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日本におけるフレンチの未来を見据える柴田シェフの技
繊細、優美そのもの
白金高輪駅から徒歩10分ほど。
以前、「ラシェリール」があったところに、新たに誕生したフレンチです。
この日はランチにお邪魔しました。
白を基調とした内装。 大きな丸テーブルでゆったりと食事を楽しめます。
料理はとにかく繊細そのもの。
柴田シェフは、「モナリザ」恵比寿、丸の内でシェフを務めた方で、ブルゴーニュやパリでの
修業経験もあり、この道20年。 そのわりに、若く見えます。
細やかな技と心配りが行き届いた料理に、感激。 かなり気に入ってしまいました。
ランチコースは、3種類ありますが、最も軽めの8皿 3800円に。
テーブルセッティングは、中央に店名が記された杉板の皿に、真っ白なナプキン。
1、アペリティフアミューズ ミニハンバーガー。 中身は、ブーダンノワールと黄色のトマト、マスタード
2、アミューズブーシュ ガラス板にとうもろこしの皮がはさまれて、左端にトウモロコシの小さなタルトが
乗った状態で登場。
その後、カクテルグラスが運ばれてきます。中身は、ゴールドラッシュのムース、
芯と昆布、椎茸、ひげでとった出汁のジュレ、ブルーテ。
上部には、サマートリュフととうもろこしのアイス。
芯まで無駄にしない、というポリシーを感じます。
3、前菜 フォアグラのテリーヌ
南高梅のコンポートにシートゼリー
南高梅のこんにゃく
ほのかな甘酸味がフォアグラのテリーヌとあいます。
4、ブイヤベース 宮崎の冷や汁をイメージしたブイヤベースで、白みそを加えています。
蛸のガルシア風がラビオリ生地に包まれたものがスープの中に。
スープを注ぐ前には、ハーブオイルが皿の底に。
5、牛頬肉のブレゼ 栃木産の牛肉。
セップ茸とマデラ酒の出汁に漬けこんでから煮込んでいます。
士別のアスパラガス
石川県高農園の蕪と赤蕪
6、デセール ライチのソルベとエルダーフラワーのジュレ
エルダーフラワーのスープを加えて
7、デセール ファーブルトン
ヨーグルトソルベ
キャラメリゼしたブルーベリー
8、ミニャルディーズ フロランタン、ルバーブのマカロン、カヌレ
食後の飲み物は、豆や茶葉が入った6つのミニボトルから香りを試して、決めることができます。
コーヒー1種類、ハーブティー 3種類、紅茶 2種類。
ルイボスティー、ローズペタル、マリーゴールドなどのティーにしました。
パンは、ベルギー製。 ヒノキの板に、バターとオリーブオイル用の穴がくりぬかれています。
シェフの特注だそうです。
ちなみに、お水用グラスは、極薄で、エッジが波うっていて、繊細そのもの。
「神は細部に宿る」という言葉どおり、どの料理にも、そして、サービスから器に至るまで、
きめ細やかさが溢れていて、とても好みでした。
即、ディナーにお邪魔したいと思います。
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ガレットブルトンヌ
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ガレットブルトンヌさんの他のお店の口コミ
店名 |
ラ クレリエール
|
---|---|
受賞・選出歴 |
2024年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店
2023年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店
2022年Bronze受賞店
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2017年Bronze受賞店
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フレンチ 百名店 2023 選出店
食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2023 選出店
フレンチ 百名店 2021 選出店
食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | フレンチ |
予約・ お問い合わせ |
03-5422-6606 |
予約可否 |
予約可 □WEBでのご予約は2名様のみとさせて頂きます。 |
住所 | |
交通手段 |
【広尾駅】 白金高輪駅から600m |
営業時間 |
|
予算 |
¥50,000~¥59,999 ¥20,000~¥29,999 |
予算(口コミ集計) |
¥40,000~¥49,999
¥30,000~¥39,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
10% |
席数 |
12席 (テーブル席のみで、カウンター席はございません) |
---|---|
個室 |
無 個室はございませんが、貸切は可能でございます。 ご希望の方は、お電話にてお問い合わせください。 |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、ソファー席あり |
ドリンク | ワインあり、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
|
---|---|
サービス | お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる |
お子様連れ |
□ご利用は中学生以上とさせていただいております。 |
