素材から仕上げる素晴らしきレストラン三ツ星 : レストラン三ツ星

---追記(2023.1)-----
新春の週末、夜の早めの時間帯にお邪魔してきました。
はやり病の自粛等で間が空いてしまいましたが、シェフ、おにいちゃん、ママさんと楽しくお喋りも出来て楽しい時間を過ごすことが出来ました。
シャンパンやワインのお供に美味しいお料理、最高の時間でした。
ありがとうございました。

---追記(2020.6)-----
しばらく振りの再訪でしたが、シェフとお話ししながらおすすめを幾つかアラカルトでいただきました。
旬の食材を使った美味しいお料理で心がほっこりと充電されました。
いつもありがとうございます。

---追記(2017.7)-----
桃のスープの時期に伺うことができましたので写真をアップしました。
上に載ったゼリー状のコンソメとスープを一緒に頂くと風味豊かな香りが広がります。
デザートのクリーム・ブリュレ（写真はガトーショコラのみですが）もいつも通りで素晴らしかったです。
ママさんによると最近はバニラビーンズの価格が上がってしまいバニラエッセンスで代用するお店が殆どなんだそうですがシェフは妥協せずにお豆を使い続けているそうです（クリームに混ざっている黒い粒粒ですね）。

---追記(2017.1)-----
定期的に帰省時に伺っていますが久しぶりに写真を追加しました。

---追記(2016.8)-----

5月の桃のスープはアップできませんでしたが、8月下旬に伺う事ができましたので新しい写真をアップ。
数人で伺いましたがアラカルトがどれも美味しそうで一通り頼んで堪能しました。

自家製温泉ハム
旨みが凝縮されており身はほろほろと、脂身はお口でとろけました。

■エスカルゴのブルーギュオン
久しぶりにメニューにあったので少々興奮気味になりました、
バジルとニンニク風味でアツアツのエスカルゴ、ワインがすすみます。

■あわびのグリエ
身や肝から海の風味が味わえる一品でした、歯応え良く美味。

■オマール海老のグリエ
定番アメリケーヌソースを沢山絡めて美味しくいただきました。

■シャリアピンステーキ
マリネを載せたステーキをこう呼ぶのだそうです。少々苦みあるデミグラスソースと絡めて大人のお味、仲間うちでは結構人気でした。

■とうもろこしの冷製スープ
ほんのりとうもろこしの香りする涼しげな冷たいスープ、コクもしっかりありました。

■トマトのパスタ
濃厚なソース等のお料理の後はさっぱりしたトマト味が気持ちを切り替えてくれます。
暑い時期に良いですね。

---追記(2016.1)-----
新春オムライス詣
美味しい三ツ星のオムライスを一口食べて思わずガッツポーズ、今年も実り多い年になるぞ～と前向きな気持ちに包まれました。

若鶏の赤ワイン煮
新春スペシャルの一品とのことで、ほろほろと柔らかく煮込まれた若鶏と赤ワインのソースが以外なことに軽やかにマッチしていました。

金時人参のスープ
新春スペシャル、縁起もののスープはいつもの濃厚さで幸せ感にスイッチが入ります。

クリスマスディナーも美味しかったです。
■自家製イワシのアルメットパイ
　こちらの自家製パイはいつも美味しく楽しみなのですが鰯の風味で続くコースへの期待が高まります。
■フランス産鴨のフォアグラのソテー　イチジクのシース
　しっかりソテーされたフォアグラと無花果の甘さがバランス良くお口の中で広がります。
■豊後牛入りコンソメスープ
　牛の風味が軽やかに広がりスープの透明度のようにすっきりした味わいです。
■車海老の温泉蒸しマリーアントワネット
　薄切り鯛に巻かれた大ぶりの車海老が温泉に蒸されアメリケーヌとほんのりマヨネーズ風味の２つのソースでプリプリした食感で美味しいです。
■カボスのシャーベット
　爽やかに一度リセットされます。
■牛フィレ肉のポワレ山椒ソースと大分冠地鶏のロースト桑ソース
　２種類のお肉をそれぞれのソースで頂ける贅沢な一品でした。
■デザート
　バニラアイスクリームとラングドシャのようなさくっとした薄いクッキー生地のバランスが印象的なデザートで飴細工の糸のようなアクセントも楽しかったです。


