濃厚ドロドロの「真空そば」も強烈な海老出汁の「海老風味」も絶品☆ : 喜元門

茨城一と噂のラーメン店。
つくばに次々と支店を出しずっと気になってはいたものの、
こちらの本店はあえて行かなくては通らないような場所にあるため今まで行く機会がなかったのですが、
今回こちらのラーメンを食べるためだけに“あえて行ってきました”。

3軒の店舗が入った地味～な長屋の1軒…しかもこちらのお店は真ん中なので目立ちません。
駐車場は店舗向かって左脇に4台分と、道路（国道355号）をはさんで反対側の空き地に10台分以上。
（地図で言うと有限会社エヌケイ商事とコーポ松見家3の間）
空き地の方はかなり広々としているのですが、
その中の西側（壁際）がこちらのお店の駐車スペースだそうです（店員さんに確認）。

土曜日の11時20分頃の訪問で、すでに3組のお客さんが並んでいました。
そして11時半には我が家を含め6組の並び客が発生。
オープンまでまだ30分もあると言うのに、
気温3度という極寒の中…しかも北向の店舗前で日陰なのにみなさんよく並ぶ気になれますね（お前もだ）。
すると、お店の方がそれを見かねたのか11時45分頃、開店時刻より15分も早く開店。
すでに開店準備が整っていても決まった時刻まではお店を開けず、
開店前からお客さんを外に並ばせることで通りすがりの人へのPRとするようなお店もありますが、
こちらはそんなことより少しでも早くお客さんに店内に入ってもらう考えのようです。

入口を入ってすぐの場所に券売機があり、まずはそちらで食券を購入。
こちらのお店はメニュー数がかなり豊富でしかもどれもがオススメそうな感じなので、
予め下調べしてメニューを決めておかないと後客を無駄に待たせることとなりそうです。
今回は喜元門に行くことが目的の旅（？）でしたので、メニューはチェック済み。
後客からの無言のプレッシャーでプチパニックに陥ることなく、目的のメニューボタンを押下できました。
選んだのは「真空そば」と「海老風味・塩」、それにトッピングで「チャーシュー」2枚。
食券を購入したら、券売機の脇でスタンバっている女性店員さんに食券を渡し細かい注文をします。
券売機には今回購入したラーメン（こちらのお店では「らぁめん」と表記）の「海老風味」と、
まぜそばの「海老風味」がそれぞれ別のボタンでありましたが、押すのを間違える人が多いのか、
「海老はラーメンですか？まぜそばですか？」
との確認がありました。
まぜそばも好きですが、海老たっぷりスープを味わいたかったので予定通りラーメンで。
チャーシューは標準でラーメン1杯に付き1枚付き、オプションで2枚追加したので計4枚。
お姉さんがチャーシュー4種類の簡単な説明が書かれた紙を見せてくれ、
この中から4枚選んで下さいと言われたましたので、それぞれ1枚ずつ選択し、
2杯のラーメンに2枚ずつのせてもらうことにしました。
選べるチャーシューは、
　・炭焼き
　・バラ巻き
　・直火焼き
　・低温調理
の4種類。
店内の壁に貼られたチャーシューの種類表には3種類しか載っていませんが、全4種類です。
もちろん、4枚とも同じチャーシューを選択するのもOK。
どちらのラーメンにどれを付けるかはお任せもできますし、指定も可能。
濃い味らしい「真空そば」に「炭焼き」と「バラ巻き」を、
さっぱりっぽい「海老風味・塩」に「直火焼き」と「低温調理」でお願いしましたが、
プロにおまかせにした方が良かったかな…と後で思いました。


店内は全席終日禁煙で、ジャズが流れています。
席は厨房前にカウンター5席と、小上がりに5名掛け2卓。
小上がりは少人数で利用の場合は相席が基本のようです。
お冷やはセルフサービスで、券売機脇から自分でもってきます。
卓上には保冷ポットがあるのでおかわりは席から離れることなく可能。

子ども用の取り皿の有無について聞かれたので2人分お願いすると、
味玉1/2個入りの取り皿をいただけました。
素晴らしいサービスです♪
活龍や極太めん　ひでまるの焼き海苔付き取り皿を上回る嬉しさ。
ラーメンマニアだけでなく、家族連れも疎かにしないお店、好きです。
しかもこの味玉、下の子が食べなかったので私が責任をもっていただいたのですが、
中までしっかりと味が染みており、しかも黄身がゼラチン化したとても美味しい味玉でした。


★真空そば＋チャーシュー…700円+100円
メニュー表には、「真空調理器で作ったドロミあり、麺300g」と書かれています。
つけ麺ではない汁あり麺で麺量が標準で300gって結構多い方かと。
茹であげ後で推定540g前後でしょうか。
ちなみにこちらのお店の麺量は、

