【更新】そばもん : 蕎麦屋 木田

我が家からいちばん近い、マトモな蕎麦屋。このあたり、案外家賃が高く、しかもベッドタウンだから外食人口は少ないため、どうしても値段が高めになる。それこそ福島や扇町はもちろん、天満、谷町筋といった蕎麦の名店が多いエリアよりも不利になるはず。そんな中でもそれなりの値段で頑張っておられるのは好感。新地の蕎麦屋より安いし、地元の人間にとっては、「蔦屋」や「たくま」に行かなくて済む。いい話じゃありませんか。

接客も良く、上品さはあるがアットホームさも忘れてはいない。店の造りも非常に気品があって、まさに桃山台の宝物のような店。唯一のネックは、本格蕎麦屋としてエリアで寡占状態のため土日のランチはまず大行列なこと。平日の夜は空いているらしいがこのあたりの方は大半が他のエリアが勤務地で、わざわざ平日昼に家に戻った後外食しようとする人は少ない。いつも1人酒、というご近所の人ぜひ訪問してほしいし、遠地の方でもこのあたりに用事があったなら、ぜひ来ていただきたい。

(2015.06.22)
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つい最近口コミを書いた気がしたがもう4か月経っていた。実際の訪問からは1年。月日が経つのは早いもんだ。さて、先日読者登録させていただいている方が、秋の新作「いくら醤油漬けの山かけそば(冷)」を食べられていて、これが旨そうだったので気になっていたのだが、あいにく現在は基本的に外食ができないライフスタイルゆえ、旨そうだけど、僕には縁がないだろうなぁと半ばあきらめていた。

ところが先日、ちょうど所用のため知人のクルマで出かけた際、昼過ぎに小腹も空いたので何か軽く、という話になった。「せっかくだからクルマでしか行けない場所」と言われ、普段ならどこぞのラーメン屋でもプッシュするのだが、この日はここを希望。「ここなら家から歩けるやん…」と言われたが、歩けても食いに行けないからな。

でもって食べログ地図を見ながら訪問。駐車場は「店の南西」とあったので注意深く探すが見当たらない。北に通り過ぎてしまったので、適当な場所でUターンし戻るが、南西附近には何もない。実はラストオーダーまであと1時間といった時間帯だったが、待ち客は1人だったし何とかなるかと駐車場探しを再開するが、どこを探してもない！ない！ない！！行列店なので店の方に聞くのも忍びないため、いったんクルマを止めて店周辺を探したところ…店のほぼ真西、正確には西北西のあたりにあった(汗)。

先日より、読者登録させていただいている「ルー・フランクさん」や「現場のゆっき～さん」、「メイクマイデイさん」が食べログの地図が間違っているせいで店にたどり着けなかった、あるいは相当に迷ったと書かれていたが、僕も同じ目に合ってしまうとは(現在はコメント修正済)。やっとのことで車を止め店に向かうが、先ほどは1人だけだった待ち客が10人以上！結果、45分ほど待たされての入店に。

「いくら醤油漬けの山かけそば(冷)」は数量限定とは書かれていなかったが、このテのものは真っ先に売り切れるのが常。恐る恐る確認するが、無事残っていたのでそれを注文。なお、酒やアテも豊富なのだが、こういった機会に外食はかろうじてできても、飲酒については昼どころか夜も制限されているので断念。いつか見てろよ日本酒ども。

さていくらの蕎麦なのだが、その前に前回は店に関する全体の印象のみ書いたので、今回はもう少し具体的な内容を。蕎麦はかなり硬めのタイプ。王道からは外れるが、最近の大阪人は硬いものを好む気がするので、このほうが良いのかな。昔ながらのヤワい大阪うどんも、最近減ってきているからねぇ。事実、僕は正直好みにピタリ合うというわけではなかったので前回は★3.8という微妙なラインにしたが、今回の同行者も「これは歯応えがあって良い」なんて妙なほめ方(店が喜ぶかどうかは知らんが(笑))をしていたので、人気は高いのだろう。

蕎麦ツユだが、ダシは昆布がけっこう効いているもの。大阪で蕎麦ツユというと「カツオが効いてる」なんて言われ方をよくするが、これは大阪人の好む昆布ダシが良く取れている前提でのこと。関東だとカツオばかりやけに前面に来る気がするしね。ただ、当店のものは、一般的な店よりさらに昆布が強いように思う。好みは分かれるかもしれないが、旨味は充分で、個性の強い蕎麦との相性は良い。

イクラは自家製かな、かなり塩分控えめ。そのまま食べると抜群に旨かろう。アテとして食う、あるいはご飯に乗せるとちょっと弱いかもしれないが、とろろ含めた出来上がりの状態に蕎麦ツユを抜群の塩梅で合わせているたべすこぶる旨い。量は控えめだが、原価が掛かっているだろうから仕方ないか。

僕は早めに昼食を取った後だったので良かったが、そうでない人は、天ぷらか天丼を付けるのが良いかも。なんなら昼でもアテをたくさん頼み、酒も頼むと幸せになれそうだ(笑)。

(2015.10.13)
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