ドライエージングのサーロイン半ポンド、シンシン半ポンドが絶妙な組み合わせで旨かった北新地で最後の夜。 : ステーキハウス 听 北新地

大阪滞在五日目の夜。

この日の夕食が今回の大阪遠征の最後となります。いつも食べたいものがコロコロ変わりますので、この日の夕食は予約をせずに空白のままにしておきました。気分で何が食べたくなるのかジブンで予想できません。

昼の鮨まつ本で、今回は大好きな３軒の寿司店に行けて大満足。なんですが、最後に寿司っていうのもええなあ。ラーメンはまだ１杯なんで、ラー活動でもいいし。粉もんは未だ、串揚げも未だ、うどんだって未だやん。

いろいろ料理の写真を見ていたら、ああ、ステーキが食べたい。しかも、１ポンドくらいの塊を。

で、ピンと来たのがこの店でした。お店は北新地のナイトパラダイスに入る手前にあって、もう少し歩いて左に曲がれば煮干ラーメン玉五郎がある位置関係です。９月に大阪に来たときに偶然お店を見つけました。

熟成肉が道路から見えるようなショーケースがあって、目に留まったのです。立て看板が出てましたので、どれどれと思って吟味していた処店の中からオネエサンが出て来たんですね。

『熟成肉のステーキのお店なんです。とってもおいしいですよ。』

今思うと、開店から１か月未満だったようです。この時は別の店に行きましたが、何か旨そうなんでいつかはと脳に傷をつけておいたんです。それを思いだして・・。

店の前に来たときは１８時半。店の前の道は仕事終わりのサラリーマンの流れが出来ていて、どんどん魔宮北新地へと吸い込まれて行きます。もし予約していたなら、ホルモンの殿堂やまがた屋に予約して行っていたかもなあなんて考えながら。でも、あっちは多分満席のはず。

目の前のポンドは、３席ほど空いているのが道から見えてます。もし予約席でなかったらすぐ喰える！店に入ってみました。空いている！

あのオネエサンに感謝しつつビールでまずは喉を潤して。

さ、喰うぞ。

部位別の値段が書いてあって、ジブンの認識ではめっちゃ安いという印象。肉を選ぶと、炭火で焼いていくんですね。目の前がちょうどグリルになっていて、旨そうな肉が焼けている途中。いやあ、いい店に当たった。

肉選びは時間がかかりそうだし、焼けるのはもっとかかるんで、とりあえずサイドをオーダーしておこう。

＊熟成肉の生ハム
これが結構旨かった。３種類の味別になっていて、生ハムが手切りのような厚みがあるのがいい。シャルキュトリーって熟成肉屋でよく食べますもんね。

＊トマトサラダ
本当は、熟成ハム入りモッツァレラトマトサラダをオーダーしたのですが、オニイチャンも忙しくて、熟からラまで落ちてしまいこのような結果に。ま、いっか。同じようなもんか、って。

肉は大別すれば２種類。サシが多い部位か、赤身かです。さんざん迷った挙句、頭の電球が灯って、

そうだよ、半ポンドずつ焼いてもらえばいいじゃん。何て賢いワタクシと自画自賛。すみませ～ん、ワインを（笑）。

サーロイン（柔２：サシ２）（ステーキの王道。甘くてジューシーで柔らかい）半ポンド４６８０円
シンシン（柔３：赤身４）（モモ下部の肉。サシが少なく非常に柔らかい）半ポンド２６７０円

１ポンドで７３５０円というのは、かなりの値ごろ感だと思います。１５０ｇサーロインで１万円という店には興味がありません。

実に丁寧に焼き上げてます。焼き手は統括マネージャー。この店は京都に本店があって、銀座にも出店してるんですね。焼き加減を見ながらも温度計を入れたりして仕事は入念。

さ、サーロインが焼きあがりました。

まあ、うめ～ですよ。肉質がいいです。脂や筋っぽいところがまた変化ががあってうまい。大勢で来て１ポンドを焼いてもらっているお客さんがいましたが、１ポンドのサーロインは迫力ですね。

正解と思ったのは、やはりサーロインだけを１ポンドたべたら最後は味に飽きてしまう、感激が薄まるということですね。途中でシンシンがあがりそうでしたので、食べるペースをやや落として完成を待ちます。

焼きあがりました。こちらは見た目も全く違いますし、ナイフも入り方がまるで違います。肉が柔らかい。適当な大きさに切って頬張ると、最初は普通においしかった肉が噛んでいくとどんどんジュースが出てきて、これは今まで経験したことがない肉でした。

後で統括マネージャーから、サーロインとシンシンというのはいい組み合わせだと思いますよ、って。本当にそう思いました。銀座店に行ったら、同じ組み合わせでいこうと既に決めちゃったワタクシです。

肉好きの御仁にはたまならい店だと思いますよ。こういう野趣あふれる肉が好き。