クイントカント : クイントカント

大阪中之島のダイビル本館1階にあるイタリアンです。
ダイビルはグルメにとっては魅力なビルで、
旧ヤム邸、ドノスティア、Paris-h、ダルマイヤーなど名店ぞろいです。
ダイビルは、ベージュのレンガ造りでその一帯だけヨーロッパの様でシックな感じです。

入り口はダイビルの角にあります。店名通りの立地で感心しました。
天使、花と雪の彫刻の下にQuintocantoの文字が。
入口はすぐが受付で、荷物を預かってもらい中へ。
大きなQの文字とお花が印象的です。真っ直ぐにテーブルが、右手にはお手洗いです。

全体は白を基調です。全席テーブルで、1テーブルに椅子とソファーに1人ずつ座り
1組2人が基本で、20mほどの通路を挟んで、このテーブルが向かい合っています。
椅子、ソファー、テーブルも白一色で厨房側は鏡、
通路側は覗かれないよう高めに小さな窓となっています。
通路の突き当たりにはテーブルがあり、ワインボトルがぎっしりとあります。
隣にはグラスがぎっしりと。奥にはセラーがあります。
全くお酒には疎いですが、テーブルの上はユニークなデザインや派手な色のボトルが多かったです。
テーブルには事前に食器がぎっしりと並んでいるタイプです。

コースは1本勝負

イニーツィオ：フォアグラのウエハース、胡椒、ビーツ、雉のスープ
手で頂くスタイルで、フォアグラがみっちりねっとりと濃厚。
でも、胡椒がピリッと味と余韻を引き締めてくれます。
ウエハースはごく普通なのに、超高級なものに変身。
雉のスープは見た目と違いあっさりで、雉とビーツの旨味が濃縮しています。

タコ：メロン、クスクス、バジル、ナスタチウム
きゅうり、メロンの青くてさっぱりした味とバジルのソースがタコとマッチ。
タコも味もしっかりと歯応えあり。

タチウオ：レタス、フェンネル、レモン、生ハムの泡
タチウオのレタス包み。さっぱりした味付けに脂の乗ったタチウオ。夏らしさが残る一品です。

鹿肉：ヘーゼルナッツ、ブルーベリー、ビーツ
メニューを見たときは？でした。出てきたのは生ハムのような鹿肉。
しっかりと薫製されてて、旨味を閉じ込めておりました噛めば噛むほど美味しいです。
ブルーベリーの酸味とナッツの食感とも不思議と合います。

ホタテ：リードヴォー、アーモンド、グレープフルーツ、パプリカ、シーアスパラガス
ホワイトソースに、グレープフルーツの酸味。アスパラガスにも塩っけあり。

和牛：揚げたパスタ、ピアチェンティーナのひよこ豆
南瓜のソースは秋を感じます

ベベローネ
口直しのアイス。試験管が出てくる演出ですが、演出の割りに驚きは少なく。
炭酸も弱く、味も普通。

トルテッリ：エイ、ディル、ムール貝、ブロッコリー、西洋ネギ
エイは意外と脂がのっていておいしい。
エイとにネギとブロッコリーを合わせよういう発想がおもしろい。

トロンケッティ：ホロホロ鳥、ポルチーニ、ローズマリー、バターナッツ
パスタの一種にホロホロ鳥を包んだもの。

鳥取和牛
シンプルなステーキ。デミグラスソースと塩胡椒。

アンコーラピアット]
パスタアルポモドーロの90gを選択。麺は太めですが、硬めでトマトの酸味と最高。

マリアージュ：キームン、巨峰
巨峰の瑞々しさと酸味、キーマンも甘すぎずサクサク。

ドルチェ：チョコレート、ゴマ
さすがイタリアンだけあって、チョコレートドルチェの
レベルが高い。日本人好みの甘すぎず少しビター。ゴマとチョコって新しい味。

小菓子：アーリアディノッチョーラ
定番。甘めなのでエスプレッソを選びました。

パン
白くてもっちり。最近流行りのハード系ではなく、どんなソースにも合うタイプ。
小さくて、どんどん食べられ、どんどん持ってこられます。
男性は青い、女性は赤い大理石プレートです。

飲み物
飲めないので、ジンジャエールを頼みました。
このようなレストランでは安いお値段ですが、至って普通のもの。
値段が少し高くてもいいのでもう一工夫あれば嬉しかったです。

トイレ
広く清潔で、タオルが色とりどりで印象的でした。
2つあり取り合いにはなりません。
混めばきちんとタイミング良く案内してくれます。

サービス
サーブもしっかりされており、女性の方で一生懸命説明してくれました。
胸元もだらしなくない。ゆるいと男は気になってかなり困るんです。
男性の方もみなさんお洒落でしっかりしつつ、ジョークも交えて会話されるので、
関西では特に女性には人気があって当然かなあと思いました。
シェフもお忙しいのに始まりと終わりに来てくださりました。
気に入ったメニューを聞かれました。
これがすごく参考になり勉強、励みになると。
１ヶ月毎にメニューを変えるのは大変だけど、楽しいと仰っておられました。

まとめ
料理、サービス、空間は個人的には文句なし。
料理は味と見た目は創作性が強いものが多く、好き嫌いは別れるかもしれません。
予想できない楽しさがあり好みです。
前菜や魚は新しい食感、味付けや組合せを、肉やパスタ、ドルチェは王道を楽しめます。

サービスも締めるとこはきちんと締めながらのフランクさあり。
こちらから調理場は見えませんが、サーブと引かれるタイミングも問題なし。

客数は20名以上はいましたが圧迫感なし。
隣も適度に離れて隣の会話も気にならないです。
天井も高く、通路が壁となり活気ありますが、五月蝿くなりすぎず。
調理場も見えないので変な緊張感もありません。

ワイン以外のドリンクとグラニテが改善されればより良いレストランになると感じました。

毎月メニューが変わり、多くの皿をコンスタントなレベルで、
最良のサービスを受けながら楽しめてこのお値段。
美味しい、楽しい、清潔、気取らない、高級、安い。
シビアな関西人にこれ以上あったイタリアンは中々なさそうです。
より良いレストランになってると期待し、また伺います。
ご馳走様でした。