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器で目を料理で味蕾を愉しませてくれる … 『丸太町十二段家』。
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店名 |
丸太町十二段家(まるたまちじゅうにだんや)
|
---|---|
ジャンル | 日本料理 |
お問い合わせ |
075-211-5884 |
予約可否 |
予約不可 予約はしゃぶしゃぶのみ |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄「丸太町」から徒歩2分 丸太町駅(京都市営)から128m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥2,000~¥2,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (QUICPay) |
席数 |
(1階はテーブル4人×1、6人×1、ちゃぶだい4人×3席) |
---|---|
個室 |
有 (2人可) |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | 落ち着いた空間、掘りごたつあり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、日本酒にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
ホームページ | |
オープン日 |
1912年 |
備考 |
Apple Pay利用可 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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定期的に寄せていただいている"十二段家"さん。既に訪問回数は両手両足の指の数では収まらず(笑)久しぶりに画像
の追加アップとともにレビューの更新をさせていただきました。"瓢亭"OBの『秋道』さんの料理の真骨頂を楽しむ
のであれば旬の素材を使った一品料理が味わえる『菜の花』を頼むべき。外さんは宿泊先のホテルで供される朝餉で
お腹は満たされているので昼餉はお茶漬けだけで軽く済まそうとされる気持ちも決して解らぬ訳ではありませんが、
茶漬けだけの『すずしろ』では勿体ないです。時間と事情が許されるのであれば昼のピーク時間を外し一献傾けつつ
京の本質の料理の味を楽しんで欲しいもの。折角の旅行であるのだから、、、。
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2012/01のレビュー
久しぶりにレビューの更新をさせて戴きます。勿論『通常利用』でのレビューではありますが今回と同じ料理が
供されることはたぶんないと思いますので『通常利用外』のレビューにチェックを入れさせて戴きました(笑)
當日は京阪神エリアで御交誼戴いておりますレビュアーさん五名でのプチ新年会、供された料理は正月期間
ということもあり『御節料理』+『菜の花』の茶漬のコースという変則的な内容。
この『御節料理』は本来、馴染さんの予約分のみが作られるものであり滅多に口にすることは出来ぬものです。
最も豪華なスペシャリテの三段重の御節は確か五萬円だったと思いますが今回はその中の一部の料理を特別
に振舞って戴きました。
どの料理も美味しかったのは云うまでもありませんが超特大サイズの『子持ち鮎の有馬煮』は圧巻、"瓢亭"さん
のソレを凌ぐ味と云っても過言ではないでしょうか?そして京都の正月らしく『餅花仕立て』で供された料理の
中の『卵黄の味噌漬』の味と完成度の高さは"光安"さんのソレを軽く上回る美味しさ。『有精卵』を使って作られた
と思われる『卵黄の味噌漬』はねっとりと舌に絡みつく半熟加減といい粘度といい味といい自分が今まで口した
どの店のソレよりも美味しいものでしたし、たっぷりの『銀餡』で味わう『かぶら蒸し』も絶妙な味わいでした。
料理の味もさることながら使われていた『器』がこれまた凄く見る方が見ればお判り戴けることでしょう『造り』
に使われていた『鶴皿』などは一枚○萬円の器、料理で舌を楽しませてくださり器で目を愉しませてくれる粋なる
計らいにも感銘を受けた次第です。
語り合い酒を酌み交わし料理を存分に堪能させて戴いた口福な時間、店主の『秋道』さんはじめ奥様、御子息
さま楽しい場を遅くまで提供してくださり本当に有難うございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
余談ですが数日前のTVに店主の"秋道 賢司"氏が出演さられておられましたが折角、京まで足を延ばされるの
でしたなら番組内で紹介されていた『すずしろ』より絶対に『菜の花』を頼まれることをお奨めします。
