ノバンディさんのマイ★ベストレストラン 2013

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2013年はいつもにも増して仕事が多忙だったため、訪れたお店の殆どが普段遣い店。

「フォリオリーナ」と「都寿司」は、
そんな中、貴重な時間を割いてでも訪れたいと思うお店だ。
既に数年前から何度も訪問させていただいている。
職人技がきらりと光り、あぁ僕もこんな仕事がしたい、という感じで元気を貰えるのだ。

「夏目亭」と「匠 達弘」は、
今年初めて訪れて、その職人技に惚れてしまったお店。
何気ないさり気無さの中に、ぐいっと心をひきつける魅力が隠れている。

そして、「あほう鳥」は、
僕の中で今年最も衝撃が走ったお店。
化学調味料の力や技巧に走るお店が多い焼き鳥界にあって、
鶏肉の魅力をそのまんまストレートに伝えて、それでいて唸らせる貴重なお店。
鶏肉に向き合い、塩加減と焼き加減だけで味を引き出す、これも職人技。

こうしたお店に、今年も多くの刺激を受けた。
そして、多くのお店に幸せを頂いた。

マイ★ベストレストラン

1位

フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ (中軽井沢、信濃追分 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2015/05訪問 2015/05/24

すべてが、この空間、この時間、この皿、この味に凝縮される

再訪。13回目。
現在新規予約は受け付けていないため、今回が小林さんのスペシャルな料理の食べ納めとなった。
前回は、これまでの集大成と思われるような、フォリオリーナの魅力満載の料理が並んだが、
今回は、やり残したことを繰り出すような、新しい試みと思われる料理が幾つか出てきた。
これで完結。気持ちよくフォリオリーナにお別れができました。

■2015年4月-----
再訪。12回目。
今回は最初から最後まですべてがビシッと決まっていた。やはり流石です。
料理を少しずつ口に入れて口内調理をしながら味の変化を楽しみ、
意識をいろいろなところにもっていくと、それにちゃんと応えてくれる。
素材が、ソースが、塩分が、油が、いろいろな個性を持ち、
その組み合わせ方でまたちがった個性が出てくる。
今回はワインのセレクトも素晴らしく、グビグビいっちゃいました。

■2015年2月-----
再訪。
今回は、なんとなく力強さが影をひそめ、味の輪郭がぼんやり気味。総じて、塩分弱め。
フォリオリーナの料理は少し温度がぬるめに仕上がって出てくるが、
そのためもあってか捉えどころがない。
何かひとつでもハッとするような山場があればまた違ったのかも。
最後の白カビのチーズとピエブルー茸が、妙に塩分がしっくりきて、
これがこの日の山場だったかも。

■2014年11月-----
再訪。
ジビエの始まりの季節。今回は肉系の料理が秀逸だった。
また、相変わらずフォアグラ料理が素晴らしく美味しい。
質もさることながら、温度、火入れ加減、塩分の利かせ方、甘みのある食材の合わせ方、
のすべてがピタッとはまっているので、グワッという感じで旨みが凝縮してやってくる。
今回はコース途中のこの料理があまりにも素晴らしかったため
そのあとの料理が少々霞んでしまった感がある。
そのくらいに素晴らしく美味しかった。

■2014年6月-----
再訪。初めての梅雨シーズンでの訪問。そして、雨。
青々と茂った木々は雨に濡れながらも生命力が溢れ、逆に神秘的な雰囲気すら醸し出していた。
この日の料理の方向感は、振り返ってみると、鳥類と、ねっとりめのソース。
鳥類は、鴨の心臓、フォアグラ、鴨の胸肉で比較的ライト。
ソースは、様々な食材を組み合わせて夫々の皿に見事に合ったものをお作りになられる。
この日のハイライトは、リゾット。これまで9度の訪問でリゾットは初めてだった。

