ドライエイジドビーフが注目されがちだが、アメリカワインのリストも素晴らしい : ウルフギャング・ステーキハウス 六本木

ウルフギャングステーキハウス六本木。
言わずと知れた、ニューヨークの名店ウルフギャングステーキハウスの海外初となる支店。
オーナーであるウルフギャング・ズウィナー氏は、ニューヨークの超名門ステーキハウス
ピータールガーでヘッドウェイターを務め、その後2004年に独立して、ウルフギャング
ステーキハウスをオープン。
ピータールガーでしか食べられなかった味がこちらでも食べられると話題になり、瞬く間に
人気店となった。
いまでは、ニューヨークの4店舗やマイアミに加え、西海岸ではビバリーヒルズ、ハワイ
のワイキキにも店舗があり、そしてついに日本に入ってきた。
いまでもピータールガーはニューヨークでしか食べられないが、ウルフギャングであれば
ドライエイジングが日本にいてもすぐに食べに行けるようになった。

ちなみにウルフギャング・パックというアメリカの有名な料理人もいますが、別人です。


店舗があるのは六本木。
アメリカから定期的にUSビーフを空輸しており、28日間熟成されてから提供されており、
アメリカの本店と全く同じ製法だという。

メニューの基本はstake for two。骨を挟んで両側にフィレとサーロインの両部位が味わえ
て、最低分量は2人前から。15,000円だが、2人前と考えればそれほど高いわけでもない。
これに前菜、付け合わせ、デザートなどのメニューが並ぶ。
付け合わせもほとんどが2人前のサイズで、スープはさすがに違うだろうと思ったがスープ
も2人前で、頼めば最初から2皿に分けて持ってきてくれるとの事。

そして素晴らしいのは何と言ってもワインリスト。
例えば
コッポラ ダイヤモンド 8,000円
ホーニッグ 9,500円
ベリンジャーナイトヴァレー 11,000円
スタッグスリーブス 13,000円
ジョーダン アレキサンダー 16,000円
シルバーオーク アレキサンダー 18,000円
Joseph Phelps 18,000円
Grgich Hills 18,000円
ケイマス 18,000円
などなど。勿論オーパスワンに、ハーランエステートなどの定番の高級ワインもあり、極め
つけにはスクリーミングイーグルまである。

価格は日本で手に入る価格に対しての2掛けくらいで、アメリカのワインショップで買える
価格と比較すると3掛けくらいか。頻繁にアメリカ行く機会のある人にとってはわざわざこ
こで飲もうと思う価格ではないが、まあ十分適正と思える程度の範囲ではないかと。

勿論いまや定番のKENZO ESTATEも、aiに、頼みやすいハーフボトルでrindoもある。グラ
スワインも安い物からそれなりの価格の物まで数種類おかれている。

はっきり言って、日本で最もアメリカワインが充実したレストランだと思う。


注文したのは勿論stake for two、15,000円。
前菜にロブスターのビスク1,700円と
付け合わせにジャーマンポテト1,500円を頼んだ。
ワインリストは悪くないのだが、アメリカのクラフトビールをオーダー。ピータールガーと
同じ土地で生まれたブルックリンラガー。


ロブスターのビスクは、アメリカらしい多少強めの味付け。ロブスターの身もしっかり入って
いるのが嬉しい。2人で分けると850円は、むしろかなりリーズナブルで、かなり満足度が高い。

そしてstake for two。ミディアムレアを頼もうと思っていたのだが、「もしレア気味のお肉
がお好きであれば、お皿がとても熱いので食べているうちにどんどんミディアムからウェルダ
ンくらいになりますので、レアもオススメしております」と言われ、レアにしてみた。

久々のエイジドビーフ。表面がカリッとしており、噛むと口の中でじわっと肉汁が出る。赤身
の分厚い肉だが本当に柔らかい。やっぱり美味しい。
ミディアムくらいになりますよ、と言われていたが最後までミディアムレアくらいだったので
最初からミディアムレアでも良かったかも。

ピータールガーとの違いは味付けにもある。ピータールガーはシンプルに塩胡椒と肉汁だが、
こちらはバターソースがかけられており、これは好き嫌いだろう。
少し残念だったのは量。ピータールガーはstake for twoで食べきれないくらいの量だったが
こちらは案外あっさり食べ切れてしまった。サーロインは多いが、フィレは3切れのみ。たく
さん食べる方であれば、stake for threeを2名様で、というのもありかも。

接客は、フレンドリーだがキチンとしている。
取引先との会食などにも十分ありだと思う。

なお、WEB予約ができるが数か月先まで満席の大盛況の模様。電話をしてみると、17時とか
21時半など、少し外れた時間ならば取れることがあるようなので、まずは電話をしてみるのが
良いかと。