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店名 |
閉店
慶楽(ケイラク)
|
---|---|
ジャンル | 中華料理 |
住所 | |
交通手段 |
有楽町駅より徒歩3分 日比谷駅から169m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 |
席数 |
150席 |
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貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
分煙 1階は全席終日禁煙席。2階3階は喫煙席有り。 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
ドリンク | 焼酎あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
お子様連れ |
子供可 |
オープン日 |
1950年 |
備考 |
クレジットカードの使用は5000円以上の支払いのみです。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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鉄道の高架下や高架脇の店というのは、どんなに工夫しても、拭いきれない猥雑さや退廃的な空気が残る。いつから其処にあるんだろうという店ばかりで、仮に新しく入っても殆どそうと気付かないし、気付かせない何かがある。決してこうした雰囲気は嫌いではない。肩を寄せ合う様に飲むのは窮屈なので嫌なのだが、そうした空気は自分に似つかわしいのではと思う夜も結構ある。場所は記さないが、ある駅近くのガード下で同僚と寿司を食べて日本酒を飲むと、いつもたちどころに酔いが回り、呂律が怪しくなるどころか、頭痛までしてくる店があったが、これは何も、酒の質に因るものだけではあるまい。鈍い電球のオレンジの灯に薄暗く照らされた、心持、湿度も高く、電車が頭上の線路を通るたびに、その振動が体内を振幅させるので、その時の精神状態で、そうなるんだろうなと思っていた。特に雨が降っている時には尚の事である。
この店は、有楽町のJR架下ではないが、高架沿いの老舗である。昭和25年創業で、初代は、広東の順徳出身だそうだ。順徳は仕事で何度か行ったことがあるが、特段、どうってことない(中国はどこも大きいので同じ様に見えるのは確か)、広東の中規模の都市という感じだったが、昭和25年と言えば、戦後の復興もまだ半ばで、朝鮮戦争の特需に沸いた頃。そうした商機を捉えて、日本に出て商売を開始されたのかも知れない。
今は、2代目が経営している様だが、この店、場所が有楽町でなく、他の場所の高架脇であれば、ここまで色々取り上げられたか・・・・ この場所だからこそ、その歴史に様々な色が付いてきたとの確信である。
この日は、三連休の最終日。映画「アンストッパブル」を劇場に観に行った後の夕食で利用したのである。映画は、そうだな・・・ こうした映画は劇場で観た方がはるかに楽しめる筈。実は、この店の情報は、嵐山光三郎の本で仕入れていたのである。大昔に「文人悪食」」だとかも読んだことがあるし、この人のエッセイは、からりとしているのが性に合うので、好きなのである。で、この店の情報も書いてあり、僕の一番好きな小説家、吉行淳之介が通って、よく食べたと、もうずばり書いてあるので、なら、いかねばなるまい。愛好家としては!! ということである。
吉行淳之介に関しては、全集も欠巻無く揃えているし、ハードカバーも10冊程有している。文庫本に関しては、今はもう殆どが絶版だが、過去から集めていたのが50冊ほどあったが、これは家での保管場所が無いのと、全集と重複するものも多いので、止む無く手放したのである。嵐山光三郎が引き合いに出した文章も当然に読んだ記憶が甦り、ははあ、この店のことかと思ったのである。
この店、店の入り口は本当に目立たない。実は4階建てのビルディングなのだが、間口が小さく奥に長いのでヘタすると見逃す可能性もある。映画を終えて、店に入ったのはまだ6時半頃と少し早い時間帯。日曜日の夜ということもあり、こうした少し中心をはずれた細い辻にある店ということもあり、客はそう多くなかったが、食べている最中にも数組の客が来店。やはり、老舗なので定連も多いのかも知れない。
頼んだのは、上述の通り、吉行淳之介が訪問する度に頼んだと言われる「カキ油牛肉焼きそば」と「水餃子」である。まだ、松の内でもあるし、中国では縁起が良いとされる餃子も合わせて頼んだのである。さて、ビール飲みながら待つこと暫し。先ずは、焼きそばだが、所謂、底の部分が少し焦げたカタ焼きそばを想像していたのだが、全然違った。麺を覆い被す様に盛られたレタス、牛肉、きくらげ、長葱をオイスターソースを纏わせて炒めたものである。何だか懐かしい味である。日本における中華料理を供する店は、最早、数えきれない程あるが、どう言えばいいのかな。ここのものは余り、日本人向けに味を変えず、先代からそのまま引き継いだ味を守って出しているのだろうな。決して、洗練されていないしちょっと野卑な感じもあるが、腹をちゃんと満たす。中国の家庭料理という趣とでも言おうか・・・ それは、水餃子(これも期待していたものとは全然違った。スープの中に餃子が入っているものだった)もそう。まあ、素朴なのだな、詰まるところ、今、極めて洗練された中華料理の精髄をも、金さえ糸目をつけなければ味わえる日本では、そうした料理と比較して、この店の中華料理は決して、際立ったものではないけれども、何と言うか、少し薄暗いこの店での食事は、食べるということの原点を想起する様な料理である。メニューにある200近い料理の何を、誰と食べているかで、食べている人間の、気持ちが識別できるという様な、そういう店である。