凄く進化している/気軽にワインを楽しむお店 : アミニマ

再訪

久々のアミニマ。今回は私一人で訪問。実は夜は初めて。
表参道で仕事を終え、時間が早いので帰っても未だ夕食は出来てないだろうと思い、こちらに寄り道する事にした。
店に着いたのは17:30頃で、口開けの客となった。
因みに此方アミニマは、17:00からオープンしている。昼は土曜のみ。

カウンターの端に腰掛け、オーナーの鳥山さんと料理担当の阿部さんに無沙汰を詫びる。
家人に黙って寄り道なので、ワインを軽く飲んで変える旨をお二人に伝える。
でも、直ぐに家人に電話している私…

まずは夏らしくロゼでスタート。
これが中々いい。爽やかさとウマさが良いところで折り合っている。
話していると、あっという間にグラスが空に。
次を貰う前に、軽いオードブル的なものを見繕ってくれと頼む。
鳥山さんと阿部さんが何やら相談している。こりゃ楽しみだ。

出て来たのはスモークサーモンに自家製のライ麦パン。
レモン果汁を加えたこれも自家製のサワークリームが添えられている。
ライ麦パン は試行錯誤の試作を3回したそうだ。でも、たった3回でこの出来！俄かにには信じられない。
旨い！スモークサーモンも極上。確かスコットランド産と言っていたが、上質の脂であるのは間違いない。
自家製のライ麦パンにサーモンをのせ、サワークリームをタップリと載せる。盤石のスクラムアップ！
サワークリームはレモン果汁入りだそうだが、その微妙な加減が、す、て、き！
最初にライ麦パンだけの味見をしていたので、サーモンが余り、すかさず鳥山さんがパンのおかわりをしてくれた。
サービスの達人とは言え、そのタイミングの良さは相変わらず。

次に供してくれたのは、青森長谷川さんのブタを使った生ハム。
豚肉を送ってもらい、それを阿部さんが生ハムにしているそうだ。これがまたすこぶる美味い！
豚だから当然ながら脂が旨い！それも雑味のない上質な脂。
私は脂は嫌いだが、熊の脂と上質な豚の脂は別だ。
これは美味い！これだけ食べに足を運ぶ価値ありだ。本当だよ。
尚、料理の量が少ないのは、この後自宅で夕食を取るため、私がそう頼んだから。

阿部さんの料理は進化している。
素材も上質なものに変わってきているが、腕も上がっているのは明らかである。
阿部さんはムッシュヨースケの娘というべき存在だそうで、師匠も心配で足繁く此方に来ているそうだ。
娘の成長に少しは安心しているのではなかろうか。私は阿部さんの成長を実感した。
店が軌道に乗っているのだろう、鳥山さんと阿部さんの表情も、いい意味で緊張感が和らいだ。
料理も進化しているし、心地良い空間はより心地よくなっている。必然的に評点を上方修正する。
次回は我家で一番舌の確かな次男と来てみたい。

2015年7月

追伸、
お持ち帰りの、パテドカンパーニュ、ラタトゥイユ、きゅうりのピクルス、を食べた。
何れも悪くないのだが、店で食べた2品よりレベルが落ちる。
家人もパテドカンパーニュはインパクトがないとの評価。
結論は評点を下げます。←真面目でしょう！

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私と家人の大好きな恵比寿のサリューにいた、サービスの鳥山さんが独立して創った店である。
鳥山さんはレストラン フウにいて、サリューのオーナーシェフの森本さんとサリューをオープン、
10年以上をサリューで過ごした後、今年の6月に自分のお店を開店するに至った。

開店以来、早く行かなくてはと思っていた家人と私なのだが、中々都合が合わない。
よし、今週末こそと思い電話すると、「あ〜、貸切なんです」と言った答えが返って来る。
ランチは金、土曜しかオープンしていないので、我々ランチ派は必然狙う日が限られる。
今回は予め電話でオープンを確認の上、土曜に伺った。