■2014年2月-----
再訪。8度目。
屋根にも庭にも深く雪が積もっていた。真冬のフォリオリーナも好き。
薪ストーブの暖かさが、部屋だけでなく、気持ちをも温めてくれる。
この日は、キノコのズッパにフォアグラのローストが乗った料理が絶品だった。
また、しっとりした吉野の鹿肉の滋味溢れる味わいに唸り、
山鳩と玉子のスフレとの相性の良さに思わず笑みがこぼれた。
またこの日は、初めての被せ系ではない巻く系のパスタ。
常識を覆すふわふわのフェットチーネにふわふわのソースが絡む、小林さんの新たなチャレンジ。

■2013年10月-----
再訪。7度目。
この日は、何と言っても雷鳥の料理が素晴らしかった。
見事に雷鳥の臭みがなく、雷鳥の旨味だけがギュッと凝縮。思わず唸ってしまった。
また、ウサギも、フォアグラも、こんな旨さの方向ってあるんだ、と思うくらい、
小林さんが意図する味の明確なビジョンがビンビンに伝わってくる。

■2013年5月-----
再訪。6度目。
訪れてみると、TVの取材が入っていた。
小林シェフご夫妻は相当気合が入っていたのか、いつも以上に料理が素晴らしかった。
圧巻は、ホワイトアスパラを細長くスライスして、これを網状に編みこんでパスタを包んだ料理。
いつもはキャベツなどでパスタをお包みになられるが、今回はホワイトアスパラ。素晴らしかった。
また、オマール海老の味噌を使ったスープも素晴らしかった。

いつも確実に至福の満足感を与えて下さる小林シェフご夫妻。ありがとうございます。

■2013年4月-----
再訪。5度目。
今回は、非常に凝縮感のある料理が並んだ。
味の凝縮、香りの凝縮。それが開放されたときの華やかさ。
野生のアスパラの力強さには相変わらず悶絶してしまう。
4月のフォリオリーナが好き。

食事のあと、小林さんのお子さんたちとサッカーをして遊んだ。

■2013年1月-----
お店の外はサラサラの雪が積もっている。
そんな中、薪ストーブで暖かな部屋で料理を頂いた。

■2012年9月-----
再訪。

■2012年4月-----
再訪。
ちょうど1年ぶりの訪問。
前回と同じ時期なので食材や料理が被ってしまうのではないかと思ったが、そんな心配は全くの無駄だった。
前回と全く異なる食材と料理。
しかし、同じように酔いしれた。
そして、気持ちよくワインに酔った・・・。

■2011年4月-----
未知の体験にひたすら酔いしれ、シェフ小林さんの温かいもてなしに心が解放され、
心地よい時空間に自分の身と心を委ねる幸せ。

言葉にならない、とはまさにこのことではないだろうか。
これまでに経験したことがない次元の中で、
様々な味わいが相互に高め合い昇華していく料理の数々。

使われる食材のすべてが、最高の状態で、ある一点に向かう。
それは、食材の選定もさることながら、
食材の状態、食材の水分量、食材の温度、食材の下味、といったすべての要素が、
この料理のこの味を作りあげるがために、
少しのぶれもなくきっちりと最高の状態で最高のバランスで組み合わさっていく。

余計なものは何もないし、足りないものは何もない。

更には、同じ皿の中でも、どの部分を頂いても、どの組み合わせで頂いても、
いろいろな顔を覗かせはするものの、きっちりと同じ味の方向性を保ち、
全然ぶれがないし、迷いがない。
他店だと、いくら絶賛されているお店であっても、
同じ皿の中で、料理をどう組み合わせて頂くかによって味が変わったり、
バランスが悪かったりすることがよくあるが、
このお店は、そんなことは全くなく、すべてが完成形。
単独でも唸らせることができるし、組み合わせによっても更に唸らせることができるし、
また単独に戻っても素材そのもののストレートな味わいに唸ってしまう。