---追記(2015.6)-----
開店20周年記念ディナーコンサートとして念願の三ツ星で生演奏を聞きながらお食事を堪能する機会に恵まれました。
ゲストは竹内竜次さん(ギター)、石井暁子さん(フルート)のデュオ。
奏者の竹内さん石井さんは、終始リラックスされていてやわらかな表情が印象的です。
プロフィール等がWEBサイトにありましたので詳細はこちらをご覧ください。
だいぎんサタデイコンサート http://www.e-obs.com/blog/saturday_concert/blog/278.html

シェフ達やママさんもお客様に負けないくらい楽しみしていたようでワクワクが伝わってきました。
ディナーコンサートは今回 Vol.1ということなので続きが楽しみです。

さてお料理レビューです。
■フォアグラのフラン仕立て
三ツ星最強のクリーム技とフォアグラのマリアージュ、無論臭みなど無く口の中で滑らかにとろけます。
コンソメのジュレともバランスが良くとても美味。(2日連続でいただいてしまいました)

■鉄輪温泉で仕上げた自家製ジャンボン
どうやらシェフがこの日のために3ヶ月間丁寧に仕込んでいたのはこちらの一品だったようです。
ホロホロとコーンビーフのような食感の後に凝縮された何とも言えぬ旨みが口の中に広がります。
他で食べたことが無い唯一無二のお料理、誠にありがたい気持ちで一杯になります。

■そら豆の冷製スープ
いつもスープはレベルが高いのですが、一口いただいて昇天。
あぁ何て美味しいんだろう。そら豆の香りがほのかに爽やかに鼻腔をくすぐります。

■カナディアンオマール海老の温泉蒸しソースシャンティイ
いつもの豪快な丸ごとスタイルではなく、剥き身にクリーム系のソースで上品(周りからはそう見えていないだろうな)にいただきました。オマール海老って美味しいなぁ。

■フランス産鴨のローストオレンジ風味　大分産きのこ添え
いつもの鴨の赤身の他に皮付きの身の部分もいただくことができました。
ジューシーでローストダックをほうばったような満足感があります。
ほんのり甘いオレンジソースと新鮮なきのことの相性も良いのですが、
細く切ったジャガイモをカゴの様に組んだ揚げ物、これがいつもいつも美味しいのです。

■フランス産フロマージュ
旨みが乗ったブリー・ド・モーで章が切替わります。

■デザート
自家製ティラミス、フランボワーズのシャーベット、オランジェット
ティラミスは甘さ控えめトロリとした食感で最後の仕上げに掛かる横では、若干酸味のあるシャーベットが間延びさせない引き締め役を担当しています。さらにオランジェットが食後のコーヒやマリアージュフレールの紅茶と引き立て合っています。
シェフのオランジェットはどんどん美味しくなっていますね。

楽曲・演奏とも素晴らしく、亡き王女のためのパバーヌ、ジュ・トゥ・ヴ、愛の賛歌など
聞き入ってお料理の手が止まってしまうことしばしば。
どちらも集中したい！　と贅沢な悩みでした。

シェフ達とままさんの想いで20周年、私はまだ4年ほどしか三ツ星を知らない新参者ですがこれからのご活躍を応援できればと思います。いつもありがとうございます。


---追記(2015.1)---
和牛のビーフシチュー(煮込み)
ほろほろになるまで煮込まれた大き目のスネ肉が２切れと温泉蒸し野菜が添えられています。
デミグラスソースに色は似ていますがこちらは赤ワインベースでしょうか？　香りも違いややほろ苦く締まった感じのソースです。
贅沢な大人の一品でした。

日向鶏の三ツ星特製カレー
スパイスの調合からオリジナルな一品でこれだけでもお店が構えられるのではないかと思わせるものです。
とてもスパイシーですが絶妙なバランスで配合されたスパイスがクセになります。
全身が活性するような感覚になります。

新年にシェフのお任せディナー(￥10,000)を頂きました。
相棒は軽めのお任せメニューとしました(￥5,000)。

メニューによって濃厚だったり軽やかだったり変化が楽しかったです。

キャビア
最近は品薄でコストが上がっているそうですが、キャビアが出てきました。
オセトラあたりでしょうか、つぶつぶがねっとりしており塩分が利いた風味を楽しみながらコース料理の期待が膨らみます。