特に関西エリア以外から訪れられるツーリストの方々にはぜひとも『鯛の造り』を味わって戴きたいものです。
活かった『天然もの』の『鯛』がついてくる『菜の花』のコースを口にされたらその意味がお解り戴けるかと。
東北や北海道では先ず口にすることの出来ぬ本当に美味しい『鯛の造り』、この時期はこれが狙い目なんです。
きっと『鯛の造り』の虜となることでしょう(笑)
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2009/07のレビュー
前回戴くことができなかった『近江牛のすてーき』を戴くために再訪させて戴きました。
今回のつきだしは椎茸のどんこと胡瓜を練りゴマで和えた『どんこ椎茸と胡瓜の胡麻和え』、涼しげな『氷鉢』の
中には『鯛』、『鱧のおとし』、『鱚の昆布〆』の造りの三点盛を梅肉だれと割り醤油を好みで使い分け戴きます。
山葵は勿論、卸したての『本山葵』が添えられていたことは云うまでもありません。
『古伊万里』の器で供されたものは、すりおろした山芋に出汁を加えた『山芋のすり流し』、とてもなめらかな口
あたりであり出汁は料理屋さんらしく上品なものでした。
京都の夏の寿司と云えば『鱧寿司』でしょう~そして京の寿司の代名詞でもあり忘れちゃならない『鯖寿司』。
この時期でこれ程に身厚な鯖に出逢えたことに先ずは驚き更に『鯖』と『舎利』との『黄金比』に驚嘆。
『賀茂茄子の煮浸し』には賀茂茄子の揚げたしの他に『煎り穴子』と『獅子唐』、大根卸しが添えられ削りたての
鰹節と針茗荷が天盛りされたものに仕上げに振り柚子。
『鯛と京夏野菜の冷製仕立』は衣揚げにした鯛の酢漬けに山芋に万願寺唐辛子の和風の野菜とズッキーニに
トマトと云う洋伝来の野菜とのコラボで和出汁+トマトのジュレがけの和洋折衷の創作料理であり暑い京都では
程良い酸味に身体が悦びそうです。
そして今回のお目あての『近江牛のすてーき』はロース肉の中でも最高級品で肉の旨味と肉の柔らかさが絶品
といわれる稀少部位の『本ロース』が使われグリーンアスパラのソテーがつけあわせに、ごはんのおかずに良く
合うようにと溜り醤油ベースのたれで焼かれておりとても香ばしいものでした。
このステーキとアスパラを茶碗のごはんの上にオンザライスで自作で『特注のすてーき丼』を作ってみました(笑)
『ちりめん山椒』のじゃこは柔らかくしっとりと炊かれておりましたし出汁巻き玉子、香の物、赤出汁は前回同様
とっても美味しいものでした。
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2009/03 のレビュー
今回の上洛では絶対に伺ってみたいと思っていた"丸太町十二段家"さん。
人気店ゆえ當日は万難を排し開店 30分前に店前に着いたのですが既に先客が三名程並ばれておりました。
開店前に店前にならぶのは都内にある人気ラーメン店"麺屋 吉左右"さん以来のことですが美味しいものを戴く
ためとあらば全く苦にはならぬもの。
今回こちらの店にはじめて伺うにあたり知人より、ある程度の予備知識を得てから伺ったのですが當店三代目の
店主の『秋道 賢司』氏は、かの"瓢亭"さん出の方であるということ。
日本料理好きの賢者の方々であれば、このことで何を云わんとしているのか大凡お察し戴けるものと思いますが
誰しも京都の"瓢亭"という店名ぐらいは一度や二度は耳にされたことがある筈であり當店の店主の供する料理は
単なるお茶漬屋さんの料理ではないということは御理解戴けることと思います。
もうひとつは御茶漬屋さんと呼ばれるようになった由来は"御茶漬でも如何がどすかぁ~"と店先で先々代の女将
さんが、お客さんに声掛けられていたことから"丸太町十二段家"さんは美味しい『御茶漬』を供してくれる店であると
いう噂が人づてに広がっていったのと同時に『お茶漬屋』さん="丸太町十二段家"さんと云われるようになり落語の
『京の茶漬』の噺のモデルにもなったという真の話なそうです。
それが現在にも引継がれ一般的には『御茶漬』がウリの店と思われているのだと思うのですが『鴨まんじゅう』や
『賀茂茄子の揚げだし』など季節の一品料理も味わえる料理店でもあり要事前予約で近江牛の『しゃぶしゃぶ』や
『近江牛のすてーき』なども味わうことの出来る店であるということです。
昼餉のメニューは『御茶漬』で〆る基本の『すずしろ』千五十円をはじめ千八百九十円也の『水菜』、弐千八百
三十五円也の『菜の花』と名づけられた三つのコースで『出汁巻き』と『漬物』がそれぞれ共通して付いてきます。
値段の差は『季節の一品料理』と『造りの盛合せ』がつくか否かがその価格差のようです。
今回は店主と親しい知人からの紹介を戴いたこともあり『季節の一品料理』を織り交ぜ特別にミニ懐石風のコース
仕立の料理を供して戴きました。
ということで普段は『今回と同じ内容の料理はない』ということを予め御了承ください(笑)
一品めに供された料理は春を感じさせる『蛤』と『うるい』を使った『蛤とうるいの霙煮』。つきだしの一品が
目の前に現われ口に蛤を含んだ瞬間に思わずニンマリ。それはこの蛤が俗に云う『地蛤』と呼ばれるものであり輸入