恐らくは、
これとこれをこうしたらきっと面白い味が生まれるはず、といった希望的観測ではなく、
これとこれをこうしたらこの味が出るという確信のもとで、すべての調理がなされているのではないかと思う。
そのくらい、計算しつくされていることを感じる完璧な味わい。

それは、単に料理だけでなく、
料理とワインとの組み合わせで、更に強く感じる。
とにかく、完璧なまでに料理とワインが絡み合い、お互いを高め合う。
どちらか一方が突出することなく、また、合わさることで全く新しい味わいが生まれるわけでもなく、
ただ、料理を引き立てるためにワインが存在し、逆に、ワインを引き立てるために料理が存在する。
そんな、感覚。

あらゆる要素が、この空間、この時間、この皿、この味に向かって凝縮しているかのようだ。

訪れた4月は、軽井沢はまだ寒く、客室にはまだストーブが焚かれており、
そこから発せされる遠赤外線が、身体を温める。
そこに、料理がゆったりとしたペースで運ばれ、たっぷりのワインを堪能し、
料理と料理の間は、小林さんの話をお伺いしたり、一緒に行った方々との会話を楽しんだり、
庭に出て火照った身体を落ち着かせたり、ワインに酔いしれたり。
ゆったりとした時間が、静かに流れていく。

この日、圧巻だったのは、何と言ってもアスパラガス。
スープでホワイトアスパラガスが使われ、
パスタではトスカーナ産の野生のアスパラガスが使われ、
肉料理でもまた違ったアスパラガスが使われていた。
どれもアスパラガスは皿の中では脇役ではあるのだけれども、
力強い味わいで主役になりかねないような強烈な個性を解き放っている。
今回のコースの中で最高の盛り上がりを見せるこの3皿に、
アスパラガスという線で見事な流れを作って見せた構成力が凄い。

Antipasto
 小さな赤玉ねぎの中にババロア。
 甘みと酸味と苦味とが見事に凝縮され、自分の味覚が一気に異次元の世界に持って行かれる。
Antipasto
 黒豚の腎臓のロースト。
 側は凝固し中はとろとろという不思議な食感に魅了され、
 また、深みのある味わいに引き込まる。肉に酔いしれる自分を、
 アーティーチョークの味と食感がぐっと引き戻してくれる。
Zuppa
 ホワイトアスパラガスと山羊のチーズがベースのスープ。
 濃厚なチーズなのに全然残らない。美味しい上澄みだけが使われた感じ。
 そこにホワイトアスパラガスが凛とした存在感を解き放っている。
Primo Piatto
 ラディッチョ(チコリの仲間)の中に、ピーチ(パスタ)。
 ピーチは、野生のアスパラガスと共にホワイトソースで絡められている。
 シンプルな味わいだけれど、シンプルであるがゆえにそれぞれの個性が強烈に伝わってくる。
Secondo Piatto
 乳飲みの仔羊のロースト。
 これもすごい。これまで体験したことがない仔羊の繊細な味わいが、私に挑戦してくるかのよう。
 そこにまたしてもアスパラが添えられており、コースの中での味覚の軸足はここだと教えられているかのよう。
Dolce
 杏のゼリー。何のスープの上に浮かんでいるのかは失念。
 コースの最後を優しく締めくくる。ここでも、単なる杏のゼリーで終わらせない。
Caffe
 コーヒーと菓子。
 今日の料理を振り返りながら、また来たいな、と思う。そんな余韻に浸るひととき。

いや~、間違いなく最高峰でしょう。
何度でも行きたい、と心から思います。
こんな素晴らしい体験をする機会を与えてくれた友人に感謝。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

日本橋橘町 都寿司 (馬喰横山、東日本橋、馬喰町 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2015/07訪問 2015/11/11

