京都 奈良 境界。山懐に広がる昔話的ノスタルジア

京都 奈良 境界。山懐に広がる昔話的ノスタルジア

京都最南と奈良最北が交差する山間には、辺境ならではの郷愁や空気が広がります。 剣豪の郷「柳生の里」、里山風情遺る「当尾の里」、大和茶の産地「田原の里」、宇治茶の聖地「和束町」など、 古来からの自然が織り成す情感や絶景、ひととき旅情を味わえるノスタルジックなお店をまとめています。

記事作成日:2015/07/08

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる93の口コミを参考にまとめました。

京都最南と奈良最北が交差する穏やかな辺境。

■□京都最南エリア
蕎麦処【吉祥庵】(当尾の里)、料理処&和カフェ【鹿鷺】(笠置山)、和菓子司【小間安老舗】(加茂町)、【和束茶屋 山甚】(和束町)

■□奈良最北エリア
大和茶カフェ【竹西農園 遊茶庵】(田原の里)、蕎麦処【文月】(広岡町)、休憩処【峠茶屋】(柳生街道)

大和茶と郷土料理「竹西農園 遊茶庵」@奈良 田原の里

竹西農園 遊茶庵 - 竹筒の風鈴も

■□江戸時代からの伝統を受け継ぐ竹西農園が営まれる【大和茶カフェ&郷土料理店】

河瀬直美監督の映画「殯(もがり)の森」ロケ地、光仁天皇陵、古事記の編纂者・太安萬侶墓などが点在する「田原の里」に佇んでいます。



竹西農園 遊茶庵 - 絆の一煎(大和古樹)と水まんじゅうセット 600円

■□絆の一煎(大和古樹の新茶)と水まんじゅうセット 600円

煎茶・大和古樹とは品種改良されてない在来種の茶葉で約190年前に植えられた
田原地区最古の茶樹から摘み取ったお茶なんだそう。豊潤な旨味、甘味、渋みが口の中に広がっていきます。

竹西農園 遊茶庵

■□竹鈴&自然が奏でるアンビエントな音響の中、のんびり穏やか。

女性店主の竹西さんは、お茶の淹れ方や栽培のご苦労など親しく話してくれて終始穏やか。
大和茶の醍醐味を楽しみながら、お茶農家ならではのトークと眺望に気持ち和みます。
至高の大和茶や和スイーツ、予約制で郷土料理を楽しめます。

竹西農園 遊茶庵 - 冬場は暖炉を設置したこちらも使われるそう

■□冬になると、暖炉を設置したこの空間も使われるそうです。

竹西農園 遊茶庵 - 趣のある外観。地上1階、地下1階。

木造建築の外観から店内へ入ると日本茶インストラクターでもある店主の竹西多香子さんが迎えてくれます。

JRか近鉄奈良駅からバスor車で30分程。

蕎麦処「吉祥庵」@京都 当尾の里

吉祥庵 - 【2014.11月】吉祥庵と紅葉

■□京都南端の「当尾の里」にある蕎麦処。
ひっそりと佇んでいます。

現在、蕎麦は2代目の息子さんが手打ちされてるそうで、店主「守田蔵さん」は正倉院に伝わる「撥鏤(ばちる)」の制作や陶工としても知られる方。他にもかき揚げや日本酒なども。

吉祥庵 - 趣のある茶室席【2014.1月】

■□茶室席の空間。

建物は明治初期の古民家とのことで、この茶室席は昔話的な鄙びた趣をたたえています。

蕎麦処「吉祥庵」から徒歩すぐの宝池

吉祥庵

吉祥庵 - 【2014.11月】せいろ(新そば) 900円

■□ せいろそば 900円(税込) 

