お手軽に名酒を楽しめる日本酒バー（再訪） : 和酒bar uonoya

新橋でも秀逸な日本酒バー。料理は隣の魚の家の厨房で作るので文句ない。そして、日本酒の品揃えも素晴らしい。もちろん完璧ではないが銘酒と、期待の有望銘柄を併せ持つ。今宵は以下の3銘柄を楽しんだ。豊潤大分三井と十九のポコアポコなど個性的で、日本酒の将来に希望が持てる。

現在、日本酒用の酒米が足りないという状況。獺祭など外国へ輸出する酒蔵は困りぬいているそうだ。そういうときに豊潤など気鋭の若手が復活米で頑張っているのは誠に頼もしい。政府は早く酒米の生産規制を解いて、日本酒輸出増加に道を開いてほしい。

○お通し（お浸し）
○ハタハタ一夜干し
○あん肝唐揚げ
○えいひれ一夜干し

○而今「純米吟醸」雄町火入れ
三重県木屋正酒造合資会社 　精米歩合50％
ほんのりフルーティな香りで、華やかな旨みのある飲みやすい而今らしい純米吟醸。
○豊潤大分三井
大分県宇佐市小松酒造場　精米歩合60％
幻の酒米である大分三井。杜氏の小松潤平氏が復活させた誠に貴重な復活米。
爽やかな香り、爽快な旨みで美味しい。

○十九
poco　a　poco
長野県尾澤酒造場　精米歩合45％
夫人が杜氏で、サブタイトルに外国語を使用して酒の特徴を表現している。
poco　a　pocoはイタリア語で「ちょっとずつ」。他にIl　cumulonembo（入道雲）で夏用の酒という具合。
このポコアポコは穏やかな香り、少しの気泡。酸味と渋味の隠し味を感じながら旨みをちょっとずつ味わう。

＊今回の写真は最初の7枚

2013.2.9
実はあるワインバーに行ったら17時開店なのにまだ準備が出来ていないという。どのくらい待てば良いのかと聞いたら「わからない」と。そんなだらしない店は閉めたほうが良いだろう。その言い方は厳しいが。激戦地の新橋では競争から落ちてしまう。そのくらいこのエリアは新店が登場し。その陰で数多くの店が退場している。飛行機と飲食店は時間厳守が最低限必要なサービス。

このuonoyaの日本酒バーは必ず生き残る店の1つだろう。主人の接客はもとよりその日本酒の品ぞろえ。また料理は隣の魚の家だから美味しい。それにまことにリーズナブルなので私のお気に入りの店。新橋で私の好きな日本酒バーはこのuonoya、もと、うさぎなど。実はこの後でさらに追加したい魅力的な店を2店発見するのだが。

さて「美酒の設計」という凄い名前の酒。純米吟醸　無濾過原酒だという。秋田美酒倶楽部があの雪の茅舎の斎弥酒造に委託して製造。全量山田錦。削りを55％に固定している。やわらかな品のよい香り。すーっと味わえる筋の良い味わい。きっと魚介類に合うだろう。それでつぶ貝の煮込みをお願いした。この店は静かに飲めるので。私にとっては癒しの空間。

欲を言えば禁煙にしてほしい。隣の女性が周りを気にせず吸い始めたので。短時間に切り上げた。日本酒の香りや味わいが吹き飛んでしまう。本当に喫煙は迷惑だ。

＊今回の写真はあ最初の3枚

2013.4.17
久しぶりの訪問。この日本酒バーは新橋でもお気に入りの１つ。騒がしくない、日本酒のラインナップに優れさらに酒の肴は魚の家の厨房で調理する。小じんまりとして目立たないが魅力的な店だと思う。

今回は小布施ワイナリーの新酒（日本酒）が入荷。オシャレな名前の新酒で6号ノスタルジック、9号フェミニンという。ソガ・ペール・エ・フィスの純米吟醸生原酒。要は酵母の番号で、6号は穏やかな香りで、ノスタルジックな味わい。9号はミネラルたっぷりな小布施水を使用、酸が豊富で優しい味わい。

酒の肴は関アジともずく酢。美しく盛られた関アジ。プリプリとした食感。適度な脂の乗りで美味しい。日本酒の肴としては最高の部類だろう。もずく酢はシャキシャキっとして、また酢の具合も適度。爽やかな余韻で満足。

＊今回の写真は最初の４枚

2012.12.25
北風の吹き抜ける街かど。木枯らしを避けてコートの襟を立てる。頬と耳は凍てつくよう。でも心はその先にある温もりを目指す。寒ければ余計に酒は美味しくなるから。また冬は肴類もバラエティーに富む。こんな季節を徹底的に楽しみたい。そして新しい年に思いを増す。

この季節（12月）は毎日のように街に繰り出す。光る流星群、黄色い月、冬への道のり。すべてが気持ちを駆り立てる。仲間との再会に、新しい出会いに。この時期は不思議だ。悲しいことを忘れてしまう。とにかく来年につながって欲しい。未来は今の延長戦。いやそれとも決別？

すっかりハシゴをするようになってしまった。新橋には甘い罠のように。魅力的な店が点在する。しかも次々に新しい店が登場する。街が活きている。それを楽しむ。年の瀬に新橋で楽しまないとなにか損をしたような気分になる。

魚の家の隣。小さな日本酒バーができた。カウンターとテーブル席。料理は魚の家で用意。だから本格的な料理も楽しめる。他方、うるさい店ではないので軽く飲んでも構わない。こういう気軽に飲める日本酒バーはありがたい。すでにワインバーやバルはかなり登場している。しかし日本酒の場合、立ち飲みとなってしまう。

この日、大変貴重な日本酒を発見。あの小布施ワイナリーが造るソガペールエフィス　シュトゥルム　ミヤマニシキ　微発泡　純米吟醸にごり原酒。非常に難しい発泡の手法を採用するので本業以外に時間を取られる。従って今年が最後のヴィンテージ

飲み口はプチプチと音を立てるくらい発泡を感じる。その次はやや濃いめの甘口の味わい。でも比較的重い。これにクリームチーズの西京漬けがよく合う。トロリとした食感に甘口のにごり酒。至福の思い。これは使いでのある店を発見。来年は利用率が増すだろう。

田酒純米大吟醸、くどき上手純米大吟醸、鷹勇特別純米、天青特別純米、而今、
石田屋、二左衛門など銘酒そして極上酒がラインナップされている。