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食べログ そば EAST 百名店 2024 選出店
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江戸前の食文化と新しい感覚が融合
こちらも早く再訪したいと思っていた一軒。
真夏のような暑さとなった、土曜日の昼に足を運ぶ。
西麻布は地下鉄よりもバス利用の方が便が良く、頻繁に出ている渋谷からの都バスで向かう。(バス停は「千利庵」の真前だが、近々あちらにも再訪予定)
こちらはそこから1分も掛からない近さで、開店時刻より10分ほど前に到着してしまったが、すでに店の前のベンチに2人の待ち客が居る状況。
定刻より少し早く暖簾が掛かり、私はいつものように5席並んだカウンターの中央に通された。
まずはビール(サッポロ黒ラベル中瓶)で始める。
肴はメニューに載る定番の他、黒板に掲示された季節のおすすめが毎回楽しみ。
その中からまず2品を注文。
「焼き茄子のお浸し」:丸ごと焼き、皮を丁寧に剥がしてから出汁に浸されたものが、3つにカットされて小鉢に盛られている。
天盛りは、鰹の糸がきとおろし生姜。
焼き茄子ならではの香りが好ましく、翡翠色の仕上がりも美しい。
「柳たこ刺」:「柳蛸」は「真蛸」に比べれば大型で、その分少し身が柔らかい。
そのため通常「真蛸」の刺身では登場しない胴の部分も、適度な食感でなかなか美味しい。
添え物は若芽・貝割れ・酢橘で、山葵の質も良い。
酒も壁の掲示から、三重の「作 純米吟醸」を一合もらう。
洒落たガラスの酒器で登場したが、清廉な口当たりでなかなかの満足感。
肴に「玉子焼き」を追加。
運ばれた皿の景色は、修業先の「室町砂場」と寸分違わぬ、蕎麦つゆを加えて綺麗な焦げ目を付けて焼き上げられた、江戸前蕎麦屋ならではのスタイル。
醤油を垂らした'染めおろし'と共に口に運べば、思わず顔がほころぶ。
子供のころから慣れ親しんだ、私にとっての'ソウルフード'の一つである。
酒の追加はこれに合わせて「菊正宗」をグラスでもらう。
グラスは洒落ているが、当然のことながら常温の所謂'冷や'での提供である。
12時半ごろになると客の出入りが活発になり始め、そろそろ蕎麦を頼もうと思案するが、気になるのは「ウニそば」の文字。
雲丹を使った蕎麦は最近は時々見かけるが、こちらでは元々新作の種物には意欲的で、大いに期待できるものの3,600円の値付けには逡巡する。
掲示板には「ウニごはん」(2,200円)の記載もあり、花番さんに量を訊くとご飯茶碗1膳分くらいとのこと。
そこで蕎麦は「せいろ」にして、こちらを合わせて注文。
先に「せいろ」一式が運ばれる。
まず「つゆ」を少量含んでみたが、やや甘目ながら深いコクと出汁の旨味が融合した「砂場」伝統の仕事が確認できる。
蕎麦は本家の「もり」に相当する'挽きぐるみ'がやや太めに打たれており、盛りは「砂場」の1.5倍くらいはある。
鼻を近づけるとしっかりと香り、歯応えも良好で蕎麦自体の味も濃い。
蕎麦湯はもちろん奇を衒うことのない自然体で、たっぷりと注げば豊かな味わいが広がる。
次いで「ウニごはん」が登場。
やや大きめの茶碗に盛られたご飯に刻み海苔が散らされ、中央に生雲丹が結構たっぷりと乗っている。
色からして「バフンウニ」と思われるが、甘みが濃くなかなかの上物であることが分かる。
少量の醤油を垂らし山葵を添えて掻き込む味は、期待通りの旨さ。
歯触りの良い「千切り大根の醤油漬け」が付くが、これを合いの手に一気に平らげてしまった。
2,200円の値段も納得。
こちらは以前にも述べたように「砂場」の仕事に倣い、蕎麦打ちは機械に頼っている。
しかし粉は自家製粉で、蕎麦打ちで一番肝心な'水回し'は手作業であるため、蕎麦の出来栄えには全く遜色は見られない。
「蕎麦打ち教室」で短期間に学んだだけで店を設けてしまった、ぽっと出の手打ち蕎麦屋に比べれば格段に良い。
蕎麦打ちに手間や時間が費やされないため、その分趣向を凝らした蕎麦前や創意あふれる種物に注力する姿勢は、江戸前蕎麦屋としての理に適うもの。
蕎麦が「江戸前四大料理」の一つとして食文化を担ってきた歴史には、酒と結びついた蕎麦前の充実や、季節を生かした種物の考案が無くては考えられなかったことで、それにより華やかな世界が展開した。
こちらでは、そういった食文化の流れの延長上に在りながら、さらに若いセンスが盛り込まれた「蕎麦屋酒」が楽しめる点を、大いに評価したい。
後客の注文に創作メニューの「夏野菜カレーせいろ」が入ったが、カレーの匂いの広がりはごく僅か。
