日本大衆酒場探検隊推奨酒場神奈川版5選

創業半世紀の老舗酒場、豚の味珍。渋い横浜西口狸小路に鎮座する豚専門酒場である。本店、新店一階、二階それぞれマスターの色があり、常連は好みのカウンターに座る。頭、舌、胃、脚、尻尾、耳のアテが基本でこの酒場でのみ頂ける至高の逸品だ。合わせるは、通称「やかん」である。好みにより、梅割りで円やかな危険な飲み口は通常三杯までとしておこう。まずは、ラッパ菜で試合開始、魅惑のアヒルの卵、腐乳とサイドメニューは厳選された逸品あり。冬季限定では煮込み、夏季限定ではハチノスあり。横浜を代表する酒場文化遺産であり、超鋭角なるカウンター8席に大人の止まり木、人生の大先輩がサクっと寄る風情、一期一会の酒場道を体現できる貴重な世界は日本を代表する大衆酒場そのものなのである。横浜文化遺産味珍にぜひ。

横浜地区の立ち飲み車橋グループのひとつであるが、独自の酒場スタイルを貫いている。個性的なマスターでアテに対するセンスは秀悦であり、通をも唸らせるアテはホルモン系が定番だ。絶対王者は、炙りレバ、和牛系、コブクロ刺しなどと三冷ホッピーで試合開始である。瓶ビールは赤星、さらにバイスがしっかりあるので大衆酒場王道のホッピー原理主義者が満足できるマネジメントされている。テッパンの豆もやしやマカロニサラダ、さらに食べごたえあるじゃが明太など多彩なアテをマスターぴんでこなしているので、常連は御手隙を見極めて注文するのが杉もつ流である。サクっと楽しめる王道の立ち飲み酒場が杉もつだ。ぜひ。。

マスターつねさん創業40年、ほとんど年中無休で営業するカウンターメインの炭火焼が自慢の酒場だ。鹿児島出身のつねさんが厳選した芋焼酎ボトルは一升瓶のみで常連がそれぞれすぐわかるように個性的なタグをボトルにつけるのが鳥つね風情だ。まずは、オールスターと言われる焼き鳥一通りを頂く。特につくねは絶品。不在なことがあるが早めに入れば頂ける。サイドメニューの圧巻はにら玉である。ニラ二束を惜しげもなく中華鍋に投入、つねさん独特の味付けでしっかり頂ける。さらに、氷頭なますで焼酎ロックで合わせるのも鳥つね風情だ。〆は、焼うどんである。カレー風味で隠し味でこの〆はつねさん渾身の逸品である。吉田類の酒場放浪記に鎌倉で最初に出た酒場でもある。

家族経営の地元密着、常連の心地よさが際立った名店である。腕利きの朱マスターと自然体のママが切盛りする愛を感じる酒場だ。二人の看板娘が両親を支援するのがチャンスー風情である。オススメは、なんといってもエビの殻つきピリ辛炒めに裏ではあるがピータン豆腐に紹興酒、あるいは紹興焼酎夢蝶と合わせるのがチャンスーであります。母港としているわがままな常連のためにわざわざ赤星を置いたというのも地元密着の証であろう。オリンピック選手や著名人も常連なれど、特段特別扱いするわけもなく、淡々と常連と絡むのがこの酒場の良さである。〆のにんにく炒飯か台湾ラーメンかしっかり〆も楽しめる終電酒場でもある。犬番長推薦酒場、チャンスー!!

横須賀中央という大衆酒場激戦地区に立地するアップカマーなモツ系酒場である。ホルモン酒場は新鮮かどうかであるが、まことに素晴らしいアテが嬉しくなる。開店と同時にアタックできればハイボールが激安サービスタイムが秀悦だ。レバ、ハツ、馬刺し系がしっかり対応しており、サクサクっと先ずはモツ系を愉しんでから老舗酒場へ継投するというのが横須賀中央の飲み方だろう。大衆酒場探検隊隊長推奨酒場で陰ながら応援したい酒場である。老舗にないニッチな新鮮なもつが頂ける横須賀中央一番のもつ酒場だ。