老舗のビーフシチュー : みかわや

4年ぶりに当日予約をして訪問しました。案内されたのは昭和を感じる螺旋階段を上った2階30席ほどのエリアであります。夜のコースは2種（洋食とステーキ）が各々13500円で用意されていますが、アラカルトから注文しました。内容は以下の通り。

「オードゥーブル：海老/チーズ3種/鮑/鴨ロースト/ポテトサラダ/白身魚フライ/イカ/スモークサーモン」（4700円×2　税込）○・・・見た目にも美しくボリューム十分。
「コンソメスープ」（1600円×2）○
「芝海老のグラタン（サラダ付き）」（2900円）○
「パン」（500円×2）○
「ビーフシチュー」（5500円）◎・・・非常に淡麗な味わい。牛の出汁が丁寧な調理により研ぎ澄まされた感じ。ほろほろに煮込まれた肉は寧ろ軽やかに感じる。
「カスタードプリン」（800円）○・・・昔ながらの硬め焼き。
「フルーツババロア」（800円）○

合わせたワインは行く時代を惜しみ「シャンパン（ヴーヴクリコ）」（12000円）と「'14 ブルゴーニュのピノN」（9000円）。これを二名で嗜み、サービス料10%を含め、ひとり2.5万円なり。

価格は張りますが相応なクオリティであります。老舗の安定感とでもいうのでしょう。そして接客が素晴らしいですね。丁寧なのは勿論ですが洒落たトークとウイットに富んだフレンドリーな一言、伊達に歳を重ねていませんね（笑）
ごちそうさまでした♪

新年明けましておめでとうございます♪　今年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m

新年一発目は昨年のクリスマスイブのお話であります。当日の昼「今日空いてま～すw」「もちろんなり～w」などというラインが入ります。当たり前の様に”あかやぎは予定が無いでしょ”的なアプローチに若干引っ掛かったのですが、彼氏や家族とではなく私とイブを過ごしたい殊勝な心掛けに免じておじさんがいいとこ連れてっちゃる、と数箇所電話するも撃沈。イブですもんね。
ふと、イブの外食とは無縁そうな（良い意味です）客層の重厚なこちらを思い出し電話してみると、今日はコース3種のみとの事ですがアッサリOK、2年ぶりに訪問いたしました。ポインセチアがクリスマスをひっそりと演出している1階18席のこじんまり且つ重厚なエリアで頂いたのは「クリスマスディナー」（15000円　税込）です。内容は以下の通り。

「ウエルカムドリンク」　・・・肉料理のグラス赤にしてもらう。
「合鴨とシーフードのオードブル」　〇・・・サーモン/鮑/牡蠣/海老/合鴨の一皿。安定の美味でサーモンの癖無き燻製度合いが良い。
「パン」　〇・・・ナッツやレーズンの入ったパンが美味
「コンソメ」　〇・・・じゅんさいは今ひとつの食感ですが深いコンソメの味はさすが。
「雲丹と伊勢海老のテルミドール」　〇・・・披露宴かっ（笑）でもちゃんと温かい（爆）しプリプリで美味しい。
「牛フィレ肉とフォアグラのポアレ　マデラソース」　〇・・・披露宴かっその2（笑）。トリュフは弱いものの肉は柔らかくフォアグラも質が良い。よってソースはアッサリめで問題なし。
「サラド」　◎・・・しゃきしゃきでグレープフルーツの酸味がフォアグラのクドさを中和。
「苺のシャンテリー」　◎・・・大きくて甘くて程よい酸っぱさ。軽いクリームも老舗の余裕と丁寧さ。
「珈琲または紅茶」　〇
これに「ヴーヴクリコ」（12000円）「ボルドーの赤」（13000円）でサービス料10％含め一人2.6万。

サービスは年配の方が丁寧。店の謂れを細かく説明して下さいました。味と料理は披露宴チックでしたが丁寧な調理と質の良さが垣間見え、安心のコースという感じでしょうか。古き良き時代のハレの日にはそれなりの方々の社交場だったのでしょう。三越に吸収されたような立地ではありますが、その外観に歴史を感じさせる銀座の老舗のメリークリスマスでした。
ごちそうさまでした♪
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（2013年1月）
三越東館の1階（敷地内?）にあるので三越のレストランテナントだと思っていました。ちょいと調べてみると老舗の洋食屋との事で、興味を抱き土曜の昼に訪問です。1階には5卓、弧を描いた階段を上って案内された2階には二人用・四人用合わせて8卓があり、広々とした空間と豪華な設えの内装、そして年配の黒服サービスマンの慇懃と紙一重の丁重な物腰は、洋食屋というより重厚なフレンチの印象で、昼でもサービス料10%はなるほどという感じです。BGMは微音量の映画音楽なんかが流れており大人の社交場な一面を覗かせます。珍しく平均年齢引き下げの一端を私が担える幸せ（笑）を噛みしめます。

所々シミになっている絨毯や、卓上ランプの灯りにより若干の汚れが露になってしまった高級そうな厚手のクロスに”んっ？”と思いながらもメニューを眺める・・・(@o@)ひぃぃぃぃっ、高い！判ってたつもりでも行間をたっぷりとったメニューブックの活字で見せられると・・・。平然を装いこちらの売りである「活け大車海老フライ」（5200円）と「御飯（御新香付き）」（500円）を注文します。お客さんの多くは昼のコース（5000円台）を注文されていました。後から思えばそちらの方がお得感がありますね。
卓上に備え付けの塩・胡椒以外に、タルタル・ウスターソース・しょうゆ・マスタードが配されます。醤油瓶は昔ながらのガラス細工がしてあるやつ、懐かし～。そしてイカリソース レトロ、ブルドックさん有難う。

さて、お待ちかねの皿には尻尾を屹立させた切れ目の無いデッカイ車海老が2本と帆立フライ1個、トマトとグリーンサラダとポテサラが付け合せでボリュームは十分であります。ナイフ・フォークをなんとか操り、揚げ色のしっかり付いた海老を一口、プリプリ感というより詰まった食感で下味の塩は丁度良い塩梅。ですが少し火を通し過ぎか、車海老の甘みが少なく思えます。素材的に今回のが今ひとつだったのかな。ホタテは口の中で解けるよう横に切れ目が入っておりタルタルをつけて素直に美味堪能です。この自家製タルタルソースは酸味も香味野菜も抑えて卵の丸みを前面に押した作品でなかなかイケます。御飯は柔らか過ぎて好みとは離れた残念さ、客層に合わせて柔らかくしているのでしょうね。自家製だろう糠漬けはかなり美味で、流石老舗と思えます。

ひとり使いでは特に価格がネックで、ん～っ、経済的・時間的余裕が出来、人間的に磨かれ、味覚的に穏やか嗜好になったら、きっと素晴らしい印象を持てるのでしょう。十年先でも海老ストーリー、いつかはここで。
ごちそうさまでした♪