牛脂で揚げる昭和上等串かつ◆老舗串かつ店「やっこ」 : やっこ

大阪府大阪市浪速区、やっこ 。
新世界と言えば串カツが有名ですが、数多い串カツ店の中でも断然美味しい穴場店と聞きます。
店内はカウンター席のみ。
100円から30種類ほどの串かつが楽しめるお店です。
多店舗展開せず、昔ながらの味を低価格で守られている創業57年の老舗串カツ店。

前回の訪問の際に、こちらに忘れ物をしました。いえ、食べ忘れをしました。
マイレビュアーさんからのご指南。
こちらのお店では、特徴的なビジュアルの「ウインナー」をオーダーすべし！

夏の平日。ちょっとばかり立ち寄りまして。
ランチタイムを超えた時間。平日だと外に行列せずに入れました。
今回は、お店の雰囲気も内容も分っていて、さっさと好きな物をオーダー出来ます。
もう、床の煙草の吸殻にも驚きませんし。

◆串かつ
・かぼちゃ120円
・こんにゃく120円
・ウインナー120円
・ふぐ180円
・砂ずり120円
・アスパラ180円
・なす120円
・えび280円
・しいたけ120円

ソースは二度漬け禁止。
揚げたてをソースに浸し、ハフハフしながら食べるのは一つの幸せ。
ハイボールを1本頼んで、黙々と9本食べました。
ウインナーのビジュアルゲット♪
切込の偶然の産物なのでしょうが、この衣スパイラルは面白い☆
またも、ウンと楽しむことが出来ました。
牛脂揚げの串かつ、後口が嫌らしくないんです。
ご馳走様でした。

この後、行きたいお店がありまして・・・
店内貼り紙通り、長居は無用。
次のお店へ向かいました。

(2013/04/03)
大阪へ仕事で立ち寄るようになって2年。
そう言えばソース二度漬け禁止の名物、串カツ店に行ってない。
地元大阪の方に聞きました。美味しい串カツ店。
「やはり新世界ですやろ。新世界で串カツならここですわ！！」
大阪人で拘りがある方なら、新世界で串カツを食べる贔屓のお店は決まってるって言われてました。
マイレビュアーさんも何人も行かれてらっしゃいます。

祭日昼間。ちょっと時間を作って未知の世界、新世界へ。
駅を降りて歩く。私方向音痴なんですよね(笑
やっと辿りついた「ジャンジャン町」入口。なぜにジャンジャン？
観光スポットとして人気の新世界。中に入るほど人が多くなります。
串カツ店、立ち飲み店が目に付きます。
人気店には行列が。こ、こんなに並ぶものなんですか、串カツ。
雨日で傘の花咲く街。顔を上げたら、通天閣。

到着したお店の前。雨なのに行列。
同じ通りに並んで、だるま新世界総本店。こちらも行列。
ようやく店内に入れましたら、そこには待合の席が7席ほど。続いて中で待ちます。
店内はカウンターのみで14席。狭いです。お世辞にも綺麗とは言えない。
照明の裸電球使われてるのが店舗と合い良い感じ。

灰皿の無い店内ですが、お客は煙草を吸います。それでどうするか。
本日初めて来たであろう若者が吸い終わった煙草を持ってキョロキョロ。
常連の熟年世代の方が、床で消して捨てて良いと言います。えー！( ﾟﾛﾟ)(( ﾛﾟ)ﾟ
躊躇する若者に「ええんや、ええんや！」と促し、その通りに。
店主の顔色を拝見すると、店主も吸ってらっしゃる！( ﾟﾛﾟ)(( ﾛﾟ)ﾟ

席の足元には吸殻が結構落ちていました。
良くも悪くも、創業57年のスタイルは同じなのだと見受けます。
店の中心にネタケース。その両サイドで二人のオジサマが額に汗し休む間無く揚げ続けてます。
男の子が一人、下ごしらえをして、せっせとネタケースに運んでます。

メニューは壁に貼紙。
その貼紙の中には「長居無用」と書かれたものが一枚。ハッキリしててイイナァ。
地元常連さんが多かったです。カウンターの一番端っこに一人座った私に話しかけてくれます。
揚げてるオジサマも、お店の特徴を話してくれます。
よそモノ排他ではない空気が有難いですね。
小ビール 370円を頼んで、好きなものを言い揚げてもらいました。

◆串かつ
・串カツ 100円
・玉ねぎ 120円
・ふぐ 180円
・かき 240円
・かぼちゃ 120円
・砂ずり 120円
・アスパラ 180円

お皿が置かれます。お箸はありません。串なので不要なのだと理解。
二度漬け禁止のソースと、無料のキャベツが目の前に置かれます。
キャベツは必然的に手で食べますし、ソースをすくうのにも使われてます。
ネタにつける衣はもったりと粘度の高いもの。
その上に、きめ細かなパン粉を塗して油で揚げられています。
揚がるとお皿に置かれ、ソースをつけガブリ。
串によっては塩を振りガブリ。
アツアツにハフハフしながら、ビールをゴクリ。
飲んで2000円で楽しめるB級グルメ。
人情が交わされる場所ならではの至福感があります。
常連の方の気持ちが分かりますね～

実は、驚いたのが揚げ油。
新世界を歩いて、ここに着くまで沢山串カツ店を見ながら到着したので、裏口に積んであったラードの一斗缶を見てまして。
そんなもんだろうと思っていたら、お店の方から牛脂で揚げてると聞きました。
「ウチの串は、胸焼けせぇへんねん。なんぼでも食べれるで！」
その時は笑って聞いていたのですが、それは食後に分かりました。
後口が良いんです。揚げ油の香りが華やかで重たくない。これは大きな違いですね。さすが老舗！

オーダーを聞き、どんどん揚げられていますし、それをつけられてる様子もなかったので、、、
会計どうするのかな？と思ってましたら、自分の精算の時に分かりました。
価格によって串の形状が違っていて、それで計算するんですね。回転寿司の皿と同じですね～
食べたに違いないのですが、オーダーしてないものも混ざって揚がってました(笑
そんな感じもご愛嬌。
ディープ大阪体験をさせて貰って、とても愉しかったです。
これで慣れたので、次は更に楽しめそう。

新世界のメイン通りには資本系大箱店が立ち並ぶ中、昔ながらの味を低価格で守っているやっこ。
古くて綺麗なお店ではないですが、シミだらけの白木のカウンターは磨き上げられています。
70歳を超える二代目の心意気に敬意を表して評価させていただきました。