家庭的な雰囲気のイタリアン : オステリア・ピノ・ジョーヴァネ

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3.6

¥8,000~¥9,9991人
  • 料理・味4.2
  • サービス3.4
  • 雰囲気2.8
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.4
2013/07訪問1回目

3.6

  • 料理・味4.2
  • サービス3.4
  • 雰囲気2.8
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.4
¥8,000~¥9,9991人

家庭的な雰囲気のイタリアン

 こちらは池袋で評判の良いイタリアン。
 友人の誕生日祝いの会食に、二人で利用。

 人気店とのことで、事前に電話で席を確保。
 この日も平日の夜にも関わらず、すべてのテーブルが予約客で占められていた。

 20席足らずのこじんまりとした店で、階下にも2卓ほどのテーブルは有るが、我々は急な階段で上がる2階の一番奥のテーブルに案内された。
 よく見れば日本家屋に手を加えた造りのため、多少の窮屈感は否めない。
 照明も暗めでメニューの文字も見ずらいほどだが、アットホームな雰囲気が漂い、最初の印象は悪くなかった。

 予約の時点でコースではなく、アラカルトでの注文となることを告げられた。
 料理の写真は構わないが、メニューの撮影はお控えくださいとのことで、必死にメモを取りながらのオーダーとなったため、多少料理名などに曖昧な点があることをご承知おき頂きたい。


 まずは食前酒を頼む。
 お相手は「ロッシーニ」:スプマンテ+苺ジュース
 私は「ベリーニ」:スプマンテ+桃のジュース
 いずれもフレッシュな果実の自然な甘さに、スプマンテがミックスされた爽やかな味わい。

 パンはオリーブの薄切りを押し込んだ素朴なタイプ。
 それとチーズ風味の小さなクラッカーが、先に出された。

 料理は二人の場合は前菜、メイン、パスタから一品ずつを選んでシェアすると丁度良いと聞かされていたが、欲張って冷・温の前菜各1皿、メイン魚・肉各1皿、それにパスタを一品というメニュー構成にしてみた。
 取り皿はもちろんその都度替えてくれるが、カトラリーは高級イタリアンのように何組も並ぶようなことは無く、最初からワンセットで通させるシステム。

 ちなみにこちらでは、普通メインの前に来る「パスタ」を、敢えて後に持っていく方法を薦める旨が、メニューに記載されている。
 コース料理の〆に麺類という、日本人の嗜好に適した手法は好ましく思う。


 とは言えメニューには、素材やその産地、調理法が微細に記された料理名が並び、しかも垂涎ものばかりで暫し頭を悩ます。
その中からまず選んだ「冷たい前菜」は
 「和歌山産太刀魚と明石蛸のテリーヌ仕立て、キャビア添え」:取り合わせと食感が面白く、周りを薄いクレープ生地のようなもので包んである。添え物はチコリやクレソンをドレッシングでざっくりと和えたサラダだが、その微かな苦味がテリーヌに良く調和する。

「温かい前菜」は
 「賀茂茄子と鮑のピッツァ仕立て」:どんなものが出てくるか楽しみだったが、丸のままの姿の茄子が出てきたのにはちょっと驚く。くり抜いた茄子の中には濃厚なトマトとチーズのソースが満たされ、割ってみると結構な数の鮑のスライスが顔をのぞかせた。

「魚料理」は
 「徳島産活〆鱧のトリノ風カツレツ、フレッシュトマトソース」:薄暗さで最初メニューの文字が「鱸」に見えて、そのつもりでオーダーしたのだが、「鱧」が出てきたのは嬉しい誤算。丁寧に骨切りされた身は、厚みがあり味も濃い。トマトはさっと火を通しただけだが、この酸味が鱧によく合う。

「肉料理」は
 「燻製した静岡産ふじの鶏もも肉のソテー、チーズフォンデュをかけたじゃがいも添え」:やや強めに燻された鶏は、しっかりとした歯応え。とろとろのチーズにはやや癖のあるタイプも配合されていて、この味の競合はなかなか楽しい。

「パスタ」は
 「あさりとムール貝と北海道産グリーンアスパラ、カラスミ添え」:スパゲッティとリングイネのどちらかを選べるようになっており、魚介類のさっぱり系のため、細めのスパゲッティを選択。やや塩分を強めに感じたが、貝の旨みは十分で間違いのない味。

ワインはどの料理にも合うようにさっぱりとした辛口から、無難な「GAVI」をボトルでもらう。
 ワインクーラーを乗せる台が、昔よく診療所などで見かけた、消毒液の入ったホーローの手洗い器のようなのが面白い。
 足りなければグラスの赤でも追加しようと思ったが、正直料理を丹念に味わううちに、一本で間に合ってしまった。


 さて結構な満腹感であるが、例によってデザートは別腹である。
 別の冊子となったメニューから、お相手は
ヨーグルトのパンナコッタとマチェドニア、レモングラスのスープ仕立て」:マチェドニアとは何かと問えば、フルーツポンチとのこと。一口もらったが、彩と言い味わいと言い実にカラフルで、女性は(年齢を問わず)間違いなく喜ぶ一品。