フォアグラのコンフィー
フォアグラと白ネギをテリーヌ(パテ)状にしたものでしょうか。
さっぱり冷えたフォアグラが口の中で徐々にとろけて滑らかな風味を堪能しました、臭みは全く感じません。
ネギもフォアグラと一体となって風味の一部になっていますが結構さっぱりしており、オリーブオイルやバルサミコが良いアクセントになっています。
じっくりと手間をかけた一品。

ブリのスモーク
薄切りのブリのスモーク仕立て、一見上品なベーコンのようです。
おいしい地物のブリがスモークされてさらに風味が豊かに仕上がっています。
三ツ星のスモーク技はいい塩梅で琴線に響きます。

佐賀牛の赤ワインマリネ
上質な佐賀牛を相性のいい赤ワインでマリネすることで肉本来の旨み成分が絶妙に引き出され、小さく切った一口にも何とも言えない肉本来の旨さが閉じ込められています。

カボチャのスープ
カボチャのスープに相応しいカボチャを選び、ピューレのようなねっとりとしたコクの深いスープ仕立て。
甘さがほんのりと香りと共に鼻孔に抜けるこの広がりは他店には無い素晴らしい一杯だと思います。

オマール海老のビスク
伝説の海老のビスク(勝手にそう呼んでいる)をいただくことができました♪
ソースになるほど濃厚な海老の風味が凝縮された滑らかなスープ。
小さく刻まれたオマール海老の身の弾力ある歯応えと豊かな海老とクリームの香りが何とも言えない豊かな気持ちにさせられます。
後から感じられる爽やかな黒胡椒がまとめ役なのでしょうか、素晴らしいハーモニーによる美味しさを堪能しました。
本当に美味しいと思います。

天然ヒラメのグリエ、ラタトゥイユソース　温泉蒸しほうれん草を添えて
ズッキーニ、トマト、パプリカ、玉ネギなどの野菜の旨み甘さがたっぷりのラタトゥイユとぷりっと上等なヒラメの香ばしいグリエ。
ラタトゥイユは何度か頂いていますがいつも何とも言えない美味しさから幸せ感に包まれます。
ヒラメなのに切り身が大きくて厚さにびっくり、素材を天然ものに拘るレストランは少ないそうですが妥協しない三ッ星の姿勢にはいつも頭が下がります。

オマール海老のグリエ
オーストラリアから空輸されてきた大きくあざやかで上級なオマール海老がグリエで出てきました。
焼き加減は程良くプリプリで弾力ある海老の身を生命力あふれる力強いニンニクとハーブのソースで頂きます。
上品な海老の身を力強いオリジナルソースと絡めることにより、より一層芳醇な香りと味が引き立つように思います。

チキンのクリームソース
霧島の高原ハーブ鶏の胸肉をクリーム系のソースでいただきます。
シェフはクリーム系のソースはあまり使わないように思いますが、クリームソースは上質な白ワインとバターの良さが最高に引き出され舌触りはすべるような滑らかさで、ふんわりと調理されたチキンを優しい風味で包み込んでいます。

豊後牛のステーキ、グリーンペッパーソース
そこそこお腹も満足してきましたが、コースのメインのお肉料理が登場しました。
焼き目が香ばしい豊後牛のグリルを青胡椒の清涼感のあるソースがしっかりした豊後牛の味わいにマッチしています。
このソースで最後の一切れまでやわらかな旨みの凝縮した上質なお肉を堪能できました。
さすがシェフ達の技が冴えています。
(シェフの焼いた肉はとにかく美味い)

フランス産ヴリドモーチーズ
爽やかでクリーミーなチーズがお肉料理の余韻をリセットしてメインからデザートへ誘ってくれました。

抹茶のガトーショコラ、クーベルチュールチョコレートのアイスクリーム、イチジクのオリジナルコンポート
抹茶のガトーショコラはあまり作らないそうですがほんのり苦みのある抹茶の良い香りと、外はしっかりと焼きが入り中はねっとりとしたガトーショコラのハーモニーが素晴らしい。
抹茶はコストがかかる為お店で売っているものは殆ど香料のみですが、素材から仕上げるだけあって贅沢です。
フランス産のチョコレートを使用したクーベルチュールのアイスクリームは口当たりがマイルドでカカオの芳醇な香りと口どけのまろやかさがここならではの拘り。大人のアイスクリームに仕上がっていました。
イチジクのコンポートを軽くドライしてあるので旨味が凝縮されておりほんの少し口に入れても十分な美味しさと香りが楽しめてとても満足しました。