ドレスコード | □ショートパンツやサンダル履きなどの軽装はご遠慮いただいております。 |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2016年4月21日 |
備考 |
ご利用にあたって |
初投稿者 |
このレストランは食べログ店舗会員等に登録しているため、ユーザーの皆様は編集することができません。
店舗情報に誤りを発見された場合には、ご連絡をお願いいたします。お問い合わせフォーム
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こちらには、絶対再訪したいと思いつつ、
5年の月日が流れてしまいました。
「モナリザ」、フランス各地、「ランベリー」などでの
修行を経て、「モナリザ」の料理長に就任し、
その後、こちらでオーナーシェフに。
確かな技。
とことん突き詰める几帳面で、真面目な性格。
それが、すべてシェフの料理には表れています。
この日、食後、シェフと長くお話する機会がありました。
普段なら、料理について語るところですが、
柴田シェフは、自らの料理哲学を語ったあと、
これからの日本におけるフランス料理、および、
フランス料理人の立ち位置がどうあらねばならないかを
熱く語ってくれました。
少なくとも、今のままではだめ。
低価格帯でカジュアルにする、ということではなく、
別の意味で、フランス料理の間口を広げていかなくては、
という危機感を持っていました。
「誤解を恐れずに言えば、私たちは、労働者ではなく、
表現者なんです」とも。
大局でものごとを観ることのできる人だ、と実感しました。
私を惹きつけるものは、繊細緻密で、確固たるクラシックの技に
支えられて表出するものだけではなく、ものごとの本質に迫る
フィロソフィーだったのかもしれません。
大御所と若手シェフのちょうど狭間というジェネレーションの
シェフたち。
日本における新たなフレンチ界をリードしていってくれる
ものと確信します。
で、なんだか終わり,みたいになってしまいましたが、
この日の内容です。
やはり、5年前の記憶のとおり、「神は細部に宿る」
料理。
1,アミューズ 4品
・ミニバーガー
ブーダンノワール、生りんご、トマト
・鰻の赤ワイン煮
豪産黒トリュフ入りかき卵
・錦糸瓜、帆立貝、からすみ
・バゲットにパテドカンパーニュ 和栗
手の込んだ4品のスタート。
2,ラタトゥイユ
赤茄子、ズッキーニ、パプリカ、
アンチョビ、オリーブ
生のアオリイカ、塩水雲丹
上には、黒トリュフを。
3,自家製ブリオッシュのフレンチトースト
鴨胸肉をローストして、軽くスモーク
フォアグラ
赤ワインソース
玉蜀黍の一番果汁
ひげのチュイール
焼き玉蜀黍のパウダー
わずか、2x5くらいの世界にこれだけの仕事が。
4,昆布森の真牡蠣のムニエル
カルボナーラソース
赤ワインソース
マリネした蕪
モロヘイヤ
玉葱とベーコンのソテー
パルメザンチーズ
この牡蠣のミルキーさと火入れが抜群です。
5,ブルターニュ産オマール海老
ボルディエの海藻バター
ほぼレアで。
牛アキレス
ジロール茸の煮込み
根セロリのピュレ
杏
6,羊の胸腺肉 メルゲーズ風
ソーセージです。
羊のジュとハーブのソース
セルバチコ
7,クエ
萩産で、5日間脱水
北海道ジェットファームのアスパラガス
マリーゴールドとハーブティで煮たクスクス
ケッパー、松の実、小玉ねぎ
本体以外に、
写真左が、クエの背
右がクエの尻尾で、柿の種で揚げています。
トマトエキス、鶏肉のジュ、チョリソーを
裏ごしして、オリーブオイルをいれたソース
8,メイン
かなりのアイテムからのチョイスでしたが
ここはシグネチャーの
ランド産ピジョン プリンスレニエ を。
シェフがフランスで修行をした「グランヴェフール」の
シェフが、モナコのレニエ大公の晩餐会のときに
作った料理がもと。
藁で燻製した状態をまず見せてくれます。
フォアグラ、くるみ、プルーン
内臓のジュ
ボンジリのコンフィ
(これはひとつしかないので、連れには、他の部位が)
玉蜀黍、ポルト酒とマスカルポーネチーズ
ピエブルー、しめじ、エシャロット
ぎりぎりの火入れ
コクのあるソース
まさに、フレンチのど真ん中で、
愛すべき一品。
9,ブリアサヴァランラン
ひとつはプレーン
ひとつは、トリュフと
10、ぶどうのデセール
シャインマスカット、デラウェア
ヴァンペルデュ
若摘みぶどうのジュースのゼリー
ヴァンペルデュのソルベ
炭酸
ミントオイル
ディル
11、桃
桃の組み合わせを楽しむデセール
フレッシュ
皮と種のグラニテ
ほうじ茶のクリーム、ゼリー
大葉のアイス
12、ミニャルディーズ
・カヌレ
・キャラメルとオレンジのマカロン
・ココナッツババロア
マンゴーとパッションフルーツ
・フロランタン
13、ハーブティ
パンは、ルクセンブルクの半焼成で、
バゲット
フォカッチャ
お供は、
・赤ワインをグラスで
Chateau Martet 2016
メルロー100%で、最高に好みです。
なんと、こちらの女性ソムリエールとは、
以前も他のレストランでお会いしていました。
柴田シェフは、日本人は出汁を感じる舌を持っているので、
塩は極力抑えめに使用している、とのこと。
塩、火入れなど、料理の要となる5つの要素が、
円錐の円上に並び、円錐の頂点からまっすぐにおろした
着地点が大事、という独自の理論を展開。
つまり、それらを料理の中でどう調和させるか、
ということなのか、と思います。
10年後、20年後、どういう立ち位置で、
柴田シェフが、日本における新たなフレンチの地平を
切り開いてくれるのか、楽しみです。