外苑前から徒歩5分程度だが、青山通り、外苑西通り、と言った大通りに面していない。
故に、ビジネス的には少々マイナスか。
赤いドアを開け店内に踏み入れば、縦長ではあるが、かなりのスペースが広がる。
座席数はサリューより多いそうだ。ここを鳥山さんと、料理担当の阿部さん、2人で切り盛りしている。
阿部さんはムッシュヨースケにいたそうだ。サリューに足繁く通って、
サリューの森本シェフの料理を食べて勉強していたらしい。
鳥山さんと知り合ったのもサリューだそうだ。

ランチのメニューは2種類でいずれも¥2,200。

前菜の盛合せ+カレー
前菜の盛合せ+鴨のコンフィ

尚、+¥500でデザート、+¥300でコーヒーが付く。

カレーは阿部さんと鳥山さんが2人で工夫して作り上げたものだそうだ。
因みに、鳥山さんはサリューにいた時には土曜に決まって賄いのカレーを作っていた。

当然ながら我々は両方を注文した。鳥山さんと言えばワイン。
面白いものを含め、種類も豊富に揃えている様だ。
この日はランチなのでボトルではなくグラスで数種類を楽しんだ。

前菜はフレンチの家庭料理的に見える。
パテ・ド・カンパ ーニュ、キャロットラペ、キッシュ、スモークサーモン、ピーマンのソテー、蕪のマリネ、等。
ワインを美味しく呑むのを主眼にした構成である。私なら此れだけで3杯は楽しめる(笑)。
目新しいもの、飛び抜けた旨さのものはないが、何れも悪くはない。
阿部さんの真面目な料理、というのが適切な表現だろう。

前菜を食べてもまだ吞み足らない顔をしていたのだろう、鳥山さんが昼のメニューにはないものを出してくれた。
鯖のリエットだ。それをハーフで。この辺は長い付き合いの阿吽の呼吸だ。
かんずりと柑橘を使っているそうだが、これは中々いける。
鯖の脂ののりが今一つなのか、脂系の旨味がもう少し欲しいと感じる。
鯖が小ぶりな時は、クリームかオリーブオイルをもっと使って補うと良いのではと思う。
それに柑橘をもう少し強い方が私は好みだな〜。いずれにせよこれはワインを呼ぶことは間違いない。
自分でも呆れるが、本当によく呑むわ。

メインの鴨のコンフィとカレーが出てきた。
鴨は少しパサパサ感が強かった。もっとしっとりしたものが私の好みである。
味は普通。でも、ワインを呑むのに適しているのは間違いない。

カレーも鴨と同じタイミングで出てきた。サラッとしたタイプではなく、ある程度粘度がある。
香辛料も効いている部類ではない。香辛料を効かせすぎると、ワインと合わせるのが難しくなるからだろう。
少なくとも私はそう思うが、どうだろうか。
カレーを食べながらワインを呑んで再確認したのだが、私はカレーでワインはあまり好きではないらしい。
カレーにはビールかな…

食後に出してもらったフランス製のレーズンチョコは美味しかった。
甘口ワインのソーテルヌに漬け込んだレーズンをチョコレートでコーティングしたものだ。
気に入ったので帰宅後調べたのだが、日本では手に入らない様だ。
何しろコニャクとの相性が素晴らしい！抜群である。

昼から色々食べてワインを楽しむ我々にはメニューが少ない。これは電話した時に鳥山さんも言っていた。
だが、夜はメニューが豊富な様なので、数人で来てワイワイと喋り、色々摘み、
そして、なんと言ってもワインをガバガバ呑むにはピッタリだと思う。
特にワイン初心者には鳥山さんの存在は有難いと思う。
気さくで、明るく、人当たりもよいので、初回からでも気軽に相談出来るはずだ。
阿部さんの他の料理も試したいし、私も若い者を引き連れ、夜に来たいと思う。