麻婆豆腐つけ麺＝◎　麻婆豆腐定食＝× : 弥生亭

先日食べた此方の「麻婆つけ麺」が旨かったので、
調子こいて今度は夜中に「麻婆豆腐定食」を所望した。

でも、やっぱり…というか案の定、
「麻婆豆腐」単品ではポテンシャルは低かった！

期待していた日本式＝和風としての麻婆豆腐の味も、
此方の場合は麺やスープとコラボして初めて独特の
美味しさを出している事が今回分かったのである…。

どうしても安い豆板醤と醤油の風味しかしない餡。
出汁とかもっと味のバランスが和風なら良かったが、
そんな「肉豆腐」でもない中途半端な味付けが厳しい。

此方の人気メニュー「餃子」も一緒に頼んであって
非常に助かった…という結果である。。。
チープな辛味が鼻に付いて美味しくないのだ…！

勿論、花椒なんか一切入ってないし、卓上の辣油を
掛けて何とか味変しながら残さず食べたような状態だ。

「麻婆ラーメン」も「麻婆つけ麺」も旨かったのに、
「麻婆豆腐定食」は旨くない…ってのも中々凄いな！

何事も試してみないと分からないという教訓である。。。


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▼ 至極の日本式「麻婆豆腐つけ麺」は旨し！！ ▼


深夜3時過ぎ、忙し過ぎて食べれなかった夕食を此方で。

流石にこの時間になると店内のお客は全員お酒と
煙草に塗れている。うっとうしいが仕方あるまい…。

「昭和遺産の中華」が頂ける此方は、
そう価値観を認めれば相当に旨い店の部類である！

昨今は中華料理も本格的になり専門店も多い。
そんな中、家庭料理と中華料理の中間的な存在、
もはや日本食としての中華料理が自分のような年齢
になると凄く美味しく懐かしい訳である。。。


◇ 麻婆つけめん ◇　　670円　　★★★☆

此方は普通の「麻婆豆腐麺」も美味しいのだが、
自分はより此方の和風麻婆豆腐を強く味わいたい為
「つけ麺」で頂く事が多い。でも数年振りの対面だ！

何と表現すればいいのか、、、
豆鼓も使われていなければ豆板醤の風味も弱い。
しかも餡は挽肉が豆腐と絡み合ってすらいない仕様。
当然「花椒」なんて入ってる訳もない！！

しかし、醤油の風味が濃く、ピリ辛加減も丁度良く、
大きく切られた豆腐の食感と独特の味付けが旨い！！
もうコレは完全な「日本の麻婆豆腐」である。。。

熱々の麻婆豆腐汁に冷たく締まった太麺を放り込む。
濃い醤油味と優しい麻婆豆腐の味が口内で広がる…！
この美味しさはもう完成されていて口を挟む余地無し。

しかもこのCPの良さ！！！
徐々に豆腐の水分と麺の水分で麻婆豆腐汁が薄くなる。
それでも単品では少々濃いのでスープ割りを足して飲む。

気が付けばお腹いっぱいで大満足の夜食であった。。。


ここ最近、自分は本格的な「四川麻婆豆腐」しか
食べていない事に気付いた。ガツンと辛くて花椒の
香りが匂い立つ仕様の麻婆豆腐ばかりである…。

多分、そういった麻婆豆腐は「つけ麺」には不適当な
仕上がりになってしまうだろう。料理って不思議。

超空きっ腹だった事もあったかもしれないが、
今回はかなり美味しく頂けた「麻婆つけ麺」であった！

（2016.5.記）


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▼ 現代に生き残る「昭和」の味噌つけめん！！ ▼


此方へ来るのは実に数年振りである。
最近はお隣に『七麺鳥』が出来たので、
めっきり此方には来る機会が無くなったのだ…。

根岸2丁目はお竹橋通り沿い。。。
信号を挟んで隣のブロックは直ぐ荒川区である。

此方のお店は既に創業30年以上だが、
此方が出来る前は『つけ麺大王』鶯谷店だった！

店も『大王』の居抜きのまま使っているので、
実際の店舗はもう40年はそのままであろう。。。
確かに店内はボロボロ状態で、年季も凄い…！！

自分がまだ10代の学生の頃、
この場所に『つけ麺大王』がやって来た！
そこで自分は初めて「つけ麺」と遭遇した…。

あの当時都内の城北地区には『大勝軒』は無く、
「つけ麺」は初めて『大王』で頂き、後に浅草の
『与ろゐ屋』のざるラーメンと出会うのだ。。。

あの頃の近所のラーメン店と言えば、個人の中華屋
か『どさん子』チェーン店しか無かったのである。

…という訳で、此方は『つけ麺大王』から『弥生亭』
になった訳だが、店内の内装はそのままだし、品書の
内容もほぼ『大王』と一緒だと言う事が出来る…。

屋号をメニュー名にした「弥生亭ラーメン」という
のも実は旨煮ラーメンで、過去の「大王ラーメン」
も中身も旨煮ラーメンで本当に同じシステムである。

そして、その『大王』時代に有った「味噌つけ麺」
と、此方で今も販売し人気商品の「味噌つけめん」
も凄く内容が似ているのである。。。


◇ 味噌つけめん(大盛) ◇　　780円　　★★★

「つけ麺」で一番ご法度なのが、
ただ麺とスープを分けただけのラーメンである！！

でも『つけ麺大王』は、ほぼその方式だった…！
この辺りが元祖『大勝軒』とは違う所である。

この「味噌つけ麺」も、味噌ラーメンを作る工程と
全く一緒で、最後に麺を水道水で洗って別皿で提供！
勿論スープは少し濃いめに割るんだが。。。

この「ご法度つけ麺」の味を知る今の初老世代に、
やたらとつけ麺否定派が多いののも頷ける。。。
世のつけ麺が全てコレと同じならラーメンで事足りる。

それでも、アレから30年以上も経つと、、、
この粗末な仕様にもそれ相応の旨さが分かる･･･！
極熱のスープと冷えた麺の温度ギャップも美味しい。

この、麺のつけ汁とすると中途半端に薄く、
ラーメンのスープとすると微妙に塩辛い濃度の味。
そしてこの野菜の多さと挽肉だけの動物性タンパク。

無意識に大盛を頼んでしまったら400ｇはある麺量！
でもこのボリュームで780円という破格さ。
色んな事が「昭和」で回顧的風味も加わってくるのだ。

徐々に薄まったスープを飲めば此方自慢の味噌の味！
もう完全に味噌ラーメンと区別がつかないが旨い！！
自分は「味噌ラーメン」より「味噌つけ麺」が好き。

だけど此方は、こんなにも年代的疲労な店なのに、
意外と客層が老若男女と広いのも面白い。。。

毎週水・土曜日の「餃子サービスDAY」なんかは
昼間っから若者達でカウンター席は混雑している程。
リーマンはビール＆餃子＋炒飯でご満悦になれる。

（2015.11.記）