期待以上の内容。
今度はぜひ夜に訪れて「メキシコの炎」を注文してみたい。