2回
2014/06 訪問
江戸屋(愛知県岡崎市岩津町)はすばらしい雰囲気の大衆食堂でした。久々に感激しました。多くのメニューの中から中華そばをいただく。味は3ツ★でも食べログ評価は5ツ★をあげたいと思ったほど。
愛知県でも西三河地方の多くの高校受験生はこちらの岩津町へ一回は行くそうです。学問の神様岩津天満宮があります。その天満宮から国道248号線方面(西方向)へ下りるとバス通りである県道39号線に出ます。その県道39号線に面して歴史ある建物が並んでいます。
今回は江戸屋さんという昭和初期からこの地で営業されている店に行ってきました。
駐車場が裏にあるのですが、場所がわかりにくい。ということで、駐車場の位置とルートを紹介しておきます。
メニュー表がイケてます。何がすばらしいって「定価表」の日付が平成20年9月5日で、尚且つ≪消費税込み価格≫と手書きで付け加えられています。
価格据置で頑張ってらっしゃる。毎週木曜日が定休日ということで、年間営業日数はおよそ313日。消費税納税の免除金額は年商1000万円までなので、1日の売上が3万円あれば消費税納税の義務があります。おそらく年商1000万円は超えているかと思われるので4月からの消費税増額分は店の負担になってしまいます。これで、「消費税増税分据え置き」とか表示すると消費者庁から御指導があるのですが、何も表示していないのでおとがめもありません。
当方としては 「助かるなあ」という思いよりも、「大変だなあ」という想いの方が重い。無理せずに頑張っていただきたいと思います。
さて、メニューですが、「にかけうどん460円」が最低価格で、最高でも「テキ1600円」。(2014/5/5実食日時点の価格)
うどんがメインなんですが種類が多いことが特徴。前述の「にかけ」に「とじ」「あんかけ」「おかめ」「とりなんば」「五目」「カレー」「天ぷら」「志のだ」「親子なんば」「冷うどん」「焼きうどん」等々。
これに「中華そば」「五目ラーメン」「冷中華」「冷麦」「ざるそば」「もりそば」「焼きそば」等の麺類が加わり、次いで“和そば各30円増し”ということで、メニューがさらに広がります。
おかず類は「海老フライ」「野菜いため」「から揚げ」「焼肉」が用意されています。
丼・ライスも「玉子丼」「肉丼」「親子丼」「天丼」「かつ丼」「鉄火丼」「木の葉丼」「焼飯」「チキンライス」「ハムライス」「オムライス」「オムレツ」「カレーライス」「カツカレー」。
各大盛り100円増しで小盛りは50円引きという気の利いたサービスもされている。
『老若男女、誰が来てもメニューを決めるのに困らないような配慮』をされている店です。これも立派な“おもてなし”。立派な志を持った店です。
「メニューが多い店は味的にうんぬん」とよく言われるが、このような立派な志を持った店では小賢しい食通が語るような理屈を抜きにして食べなければいけません。
実はメニュー表を見る前に注文品を決めてありました。
中華そば510円(税込)。
スープの見た目で「濃い」「薄い」を決めてはいけません。きちんと時間をかけて原料素材から抽出したうまみ成分のグルタミン酸、イノシン酸を多く含んでいるスープを食彩賓館では『濃いスープ』と表現しています。
どっか別の場所で製造したスープを温めなおしただけだったり、魔法の粉(化学的に合成されて製造された調味料)を主体としたスープはいくら見かけが濃くとも、あるいは化学的に合成された物質をメインとした旨味成分が多くとも『濃いスープ』とは表現しません。
で、こちらのスープはどうかというと、鰹出汁が濃いスープです(catface)。
このようなスープは飲むに従い、旨味成分が口の中に蓄積され、最後の一滴を飲み干した時に“美味しいっ”と思えるのです。良いスープです。ベースはおそらく うどん用に作る出汁スープだと思いますが、かえしのタレはどのような醤油でしょうか。色が付いているのでうどんに使うような白醤油ではないかもしれません。若干、鶏の成分も加えられているかもしれません。
しまった。“小賢しい語り口”になってしまった(coldsweats02)。
こういう自然にノスタルジックな雰囲気を残した店は大変貴重です。家に帰って家人に今日の話を伝え、次は一緒に行くことを約束しました。
江戸屋さんは家族揃ってそれぞれが好きなメニューを頼むのも良し。にかけそばを一杯頼んで家族で分け合って食べるのも良し。
良いですねぇ。雰囲気が良いですよ。
幸せな気分にさせてくれたお礼をちゃと伝えたいと思い、店の奥にいらっしゃるであろう、調理の方にまで聞こえるように、大きな声で「ごちそうさまでした」と言い、店を出ました。
今日はいい日だ。食彩賓館ではどんなに味が良くても評価は3ツ★なんですが(実際に3ツ★の味でしたが・・・wink)、こういう気分にさせてくれる店には5ツ★をつけるのが食彩賓館の流儀です。評価の方法はひとそれぞれあって良いかと。
でもおそらく3ツ★かなconfident
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●江戸屋
愛知県岡崎市岩津町生平4
℡0564-45-2021
定休日 木曜日
営業時間 11:00~20:30
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◇ご参考 食べログ5ツ★店舗(過去2店のみ)
・2013/08/25晴れたらいいね(宮城県)
・2013/07/15お肉料理まつもと(三重県)
◇岡崎市及び三河周辺のうどん記事
・2011/11/19豊橋“風”カレーうどん
★・2012/07/29味噌煮込みうどん 二橋
・2012/09/02しら川(豊田市)で釜あげうどん
・2013/02/16うどん勢川豊橋カレーうどん
・2013/06/02田毎で味噌煮込みうどん
・2014/02/23めん処大八(愛知県知立市)
・2014/03/02豊田屋味噌煮込みうどん