都心の方の老舗で、カレーを売り物にするあまり店中にカレー臭を充満させてしまった残念な蕎麦屋が在るが、こちらでは蕎麦屋としての節度が保たれているのは好印象。
店は40歳前後と思われるご主人とその片腕の職人が調理を担当、他に洗い場専門の年配の男性が居ることが、簾越しに確認できる。
ホールはきちんとした応対ぶりの男性と、見習いの女性が居り、狭い店ながらきちんとした態勢で安定感のある仕事ぶりを見せている。
勘定は「ウニごはん」を張り込んだせいで8,000円近くになったが、満足度からすれば相当。
今ではお洒落なイメージが強い西麻布だが、地形的に見てもかつては庶民の町で、江戸前の仕事と新しい感覚を融合させた蕎麦屋の立地としては好ましく思う。
これからも季節を変えて、定期的に訪れたい。
西麻布で小粋に「蕎麦屋酒」が楽しめる店
連休中のとある午後、六本木に出向く用事が有ったのでその帰り、久々にこちらに立ち寄る。
何と4年以上も間が空いてしまった。
前にも述べたがこちらのご主人は「赤坂砂場」の出身でありながら、伝統に囚われることなく、肴や種物の品揃えに進取の気質が感じられる。
今回も新たな発見が有るのではと、大いに期待を持って臨む。
この時期まだ外は明るい、5時を少し回った時刻に到着。
一人客には好適な、カウンターの右端の席を選ぶ。
まずはビール(黒ラベル中瓶)を注文。
お通しの「そば味噌」は、相変わらず「並木藪」を思い出させる。
肴は'季節のおすすめ'が、黒板に掲示されており、その中から2品を選択。
「筍の天ぷら」:大きいままを薄衣で揚げ、これを縦に3つにカットされて登場。
塩とおろし付きの濃い目の天つゆの、両方が付くのが好ましく、旬物ならではの味と食感を堪能。
「夏野菜の冷し味噌」:夏にはまだ早いが、面白そうだったので注文してみた。
水茄子・蕪・細身の胡瓜の3種で、練り味噌と粒塩が添えられている。
それぞれの持ち味がストレートに楽しめ、特にこの時期では珍しい、大き目の蕪の甘味が印象に残る。
酒は「三千盛」を冷酒で一合。
綺麗なガラスの酒器で登場したが、なかなかの味わい。
こちらでは日本酒をグラス単位でも出しており、その後に江戸前蕎麦屋の定番の「菊正宗」の常温を一杯追加。
スマートなシャンパングラスで出て来たが、「菊正」をこんなお洒落なスタイルで呑むのも一興である。
今回の蕎麦は、修業先の仕事との違いを見極めようと、天ぷらに「海老かき揚げ」が付く「天せいろ」にしてみた。
まず広口の小鉢の蕎麦つゆと薬味が出される。
次いで蒸篭に盛られた蕎麦と、かき揚げは別皿で登場。
そのかき揚げも、厚みが有る姿形は「かんだやぶ」に似ている。
しかし胡麻油の香りは弱めで、色からすれば「更科堀井」に近い。
割ってみると、えびは芝海老では無く車海老を使っている点は「竹やぶ」系の仕事である。
しかし小振りの細巻き海老を丸のまま使う竹やぶ流に比べ、カットされているため火通りが程良く、上手な揚げ上がりで海老の旨みも生きている。
色々な流派の店の、良い部分を集めたようなスタイルは好感。
しかしいずれにせよ、かき揚げを予めつゆに浮かべて来る「室町砂場」の「天もり」とは、全く違う手法である。
皿の脇に少量の塩が添えられているが、天つゆは別に付かず、蕎麦つゆで一緒に食べさせる点は理に適っている。
これだと天ぷらと蕎麦の相性の良さを楽しめ、崩したかき揚げに蕎麦を絡めるようにして口に運べば、旨みの相乗効果で玄妙な味わいとなる。
蕎麦は砂場の「もり」を彷彿させるが、盛りはあちらの1.5倍ほどは有る。
1,800円はやや高いかなと思ったが、実際に食せば納得の内容である。
蕎麦湯は当然ながら、粘度の無いサラッとした自然体で、気持ちよく〆られた。
今回も料理にはセンスの良さが認められ、なかなか快適な「蕎麦屋酒」となった。
簾越しに眺める、ご主人と若い衆の息の合った仕事振りも好印象。
蕎麦については、最近は猫も杓子も完全手打が優れた蕎麦屋の証とする風潮が有るが、それに拘らずとも優れた蕎麦が提供できることを、こちらは立証している。
手打に固執しない分、料理に手間や時間を割くことは、江戸前蕎麦屋の在り方としては間違ってはいない。
いわゆる「蕎麦マニア」からすれば、意に沿わぬ店ではあろうが、私のような蕎麦前重視の人間には喜ばしい店である。
ワインに合う肴も用意されているようで、次回はその方向で攻めてみたい。
これからも通い続けたい一軒である。
(前回の似たようなものを削除の上、新規に23枚の写真を追加掲載)
≪2012年3月のレビュー≫
西麻布と言えば今ではお洒落なイメージがあるが、もともと広尾からの道筋は地形的に見ても庶民の町屋が並んでいた地域。
