ボリュームはあるけれど… : 一龍

御殿場のアウトレットモールで買い物をし、その疲れを日帰り温泉で落とした帰り。時は既に22時過ぎ。御殿場周辺でこの時間まで開いているお店はあんまり無い中で、食べログで見つけた御殿場駅近くの二郎系らしきラーメン屋さんを目指して運転中。黄色くて派手で大きな看板の、台湾系であろうと思われる外観の中華料理屋さんを道沿いに発見。「もしも二郎系だったら、連れは食べきることは出来ないであろう」と気遣う優しいカントナは、急遽予定を変更して派手な看板のお店で事を済まそうと考えたのでした。

駐車場が広くて止めやすいお店は、外観通り中もシンプルな造り。お客さんは3組。テーブル席がとても広くとられています。テーブル席は10席くらい。更に座敷もあります。テーブル席は1テーブル8人くらいは座れるくらいの大きさで、お一人様で来店の場合には気が引けそうな感じであります。そんなテーブル席に、連れとカントナとでゆったりと座らせてもらいます。

早速備え付けのメニューを拝見しますと、残念な事に料理の写真がどれも美味しそうには見えません。エビチリが食べたかったのですが、特にチリソース系の料理の写真が美味しそうに見えないのでありました。写真写りの悪い料理達であります。

そんなエビチリは食欲が出なくなったので諦めて、メニュー構成で目立った定食系に狙いを定め直しますと、定食系はなかなのボリューム。加えて写真が無いのが食欲を減退させません。…という事で、定食類から今夜の晩餐をチョイスする事にいたします。定食はいくつかの組み合わせが可能で、メインのおかず次第で値段が変わる仕組みのようであります。

連れは定食ではなくて「海鮮ビーフン」をチョイスし、カントナは定食のメニューを眺めていろいろな組み合わせを検討した結果、海鮮炒めに台湾ラーメンという贅沢なコンビを結成する事になったのでありました。それに、揚げ物とご飯と漬物とデザートが付くという、店主太っ腹のラインナップであります。ちなみに、台湾ラーメンとは名古屋発祥のいわゆる名古屋メシであり、ピリ辛のラーメンだという事以外には情報を持ってはおりません。初台湾ラーメンという事で、カントナの期待値はなんとなく高いのであります。

日本語が片言な店員さんを呼んでオーダー内容を告げて、テレビを見ながらしばし待ちます。

10分ほど経って到着した定食は、ご飯は大盛りのボリューム。揚げ物はなんとコロッケであります。デザートは無難に杏仁豆腐。台湾ラーメンはしっかりと一人前あります。海鮮炒めもしっかりと一人前。漬物がＱチャン系なのが気がかりであります。

まずはご飯を一口。結構柔らかく炊かれたご飯であります。その勢いで海鮮炒めに手をつけます。海鮮のダシがよく絡まった炒めもので、具材に採用されているアサリは殻付きの大粒。それに烏賊に海老。こちらも大きくカットされていて火加減よろしくプリプリであります。ただ、若干水っぽさを感じる炒めものでありました。

次に取りかかったのは台湾ラーメン。期待の台湾ラーメンは、ダシが効いていないように感じるシロモノ。噂に聞いていたようにややピリ辛のラーメンではありましたが、旨味というものは全く感じません。チンゲン菜や豚肉やキクラゲ等の具材は具だくさんではありましたが、旨味を感じないラーメンでは、具だくさんというのは逆に苦痛なのでありました。静岡の地で食べた名古屋メシは、多少デフォルメされてしまっているのではないかと思っていますので、台湾ラーメンはそんなに美味しいものでは無いというような結論は、しないようにしておきます。

揚げ物のコロッケは、もちろん期待なんてしないで箸をつけましたが、これがなんとも美味しくてビックリでありました。手作り感は感じませんでしたので、冷凍食品か惣菜屋さんなのかとは思いますが、コクのあるクリームのクリームコロッケは熱々のホクホクで、ご飯が進む君なのでありました。他のメインの中華料理がだらしなかったので、こういったコロッケが際立って美味しく感じるのであろうと思われます。

Qちゃん系の漬物はコメントするまでもなくて、「漬物に手を抜くお店は…」という格言が静岡県でも当てはまったという事に自分で感心するカントナなのでありました。連れの海鮮ビーフンもボリュームがあって食べきれず結局残す事になり、このお店をチョイスしたカントナの想いは無駄になってしまったのでありました。