月島で美味しい日本酒と出会いに大満足！ : つねまつ久蔵商店

月島といえばもんじゃのイメージが強いが、最近はバリエーション豊かなお店が増えてきた印象がある。「つねまつ久蔵商店」もそんなお店の一つだ。月島もんじゃストリートの入口に今年オープンした立ち飲み日本酒居酒屋。月島駅の出口からまさに徒歩2分ぐらい。めちゃくちゃ便利なところにある。

実は1ヶ月ほど前に前を通ったことがあったのだが、その時は満席！気になったけど、とりあえず次回にと諦めた経緯がある。この日は平日の19時過ぎということで、お客さんの入りは半分ぐらい。店の真ん中に大きなテーブルが一つ。それを囲むようにしてみんながワイワイ飲むスタイルだ。30人ぐらいは入れると思う。

入って右側に日本酒がズラリ。冷蔵庫に入っているのは冷やで。常温で飲むものは並べておいてある感じだろうか。お店の奥がキッチン。美味しそうな肉が干してある。

日本酒のお店ということはわかっているけど、なんとなく最初にビールを頼んでしまうのが日本人。ミニグラスに入った「チェイサービール（200円）」が用意されているのが憎い。コレで乾杯をしてからツマミを。

まずは名物の「鳥皮煮」。1本190円から。秘伝の味噌ダレでじっくりと煮こまれた鳥皮は食感だけじゃなく味もトロトロ。続いて「ミモレット銀杏（500円/8個）」。銀杏にミモレット（チーズ）をまぶしただけ（？）なのだと思うけど、こんなにも合うもんなのかと。そしてメニュー名を聞き損ねたけど豆腐とタマゴの酒粕煮。おでんがなくなったので代わりに、ということだったがこの煮物は絶品。

そろそろ日本酒を。つねまつ久蔵商店は店長の常松治郎さんがもともと日本酒の敏腕営業マンだったということもあり、なかなか手に入らないモノを含め常時70種類ほどの日本酒を揃えているそうだ。また、出身地、島根を中心とした山陰地方の日本酒が多いのも特徴的。

まずは島根県「李白酒造」の新酒から。4月9日の蔵開き限定出荷のお酒で、コレを東京で手に入れるのはほぼ困難ということ。フレッシュな香りが楽しめるいいお酒。冷やで楽しんでも、少しぬる燗にしてもオススメだそうな。

続いても島根県から「池月酒造」の誉。これはなんと常松スペシャルということでここでしか飲めないんだと思う。無濾過の生原酒で2本の違いは使っているお米。1本は山田錦。言わずと知れた日本酒酒米の王様。スッキリとした味わいでグイグイと飲めてしまう。もう1本は島根県でよく使われる改良雄町。こちらのほうが少し芳醇な感じがする。ただ、どちらも無濾過の生原酒なのでフレッシュな味わいが特徴だ。

そろそろ次のおつまみを、ということで「ポテトサラダ（550円）」。え？と出てきた瞬間ビックリする見た目だが、丁寧に作られたポテトサラダの上にトビッコがたっぷりと乗っているのだ。見た目も凄いけど、味も最高。

そして「牛肉スルメ（630円）」。これはこの日一番のヒット。もう持って帰りたい。ビーフジャーキーに近いけど、そこまで干しきっていないので程よく柔らかい。この牛肉スルメがあったら日本酒何杯でもいけそうな、そんなイメージ。中盤戦あたりで頼んで欲しい。

そして日本酒に戻り……福島県の「曙酒造」から天明 中取り伍号。お米は会津産の「夢の香」を使用。飲み口はスッキリだけどフルーティな余韻が残る。この辺りのお酒を中盤戦で楽しみたい。

また島根に戻って、島根県は「日本海酒造」の環日本海。純米無濾過をぬる燗で楽しむ。熱すぎない、ぬるすぎない温度がいい。口当たりは辛口だけど、燗にすることでほんのりとした甘みを楽しむことができる。

ここらでまた食事の紹介。「肉じゃが（290円）」は串に刺さってくる。大きながジャガイモを牛のバラ肉でくるんだ、独特の肉じゃがだ。食べやすいのが特徴かとおもいきや、しっかりと味が真ん中まで通っていて、味も最高。

向かいで盛り上がっているグループの食べているものが気になってオーダーしたのは「イチボ根セロリユッケ（780円）」と「センマイ蟹味噌ネギのり（950円）」。どちらも焼肉屋さんで出てきそうなメニューだけど、次に紹介する日本酒との相性がバッチリ。

ということで最後に頂いた日本酒は島根県の「玉櫻酒造」から純米とろとろにごり酒。不思議なお酒で口当たりはクリーミー。甘口に入ると思うけど、全然甘くない。グイグイいけるし、少し味の濃い食べ物との相性がめちゃくちゃ良かった。

この日は向かいで飲んでいた島根県出身のグループとめちゃくちゃ盛り上がってしまい、立ち飲み屋さんなのに4時間近く滞在。こういった出会いがあるのも立ち飲み屋さんのいいところ、つねまつ久蔵商店のいいところ。

月島でもんじゃを食べた帰りでも気軽にふらりと寄って行ける場所。美味しい日本酒と出会いを楽しむことが出来て大満足。