　・太麺（鶏油、真空そば、黒真空、つけそば等）…300g
　・中太麺…200g
　・細麺（喜元門、海老風味）…180g

が標準だそうです。
ボリューム重視なら太麺を使用しているメニューを選択するのが良いでしょう。

…で、先に出てきたのはこちらの「真空そば」。
見るからにドロドロで重みのある濁った茶色のスープ。
メニュー表に書かれた、“トロミ”ではなく“ドロミ”という表現…言い得て妙です。
ドロドロ系のラーメンスープやつけ麺のつけ汁が大好きなのでそれなりに食べているつもりですが、
ここまで粘度の高い“ドロミ”の付いたスープは初めて。
凄いですね～本当にドロッドロです♪
粘度が高いためになかなか冷めず、猫舌泣かせのスープでもあったりもするのですが、
アツアツでもついつい飲みたくなるくらいとても美味しい濃厚な魚介豚骨スープ♪
魚介が強過ぎるわけでも豚骨が強過ぎるわけでもなくちょうど良いバランスで、
ドロドロなのにクドさがないのは野菜も大量に入っている（と思われる）からでしょうか。
豚骨のミルキー感というか甘みもいい感じ。
魚介、豚骨、さらには鶏出汁も効いているような…？
何が入っているのかよくわかりませんが、とにかく濃い。
そして美味しい。
スープの上に敷かれた焼き海苔の上には魚粉がたっぷりとのっているので、
途中でスープに魚粉を溶かすことでやや魚強めのスープに変えることも可能なのですが、
着丼の時点でかなり濃厚な味付けなので、私の駄舌ではあまり味の変化は楽しめませんでしたがw
具は、
　・チャーシュー（炭焼き）
　・チャーシュー（バラ巻き）
　・メンマ
　・焼き海苔（魚粉のせ）
　・葉ねぎ
　・長ねぎ
で、チャーシューは標準で1枚。
今回は+100円で1枚追加したので2枚のせ。
初めてでしたので4種類ともいただいたみましたが、
チャーシューはどれも厚さ1cm近くあり食べごたえのあるサイズ。
個人的には「炭焼きチャーシュー」が一番好みですね。
4時間炭で焼いたと言うだけあり、とても香ばしい♪
部位は豚の肩ロースでしょうか？
噛むと香ばしさと一緒に肉の旨みの味わえるチャーシュー。
ただ、香ばしすぎてスープにもその香ばしさがうつっていたくらいですので、
繊細な味付けのメニュー等注文するメニューによっては
この炭焼きの香ばしさが逆に邪魔となるものもあるかも知れません。
「バラ巻きチャーシュー」はその名の通り、豚バラ肉を巻いたロール状のチャーシュー。
4種類の中で一番柔らかく、口の中でホロッと崩れるタイプ。
これはこれで美味しいのですが、インパクトの強いこのドロドロスープには負けてしまいます。
このスープとの相性を考えたら炭焼きではないでしょうか。
あ、ただどのチャーシューも常温品ですので、
食べる前にスープに浸しておいて少し温めてからいただいた方が脂の甘みが増してより美味しいと思います。
麺は低加水の中太ストレート麺。
こちらのお店ではこの麺が太麺の扱いのようですが、割箸の先端より細めですので一般的には中太かと。
無添加の自家製麺とのこと。
無添加と言うことは、食品添加物であるかん水を使用していないのでしょうか。
詳細は謎ですが、加水率が低く小麦粉がみっちりと詰まった密度の高い独特の食感の麺。
茹で加減もちょうどよく太いのに歯切れのよい麺で、こってりコテコテのスープとの相性もよいですね～。
スープだけでなく麺もまた美味しいです。

いただいている途中で、この麺とこのスープ、どこかで…と麺屋　花菱に似ていると気付きました。
いやいや、違う花菱のオーナーがこちらで修行した方なのですから、
喜元門が花菱に似ているのではなく、花菱が喜元門に似ているが正解ですね。
何にせよ、非の打ち所のないとても美味しいラーメンでした。
体には良くないと思いつつも、スープも最後の一滴までしっかり完食です。


★海老風味（塩）＋チャーシュー…680円+100円
同じ「海老風味」という名前で醤油味もありましたし、まぜそばもありましたが、選んだのは塩味。
メニュー表には、「桜海老の荒挽きと微粉末の2種類使用」と書かれています。
こちらは円錐形の丼に入っての登場。
「真空そば」はドーム型でしたので、ラーメンによって器も変えているようです。
もっと澄んだ清湯スープかと思っていたのですが、想像していたものよりは濁った赤茶色のスープ。
ただ、「真空そば」のようなドロミやトロミはありません。
表面に浮いている油はエビ油？それとも鶏油？
そしてこのスープが凄いっ！！

海老、海老、海老、海老、海老、海老っ！！！<゜))))彡

さっぱりなんだけど海老っ！
味も香りも海老っ！
とにかく、海老っ！
海老だけではない色々な旨みも詰まっているのですが、海老強し。
「海老“風味”」と言う名前からはふんわりうっすらとした海老の香りや味を想像してしまいますが、
ガツンと海老です。
でも強すぎて荒々しいわけではなく、美味しいです☆
具は、
　・チャーシュー（直火焼き）
　・チャーシュー（低温調理）
　・メンマ
　・焼き海苔
　・葉ねぎ
　・長ねぎ
で、こちらもチャーシューは標準で1枚ですが追加したので2枚。
つまり具は「真空そば」とほぼ同じ。
チャーシューはどちらが「直火焼き」でどちらが「低温」かわからない見た目と味。
…と言うか、同じチャーシューのような？？(￣￣;)間違われた？？
ロースハムのような、噛むと肉の味が滲み出てくるややかためのチャーシュー。
厚みもあり肉食べてる～って感じがしますしこのスープには合っています。
でもやはり個人的には香ばしい「炭焼き」の方が美味しかったかな。
麺はパツンパツンとした歯切れよい低加水の細麺で、麺量は180g。
スープとの相性の良い細麺ではありますが、大食いの我が家にはやや物足りない分量。
こちらも美味しかったので卓上のレンゲでスープをどんどん飲み進めていくと、
底には飲むとむせ返るほどの海老粉がたっぷりと沈殿していました。
凄い…桜海老の粉末がこれだけ入って680円は安すぎです。


今回注文した2杯は、別のお店のラーメンじゃないかってくらいタイプの違うラーメンでしたが、
とても美味しいことだけは同じでした。
それでいてこの価格…安すぎます。
家族連れにもやさしいですし、また行きたいと思える素晴らしいお店でした。