のど越し良好な二八で、香りや風味も十分なのが好み。つけ汁は少し濃いめでコクときれのあるタイプ。そば湯はさらっと系です。

吉祥庵 - 【2014.11月】天井の梁

蕎麦屋としても45年程営業、古民家としては明治時代の建物なんだそう。

■□土壁と窓際の席。

吉祥庵

吉祥庵 - 味わい深いぜんざい(冬のみ)800円【2014.1月】

■□ぜんざい 800円税込

冬から春前までのぜんざい。
小豆の旨味と十分なコクと甘味。適度なとろみ感と濃度があり旨味たっぷりです。

古民家の蕎麦処&カフェ「文月」@奈良 広岡町

文月 - 広岡バス停から登るとすぐです

■□山麓に佇む優しい蕎麦処。

JR笠置駅から歩くことも出来ますが、この坂の下にある無料駐車場が便利。
親切な女将さんがおられて、ご主人の手打ち蕎麦をはじめカフェとしても利用できます。
バスの場合、奈良交通「広岡」バス停下車すぐです。

文月

窓際からの光景。キレイです。

文月 - 盛りそば 800円

■□もりそば 800円

手打ちの田舎蕎麦タイプです。

営業は11:30〜昼3時まで。月と木曜は定休です。



蕎麦処【文月(ふみづき)】から笠置方面の眺め。

文月

柳生街道途中にある「峠茶屋」@奈良 柳生街道

峠茶屋 - うどん、そばなどのメニューが見られる茶屋内の一角【'14.3月】

■□「柳生の里」から「春日大社」へ通じる数十キロの柳生街道ハイキングコース。
その途中「石切峠」近くにあるのが「峠の茶屋」です。

車の場合、県道184号線から入ると茶屋近くの3台程のPまで行けます。
最後の数百メートルは道幅狭くなるけど大型車でぎりぎりです。

峠茶屋 - 草餅1個130円【'14.3月】

■□草餅とお茶。

6代目という店主のおじさんは気さくでフランクな方。基本ハイカーの方しか立ち寄らないので週末やハイシーズン以外はひっそりだそう。
江戸時代から親しまれてきた茶屋情緒を味わえます。

明治26年創業の松本亭内「鹿鷺(かさぎ)」@京都 笠置山

お食事処 和Cafe 鹿鷺 - 旅館松本亭の佇まい。笠置山の山頂(標高289m)

■□笠置山の山頂、料理旅館「松本亭」。
その1階にあるのが和カフェ「鹿鷺(かさぎ)」です。

お食事処 和Cafe 鹿鷺 - 飾らない食堂的な店内。ガラス越しの景色がキレイ。

■□素朴な食堂風のカフェ内。

全面ガラス張りの向こうには景色が広がり、カフェメニュー、食事も楽しめます。

お食事処 和Cafe 鹿鷺 - 屋外のテラス席。

■□気持ち良さそうな屋外の席。

お食事処 和Cafe 鹿鷺 - きじ釜めし 1620円(税込)

■□雉かま飯(小鉢、漬物、お吸物付き)税込1620円。

メニューはコーヒー、紅茶ほかドリンク類。くずもち、濃茶わらび餅、豆乳ぷりん、ぜんざい、宇治抹茶金時パフェなどの和スイーツ。
食事系は、そば、釜めし類、きじ小鍋や雉焼の定食など結構豊富。釜飯はテイクアウトも。

100余年の和菓子司「小間安老舗」@京都 加茂町

小間安老舗 - 小間安老舗。

■□こちらは山中ではないですが、船屋という古い町並の奥にある和菓子屋さん。
100余年にわたり、ご家族で受け継がれているとのこと。
JR関西本線「加茂駅」から徒歩8分程で行けます。

「小間安老舗」のある古い町並。この奥に進むとお店です。

小間安老舗

小間安老舗 - 恭仁古銭(にくこせん) 1個168円(2015.3月)

■□恭仁古銭(にくこせん) 1個168円

今から1250年程前の「恭仁京」という都があった加茂町、国内最古の貨幣「和同開珎」も加茂の銭司という場所で造られてたといいます。
その「和同開珎」をかたどったお菓子。しっかり甘い抹茶風味の落雁、中の餡は甘さ控えめです。


茶源郷にあるロッジの和カフェ「和束茶屋 山甚」

和束茶屋 山甚

■□京都の宇治田原の南側、茶畑広がる和束町にあるカフェです。
「山甚園」の山口さんが切り盛りされています。

和束のビューポイント。和束町はまたの機会にまとめます。

和束茶屋 山甚

アートのように美しい茶畑の情景。京都府景観資産にも登録されています。

※本記事は、2015/07/08に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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