・2014/03/30つるつるうどん上州屋豊田店
◇その他三河のお店記事
・2010/02/08ガツ盛り拉麺 まるぎん二号
・2010/03/13三貴フラワーセンターと麺の坊晴天
・2010/08/22麺創 なな家醤油ラーメン(豊田市)
・2010/09/26麺創 なな家でスガキヤインスパイア系
・2011/01/09らーめん家(安城市)と家系ラーメン話
・2011/01/29上郷SA鍋焼き味噌煮込みラーメン
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・2011/07/16麺の樹ぼだい(西尾市)和風豚骨
・2011/07/30柳麺極つ庵<ごっつあん>(安城市)
・2011/10/01二代目虎玄でつけ麺(豊田市)
・2012/01/15大岩亭で豚骨醤油(安城市)
・2012/02/12ラーメン極喰~(愛知県豊田市)
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・2012/02/26博多ラーメン本丸亭安城店
・2012/03/11西海亭で長崎ちゃんぽん(豊川市)
・2012/03/24まるぎん二号八丁味噌のまぜそば
・2012/04/01麺の坊晴れやか(みよし市)
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・2012/05/20まるぎん商店(岡崎市)あごそば
・2012/05/26山之手 虎玄で“塩”(豊田市)
・2012/05/27らーめんふじ美「あごそば」
・2012/06/03満天星DODAN中華そば醤油と塩
・2012/07/14マルナカ中国麺飯食堂ラーメン
・2012/07/21ラーメン屋 ばーばらで油そば
・2012/08/25嵐丸(安城市)
・2012/09/01ラーメン 柳屋 濃厚味噌
・2012/10/14まるぎん本舗ニ郎系「豚そば」
・2012/10/20らーめん嵐が如く(刈谷市)
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・2012/10/27縁や(えにしや)(岡崎市)
・2012/11/07ばーばら美合店(岡崎市)
・2012/12/01三河開化亭豊橋牧野店
・2012/12/01ラーメンばーばら美合店(2)
・2012/12/02中華そば政次郎(豊橋市)
・2012/12/29てもみラーメン三好店
・2013/01/20三河中村屋(安城市)
・2013/02/17まるぎん商店あごそば2
・2013/02/23つけめん舎一輝(岡崎市)
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・2013/03/24とんこつらーめん和音(2)
・2013/04/06麺びより まるやす(刈谷市)
・2013/06/01麺びより まるやす再訪問
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・2013/07/27麺の亭 ささき(豊橋市)
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・2013/08/18和食 大ちゃん(愛知県幸田町)
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・2013/11/16中華そば よなき家(東郷町)
・2013/12/01華壱(中華そば)(豊明市)
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・2014/02/01まるぎん商店あごそば
・2014/02/09きさらぎ(岡崎市)和食弁当
・2014/02/11和風れすとらん五郎田(西尾市)
・2014/06/28江戸屋(岡崎市岩津町)中華そば
http://kentnk.blog.ocn.ne.jp/kentnk/2014/06/35_c22e.html
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この記事は、拙ブログ 食彩品館がゆく
http://kentnk.blog.ocn.ne.jp/kentnk/2014/06/35_c22e.html
より抜粋したもので、こんな意見もあるという程度に思っていただければ幸い。
また、その日、その時の気候・気温・体調等の影響で味に対する評価が変わってしまうので点数は基本的に3点とさせていただいてます。
※ブログ移転予定(現在準備中)
http://食彩品館.jp/wp/
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★食彩賓館記事は全部で7000記事ほどあります。食事関係の記事索引は 項目別記事一覧ページ http://kentnk.blog.ocn.ne.jp/kentnk/kijikigyobetusakuin.html
中段付近に「ラーメン関係」「●商品<食品>関係」や「●食事<和・洋・中>関係」 「●麺(ラーメン以外)」等項目別に記事へのリンクがあります。
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2020/10/07 更新
3年振り。今回は家人同行。家人好みの鄙びた定食屋さんに案内。
当店は当方も何回か実食済で、お気に入りの「なんでもある定食屋」。
ただし、駐車場がわかりにくい場所にあるうえ、駐車可能台数が少なく、せっかく昼時に近くを通りかかった時でも満車でスルーしてしまうことが多い。
以下の案内図は2014年当時に作成したものです。↓
(この部分画像参照)
当店、初実食の家人は外観を見て思わずニッコリ。
「いい雰囲気」と家人。
確かに。
交通量の多い県道に面して、自動車の埃や排気ガスに揉まれた鄙びた雰囲気にすっかり魅せられる。
