す、すごいよ晴々飯店！ : 晴々飯店

日本人にとって虹は7色だが、多くのアメリカ人は虹は6色と答える。

これは教科書でも取り上げられ、言語学では有名な話だ。
鈴木孝夫『日本語と外国語』によれば、言語によって文化的背景が異なるが故に、単語を置き換えただけではその言語を理解出来無いのである。
「机」という概念が無い文化において、机を「机」として認識する事もまた出来ない。
日本の様な赤いリンゴが流通していない欧州において、アップルの色はグリーンなのである。

これは単に言語に限った事ではなく、個人にも言える事で、
「犬」と聞いた時、頭の中でイメージする犬は人によって場合によって異なる。
愛犬家は自宅の犬を想像し、さっきチワワを見た人はチワワを思い浮かべるだろう。
無論、「飼い犬に手を噛まれる」と聞いて、ドーベルマンを思い浮かべる人は居ないかもしれないが…

ーーーーーーーー
2016年6月 評価3.55

それまで「麻婆豆腐」と聞いてイメージするものは、母の作る麻婆豆腐でしたし、藤沢・茶馬燕の麻婆豆腐でありました。

それが今ではどうでしょう。
私が無意識に思い浮かべるその「麻婆豆腐」は、もはや晴々飯店の麻婆豆腐に置き換えられてしまっているではありませんか^o^！！笑

■立地
上野駅の東側、入谷口から徒歩2分位でしょうか。

■雰囲気
外観は場末の怪しげな中華店といった感じです(笑
実際風俗がある地区にあるので、そうとしか見えませんが、店は繁盛しています。
食べログやってなければ入らないかもなーという見た目です。

価格は夜でも安く大衆中華的ですが、笑顔で元気な看板…娘が客との空気を作り出していて、リピーターが多いのがそれだけでも分かります○
こじんまりとしていますが、1Fは4名掛のテーブル席が並び、2Fもあるようで宴会も出来る様ですね。

■メニュー
どれも1000円以下の物ばかり。
安く、分量も1.5人前はあるでしょう。

「回鍋肉」「リアル回鍋肉」
「麻婆豆腐」「プレミアム麻婆豆腐」
など、怪しげな文字(爆
何故同じメニューがあるのかと？

朗らかなオバ…看板娘さんによると、
日本でよく見られる上海・広東的な味付け中華と、四川省成都で食べられる中華を区別しているとの事。
また、「プレミアム麻婆豆腐」は研究に研究を重ねた結果プレミアムにいきついたが、元の麻婆豆腐とは違った物であり、どちらも人気なので残っているのだとか。
たぶん、ダルカリーとマトンカリー位違うのでしょうね(^^)笑

しかもまだ研究は続いていて、終わりは無いのだという…これは期待せざるを得ないですね。

■注文(兄と。男2人分)
・鶏とカシューナッツ炒め
・春巻き(3本)
・プレミアム麻婆豆腐(3倍の大辛で注文)
・成都炒飯

・白米×2
・ウーロン茶×2
〆て4200円ほど。一人2000ちょいと。
めっちゃお腹膨れました^o^

■実食
・鶏とカシューナッツ炒め
鶏もも、玉ねぎ、ピーマン、カシューナッツと至って具材はシンプル。

下処理がしてあるけれども、野菜やナッツの鮮度・食感は維持されていて美味○
鶏ももは細かいカットのお店もある中、きちんと食感が残るサイズ感。
そして皮目からの肉汁(^^)

醤油勝りな味を予想しましたが、意外や意外、オイスター系のコクはあるもののサッパリと優しい味付けです。
片栗粉も少し入っていて、焼き目トロミありつつ野菜の新鮮さ、そして時折ナッツの香ばしさが入り混じります。
白米無しでも十分美味しい一品料理として食べられますね(^^)