温度がピタッとはまっている

再訪。
それにしてもよく通った。
途中、もうやめようかと思った時期もあったけれど、
都寿司の寿司は都寿司でしか頂けないからやめられず。
価格に関してはいろいろ思うところはあるんだけれども、
いや、味についても、訪れる季節によっても波があったりするんだけれども、
また、その日のコースの中でも波があったりするんだけれども、
やっぱり、都寿司の寿司は都寿司でしか頂けないから、
新しいお店に移転されてもきっと通い続けると思う。

■2015年2月-----
再訪。
ん~。冬になり、ネタの肉厚度が更に増し、脂の乗りも更に増し、バランスが崩れているような。
正直、迷走状態に陥っているように思います。
ただ、割合で言うと2~3割で凄いバランスのが出てくる。
この日は、特に、しめ鯖、金目鯛。この2品はとても素晴らしかった。

今回は寿司オンリーのお任せでお願いして、追加2貫含めトータル約16貫で約15,000円(税込で)。
ネタの重たさも手伝ってかなりお腹いっぱいになれるが、
以前のような10貫前後のボリュームも価格もライトな握りのお任せコースが恋しい。

■2014年10月-----
再訪。前回の印象をなんとなく裏付ける形に。
ネタの肉厚度が増し、全体的な重たさも増している。
シャリが小さくなり、バランス的には数年前とちょっと変わってしまった感。
まぁその分、ちょっと前まで見られたシャリのデシャバリ感はなくなりそれは改善されたのだが、
数年前の絶頂だった頃のバランス感が懐かしく思える。
(写真を見るとその変遷をお分かりいただけるかと思う。真ん中あたりの赤い皿の握りはシャリが大きい。)

この日は、鰆(さわら)、金目鯛、こはだが良かった。

また今回久々につまみと握りのお任せ(15,000円+税)にしたのだが、
この価格帯だとお得感はあまりなくなるし、つまみは正直平凡なので、
やっぱ次回は握りだけでいいかな・・・。

■2014年6月-----
再訪。ネタの熟成感が増している。
ただその分、もともと肉厚なネタが重たくなりかけているような気もする。
シャリとのバランスが崩れかけているようにも思う。

ただ、この日の、唐津産むらさき海胆の握りは、新境地という感じでかなり良かった。
海胆をふわっと盛って空気を含ませ、口に運んだときにそれによってふわっとした味わいが広がる。
また、この日は、境港産あじの握りも大変良かった。

■2013年3月-----
幸運にも2週続けての訪問。
やはり、冬が一番美味しいかなと思う。
都寿司のシャリに合うのは、脂の乗った冬の魚。
夏に感じたことを確認できた気がする。

最近シャリに対して酢が強い(酢に対してシャリが弱い)なぁと思っていたのだが、
2週目は若干酢が弱めになっていてシャリとネタとの相性がピタッとはまっていた。

それと、最近、都寿司の寿司の味は、舌の上に寿司をどういう方向に乗っけて味わうかによって
味が大きく変わってくることに気付き始めた。僕個人の嗜好では、舌の上に真っ直ぐ乗っけて、
舌の上で転がすようにしてシャリとネタを混ぜ込みながら頂くと丁度良いバランスで美味しい。

この日は、サヨリが素晴らしく美味しかった。

■2013年8月-----
何度も通って、大体の傾向が分かりかけてきたかな、と思う。
都寿司は、冬が最も美味しい季節なのではないかと思う。
魚への脂の乗り方と、シャリのしっかり感とが良くマッチする。

最近、シャリの温度というか、ネタの温度というか、
どうもバランス感が崩れてきているように思う。

それと、訪問日によって美味しいときとそうでないときとのバラツキがあるような・・・。

■2013年3月-----
金目の熟成度がものすごくいい状態だった。
しめ鯖の状態もすごくいい。

■2013年1月-----
鰤(ぶり)の漬けが更に美味しさを増していた。
この日は、全体的にネタのカットが少し分厚めで魚の美味しさがしっかり。

■2012年10月-----
この日は、特に、鰤(ぶり)の漬け、壱岐産の赤雲丹が秀逸だった。

だいぶ予約が取りにくくなってきていますね。
当日のキャンセルも結構あるみたですし、一人なら席が空いていることもあるようなので、
ときどき電話をかけてみようかな。

■2012年9月-----
この日は初めて酒肴を頂いた。
さすがに美味しい。

■2012年6月-----
雲丹が素晴らしい!

