『うを徳(東向島)2015年6月』やっぱりモツが好きさんの日記

春は山菜・夏は川魚・秋は茸・冬は獣肉・モツは一年中

メッセージを送る

日記詳細

鮪の脳天をリクエストしての訪問。
わざわざ喜代村の卸売りで仕入れてくれたそうです。
すしざんまいとは別格の美味しさでした。

食べた料理は以下の通り。

淡路島鱧真丈と秋田ジュンサイのお椀
埼玉草加枝豆、京都伏見黒枝豆
淡路島鱧の皮
群馬金糸瓜(そうめん南瓜)と沖縄冬瓜
秋田渡り蟹(酔蟹)
明石甘手鰈
壱岐あら
ニュージーランド産ミナミマグロ頭肉
ニュージーランド産ミナミマグロ脳天
礼文島ムラサキウニ
山形岩もずく
秋田比内地鶏胸肉ソテー
余市アンキモと壱岐あらの肝、あらの卵
ニュージーランド産ミナミマグロ首肉ソテー
青森小川原湖天然鰻白焼き
北海道スーパーフルーツトマト「北の極」
あらの潮汁
握り7貫
(秋田ヒラメ、宮古メジ藁焼き、大阪湾〆イワシ、式根島赤イカ、
那智勝浦本鮪トロ、岡山平貝、那智勝浦本鮪赤身ヅケ)
山形佐藤錦(さくらんぼ)
追加注文で
生ゲソ丼大盛り
鳥取ごまふぐ白子焼
大分姫島巨大天然車海老
脳天ネギトロ太巻き

3人でお会計57,000円、1人あたり19,000円。
日本酒を持ち込んでいるので実質21,000円ぐらい。

本日は1品目からお椀。
鱧100%という鱧真丈は鱧の風味が凄かったです。
少し骨の食感もありますが軟骨入りの鶏つくねのようなものでしょう。

枝豆と黒枝豆の食べ比べは黒枝豆のほうが味が濃厚でした。
「美味しんぼ」で見たほど黒くはなかったです。

初めて見た金糸瓜(きんしうり)。
そうめん南瓜とも呼ばれているそうで、茹でるとほぐれて素麺のように。
流石に本物の素麺ほど滑らかな食感ではないのですが、
アッサリした切り干し大根のような口当たりで夏を感じます。

本日のメインは紹興酒と焼酎に漬けた渡り蟹。
紹興酒は8年もの、焼酎は何と芋焼酎の「佐藤」。
ブランド焼酎を酔蟹に使ってしまうという暴挙です。
花山椒、八角、桂皮なども入れているそう。

味としては韓国料理のカンジャンケジャンに似ていると思いました。
中華料理の酔蟹だと紹興酒や白酒の主張がもっと強いです。
「佐藤」が爽やかさとクセと心地良い苦味を演出。

新鮮な渡り蟹を使っていることもあって臭み無し。
韓国料理店のカンジャンケジャンは臭みが気になることがあるのですが、
うを徳の仕入れる渡り蟹でそんな問題は起こりません。

ネットリした身や濃厚な内子や外子が何とも美味しいです。
やはり雌の渡り蟹だけを漬け込んでいるのでしょうか。
この漬け汁は最後に車海老でも再利用。

白身のお造りは甘手鰈と「あら」の両雄の共演。
この日の甘手鰈(真子鰈)は旨味がかなり強くて良かったです。
山葵を薬味に塩(ゲランド)で食べると至福の美味しさ。

「あら」の刺身もまた独特の旨味がたまりません。
クエとはまた違うというハタ科の高級魚で、クエより上品な身質。
甘手鰈もあらも1万円クラスの飲食店の白身魚の美味しさを遥かに凌駕。

あらの潮汁も素晴らしかったです。
出汁は昆布だけとのことですが、旨味の強さが尋常ではないです。
火の入った身も旨味が活性化したのか骨周りだからなのか美味しい。
福岡であらの鍋が珍重されるのも納得。

そしてリクエストしたマグロの頭部。
ニュージーランドのミナミマグロとのことでしたが、
これらマグロの頭各部の美味しさもこの日の主役級でした。

コメカミのあたりという頭肉の刺身は中落ちの赤身のよう。
脳天の刺身は中トロのようで一部はタタキでの提供。
筋があるので取り除くとタタキのようになってしまうのでしょうが、
複雑かつ強い旨味を感じて鮨で食べた那智勝浦の本鮪より美味しいぐらい。

脂の乗りまくった首肉のソテーも脂から感じる旨味が素晴らしかったです。
天然鰻の白焼きも鮪首肉の後では霞んでしまいました。
すしざんまいでは何故こういう美味しい料理を出さないのか。

余市のアンキモと「あら」の肝と卵の内臓ミックスも凄かったです。
プリンプリンの鮟鱇とあらの肝はもうレバ刺しより美味しいぐらい。
モツマニアであれば歓喜すること間違いなし。
マグロの頭もある意味ではモツに近いような部位ですが、
動物でも魚でもやっぱりモツの美味しさと独特の食感はたまりません。

北海道のスーパーフルーツトマト「北の極」。
築地で1個800円という超高級トマト。
噛むと皮と果肉から適度な硬さと歯応えを感じて食感良好。
そして旨味が非常に強くて、甘みと酸味のバランスもパーフェクト。

これはもう野菜ではなく果物と思いました。
今まで食べたトマトの中で一番美味しいと断言できる凄まじさ。
前回の初恋物語というトマトも美味しかったですがそれを超えます。
5.0級のトマトに鮨屋で出会えるとは驚き。

鮨はシャリが小型に改良されたので、米を補完しようと生ゲソ丼を大盛りで追加注文。
ごまふぐの白子も追加しましたがトラフグの白子よりは劣る印象。
そして仕入れ値1尾1,600円(売値2,200円)の車海老も1人1尾追加注文。

大分姫島の巨大天然車海老。
もうブラックタイガーかと思うぐらいの超ビッグサイズ。
車海老でここまで大きいものは初体験。

即席で酔蟹の漬け汁に漬けて貰って酔っ払い海老に。
しかしサイズが大き過ぎて頭を噛み砕けずに結局は焼いて貰うことに。
車海老は生より火を入れたほうが旨味が活性化すると思うので、
どうせなら海老フライをリクエストすれば良かったです。

最後はまたネギトロ太巻きをリクエスト。
生ゲソ丼で酢飯を食べ尽くしたせいで白米での制作。
脳天を贅沢に叩いてネギも投入してネギトロに。
筋の部分は炙って肴にして貰いましたが、この筋がまた脂が乗っていて美味。

ネギトロ太巻き、前回は5人で5等分でしたが今回は3人で3等分。
あまりの大きさに食べている途中でボロボロと崩壊。
半分にカットして貰ったほうが賢明だったかも知れません。

今回は追加注文までしながら4時間の滞在。
お店のオペレーションが向上してきているのでしょうか。
ページの先頭へ