「外観の雰囲気も良いけど店内はもっと良いよ」と私。
7年前の店舗写真と比べると「うどん」暖簾の色が薄くなったように思うが、どうなんだろうか。紺から白に変更になったのか、それとも経年退色なのか。
入口に「ランチ630円」という表示。
当日は「豚肉のしょうが焼き」。
店内に入ってメニューを眺めて家人が一言。「安くない?」
そう安い。というか、価格があまり変わっていない。
例えば、にかけうどんは2014年に460円で、2018年も460円、2021年(当日は6/30)でも480円と、この7年間で20円しか変わっていない。
消費税がまだなかった頃(昭和の頃)にも訪れている。当時の記憶も記録もないが、さらに安かったのは確か。
↓ メニュー定価表
(この部分画像参照)
この価格設定を維持するのは大変だよなあ。スゴイことだと思う。
当方、この店に来るたびにいろいろなメニューを頼んでみたいと思っているものの、ついつい中華そばを選択してしまう。
ジャパニーズ中華そばはこうあるべしというルックスと味。
これだけを目当てに高速道路を飛ばして・・というレベルではないが、こういった出汁感のあるスープに薄いかえしのラーメンって貴重。
しかも530円(2021/06/30当日価格)。
小食な当方にとっては中華そばだけで満腹になってしまうのでご飯ものを頼むことができないのがずっと心残り。
今回は家人同行なので御飯メニューをシェアして食べることにして、中華そば530円とハムライスをオーダー。
ライスを家人に助けてもらう予定でハムライスをオーダーしたのに、家人は「私、ランチにする」と言い出して、当方がハムライスと中華そばを一人で食べることに・・・。
★中華そば 530円
(この部分画像参照)
3年前、7年前の画像と比較する。↓
(この部分画像参照)
スープの色が違うのは撮影機材の違いというよりも証明が明るい席か暗い席で撮影したかの違い。
ルックスはもちろん変わっていない。
ベーシックな味も同様と思うが、かえしが少し強くなったような印象も。
時折、こういったタイプの中華そばをして「昔懐かしいあっさりスープ」と表現したくなるが、いつも思うのは「昔ってこういう中華そばを食べた経験がないので特に懐かしいとは思わない」(笑)。
そもそも子供の頃、昭和30年代から40年代中盤までは高度成長時期とはいえ、紀州山奥の田舎暮らしの我が家では月に1回くらいしか外食する機会がなく、かすかに残っているラーメンの味は当時の方がいろいろな化学的に合成された調味料や今では使えなくなった食品添加物が使われているので、かなりはっきりとしたキツイ味だったり有着色だったと記憶している。
中華そばやラーメンの味として記憶がはっきり残っているのは1970年代半ばに高校の帰りに友達と食べた中華料理屋や、スガキヤのラーメン程度。
今回のような「中華そば」の記憶は1970年代後半に大学の学食で食べたラーメンで、それは業務用加工食品的味付けの中華スープであり、当店のような出汁感のあるスープペースに薄いかえしタイプではなかった。
ということで、当店の中華そばは長年の定食屋としての営業経験則を凝縮させた、(出汁感という意味で)非常に旨味成分の濃いスープといった印象でしょうか。
そして、長年の課題だった「ハムライス」。
(この部分画像参照)
ようやく食べられたという感動よりも、小食の当方がどうやってすべて食べようかということの方が気になってしまう。
見かねた家人が少し食べてくれたのでなんとか完食。
少々、油が気になるがグッドメニューですね。
★ランチ 630円。コーヒー付
(この部分画像参照)
低価格だが、料理はチープではない。
昔懐かしいと言うほど、昔の定食屋に通っていないので懐かしくもない。
昨今、流行の見映え重視ではなく、聞いたことのない調味料や原材料も使っていない。
初めて入る店としては少々、気後れしそうなルックス。
こういった面白いメニューの他にも、メインのうどんだけでなく、蕎麦や焼きそばなんかもあって、楽しい定食屋さんです。
良いですねぇ。
ホント。
★2021/06/30 ↓ 左となりが空き地に。
(この部分画像参照)
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★2018/02/25 のれんの経年変化に注目 ↓
(この部分画像参照)
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★2014/05/05 のれんが濃い
(この部分画像参照)
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●江戸屋
愛知県岡崎市岩津町生平4
℡0564-45-2021
定休日 木曜日
◇関連記事
・2014/06/28江戸屋(岡崎市)実食記
https://wp.me/p66ssl-2Km
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◇全国のラーメンに関する記事一覧
http://wp.me/P66ssl-5Gc
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◇和食(ランチ含む)に関する食彩品館.jp記事
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◇和食(魚・肉記事除く)食彩品館.jp記事
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◇食べログ記事一覧
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★食彩品館.jp直近記事一覧28,000超記事
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