■2012年6月-----
この日秀逸だったのは、新子、鯵、雲丹。
相変わらず素晴らしいと思う。

■2012年2月-----
鮨とは一体何なのか、鮨の美味しさとは何なのか、を改めて考えたくなるお店。
その鮨の美味しさは、他店と次元が異なっているのではないかとさえ思いたくなる。

シャリの粒は大きめ、ネタは厚め。
俵状にふんわりと握られたしゃりに、これを包み込むようにネタが乗る。
言葉で表現すると、たったそれだけになってしまうが、そこに都寿司ワールドが展開される。

その素晴らしさを、ポイントを絞って評するなら、次の2点ではないかと思う。

(1)しゃりやネタの温度状態が大変素晴らしい。
シャリは人肌と言うが、私の少ない鮨経験で恐縮だが、この温度がピタッとはまっている。
そして、ネタの温度までも、ピタッとはまっている。ネタは厚めなのに、中までしっかりいい温度。
だから、咀嚼しても、とても心地よい。そして、そのネタの味わいが広がっていく。

(2)ネタがシャリを心地よく包含している。
僕個人的には、鮨をどっち向きに頂くのが美味しいのかを試行錯誤している。
ネタを下にするか、上にするか、はたまた横にするかによって、味わいが全然異なってくる。
しかし、こちらのお店の鮨は、ネタがシャリを綺麗に包含しているので、どういう向きに頂いても、
ほぼ理想と思えるバランスで口の中で解けて、シャリとネタの味わいが交じり合っていく。

つまりは、口の中に放り込まれる時点で、シャリとネタが一体化しており、
ご主人のひとつひとつの鮨に対する狙いをそのまま食べ手が受け取ることができ、
そのまま味わうことができる。

シャリとネタは一体化しているが、シャリにはシャリの存在感、ネタにはネタの存在感があり、
その交わりにも存在感がある。
しかしながら、自分の意識を、その交わりに移したとき、シャリとネタの存在感は消え、
シャリとネタに意識を移したときに、その交わりの存在感が消えていく。そんな感じ。
この意識のゆれに伴って味わいが変わっていく様がなんとも心地いい。
それも、全て、シャリとネタの一体感があってこそのことであり、
もしこの一体感に一寸の隙があれば安心して意識を移すことができないと思われるのだ。

  • しめさば
  • 金目鯛
  • こはだ

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3位

匠 達広 (新宿御苑前、四谷三丁目、新宿三丁目 / 寿司、日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2013/04訪問 2013/08/28

小気味いいテンポで美味い鮨と美味いつまみ

15,000円前後で鮨と酒が楽しめるところを探してね、というお題を頂いて、
こちらのお店をまずは下見で訪れてみた。

訪れたのが深夜とあって、しかも直前に電話しての飛込みだったので、
鮨とつまみを若干端折っての即席ショートコースで。

こちらのお店では、お酒のつまみと鮨とが交互に出てくるスタイル。

つまみは、ひとつひとつが少量。
しかし、旨みがギュッと凝縮していて、思わずお酒をクイッといってしまいたくなる。
もちろん、食材は上質。下拵えも丁寧。味付けも申し分なし。

鮨は、シャリが小振り、ネタは適量という感じで、お腹を満たすためというよりは、
お酒を楽しむための鮨、という位置づけのように思える。
つまみとお酒を楽しんだ後に、きりっとした酢飯と、きりっとした旨みのネタが口の中に広がると、
自分の味覚が一旦リセットされて、原点に戻ったかのような感覚になり、
そこから鮨の美味しさに酔いしれることができる。

