観音裏の老舗のお蕎麦屋さんで、週末にゆっくりと杯をかたむけて : 蕎亭 大黒屋

昼間、観音裏の探索をしていて見つけたお店です。
風情のある佇まいが気になり、調べてみたら結構な老舗兼人気店であることが判明しました。
これはぜひ、夜に訪問したいと思い、土曜日の６時に予約を入れました。

電話に出られたのは、ご年配の婦人。
「お鍋はどうなさいますか？」と聞かれました。
鴨すきうどん鍋というのがあるらしいのですが、今回は『蕎麦屋で飲む』がテーマなため注文しませんでした。

当日。すっかり日が暮れた観音裏を歩いていると、点々と灯る飲食店の軒先の明かりに、昭和の時代に戻ったかのようなノスタルジーに浸りました。
どこを歩いているのか、一瞬わからなくなった瞬間でしたが、なんとか『蕎亭大黒屋』に到着。

うーん、夜は一段と風情があります。
入り口に「本日は予約のみ」と書いてありました。
土曜日は予約だけだったの？知らなかったけど、予約していて良かった！

引き戸を開けると、もう一枚引き戸があって、店内へ。
すぐ左に先客一組。
あれれ？、誰も出てきません。
中ほどまで進んでいくと、奥から「どちらさまですか～？」との声がかかり、名前を告げました。

電話に出たと思われるご年配の婦人が出てきて、席に案内されました。
こちらは、大きなテーブルの掘りごたつの席が３つ。
あ～、良かった！　同行者も私も正座は苦手です。

メニューは白扇に手書きで書かれています。

とりあえず、」ヱビスビール。
蕎麦味噌焼き２つ、たたみいわし、天ぷら盛り合わせ。
板わさと玉子焼きも食べたかったのに、「本日はありません」とのことで、ちょっとがっかり。

ほどなく出て来た蕎麦味噌焼きで飲み始めました！
甘くなく蕎麦の実が香ばしくて、２つ頼んで正解です。
じっくりチビチビ、お酒と共に楽しめます。

冷酒を頼むと、「冷蔵庫にありますのでご覧ください」とのこと。
ざっと５～６銘柄ありましたが、宮城の乾坤一　純米吟醸生詰原酒と、燗酒を頼みました。銘柄は梅錦（愛媛）
これがなんと、南部鉄瓶に入れられてでてきました！

天ぷら盛り合わせとたたみいわしで、ゆっくりじっくり飲みます。
隣のテーブルにご家族連れが入りましたが、店内は静かで日頃の喧騒を忘れます。
この日は冬に戻ったかのような風の冷たい日でしたので、お燗のお酒が進みます。

ゆっくり飲んで会話も楽しみましたので、〆にせいろ蕎麦をお願いしました。
老舗のお蕎麦屋さんですから、美味しくて当たり前ですが、これはびっくりしましたね～！

まず、見た目が美しい！
冷たい水にさらしてのお蕎麦の締まり具合。
口に含むと、ほんのりお蕎麦の香りと甘みが感じられます。
そばつゆもちょっと辛めで、良い加減です。

同行者と思わず「美味しい！」と口を揃えてしまいました。
正直なところ、今まで食べて来たお蕎麦は何だったのだろう？、と思ったくらいです。
こんどは昼間伺いましょう。
人には教えたくないお店です。

（ｐｓ　土曜日だからか、メニューに本日は無し、が多かったため、サービスは点数を低くしました）


2014 07 ２度目の訪問です。
今回も土曜日に予約して４名で伺いました。
メンバーは日本酒好きの30代・５０代・６０代・８０代と年齢はまちまちです。
前回の訪問で地酒が数銘柄置いてあること、酒器が南部鉄瓶であったり、竹であったり、とても素敵でしたので、日本酒をこよなく愛するメンバーに声を掛けての訪問になりました。

土曜日は予約のみ、となっているため、早目に予約の電話を入れました。
電話口に出られたのは今回はご主人でした。
前回訪問時に玉子焼きや板わさが「品切れ」で、お料理が少なかったので、思い切ってお料理の予約注文をしました。

当日。
お店まで１０メートルというところで、突然の豪雨に見舞われ、ビショビショになりながら18時過ぎに到着。
まずは、ヱビスビールで喉を潤し、次にそばみそやきと、宮城の阿部勘２合を注文。
このそばやきみそだけでも、ずぅーっとお酒を飲めます！
ちょっと舐めてお酒を飲んで・・・の繰り返し。　本当に香ばしく美味しいです。
全員がピースマークの様な顔になります　　（*^_^*）

次のお酒は、福井の白岳仙。スッキリとキレのある食中酒です。
粗挽きそばがき。絶品！
お酒がすすみます。
天ぷらが来たので、また次のお酒。

なんと、新潟の県外不出のお酒『鶴の友』が・・・！
知る人ぞ知る、鶴の友。
メンバーも感激してざわつきます。
天ぷらと鶴の友、いけます。
最後のお料理の玉子焼きが出て来たので、もう１合鶴の友のぬる燗と、
せいろそば２人前を注文してラストオーダーです。

この間２時間少々。
お料理は時間がかかるので（丁寧に作っているのだと思います）せっかちな人には絶対に向かないお店です。
純粋に、お蕎麦とお料理とお酒と空間・・・を楽しめる方のためのお店ではないかと思います。

これだけ飲んで食べて、一人当たり3500円強でした。
帰りは奥からご主人も挨拶に出て来られました。
ご馳走様でした！　
どうぞお体にきをつけて、いつまでも美味しいお蕎麦とお料理をお願いします。