気軽に立ち寄れる方の、江戸川橋の鰻屋さん : はし本

再訪。4回目。約3年ぶり。
最近は土日は昼夜問わず行列ができていてすっかり足が遠のいてしまっていた。

「そういえばお店の夜の営業時間って何時からなんだろう」と思って改めて見てみると、なんと16時半から。
なんだ～、この時間に行けば並ばなくてもいいし予約なしでも入れそうじゃん。
しかも明るい時間からビールも飲めるし。
ということで、今宵はすべての仕事を放り投げて、夕方から鰻とビール。
ちなみに、16時半では私を含めて2組のみ。17時半で5組程度。やはりこの時間帯は狙い目。
当日に予約の電話を入れても、この時間帯なら予約できそうだね。

頂いたのは、
「向う骨」(250円)
「ひれ」（250円）
「レバー」（？円）
「焼鳥」(700円)
「鰻重(上)」(3,300円)
「肝吸い」(300円)
それと、お通し（？円）、ビール大瓶（800円）。
以上で6,300円。

いや～、昼間っから鰻を摘まみにビールを飲むっていうのは最高ですな。
向う骨もひれもレバーも焼き鳥も、タレが甘すぎなくてシャープだからビールがグイグイ進む。
タレは、鰻の個性をまるっと隠すほどの塩梅ではなく、
量も味も控えめで鰻の個性がモロ分かりの塩梅なので、鰻の個性とタレとビールとで丁度いい塩梅。
ただ、レバーはイマイチだったな。肝焼きが残っているか聞いてみたところ売り切れで、
「肝焼きはないけれどレバーならできる」と言われて、「レバーって肝じゃないの？」と聞くと、
「肝の細長い部分がないものをお出しします」とのことで注文してみたんだけれど、
これはやめといた方がよかった。

鰻重。
前回頂いたのは「並」で、「上」にするとそれよりも大きなものが出てくる。
価格差は700円だけなので、頼むなら断然「上」の方だね。
鰻は、それほど肉厚でもなく、また綺麗に脂が抜けた状態なので、強い個性はないが、
スッキリとしたタレとのバランスが見事。ご飯とのバランスも非常に良い。
そこにこの鰻重の魅力があると思う。
正直、鰻そのものの質から言えば、もっと美味しい鰻を使うお店は他に沢山あると思う。
しかし、鰻重にしたときに、タレまで含めた全体バランスがここ「はし本」は非常にいい。

■2013年6月-----
再訪。いつも予約なしで問題なく入れていたのでこの日も飛び込みで訪れたら生憎満席。
幾つかのテーブルの上には「予約席」。
いや～、予約が必須になっちゃいましたか、ここも。(苦笑)

丁度、相席させて頂ける方がいらっしゃったので、無事に着席。
いや～、このあとこの方とすっかり話が盛り上がってしまった。
そういう緩い雰囲気が、このお店にはあると思うんですよね。

さて、この日頂いたのは、
「向う骨」(200円)
「ひれ」（200円）
「焼鳥」(650円)
「鰻重(並)」(2500円)
「肝吸い」(250円)
「吉乃川」(850円)

この日のヒットは、何と言っても「焼鳥」。
2本650円は少々お高めだが、肉質はいいし、タレが辛口だし、塩は殆どかかっておらず、美味。
また、この日は「ひれ」も良かった。

鰻重は、価格アップで、しかも鰻の量が激減だったが、まぁしょうがないのだろう。
それでも、相変わらず、鰻の脂の抜け方、身のしまり、辛口のタレ、ご飯との絶妙なバランスが大変良かった。

いや～、価格アップといっても、他店と比べればコストパフォーマンスは抜群に良好。
味的にも、満足度が高い。

■2012年2月-----
江戸川橋駅から神田川に向かい、石切橋を渡ってすぐのところにある鰻屋さん。
すぐ近くには、鰻屋「石ばし」があるためどうしてもそちらの方が目立ってしまうが、
なんのなんの、こちらの鰻もかなり美味しい。

少数精鋭のメニューラインアップ。
落ち着いた庶民的な店内。
付かず離れず、多少ほったらかし気味の接客。

ここにくれば、これとこれを頼んで、こんな感じに心地よく酔える。
そういう予定調和的な時間と空間と味覚が約束される。

これは、近くの「石ばし」にはない要素だ。

あぁ、こんな贅沢な休日。
そう。ここ「はし本」を最も楽しめるのは、例えば仕事が休みの日に、昼間っからビール飲んで、
酒肴をつまんでほろ酔いになって、〆に鰻重でお腹いっぱい、という過ごし方ではないだろうか。

鰻は、注文が入ってから捌き、蒸し、焼き上げるため、30分以上待つわけだから、
急ぐ用途には最初から合わないのだ。

これまで2回訪問。
頂いたのは、
「骨」(200円)
「肝焼き」(500円)
「向う骨」(200円)
「白焼き(並)」(2250円)
「鰻重(上)」(2750円)
「鰻重(並)」(2250円)
ビール(小)(650円)

骨、肝焼き、向こう骨は、如何にも老舗の鰻屋さんといった感じで、しみじみと旨い。
これとビールだけ頂いて帰っても満足と思える。

白焼きは、ふわふわ加減は少なめの仕上がり。水分を多めに含む他店の白焼きよりも、
こちらのお店の身の食感を残す仕上がりの方が、僕は好み。

鰻重は、こちらもふわふわ加減は少なめの仕上がり。
甘くない、少し辛いタレが鰻に程よく合っていて、抜群のバランス。
これ以上タレが濃くては鰻の味が掻き消されてしまうし、薄くては物足りない。
鰻のサイズも、やたら肉厚なものではなく、適度な厚みで抑えられたもので、
少し硬めに程よく炊かれたご飯とのバランスも非常にいい。
派手さはないですが、長年続けられている実直で丁寧なお仕事が為されているという印象。

そういう感じで、食後に心地よさを覚える鰻屋さん。
好きです。

予約なしでもふらっと立ち寄れるし。