それにしても、この鮨がとんでもなく美味しい。
なにしろ、小技・大技が利いている。
例えば、小さな小肌を幾つも重ねるやり方は他店でも見かけるが、この重ね方がとにかく憎い。
ただ重ねるだけでなく、その弾力や染み出す味わいまで計算しているかのよう。
更には、えぼ鯛も同じような技巧で攻めてくる。
鯖への包丁の入れ方も絶妙。
そうそう、鯖に限らず、ネタに対して絶妙な角度、深さで包丁を入れられるので、
ネタにエッジが立って舌に刺激が与えられるし、ネタの中の方が表に晒されるのでその味わいも楽しめる。

いや~、こうしたつまみや鮨が、次から次へとテンポよく出てくる。
とても気持ちいい。
さらに、どれも思わず「う~ん」と唸ってしまいそうなクオリティなので、
畳み掛けてくるようなテンポに圧倒される。

席と大将の間に冷蔵ケースがないのも魅力。
大将との間には物理的な距離があるけれども、気持ち的には非常に近い。

接客も非常によい。

いいお店だ。

そんなわけで、翌週の予約を即座に入れて、
15,000円前後で鮨と酒が楽しめるところというお題を出した方をお連れして、翌週会食。
非常に喜んでもらえた。

こんな鮨の世界があったんだ、とただただ驚き。

  • (説明なし)

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4位

夏目亭 (飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂 / ビストロ、フレンチ、ワインバー)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2015/02訪問 2015/02/21

格好つけないクラシック

再訪。7回目。
ゆったりとしたカウンター席がいつも空いているので、気が向いたときに一人でふらっと入れる。
そういう使い方ができるフランス料理店として僕は大変重宝している。
肉料理もいいのだけれども、こちらのお店では魚料理が結構いいのも、僕が何度も訪れる理由。
この日は、「真鱈白子のムニエル」「やがらのロースト」を頂いた。
どちらも、カリッと香ばしさを残した火入れ。そしてしっかり味が閉じ込められている。
素材の良さと、調理の技術と、小細工なしの大胆でシンプルな味付けに力強さを感じる。
これと共にワインをグイグイといく。
気持ちいい。

■2014年5月、2013年9月-----
再訪。

■2013年7月-----
再訪。
やっぱ、ここいい。
そうそう、そこそこ、そうこなくっちゃ、というポイントをキッチリ押さえてくれているし、
お、そうくるか、という驚きもあるし、頂いていてとにかく楽しい。
奇抜じゃない、安定の料理。

例えるなら、普段遣いの贅沢料理。

本日頂いたのは、
「ウスバハギの白ブドウ酒蒸し 生姜オイルがけ」
「仔牛のカツレツ ミラノ風」
「桃のパルフェ」
これに、ワイン3杯と、エスプレッソ、パン。

特に素晴らしかったのは「ウスバハギの白ブドウ酒蒸し 生姜オイルがけ」。
ソースの生姜が素晴らしく上手く利いているし、塩分もピタッと決まっている。
ハギの上に乗った薬味のアクセントもピタッと。

また、桃のパルフェもかなりよかった。
これまで、東京で桃のデザートで美味しいものに出会ったことがなかったのだが、
これは初めて美味しいと思えた。
コンポートにすることで山梨の桃が足りない部分をキッチリと埋めていて、美味。

バイザグラスのワインのセレクトもなかなかいい。温度の状態もピタッとしている。

お店の方との会話も楽しい。

「カウンターはいつでも空けて待ってますよ」ということなので、またふらっと訪問するつもり。

■2013年3月-----
神楽坂には数多くのフランス料理店があるが、
普段使いにできて料理も美味しくて、というお店は実はあまり多くない。
しかしながら、こちらのお店は、まさにそんなツボのド真ん中を突いてくる。
僕の中では、神楽坂のフランス料理店の中で通い詰めたいと初めて思えたお店。

