記憶に鮮烈に残った白子の茶碗蒸し！ : 井雪

2017/3/8（水）dinner　⭐️ミトミえもんの食べ歩きブログ http://ameblo.jp/nobuhiromitomi⭐️

記憶に鮮烈に残った白子の茶碗蒸し。

もはや生ける伝説になっている「京味」の西健一郎氏。
その弟子にして、もはや師匠を上回るほどの予約困難店となっているのが『井雪』。こちらでは写真もメモも残せないので、かなりあやふやなレビューとなることをご容赦ください。

一方で、安心しちゃうミトミえもんもいます。ただ純粋にご飯を楽しむことができるのが嬉しいんです。別にメモや写真を誰かに求められたわけではないけど。笑

全体的には日本酒がすすむメニューが多かったですね。酒が進みすぎて余計に記憶が曖昧です。
中でも一番印象に残ったのは「白子の茶碗蒸し」。白子を炊いて裏ごしたものを下のほうに隠す。出汁が抜群で、まるでチーズを使ったかのように濃厚でコクのある一皿が出来上がります。黒胡椒のアクセントも抜群。見たかフレンス人,これが日本のグラタンだぜ！

これだけの地位を築いた今でも挑戦的なメニューを開発しているようだ。香ばしく焼いた茄子に合わせるのはなんとフォアグラ。茄子が脂をすべて吸収し、結果としてフォアグラにも勝る茄子が完成してます。宍道湖でとれた「白魚」にもシナモンをあわせるなど、和だけの食材にとどまらない姿勢が素晴らしい。

一方で「鯛」の障子焼きという伝統的な調理も楽しませてくれます。
骨と身が障子のようにみえることから中骨回りの焼き物を障子焼きというそうです。骨のまわりには旨味がかたまってるって言いますもんね。手で豪快に食べちゃいました。

お腹の空いた隙間は、すべて定番の鮭ハラスで埋めて食事を終了。今回もいいものを食べさせていただきました！

以下、記憶の中のその他の献立。
「ずいきの吉野煮」菜の花の天ぷら
「鯛の胡麻和え」飯蒸し、胡麻の風味が濃厚
「松葉蟹 生姜酢」
「カラスミ餅」
「タラの芽」
「海老芋と筍」
「うすい豆」
「ホタルイカ」沖漬け
「向付」河豚、鯛、このこ
「椀物」アイナメの真丈
「もろこの焼物」琵琶湖
「炊き合わせ」筍、蕨、ワカメ
「豆ご飯」
「鮭のハラス焼き」
「じゃこご飯」

2016/05/14（土）dinner

「けったいな料理！？念願の井雪に初訪問。」

「大将にけったいなことするなぁと言われそうだけど･･･（笑）」
大将とは京味のご主人である西健一郎氏のこと。言わずと知れた京料理の大御所だ。
そしてこの台詞は、京味の出身の上田氏のものである。『井雪』の大将だ。

予約の困難レベルはいまや師匠の京味さえも上回るほど。
連絡先も住所も非公開にして紹介制とハードルの高さは都内随一。念願叶っての初訪問です。
プラチナチケットをくれたSさんには深く感謝！

井雪の料理からは師の京味を感じさせる部分がもちろん多い。
日本各地から取り寄せる最高級の素材に加え、味付けの方向性は近い。
ここに個性として工夫が加わってくるわけだが、大将からは冒頭の返答が帰ってくるのだ。
謙虚さや西氏との強い絆を感じずにはいられません。

味や構成の差を語れるほどの舌は持ち合わせていないので、単純な料理の感想で勘弁してください。

「鯛の胡麻和えの飯蒸し」
もち米の強さが、胡麻の濃厚さと相性がいい。
一晩中出汁につけこむことで、出汁の香り付けをしているそう。
香りだけのために出汁をとる。なんて贅沢な。

お造りでいただいた生干し「このこ」も絶品。
塩気が絶妙で日本酒との相性も抜群。隣のSさんとともにお猪口の傾き具合が笑えるほど。
生干しの食感は初めての体験だ。

これが今年最後でしょう。「花山椒と牛肉のしゃぶしゃぶ」も登場。
今年は幸村から始まり、京都の名店で食べ続け、最後は井雪だなんて。
これで何かあったら、きっとこの幸運のせいですね。禍福はあざなえる縄のごとし。

もっとも感動したが揚げ物だ。
特に「鮑」の天ぷらのクオリティーにただただ驚きを覚える。
一度炊いてから揚げるそうで柔らかさが抜群。葛粉で揚げる衣自体の味も想像を絶する。
海老芋や季節の筍の揚げ物は同じ感想だ。

食事の数は完全に京味越え。
定番の「鮭はらす」、旬の「豆ごはん」、「ジャコご飯」と続き、最後は「牛肉の玉子とじ」。
玉子とじは、花山椒のしゃぶしゃぶで使った出汁に近江牛まで加わる。

西さんの言葉を真に受けて、これらを「けったいなこと」と言うのであれば、
ミトミえもんは「けったいな」料理が大好物のようです！

その他、メモ。
「芋茎の吉野煮」
「鯛の胡麻和えの飯蒸し」
「鯛の胡麻和えの飯蒸し」
「蛍烏賊の沖漬け、ナマコとこのわた」
「花山椒と牛肉のしゃぶしゃぶ」近江牛
「朝掘り筍の炭焼きに蕗の薹味噌」えぐみなし、京都
「鮑の湯引き」葛で湯引き。
「コシアブラ、海老芋、鮑、アスパラ、筍の天ぷら」
「鯛の出汁の煮こごり」人参と雲丹のムース
「お造り（鰈、トリガイ、肝、このこ）」
「お椀」アイナメと海老真丈
「稚鮎」
「イチジク蒸し」田楽味噌の味付け
「うすい豆」
「若筍、蕨の天ぷらの炊き合わせ」
「豆ごはん」うすい豆
「鮭はらす」
「ジャコご飯」
「牛肉の玉子とじ」花山椒で使った出汁で
「わらび餅」