---追記(2014.12)-----
クリスマス恒例のローストチキン(￥3,000)が我が家にやってきました。
素材も妥協せず宮崎の高原ハーブ鶏を使い、お腹に調理したハーブが何種類か詰まっています。
オーブンで軽く加熱して美味しくいただきました。
鳥自体の美味しさとハーブの香りと丁度よい塩加減にうまいうまいと子供たちにも好評でした。
食べ終わったガラからは美味しいダシも取れるためいつもムダなく堪能しています。
今年もおいしいチキンをありがとうございました。

---追記(2014.9)-----
暫く振りの訪問、
お昼にアラカルトでオマール海老、エスカルゴ、メンチカツをいただきました。
お味は鉄板、さすがです。
オマール海老のグリエ(￥3,000)はハーブなどが入ったシェフ特製ソースでぷりぷりの身やミソをいただき、
こまかい部分は手づかみでワシワシと頂いちゃいました。
エスカルゴのグラタン(オーブン焼き)(￥1,500)はハーブとバター風味でおいしいです。
無論ソースはパンに浸して完食しました。
デミグラスソースのメンチカツで白ご飯をほおばる幸せを堪能し、
デザートはひんやり冷たくほどよい甘さのイチジクのコンポートですっきり満足でした。
いつも美味しいお料理をありがとうございます、ごちそうさま。

---追記(2014.5)-----
2014.5.5
フレンチ懐石 ￥2,500 をいただきました。
以前、洋風ミニ懐石だったものですが、それぞれの量も増えてフルコースになったようです。
ゆったりお食事を楽しむとちょうと腹八分くらいになり心地よいです。

さよりの利尻昆布〆洋風仕立て
昆布の旨みでさよりのお味が引き立ちます。
スパイスで和えたもやしとさよりの歯応えが良いですね。

ヒラマサのスモーク仕立てバジルソース添え
スモーク仕立ての新鮮なヒラマサをバジルソースで戴きました。
付け合わせのハーブのさわやかな苦みとほんのり香るスモーク、ヒサマサの上品な味わいが絶妙でした。

かぼちゃのスープ
かぼちゃのコクとクリームの風味は安定の美味しさ。
いつも満足します、ありがとうございます。

天然真鯛のラタトィユ
15kgもある天然の真鯛の切り身と玉ネギとトマトの甘みが美味しいラタトィユ。

牛ヒレのステーキ
クセの無いヒレとバター風味のソースが美味。

天草産タンカンのシャーベット
爽やかなシトラスとピールのほわっとした苦みが美味しい。

コーヒ、または紅茶と添えられたオランジェット
再度いただきました、ミネラオレンジのオランジェット絶品。


2014.5.2
予約しておいた夜のコース ￥6,000 を頂きました。

豊後牛のマリネ
　バランスの良い霜降り豊後牛の薄切りを粒マスタードの程良い酸味で頂きます。
　おいしい、一口食べただけで期待が高まりお腹が空いてきます(臨戦態勢へ)。
　付け合わせのお野菜と宮崎産完熟マンゴー(今回特別)、どれも濃厚で素晴らしい。
　九州の食材の美味しさを相乗効果で生かすシェフ達、恐るべし。

ほうれん草のスープ
　ほうれん草の強さは全くなくさわやかで繊細な風味でした。
　三ツ星のスープは無敵のスープ、生き返ります。

天然真鯛とホタテの活えびのビスクソース
　数年前に味わった幻のスープがえびのビスクなんですが、
　今回ソースとして再登場、えびの上品な香りとお味に言葉がなくなります。
　表面を香ばしくカリッとグリルした鯛は養殖ではなくこだわりの天然です。
　しっかりした身の旨みと濃厚なソースが絶妙にマッチします。
　ホタテもうま味が一番引き立つ火加減でソースと合います、ノックアウト。

牛ヒレの黒胡椒ソース
　上等なヒレ肉のレアは美味しいですね、戴いて再確認。
　黒胡椒なのにまろやかなソースがお肉に合います。
　少しずつ味わいながら堪能しました。
　量が多いお料理も嬉しいですが、程良い量をゆっくり味わう豊かさに満たされました。