・プレミアム麻婆豆腐(大辛3倍・1080円)
期待を裏切らない見た目！！
ポーションは1.5人前はあるでしょうか。

プレミアム麻婆豆腐は牛肉を使っていて、大振りな木綿豆腐がゴロゴロと、そこに緑々しいニンニクの葉、そして名物の花山椒がしっかりと！

かっれぇぇ〜笑
うんめえええ^o^

大辛は辛味3倍との事ですが、若干強気に出過ぎたかなと^^;
1.5倍の中辛あたりが私のベストだったかもしれませんが、辛味一辺倒じゃないところが流石ですね◎
成都炒飯頼んだのに、白米頼んでしまうというね…そりゃ欲しいよね。

花山椒は痺れもありますが、香りがメインなタイプ。
葉ニンニクと合わさり、香りも素晴らしいです。
牛肉から出た旨味は、ややしっかり目の流動性の餡に溶け込んで濃くて美味いです。
豆腐もきちんと下処理してあるようで、町の中華屋らしく少し塩分が強いような気がしますが、白米さえあれば無問題ですよね。

笑顔で元気なママさんが
「どう？うちのは葉ニンニク入れてるし、牛肉だからね！牛肉！」
とすかさずご説明！

いやはや、うんまい。
そして辛い^^;笑
必須注文どすなぁ！


・春巻き(3本)
外は程よくパリリと、餡はかなり粘度が高いですね。
少し粉っぽい気も？笑

ただし、噛みしめてみると椎茸の旨味がプンプン香ります。
こりゃあ椎茸無理な人は無理でしょうね。
私は好物ゆえ無問題(*^^*)
旨味・塩気もあり、何も付けなくとも良しですが、私は爽やかにお酢が多めの酢醤油にチョンチョンして頂きました○


・成都炒飯
これまた1.5人前〜2人前のポーションです！

早速ひとくch…うんめえええ。
もはやパラパラなのは当たり前○
しっかりと焼き飯と分かる見た目ですが、脂々しい感じ一切なく、むしろサッパリとしています！

ザーサイのような物、セロリ、香ばしいネギ、卵など。
このザーサイ？のような漬物がかなりの旨味を含んでいて、高菜の様でもあります。
この旨味がご飯や卵にも溶け出し、程よい塩分です。
うめええ。

すると元気なママさん登場！笑
「成都炒飯は一味違うよぉ〜(^^)
日本で言うところの高菜みたいなのが入ってるでしょ？
それは成都のお野菜なの。
高菜やザーサイより旨味が出るんだから！」
とすかさずご説明！笑

うん、わかるよ！笑
うまいもん(^^)
止まらないんだよぁ〜

しばらく食べ進めているとまたもやママさん！笑
「あんた達、いい組み合わせ頼んだね。
この成都炒飯と麻婆豆腐合うよお〜(^^)」

マジだった…
なぜか。
白米より成都炒飯の方が焼き飯でパラパラしているので、思ったより爽やかに食べられるのです○
後追いの高菜の様な物が旨味を出し続け、麻婆豆腐の余韻と合わさる至福よ！
むしろ、後半は白米の方が物足りないくらいにクセになってしまって…^^;笑
これで780円？だったか、いいのか？


■総評
再訪？
確実に決まっているでしょう◎
上野に居なくても、日暮里・秋葉原・東京あたりに居れば、わざわざ電車に乗って行きたいくらい。
上野に居れば、中華気分でなくとも晴々飯店と聞けば中華気分になってしまうくらいには。

食べ飲み放題も3000円程度からあるようで。
宴会にもいいなぁ〜

ママさんの笑顔と元気さが素敵なんだな〜
なんでかな〜
ずっと店にいると可愛く見えてくるんだよな〜
なんでかな〜笑

ママさん以外はまぁ親切な方な大陸の人って感じなのですが、
ママさんはホスピタリティーが凄いのなんのって。

あ〜可愛いいおばちゃんだなぁ〜
おばちゃんは失礼か。

ママさーん！
麻婆豆腐一つ(^O^)

「はーい（＾◇＾）」

あーまた行きてえ。