お店は隠れ家的。路地裏のビル?マンション?の2階にある。
しかも、入口は非常に地味で、思わず引き返したくなるような心細さがある。
しかしながら、いったんお店の中に入ると、実にアットホームな雰囲気に包まれる。
アットホームというと、ついファミリー的で民芸的なものをイメージしてしまうかもしれないが、
内装はあくまでビストロ的であり、リゾート的であり、あくまでシンプルでゴテゴテしていなくて、
普段着で、リラックスして楽しめる解放感がある。
スタッフの方々も、温かくフレンドリー。それでいて誠実さがある。
だから信頼をよせられる安心感がある。
いや~、こういうお店、他にあまりない。

料理は、「西洋料理」を掲げているが、基本的にフレンチ。
家庭料理的な要素が多分に含まれ、キッチリと調理されたフレンチ。
つまりは、余計な飾りつけとかは削ぎ落とされ、余計な技巧も用いられることなく、
素材の持ち味を最大限に引き出した美味しさが愚直なまでに追求されている。
それを如実に感じたのが、「仔牛の骨付きスネ肉トマト煮込み」。
仔牛のスネ肉の煮込み加減が抜群に良く、スネ肉そのものの持ち味がキッチリと引き出され、
またトマトソースの煮込み加減や塩味もベストな状態で、スネ肉とのバランスも馴染み具合も完璧。
これに手打ちパスタも添えられて、価格はなんと2,400円。
下手なビストロやワインバーで肉料理を頼んだら大体このあたりの価格帯だが、
こんな凄い料理は絶対に出てこない。

他の料理に関してもそうだ。
「牡蠣のホースバック」や「生うにのボンファーム海老ソース」なんて、ガツンとくる真っ直ぐフレンチ。
こういうのを出されたら、一気にファンになってしまう。
また、どの料理もちょっとずつ小技が効いていて、それがどれも必然性を感じるもの。
ちゃんと計算されてこの形になっていることが、頂いてみると理解できる。

パンも美味しいし、ワインも手頃な価格で楽しめるものをセレクトしてくれる。

普段使いといいつつ、ディナーだと5000円を軽く超えるので、まぁちょっと気軽に行ける価格帯ではないのだが、
神楽坂の他のお店に行っても結局そのくらいかかってしまうので、そう考えると、
ここ夏目亭でリラックスした気持ちで美味しい料理を楽しめるのは幸せだよなぁ、
と思ってしまうのでついついまた行きたくなってしまうのだ。
カウンター席があるでのお一人様での食事ができるのも重宝するポイント。

食べログの評価は現時点で非常に低いが(★3.17)、まだあまり知られていない穴場。
こちらのようなお店も、もっと評価されてもいいのではないかと思う。

  • 真鱈白子のムニエル
  • やがらのロースト
  • (説明なし)

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5位

あほう鳥 (飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂 / 焼き鳥)

2回

  • 夜の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2018/01訪問 2018/03/24

(備忘録)すごい混雑

再訪。5回目。
飯田橋駅から徒歩少々。
赤ちょうちん系の焼き鳥屋。

同僚を連れての訪問。
いや~、それにしてもこの混雑ぶりはすごい。
もともと、ギュウギュウ詰めの狭い店内なのに、
更にお客でギュウギュウ詰め。
以前も混んでいたが、ここまでだったっけ?