苺のクリームブリュレとオランジェット
　名物クリームブリュレの味わいと苺の香りが新しい一品でした。
　本場フランスで食べるよりも美味しいと評判のオランジェット♪(これはおいしい)
　オレンジの種類にもこだわりがあるそうです。


2014.5.1
オムライス（テイクアウト）
時間が合わなかったためご厚意でオムライスをお持ち帰りでいただきました。
「冷めても美味しいのよ」のママさんの言葉通り出来たてアツアツとは口当たりは違いますが、
風味やうま味は出来たてと変わらず美味しかった。
冷めると旨みや脂分が変わってしまいバランスが崩れたりするのかと思っていましたが、
旨みのごまかしが無いから冷めても美味しいのだなと納得。


2014.2月下旬
ヒレステーキのシェフ特製赤ワインソース　(アラカルト \3,500くらい)
ヒレステーキをクリーム風ソースで食べてみたいとリクエストした時の一品。
三ツ星は良いお肉がリーズナブルに頂けると評判のようでステーキをご所望のお客さんが多いそうですが、
確かに上等なヒレの赤身は雑味が無くレアでいただくと上品な風味がお口の中に広がり素晴らしいです。
お肉そのものの味わい、クリームソースとのバランス、食べた後の余韻が印象的でした。


---最初の書き込み(2014.1)-----
こちらのファンの千葉県在住の40代の者です。
こちらのお店の料理を味わいたいため年5-6回帰省しています。
本当は探し当てたお客さんだけで回っていれば良いと思っている名店なのですが、
洋食のお店と謳っているためなのか評価にばらつきあると思いつつ、自分の感想を投稿します。
こちらは気軽に楽しめる本格フレンチのお店でアットホームな雰囲気のなかで肩肘張らずにお料理を堪能できます。

大塚シェフは若い頃フランスをはじめ、イギリス、ドイツ、ヨーロッパ各地、カナダなどで修行されたそうです。
イギリスのサボイホテルではエリザベス女王にお出しする魚料理を担当したこともあるそうです(本人談)。
修行時代はお給料のほとんどは本場の美味しいものに消えていったそうですが、そのおかげでご自身の味覚の引き出しが増えて今があるのだと。
1995年地元鉄輪で三ツ星レストランをオープン。
名前の由来は、めざせ☆☆☆評価のレストランかなと思いきや、家族のそれぞれの個性(お星)が3つ揃ったレストランなのだそうです(ママさん談)。
気軽に本物のフレンチを味わって欲しいのだけれどフレンチと言うと地元では分かり難いからと「洋食の店レストラン三ツ星」と名付けたそうですが、今なら「フレンチレストラン三ツ星」と謳った方がしっくりくるのではないでしょうか。

初めての方の目玉はやはりデミグラスならぬドミグラスソースのオムライス(昼のみ)やハンバーグ(昼・夜)でしょう。
洋食屋さんのそれと決定的に違うのはやはりフレンチの基礎技術で手間を惜しまず仕込むソース(5日間掛かるそうです)にあります。
洋食店が行っているような業務用のソースそのままだったり、それに手を加えるのではなく、素材からソースを仕上げていくためオンリーワンの芳醇な風味が味わえます。
バターは発酵もの、クリームも一級品のみ、素材も一流でコストがキツかろうと妥協はしないといった姿勢がお味となり評判となっているのではないかと思いますが、
ここのお店の価値は何か？と聞かれれば、食材だけでは成し得ないないバターやクリーム、素材の旨味、三位一体の絶妙なバランスとそれを引き出すシェフ達の腕と感性だと私は答えています。

お料理の間口が広いためどのメニューでも三位一体の美味が楽しめますが真骨頂は季節の素材をベースにしたスープでしょうか。
フレンチのお店の実力はスープに表れます。
その時々の素材を使ったスープは絶妙なバランスで旨味が凝縮されており絶品です。
ここで修行して巣立っていったシェフ達が「採算考えるとあれはできません、コンソメで5倍に薄めても十分なお味でしょうに」と言うほどの濃厚な一品。

