『うを徳(東向島)2016年1月』やっぱりモツが好きさんの日記

春は山菜・夏は川魚・秋は茸・冬は獣肉・モツは一年中

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日記詳細

2016年からいよいよ炭火の焼き台を導入したそうです。
フレンチの「ポワレ」のような皮目をパリパリに焼き上げる技法で、
下手な専門店より美味しい地焼きの天然鰻を供していたうを徳。
更なる進化を遂げるのでしょうか。

おまかせでこの日食べた料理は以下の通り。
支払いは飲み物代を含めて1人あたり15,000円弱でした。

01 京都淀大根、なばな
02 スケトウダラたらこ
03 モウカザメ肝刺し
04 香住セイコガニ 紹興酒漬け
05 対馬焼き穴子、ゴボウ、水菜の煮浸し
06 大阪湾1.2キロ天然鰻白焼き
07 明石星鰈 お造りエンガワ付き
08 大原メガイアワビ 蒸し鮑
09 山形枝豆 浸し豆
10 長崎このわた能登なまこ 柚子おろし和え
11 北海道知内ムラサキウニ
12 京都頭芋
13 愛媛トラフグ白子焼と焼き餅の白味噌椀
14 勝浦〆鯖(握り)
15 京都伊根本マグロ大トロ(握り)
16 銚子ヒラマサ(握り)
17 銚子マカジキ(握り)
18 淡路島サヨリ(握り)
19 伊根本マグロ中トロ(握り)
20 青森ヒラメ(握り)
21 野付青柳(握り)
22 東京湾コハダ(握り)
23 伊根本マグロ赤身(握り)
24 星鰈潮汁
25 京人参天ぷら
26 宍道湖ハゼ 天ぷら
27 宍道湖ハゼ、卵巣 天ぷら
28 ハゼカラスミ
29 熊本晩白柚
30 愛媛紅マドンナ

淀大根とシャキシャキのなばな、たらこの旨煮を楽しんだ後は、
何とモウカザメの肝刺しが生姜醤油和えで出てきました。
「肝刺し」とのことでしたが心臓に近い部分でしょうか。
モウカザメの心臓は「モウカの星」と呼ばれ気仙沼ではポピュラーな食材。

食感としてはレバ刺しと牛や豚のフワ(肺)の中間のような口当たり。
チレ(脾臓)にも近しいように感じました。
美味しさとしてはミンククジラのレバーのほうが好みでしたが、
こういう珍食材を出してくれるのもうを徳の面白いところ。

セイコガニは紹興酒と佐藤(焼酎)のブレンド液に生のまま漬け込んで。
所謂「酔蟹」のような食べ方です。
内子や外子はこうやって食べるほうが美味しい。

本日のメインとも思う天然鰻は大阪湾の1.2キロもの。
皮目は一部が黒焦げにも見えたのですが食べてみても雑味は無く、
パリパリの食感、天然鰻ならではの脂の旨味、炭の香ばしい香りの三重奏。
大将は身をもっと焼きたいそうですが、かなり美味しい白焼きでした。

前日は鰻専門店のつぐみ庵(駒込)で蒲焼きの鰻重を食べていましたが、
蒲焼きと白焼き、関東風と関西風で方向性は違うも専門店に負けない美味しさ。
次に天然ものと出会えるのは4月以降になるでしょうが、今年も楽しみです。

星鰈、蒸し鮑、ナマコ、ウニと高級食材の酒肴が続きます。
中でも気に入ったのはコノワタ(ナマコの腸)と和えたナマコ。
ナマコは茶ぶりにしていてやわらかな食感。
コノワタとナマコから感じる磯の香りが芳醇で、双方から感じる旨味も出色。
柚子おろしで爽やかにも楽しめます。

京都の頭芋(サトイモ)は煮てから炭火で焼き上げたそう。
白味噌椀に入っていた焼き餅も炭火焼き。
早くも炭火が活躍しています。

美味しさという点で鰻、海鼠に匹敵したのが白味噌椀の中のトラフグ白子。
飲んで食べて15,000円なのによくこれだけ高級食材を楽しめるものです。
相変わらず凄まじいコストパフォーマンス。

赤酢の握りは前回よりシャリを小さめにしているでしょうか。
脂の乗った〆鯖が特に良かったです。
突きん棒で獲ったマカジキも今の時期ならではの味。

追加で宍道湖産のハゼ。
活ハゼを捌いてすぐ揚げる美かさ(宮崎台)には流石に負けるとしても、
ホコホコの白身が美味しい天ぷら。
2匹目は卵巣付き、更に卵巣のカラスミ(ハゼカラスミ)とハゼ尽くし。

デザートは熊本の晩白柚と愛媛の紅マドンナ(みかん)。
世界最大の柑橘類と言われる晩白柚ですが包丁を入れると素晴らしい香り。
酸味の少ないグレープフルーツのような味わいで想像以上に良かったです。
紅マドンナも糖度が高くて美味しい。
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