総本店越えの「天一愛」に溢れた最高峰こってりがいただけました。 : 天下一品 木津川店

全国で230軒くらいある中で180軒くらい食べている天下一品ですが。

その中でも、ここ木津川店は天下一品マニアの間でも美味しいと評判で、いつかは行きたいと思っていたのですが電車だと無茶苦茶行きづらい場所にありまして、京都天一攻めの中でも難関でありましたが、大阪の「天一ともだち」の方に車で連れて行っていただきましたっ!!

そもそもチェーン店なのにそんなに店ごとに味が違うとかあるの？という謎はあるかと思います。

京都で学生時代を送った方々は、よくお気に入りの店があって、あっちが旨いこっちが旨い、なんてことをおっしゃいますが、僕はなにしろ東京出身なので、1980年代中盤に高円寺の環七の陸橋のあたりにできた「旧・高円寺店(豊玉店)」に連れて行かれたのがキッカケでどっぷりハマって通い始め、その後京都北白川の総本店で食べたら全然違うじゃん、ということがわかってからいろいろなお店で食べ始めたという感じです。

で、木津川店。
ここは、全国でも数少ない「直営店」でありまして、総本店に近い味であるはず、ということは想像できました。
が、東京の直営店である神楽坂店と高円寺店が、ここ2年くらい納得がいかない状況にありまして、「直営店だから安心」という神話は僕の中では崩れ始めて来ておりました。

というのも、これだけ食べ続けてきておりますと、いくつかの謎が見えてきてしまうのです。

まず、麺。
(1)直営店の麺が2012年くらいから変わってきた気がする
……以前より、若干細めでウェーブが少なくなり白いものになった気が。
(2)フランチャイズ店の麺は、東京では2パターンある気がする。
(3)関西のフランチャイズ店の麺は、直営店に近いのと総本店のに近いのと二通りある気がする。
(4)広島方面のフランチャイズ店の麺は、関西以東とは全く違うものな気がする。
(5)東北のフランチャイズ店は、店ごとに自由である。

次に、スープ。
(1)本店、直営店のスープは、「持ち帰り」で売っているモノに「より美味しく出すため」に手を加えていて(もしくは製法は同じで手間がかかっていて)、「これが天下一品」という味で納得できる。
(2)フランチャイズ店では、本来はセントラルキッチン方式で決まったマニュアル通りに調理すれば本店に近いものが出せるように設定されているはずなのに、あくまでも想像ですが、おそらく工場から届いたスープに「より収益を上げるため」になんらかの手を加えて「水増し」しているところがある気がする。
(3)その「水増し」には、なんらかのデンプン由来のものが使われていることが多いような気がする。
(4)そういう「本来の天下一品のこってりスープ」に、見た目は似ているのに味は大きく違うものを出している店があることを、天下一品のフライチャイズ本部は気づいていないのではないか。

……ということなのです。

そんなことを思いながらいただいた、木津川店の「豚トロチャーシュー　こってり並」。
出てきた時点で「コレよコレ」って感じ。

見た目からして、濃厚間違い無し。しかし、麺はやはり高円寺店と同じく白っぽいヤツ。

いただいてみますと、もう、一口でわかります、このスープは30年近く食べ続けてきた天下一品そのもの、もしくはその進化したもの!!

そして麺は、変わってはいるものの、それを見事に操ってスープに合わせて茹でてありました。

このグレードの「天下一品こってり」を全店で出してくれるようなら、もっと積極的に天下一品をオススメするのですけど、残念ながらここまでのものが食べられる天下一品は、全国でも本当に珍しいのです。いや、ほとんど無い、と言ってもよいかもしれません。

この木津川店は本当にオススメ。ここのこってりがダメ、という方は天下一品そのものをもう二度と食べていただく必要は無い、と言い切れます。

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2016年
この木津川店に僕を連れて行ってくださった「大阪の天一ともだち」が、突然亡くなりました。まだ54歳でした。
このレビューは、これまで多忙でアップできなかったものだったのですが、彼との思い出の中で最も幸せだった瞬間だったので、2年以上経った今、上げさせていただきました。
向こうに行ったら、また一緒に天下一品を食べ歩きに行きます。「天下一品食べ歩きの最後は、一緒にハワイ店に行こうね」と話していた約束を、向こうで叶えたいと思います。