ものの安価な蛤とは、そもそも風味と食感がまるで違うものであり寸止め半生の火の通し具合といい身の中に含まれた
旨みと『出汁』の味加減といい料亭で供されるソレとなんら遜色のないものであり店主の料理の確かな腕をほんの
少し垣間見れた気がしました。
二品めは琵琶湖で揚がった『もろこの南蛮漬』。『もろこ』とひと言で云っても琵琶湖産の『本もろこ』と養殖
された『もろこ』があり巷に溢れている『もろこ』は養殖ものか甘露煮などにして売られている『田もろこ』と
呼ばれる代用品が大半であろう~と思われますが當店で供された『もろこ』は正真正銘の『本もろこ』で、その中でも
最も珍重されている『子持ちのもろこ』でした。
時期的に、これが今年最後に口にすることになるであろう名残りの『子持ちのもろこ』。揚げてあるので頭から
ガブリとかぶりつき、ふっくらとした食感と南蛮漬の程良い辛味と酸味が酒呑みにはたまらなく酒盃を傾ける速度
が思わず速まってしまいました。
三品めに
供された『造りの盛合せ』は『金目鯛の昆布〆』、『鮪』、『鯛』、『海胆』の盛合せ。魚の質は総じて高いもの
が使われておりそこそこの割烹でもこれと同等のものを供するとなるとそう簡単なことではないだろう~と思います。
割烹や料理屋さんで供される刺身類には大変失礼ながらそもそも余り大きな期待などしてはおらず旨い魚は鮨屋で
喰らうものに勝るものはなし。と勝手に思い込んでいるのですがそんな中で供された刺身の質は不意打ちを喰らった
ようなクオリティの高いものでした。
『金目鯛の昆布〆』の昆布〆は金目鯛の身に昆布の香りと旨みが程良く浸み込んだもので活〆された『鯛』は勿論、
天然ものでコリコリとした活かった食感と脂身の旨みが味わえる『腹身』の部分が供されるなど、その味には迂闊に
油断した所為ではなく本当に美味しさに完全にヤラレてしまいましたし『海胆』や『よこわ』も時期的に相当質の高かい
ものが供されたと思います。
四品めに供された『鰆の海老芋素麺蒸し』でアルことを確信しました。『魚』に『春』と書いて『さわら』であるというのは
皆さん御存知の通り、『秋口』の鰆は脂がのり美味しいけれど『春先』の鰆は何となく味気なく感じるものですが昆布と
塩の旨みが程良くのせられたこの鰆はそんな概念をあっさりと覆してしまうものでした。
『海老芋』を素麺仕立にして『鰆』との密着度は一層高められており、たっぷりとかけられた『銀餡』の味も絶妙な味で
したが『鰆』と『海老芋そうめん』の異なる二つの食感のものをこの『銀餡』が、しっかりとつなぎ合わせたこれぞ料亭の
味わいでした。
そして五品めに供された料理が『お茶漬け』のコースに必ず付いてくる『出汁巻き玉子』。たっぷりの出汁が使われて
おり焼き上がり後、瞬く間に玉子より出汁が溢れでてくる。
ひとりにひと皿この『出汁巻き玉子』が付けられるそうですが作り置きした出汁巻きなどではなく都度、焼き上げられる
出汁巻きは熱々で、ふんわりとした口あたりが味わえるものでした。
これひとつでおそらく玉子は三個ほど使われているのではないでしょうか?ボリュームもありますが、これを来店客分、
毎日焼き続けられる作業も考えてみれば大変な労でしょう。
六品めに供されたのが鴨好きにはうれしい『鴨ロース』。鴨肉はジューシーであり色、艶、香、味とも何ひとつも申し分
なくこれまたとても美味しいものでした。
そして、この後に食事、『お茶漬け』のコースに必ず供されるという自家製の『香の物の盛合せ』が供された後に御櫃に
入った『ごはん』と『赤出汁』の椀、そして熱々の『京ほうじ茶』。
『香の物の盛合せ』は自家製の御漬物なそうですが色とりどりでボリュームもかなりあるものでしたが美味しいので結局、
残さず全て戴いてしまいました。
『ごはん』と『漬物』、『味噌汁』のマリアージュこそ『和食の根幹』、ごはんの炊き上げが柔らかめであるとか、ごはんの
品種が云々とか申される方も居られるようですが自分に供された『ごはん』に関しては何ら不満のないものでした。
一膳めはごはんと漬物で戴き、二膳めには『柴葉漬』をオン・ザ・ライス、そう上から熱い『ほうじ茶』を注ぎサラサラと
胃袋の中に収めました。
若い女性スタッフの方は作務衣着用で機敏に動かれ応対振りもとても良く好感がもてましたし開店三十分前から並ん
でも伺って良かったと心から思いました。
京都の料理屋さんは奥が深く感動させられる店がそこかしこにありますが思っていた通り"丸太町十二段家"さんも単なる
御茶漬屋さんなどではなく魅力的な『料理屋』さんでありました。
折角、伺われるのであれば一杯の御茶代を削ってでも『季節の一品料理』と『造りの盛合せ』が味わえる『菜の花』の
コース料理以上のものを戴かれることをオススメします。
次回は『近江牛のすてーき』を戴きに必ずや再訪したいと思います。
京都御所の桜もちょうど見頃の時期、腹こなしと酔い醒ましを兼ねて咲きはじめた桜の花と名残りの梅の花を同時に
愛でながら御所内を端から端まで歩き廻り夜の宴に備えることにするのでありました(笑)