目玉メニューで満足した次は何を試そうかなとワクワク思案するのも楽しみです。
毎年クリスマスディナーはフレンチコースとしても盛大ですし、誕生日のスペシャルディナーを予算を告げて用意してもらうのも楽しいです。
シェフと息子さんの豊かな引き出しから編み出される新メニューに唸るのも楽しみになるのではないでしょうか。
お料理は言わずもがなデザートのケーキ、息子さんがお料理とのバランスを考慮して取り寄せるコーヒ豆やママさんのお気に入りのマリアージュフレールを元にブレンドした香り豊かな紅茶まで最後まで高揚感が登りつめていきます。

ここで食べるためだけに飛行機や車で遠路はるばる通ってくる方、記念日や新たな門出はいつもこちらでお祝いする方、人生の終わり旅立ちの前に立ち寄る方、くつろぎの別宅のように通われる方、
お礼の名刺代わりに銀のスプーンを置いく海外有名時計ブランドの御曹司、本場フランス料理よりも繊細と絶賛して帰っていったフランス人のコンサートマスター、
こちらに来ることを楽しみにしているお客さんにささえられて続けてくることが出来たけれどこれが財産ね、とおっしゃっていました。
言わずとも宣伝せずとも評判はついてくるものなんですね。

フレンチの基礎から出てくる自由な発想でお客さんを唸らせるスゴ腕シェフ、一度味わったものをどんどんモノにする感性豊かな息子さん、栄養士だからかさりげない気遣いをしつつくつろぎのおもてなしで接客する癒しのママさん、三者一体のハーモーニを堪能されてはどうでしょうか。
無論万人のお口に合う訳ではなく、「ここのドミグラスソースは苦い、他の洋食屋さんのオムライスが好き」と言う方もいますし、「旅先でお腹がすいたのでふらっと立ち寄った洋食屋だから一番安いメニューでいい」という方もそれはそれでいいのでしょう。
一方、お口に合う方には唯一無二のお店になるのではないでしょうか。

私はこのお店で旨味や味覚が広がり大げさではなく美味しいものを食べることがどれだけ人生を豊かにするものなのかと気づかされました。
大分や近県産のエネルギッシュな食材や毎回少しづつお味が変わって出てくる飽きさせないバリエーションを持つシェフ達の腕前に驚嘆しながらも、人生を楽しむためのヒントを与えてくれる善きレストランにこれからも通っていこうと思います。

大塚正明シェフ
・料理人・パティシエ団体の中で最も古い歴史を持つ1888年から続くフランス料理アカデミー、アカデミー・キュリネール・ド・フランス(Academie Culinaire de France)会員。
・フランスに本部がある国際美食家団体、シェーヌ・デ・ローティスール(Chaine des Rotisseurs)協会員
・フランス料理の基礎的技術や伝統を後世に伝え、料理及び料理人の水準の向上と発展に寄与し、料理を通じた幅広い社会貢献を目指すことを使命とする日本エスコフィエ協会 ディシプル会員

いただいたお料理の感想
①オムライス
他店では味わえないドミグラスソースの豊かな香り、柔らかい牛フィレと地元のキノコや気づかないほど細かく入っている野菜のバランスが最高。
二ヶ月に一度は頂いているが、その度に生きていて良かったと実感する。
ブイヨン(たぶん)で炊いたご飯を仕込み、ドミグラスソースと牛フィレを入れて炒めているそうです。

2013年末～2014年始のお休みの最後にオムライス＋４品セット(サラダ＋スープ＋デザート＋コーヒ)を味わった。
味わう度に訪れる感動、思わず合掌。
デザートはガトーフロマージュとガトーマルキーズ。
マルキーズは濃厚なショコラ風味で中はしっとり外はさくっと歯ごたえも素晴らしい。
外のさくさく感のために湯煎で一時間かけるそうで手間の積み重ねにただただ感謝。

②特製カレー
市販のルーを使わずスパイスの調合から仕上げていく本格カレー、独自調合のため香りが新鮮な印象で辛味とのバランスもお気に入り。

③ローストビーフ
2013年お正月の写真しか残っていませんが、2013年の年末のものは更に進化していました。
やわらかく旨味が濃いローストビーフであることは変わりないのですが、毎回少しずつ違う風味で出てくるところがたまらない。
今回はお肉の部位も異なり、グレービーソースで美味しくいただきました。
他で美味しいと思うことはなかなか無いのですがこちらのは好み。