 私は「ビスタチオのジェラートとカシスのソルベット」の盛り合わせ:グリーンが鮮やかなビスタチオには、杏仁も配合されているのが珍しいが、ちょっと香りが強すぎるような気がする。カシスは酸味も甘みも濃厚。

 コーヒーは「エスプレッソ」:料理の器はシンプルであったが、これだけは絵付けの「ジノリ」のカップで登場。デザートの甘さを中和する苦味が心地よかった。

 料理の全般的な感想は、器や盛り付けは家庭的で、一見してそれほど凝ったものは感じられない。
 しかし一品ごとの調理法は素材の良さに頼るだけでなく、なかなか緻密な仕事が認められる。

 ボリュームもたっぷりで、CP的にも十分納得がいく。
 マダムのゆかしい応対ぶりも好感。


 しかしやはり立て込んでくると、このせせこましい雰囲気の弊害があちこちに現れてきた。
 元が日本家屋であり天井も低く、テーブル間隔も狭いため、他テーブルの女性客の甲高い笑い声には辟易。

 御用の際にはこのベルを鳴らしてくださいと言われたが、その音がやたらと大きく響くのもいかがなものかと思う。
 急な階段を何度も上り下りしてサービスするマダムの姿も、何とも気の毒に見えてくる。

 料理の満足度が高かっただけに、この点は何とも残念である。

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - テーブルセッティング

    テーブルセッティング

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 「食前酒」「パン」など

    「食前酒」「パン」など

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 冷たい前菜「太刀魚と蛸のテリーヌ キャビア添え」

    冷たい前菜「太刀魚と蛸のテリーヌ キャビア添え」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - テリーヌのアップ

    テリーヌのアップ

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - ワイン「GAVI 2011」

    ワイン「GAVI 2011」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - ワインクーラー

    ワインクーラー

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 温かい前菜「賀茂茄子と鮑のピッツア」

    温かい前菜「賀茂茄子と鮑のピッツア」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 茄子を割ってみた

    茄子を割ってみた

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 魚料理「鱧のトリノ風カツレツ フレッシュトマトソース」

    魚料理「鱧のトリノ風カツレツ フレッシュトマトソース」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - カツレツのアップ

    カツレツのアップ

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 肉料理「燻製した鶏もも肉のソテー チーズフォンデュをかけたじゃがいも添え」

    肉料理「燻製した鶏もも肉のソテー チーズフォンデュをかけたじゃがいも添え」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - もも肉にフォンデュソースをからめて

    もも肉にフォンデュソースをからめて

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - あさりとムール貝、グリーンアスパラのスパゲッティ

    あさりとムール貝、グリーンアスパラのスパゲッティ

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - パスタを取り分けて

    パスタを取り分けて

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 「ヨーグルトのパンナコッタとマチェドニア」

    「ヨーグルトのパンナコッタとマチェドニア」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 「ビスタチオのジェラート」「カシスのソルベット」

    「ビスタチオのジェラート」「カシスのソルベット」

  • オステリア・ピノ・ジョーヴァネ - 「エスプレッソ」

    「エスプレッソ」

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店舗基本情報

店名
オステリア・ピノ・ジョーヴァネ(Osteria Pino Giovane)
ジャンル イタリアン
予約・
お問い合わせ

03-6326-2263

予約可否

予約可

※ランチは予約不可

住所

東京都豊島区南池袋2-36-8

交通手段

地下鉄有楽町線「東池袋」駅1番出口より徒歩4分
都電荒川線「雑司ヶ谷」駅より徒歩4分
西武池袋線「池袋」駅西武南口より徒歩8分
JR山手線「池袋」駅東口より徒歩10分

都電雑司ケ谷駅から220m

営業時間
  • 月・火・木・金

    • 11:30 - 13:30

      L.O. 12:30

    • 18:00 - 22:30

      L.O. 21:30

  • 水・土・祝日

    • 18:00 - 22:30

      L.O. 21:30

    • 定休日
  • ■ 営業時間
    水曜日、土曜日はランチは休み、祝日はディナー営業のみ

    ■ 定休日
    その他不定休有り

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算(口コミ集計)
¥8,000~¥9,999 ¥1,000~¥1,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、Master)

電子マネー不可

席・設備

席数

16席

(ランチ時19席 ディナー時16席)

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり

メニュー

ドリンク

ワインあり

特徴・関連情報

利用シーン

デート 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン、一軒家レストラン

お子様連れ

お子様同伴不可。

ホームページ

http://www.pino-giovane.com/

オープン日

2007年

備考

予約時、人数が5人以上になると、アラカルトではなく、コース(デザート無し3,675円またはデザート付4,410円)になります。
ランチの予約はできません。

※クレジットカード
VISA Master(ディナーのみ使用可)

初投稿者

ぴるず族ぴるず族(518)

最近の編集者

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