主人は「室町砂場 赤坂店」通称「赤坂砂場」出身とのこと。
そのため蕎麦は完全手打ちでは無く、蕎麦打ちの最も大事な'木鉢'は手作業だが'延し・切り'は機械のようだ。
だからと言って決して手を抜いた仕事ではなく、俗に'下手な手切りより上手な機械切り'と言われるように、味の面に遜色は見られない。
「砂場」の出とは言え、外見上ではそれを思わせるものは無い。
品書きに並ぶ創作的な種物、黒板に掲示された季節を取り入れた多彩な料理、ワインまである酒の品揃えなどには既製に囚われない姿勢が見られる。
店内は間口の広い独特の形状で、カウンターとテーブル合わせて15席ほどの店。
休日の夕刻に訪れたが、ほとんどの席に予約が入っているようだ。
まず瓶ビールで喉を潤す。
お通しに藪系を思わせる、堅めに練り上げた蕎麦味噌が付くのも面白い。
料理にまず「山菜の天ぷら」を注文。「蕗の薹・こごみ・タラの芽」が少量ずつだが体裁よく盛り合わされており、上手な揚げ上がりで確かな腕が認められる。
酒は‘おすすめ’から「独楽蔵」を常温で頼む。
さらに料理に蕎麦屋の定番2品を追加するが、この姿を見て初めて「室町砂場」の流れが見えた。
焼き目を付けたしっかりした味わいの「玉子焼き」。
醤油色の照りが濃い割にはあっさりとしており、柔らかで旨味たっぷりの「鳥焼き」。
添えられた粉山椒の質は、一流の鰻屋を思わせる。
何れも満足のいく出来栄え。
蕎麦は「せいろ」1枚。
呼称は「ざる」でも「もり」でも無いところが面白い。
少し黒っぽい色合いで適度な食感と香りも楽しめる、なかなかの仕上がりである。
「つゆ」は濃い目でやや甘味が立っているが、伝統の仕事が伺える。
出来ることなら「つゆ徳利」で出すひと手間が欲しい。
「蕎麦湯」が江戸前のさらっとした小粋なものであるため、このつゆに合わせれば気持ち良く伸びて後味はさっぱり。
主人もそれを支える若い男性も、きちんとした応対振りには好感。
ごく近所に「千利庵」という地元に根付いた老舗が在るが、こちらも安直に寄れる1軒。
この場所で小粋に「蕎麦屋酒」が楽しめるのは有難い。
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蓼喰人
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蓼喰人さんの他のお店の口コミ
店名 |
おそばの甲賀
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受賞・選出歴 |
そば 百名店 2024 選出店
食べログ そば EAST 百名店 2024 選出店 |
ジャンル | そば、居酒屋、日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
050-5589-7211 |
予約可否 |
予約可 ♦️連絡がなく予約時間を10分過ぎた場合はキャセル扱いとなります。 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄日比谷線、大江戸線「六本木駅」から徒歩6分 乃木坂駅から798m |
営業時間 |
|
予算 |
¥6,000~¥7,999 ¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード可 (JCB、AMEX、VISA、Master、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD、QUICPay) QRコード決済不可 |
領収書(適格簡易請求書) |
適格請求書(インボイス)対応の領収書発行が可能 登録番号:T2010401100098 ※最新の登録状況は国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトをご確認いただくか、店舗にお問い合わせください。 |
サービス料・ チャージ |
夜のお時間はお席代金を500円お願いしています。予めご了承くださいませ。 |
席数 |
17席 (カウンター5席、テーブル12席) |
---|---|
最大予約可能人数 |
着席時 12人 |
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり |
---|---|
料理 | 英語メニューあり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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ロケーション | 隠れ家レストラン |