こちらのお店のイチオシはハツ。
以前は飛びぬけて美味しかったけど、
今では少し美味しいという感じになってしまっていたのが残念ではある。

再訪。4回目。
今回は、これまでと比べて鶏肉の旨味が若干落ちているように感じた。
「はつ」は、美味しいんだけれども、これまでと明らかに違っていた。

でも、「肝つなぎ」は、やっぱり凄かった。
肉の味だけで食べさせるのに、旨味全開。しかも肝っぽい滋味が加わり、美味。
それに、「ポンから」も「とろたん焼き」も良かったんだよなぁ~。

神楽坂には焼鳥屋は数多くあるんだけれども、
デートに使える高級店ばかりで、それ以外のお店となると急に質がガクンと落ちてしまう。
でも、ここは、確かに店内ギュウギュウ詰めだけれども、鶏肉の質もよく価格も手頃なので、
とても重宝する。

なお、注文方法は、最初は紙に書く方式だけれども、2回目以降は口頭で大丈夫です。

■2014年11月-----
再訪。
やっぱり、このお店は「はつ」だね。
はつの焼き鳥、はつの刺身、最高です。他のお店の「はつ」とは次元が違う。

この日頂いた中では、「煮込み」も良かった。

■2013年7月-----
400円なのに、鶏肉たっぷり。味付けはあっさり薄味で鶏の味重視。こういうタイプは珍しい。

ちなみに、こちらのお店は基本的に焼き鳥屋だが焼きとんも数種類あり、
鶏に比べると味は落ちるが、他店の焼きとんに比べるとかなり高品質。旨いです。
あまり強く塩を振らないところも好印象。

■2013年7月-----
これまで焼き鳥屋には結構行ったけど、もうなんか、美味しいお店でも味が想定範囲内で、
最近はあまり焼き鳥屋に興味が薄れてきてたんだけれども、
こちらのお店の焼き鳥を頂いてみて、僕の中でかなりの衝撃が走った。

いや~、正直言うとさ、多くの焼き鳥屋さんって、もちろん鶏肉の質や焼き方に大変拘ってらっしゃるんだけれども、
僕の不満は、塩加減をきつくして味にメリハリを出して鶏肉の旨みを強調する作戦に出たり、
あるいは、化学の力を借りて旨みを外から増強する作戦に出たりするお店があまりにも多いこと。
鶏肉の中から出てくる旨みよりも、鶏肉の表面の旨みの方が強い、ってありえないだろう。

でも、このお店は、そんなのとは対極にあるようなお店だったのだ。

頂いたのは、
・はつの刺身
・焼き鳥
 ・砂肝
 ・はつ
 ・しろ
 ・ひざなんこつ
 ・つくね
・やきとん
 ・たん
 ・かしら
それとビール

まず、はつの刺身からして他店とは全然質が異なる。生肉なのに、ちゃんと鶏肉の旨味が感じられるのだ。
この時点で、鶏肉の質の良さと新鮮さを確信。

そして、焼き鳥。
基本的に、殆ど塩を振らず、もちろん化学の力など借りる必要もなく、鶏肉そのまんま。
タレがかかるものも、そのタレは醤油も砂糖も塩分もかなり控えめ。
つまりは、鶏肉そのものの味をそのまんま楽しませてくれる焼き鳥なのだ。
だから、最初口に入れたときに分かり易い旨みはなく、
噛み締めたときにじわりじわりと鶏肉のその部位本来の旨味が湧き立ってくる感じなのだ。
いや~、自分の気持ちが、この焼き鳥にスッと吸い込まれていくんだよね。
ここまで吸い込まれる焼き鳥は、これまで頂いたことがなかったなぁと思う。

特に秀逸だったのは、「たん」、「はつ」、「砂肝」。
この3つは傑作でしょう。
また、「つくね」も他店のものと全く異なっていて、そのシンプルな鶏肉の味わいに感動すら覚えます。

外観は、正直古めかしくて、場末の屋台風なんだけれども、
店内はカウンター席もテーブル席もある、それなりにちゃんとしたお店で、
接客のおねえさんも2名いらっしゃって、いろいろ面倒を見て下さる。

全く気取らないお店で、サービスも良く、しかも安い。

かなりおススメ。

  • 肝つなぎ、とろたん焼き
  • はつ、せせり肉
  • ねぎ巻き

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