ピグブルマン＠ミシュランガイド　納得の人気フレンチレストラン : ブラン・ピエール

相方と週末の夜に利用です。

普段は事前予約が必須な人気店ですが、運良く当日予約で訪問できました。（偶然キャンセルでも出たのかもしれません。）

場所は地元民が利用する落ち着いた店が多い御所南エリア。人通りが多いエリアではないので、実力がないと存続が難しい、しかしながらハズレの少ないエリアです。

おそらく古家を建て替えたマンション、その１階部分を利用したお店で、造りはいたって簡素で、高級というよりシンプルでカジュアル。客席からは中庭と蔵が臨め開放感があります。

この日のメニューはスペシャル６８００円/一人をお願いしました。

ディナーでも４２００円からの価格設定はとても良心的。通りで女性が多いわけです。フレンチのコースで、アルコールを入れても一人１万円以上はレアだと思います。（小生たちは飲み代が半分ほどですので・・・）他のテーブルのお会計は当方らの半分ほど。女性同士の割り勘が目立ち、気軽で美味しくいお店・・・という印象を受けます。

さて、この日のお料理ですが、うろ覚えではありますが。
・アミューズは雲丹とムースのジュレ
・鰤と野菜のサラダ　カブのソース
・フォアグラと大根のソテー
・菊芋のスープ
・海老と舌平目　アメリケンソースと◯◯ソース（もう一種類のソースは失念）
・エゾジカのグリル
・赤ワインのグラニテ
・デセール　ブランデーのソルベとフォンダンショコラ

お口直しも含め、全８品です。

総じて魚介系の素材が良く、料理も中々良かった印象です。
雲丹の濃厚さを生かしたシャンパーニュや白ワインによく合うアミューズ。一口頂いただけで、その後の料理への期待度も高まります。
　
２品目の鰤と大原の野菜の一皿。こちらは霜降りにした鰤の切り身と野菜にカブのソースでいただきます。魚の生臭さが全くなく、これには口うるさい相方も脱帽もの、美味しゅうございました。

３品目のフォアグラ。フォアグラそのものの、火の通し具合等は申し分ありません。ただ、大根が少々小生には味が濃かったように感じます。２皿目からの味の濃淡が急に濃くなった印象を受けました。ボリュームがそこそこあるので、そのせいもあるかもしれません。

４品目、菊芋のスープ
スープにスライスして揚げた菊芋。菊芋もこうやって食べると中々美味しいものですね。市場ではあまり出回らない野菜なので、直売所等を利用されているのかもしれません。季節感や土地勘を感じられます。

５品目、海老と舌平目、二種類のソース
アメリケンソースともう一つは失念ですが、味が濃いめで、ソースもしっかりした味付けでした。こちらも小生には少々味が濃いように感じましたが、小生が極度に塩分に敏感なことを加味すると、一般的にはやや濃いめ？という程度かと。
海老に舌平目を巻いてソテーしたもの、それにソースを絡めていただきます。
見た目はややワイルドですが、こちらもやはり素材の味が素晴らしい。まさかこのお値段で美味しいフレッシュの海老を使用したメニューがいただけるとは。嬉しい誤算です。

６品目、メインのエゾシカです。事前に『牛頬の赤ワイン煮込みに変更も可能』とは言われたのですが、ジビエのシーズンです。敢えてエゾシカにしてみました。
臭みは全く感じませんが、ほぼレアの状態でしたので、申し訳ないと思いつつほとんど残してしまいました。
肉自体にはクセはないのですが、焼き具合の加減でしょう。これは好みが分かれるところなので聞いていただけるとありがたかったのですが、ここまでで既にそこそこお腹も満たされている状態。ワインはRhôneの白をいただいています。これがミディアムボディー位の赤、お腹もまだ６、７分目位なら完食できたかもしれませんが、食べ合わせとタイミング的な問題、それから好みでしょうか。

小生と相方の食事の量からすれば、メインはなしでもちょうど良いくらいだったので、次回は少しボリュームが少なめのメニューにしたいと思います。

口直しに赤ワインのグラニテ、その後デセールとカフェ。

CPの高さは言うまでもなく、料理もピグブルマンらしい（これは勿論いい意味で、です。小生ミシュランの２つ星、３つ星は『怪しい』と思う店が非常に多く、再訪したいと思うような店が非常に少ないのです。特に京都は雰囲気や店の敷居等、観光的、ステータス的な要素が大きいと感じているため。）誤魔化しのないもので、お店の方の努力や料理のレベルの高さが素直に伝わってきます。

ミシュランでも星付きの店とピグブルマンでは、個人的には評価の基準が異なるように感じているため、過去の経験上再訪を誓ったのは総じてピグブルマンのレストランが多いように思います。また、本場パリで以前訪問した地元民に人気の同価格帯の１つ星、ピグブルマン的なお店と比較しても日本のレストランのレベルの高さを思い知らされます。（これは日本人的な好みのツボにはまるカラ・・・ト言うこともありますが）

事前予約が必要になるようですが、次回は是非好物のブイヤベースのコースを頂いてみたいと思います。（南仏でいただくより美味しいかもしれませんw）

大変な人気店なのも納得のお店です。

料理のタイミングは混雑時は少々間が空くこともありますが、不快に感じるほどでもありません。

ワインの種類も多く、価格も５千円までの物も多いので、数人であればボトルワインもグラス価格でいただけますし、セレクトも中々宜しいかと。ワイングロッサリーなら、ワインとちょっとした料理で同じかこれ以上の価格に簡単になってしまうので、比較対象にならないかもしれませんが、個人的には大変満足のいくディナーでした。

友人や家族、親しい間柄で気楽に利用するのにとてもいいお店だと思います。