お子様連れ |
未就学のお子様の入店はお断りしています。 |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2008年12月 |
電話番号 |
03-3797-6860 |
備考 | |
初投稿者 |
このレストランは食べログ店舗会員等に登録しているため、ユーザーの皆様は編集することができません。
店舗情報に誤りを発見された場合には、ご連絡をお願いいたします。お問い合わせフォーム
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こちらも定期的に訪れたい一軒。
土曜日の昼の開店時刻に合わせて向かう。
西麻布は電車の便は悪いので、渋谷から頻繁に出ている新橋行きの都バスで向かうのが一番便利。
バス停は「千利庵」の真前であちらも再訪せねばと思っているが、今回はそこから1分も掛からないこちらを優先。
5分ほど前に着くと既に待っている方が1人で、私もそれに続くが、その直後に3人が列に加わる状況。
定時に暖簾が出され、私は右手の普段の5席を4席に減らされたカウンターの中ほどに通された。
スタッフは簾越しに覗く厨房にご主人はじめ4人の職人が、接客にもベテラン女性と見習いの若い衆の2人が居り充実している。
まずはビール(黒ラベル中瓶)をもらう。
肴は定番の他に'季節のおすすめ'が壁の黒板に手書きされている。
その中から2品を注文。
「菜の花とかぶの焼き浸し」:3㎝ほどにカットされた菜の花と八ッ割の蕪がオイル焼きされ、一旦油抜きしてから出汁醤油に浸されていると思われ、京人参の細切りが色を添えている。
上に粉鰹がたっぷり掛かっており、焼かれているためコクがあり味の含ませ加減も良い。
「かき焼き」:大粒の牡蠣が3個、粉を塗してから炒め焼きにされている。
表面はカリっと中もしっかり目の火通りだが、旨味は凝縮。
おろしポン酢で食べるが、実に美味い。
カットされた生の芹が添えられているが、シャキシャキとした歯触りで香り高く、苦みや癖も無い。
現在こちらでは季節もので「せりそば」を出しており、吟味されていることが判る。
酒にこれも黒板の掲示から「黒龍 純吟」を一合。
優しい口当たりだがしっかりした味わいで、牡蠣と良く合った。
後客は次々と入店し、12時前に満席となる盛況ぶり。
厨房内は忙しないが、ご主人の指示の元にテキパキとこなされていく。
その様子を眺めつつ、暫しの蕎麦前を楽しむ。
蕎麦は「かけ」を注文。
登場したシンプルな景色は、やはりご主人の修業先の「赤坂砂場」に似ている。
かけつゆは濃い目の醤油色で、味に奥行きのある江戸前伝統のスタイル。
蕎麦は温蕎麦向きに幾分太めに打たれているようで、しっかりした食感が生きている。
薬味は白葱の小口切りであるのも定法通り。
先日訪れた、代々木上原の「楽」と対照的な手法が面白い。
温蕎麦にも湯桶が添えられるのも、江戸前の仕来たりが受け継がれている。
中身は当然ながら自然体のためすっきりと伸びて、つゆの旨味を余すところなく楽しむ。
ひと通りのこちらの仕事ぶりを確認。
料理の出来にも蕎麦の仕上がりにも、相変わらずハイレベルが維持されている。
勘定は5,000円弱で、場所柄からすれば相当と言える。
間口に比べ奥行きの無い構えで、その割にはスタッフが多いため逆に慌ただしさが感じられるのは残念。
もう少し広々とした店舗ならば、より寛いだ「蕎麦屋酒」が楽しめると思う。
こちらは新たに、今年度のミシュランガイドのビブグルマンに選出された。
あのガイドブックに載る和食系、特に蕎麦屋がどういった基準で選ばれているかは判然とせず、中には?が付く店が含まれるのも事実だが、こちらについては概ね納得できる。
実際に並んでいる蕎麦屋を見ると新興の店ばかりで、老舗が選ばれたことは一度も無い。
所詮外国人目線のため、江戸前の粋とか伝統と言ったものは判断要素に加味されないようだ。
その中で「赤坂砂場」出身のこちらが、選ばれたことは意味深い。
もちろんこちらは本家の仕事をそのまま踏襲しているわけでは無く、創作的な部分が評価の対象になったのは明らかだが、調査員の目の付け所は悪くないと思う。
改めて伝統を重んじながらそれに捕らわれることなく独自の世界を展開させた、ご主人の腕前とセンスの良さに賛辞を贈りたい。
ミシュランガイドに載ったおかげで、ミーハー的な客も増える兆し。
今回は休日だったのでやや落ち着かなかったが、次回は平日の半端な時間帯を狙って訪れたい。