④桃のスープ(冷製)
2013年6月 季節限定メニューですが、年々コクとバランスが進化しているようで、
桃なんて意外ですがこれも三位一体のバランスが何とも素晴らしく美味しかった。
今年も作るのかな？ 楽しみです。
季節毎のスープを全部制覇したい。。。
いままで食べたスープ(脱帽)。
かぼちゃ、くり、白コーン、かぶ、じゃがいも、ごぼう、紫いも、えび、オニオン、オニオングラタンスープ

⑤鴨のロースト(シェフ特製オレンジソース)
2012年クリスマス 空輸されてきたフランス産の鴨をシェフが一から仕上げる甘めのソースで頂きました。
鴨＋ソース＋付け合せを一緒に味わった時の美味さに驚嘆した。
＊ここのお料理の付け合せはバランスが計算されておりお肉やお魚とソースなどと一緒に口に入れると何とも言えぬハーモニーが炸裂する。

⑥サラダ
セットで出てくるサラダですが、野菜は新鮮な地物はじめ産地を厳選したパパイヤやチコリなども入っています。
バジル風味の特製ドレッシングでいただきますが、こちらでお腹の準備が整います。
（実際これを食べるとお腹が開いてくる）

⑦牡蠣フライ
2013年9月 広島産の大粒の牡蠣を使ったフライ
さくっとジューシーで揚げ具合も好みの明るいキツネ色。
自家製のタルタルソース(マヨネーズさえも自家製!)をたっぷり付けて極上の味わい。

⑧車えびのフライ
大きな車えびが2尾、身の部分も十分満足いく量で頭から尻尾まで食べられます。
こちらのフライ全般に言えますが、さくさくで美味です。

⑨お魚ランチ(平目)
立派な切り身にびっくり。
周りはカリッと香ばしく、中は身が厚くたっぷりです。
バターとトマトの風味のソースとしっかりした身のバランスがおいしかった。
(その時々で変わるソースも楽しみのひとつ)

⑩お魚(コースディナーの一品)
2013年9月 リクエストしてキャビアを付けてもらった時の一品。
あま鯛とキャビアソースのしっとりした絶妙なハーモーニが記憶に残る。

⑪豊後牛のステーキ
2014年1月 ようやく看板メニューの一つである豊後牛のステーキを堪能。
厚み2cmほどのお肉の柔らかいこと！
2種類(和・洋)の特製ソースに付けていただきます。
洋風ソースを軸に合間に和風ソースでさっぱりするのが美味だった。
付け合せのガーリックやキノコなどと一緒にいただくと味が広って素晴らしかった。
＊ここのお料理の付け合せはバランスが計算されておりお肉やお魚とソースなどと一緒に口に入れると何とも言えぬハーモニーが炸裂する。
(なんじゃこりゃー(表現不能))

⑫洋ナシのタルト
2014年1月
年末最後の営業日にお邪魔した時、何やら仕込んでいるので聞いてみると洋ナシのタルトとのことで、さっそく年初の再訪時にいただきました。
サクサクのタルトとラ・フランスの何ともいえない鼻に抜ける香りがたまりません。
大事なものを少しずつ味わうように堪能。

⑬オマール海老のグリル　＆　グラタン
2013年クリスマス 2種類のソースでいただくグリルとグラタンを堪能。
とにかく美味い。
海老のソースと相性抜群、旨味の濃さと身の歯ごたえのバランスが素晴らしい。

⑭エスカルゴのグラタン(写真なし)
キノコとエスカルゴのクリーミーなグラタン(といってもソース状のもの)
キノコの風味が豊かで絶品、お気に入り、是非味わって欲しい。

⑮エスカルゴのパイ包み(写真なし)
2012年9月 バターの香り豊かなサクサクなパイ生地の中にしっとりした歯ごたえのエスカルゴの対比が口の中で広がった一品。
一口食べて唸った。面倒なのかメニュー化されていませんが再度味わいたい一品。

⑯ミラノ風カツレツ(写真なし)
2013年12月 あまりお腹がすいていなかった時にシェフのお気遣いで作っていただいた一品。
カリッと香ばしく揚げた薄切りポークカツレツに特製デミグラスソースをかけていただきました。
美味しいとお腹も空くから不思議。