人気のお寿司屋さん。 : 鮨処 辻

ＪＲ新橋駅と都営三田線御成門駅の中間くらいの場所にあるお店です。

どちらの駅からもそれなりに離れた場所にあるお店です。
この日は御成門駅の方からお昼どころを探してあてどもなくさまよっていました。
ＪＲ新橋駅の南西にある御成門駅との直線で結ぶと700mくらいの間には
昔ながらの中小の雑居ビルが並ぶオフィス街になっています。
小さなビルが立ち並ぶ街並みの中にはところどころに飲食店があり、
お昼時にこの界隈を歩くと、たくさんのサラリーマンやＯＬさんたちで
この界隈全体がにぎわっているような雰囲気になっています。
行列ができているお店もあれば、店員さんが呼び込みをしているお店もあります。
そんな中を新橋駅方面に向かって歩いていると、
新しくできた新虎通りに近い場所の路地に鮨の文字を見つけました。
表通りから一本入った細い路地で、建物の前に立て看板が出ていました。
看板の出ている場所の前まで行くと、やはりそのメニューはお寿司屋さんのものでしたが
それらしい入口はあっても、お寿司屋さんの定番である暖簾は出ていません。
ただお店が営業している気配は感じられたので、
店頭に出ていたランチメニューを確認して店内に入ってみました。

表の雰囲気から純和風なお寿司屋さんをイメージしていましたが
店内はまるでバーのように照明が落とされていて
右手にカウンター席と漬けばがあり、
左手にはテーブル席があって、その客席はほぼ埋まっている人気店のようでした。
カウンター席の空いている場所に女性店員さんが案内してくれました。
漬けばには比較的若い印象の職人さんがひとりでお寿司を作っています。
二人のやり取りを見ていると、ご夫婦のようにも見えます。
席に着き、注文を確認してきた女性店員さんにばらちらし\1,000をお願いしました。
漬けばで忙しそうにお寿司を作っているご主人から
15分くらいかかりますがよろしいですかとのこと。
店内の様子を見ればまだ半分くらいの方が何もテーブルに料理がなく
待っている状況のようだったので、了解して待ちました。
目の前で先客の注文をさばいている様子が見えますが、
急いでいる様子は伝わるものの一つ一つの動作はとても丁寧に見えます。
同じメニューを注文した人が後からきても
料理は、それぞれ注文した順番に作られているようです。
例えば、ばらちらしを時間差で注文した別のお客さんが二組いても
同時に作るのではなく、先ずは最初に注文したお客さんのものを一つ作り
作り終わってから、次のお客さんのばらちらしを作り始めていました。
効率的にはともかくとして、注文した品により順番が前後しますというような
お昼時の飲食店によくあるような提供のされ方はしていないようです。
先に注文した人には順番通りに料理は提供されています。
そんな様子をしばらく見つつ、待つこと言われた時間より少し早く、
注文してから13分ほどしてカウンター越しにばらちらしをいただきました。
お味噌汁とお新香は店員さんが運んできてくれます。
ばらちらしを受け取った後、お皿と木のスプーンをいただきました。
よろしければばらちらしを召し上がるときに使ってくださいとのこと。
これを使ってということではなく、もちろんお箸もいただいています。

料理・味　3.5
ばらちらしは、細かく刻まれたネタがまんべんなくちらされていました。
ボリューム的には若干少な目のように感じます。
カニのほぐし身がたっぷりと散らされているのは珍しく感じます。
カニ好きな方ならさぞかし嬉しいばらちらしではないでしょうか。
いただいてみると、そのカニといくらの組み合わせは
北海丼などとして見ることがあり、北海道をイメージさせる内容だと感じます。
そういえば店頭には大間のまぐろを使っているような案内を見かけたことを思い出しました。
大間は青森ですが、北海道沿岸の海の幸というイメージで作られているのかもしれません。
酢飯は通常よりは塩気をしっかりと感じる味わいでした。
カニのほぐし身も若干の塩気は感じるので、ばらちらしとしては
塩気の印象が強めな味わいのように感じます。
お椀に口をつけると、そのお味噌汁も塩気は強いように感じます。
全体的に一般的なお寿司屋さんよりははっきりとした塩気を感じる味わいでした。
但し、ネタそのものは載っているどのネタもおいしかったです。

サービス　3.2
丁寧にお寿司を作られている様子は見ていてよくわかりました。
しかし、お客さんの多くは限られた時間で食事をしに来ているサラリーマンです。
時間についてはお客さんの方で注意しなければならないようです。
お店の方はお二人ともとても丁寧な応対をしてくれます。

雰囲気　3.2
それほど広くはないお店だという印象です。
しかし、お客さんはほぼ満席で、そういう様子の中での雰囲気は
若干の窮屈さを座席というよりお店全体として感じました。

CP　3.2
食事処としてはもっと安くお昼をいただけるお店は
周辺にたくさんあります。
そんな中で千円という価格は安くは感じませんが、
ネタの味わいなどは良かったと思います。
高いという印象はありませんでした。

酒・ドリンク　3.2
温かいお茶をいただきました。

総合評価は、3.5くらいです。
一般的なお寿司屋さんよりは全体的に味がというか塩気が強めな味わいだと感じました。
もちろんしょっぱすぎるというわけではありません。
濃い味、塩分高目な味が好きな方は多くいるでしょうが
そういう方には何とも感じないかもしれません。
ネタにはこだわりがあるようで、おいしくいただけました。
同じく千円や\1,200の握りを注文しているお客さんが多く
そちらはお得感もより多く感じられそうな内容に見えました。
こだわりのおいしいネタを安く、どこのお寿司屋さんもそうですが、
そういうところがほぼ満席なお店のにぎわいの理由かもしれないと思いました。