創作料理だがとっても美味しい！繊細で滑らかで手が込んでいて抜け目ないとはこのこと : カセント

～シェフ　福本伸也氏～

2015.５　再訪
席が前回より窓側で自然光が丁度心地よい席でした。前回は奥の席でお昼なのに暗すぎて洞窟にいる気分でした。
水は１人ワンオーダー制らしいです。前回２人で１銘柄しか頼んでいないのに同じものを２本同時に開けられて不快な思いをしましたが、理由が分かりました。今回は塩気のあるヴィッチーカタランから。キメの細かい泡と豊富なミネラル。

①ジュンサイとルッコラ。
さっぱりしていて、最近の暑い日にぴったりな涼しい一品。ルッコラの葉の臭みもなかったです。
②鰻と蕎麦。下の白いのが蕎麦らしいのですがほんのり香りがするぐらいのさりげない引き立て役でした。鰻はふわふわ〜溶けそうです。
③お皿がいっぺんに沢山来ました。
まずは自家製フォカッチャ。前回はサ・マーシュさんのパンだったと思うし同月の夜に行った人もサ・マーシュさんのパンが出てきたと言っていたが何故だろう。でもこれがずっしり重くてオリーブオイルもジューシーに染み込んでいてとっても美味しかった。毎回これでいいと思う。
ピンクのお皿には自家製ソーセージ。一口で食べてくださいとのこと。口の中で、カリっとした表面からパテのような柔らかいお肉が出てきました。なるほどー。カセントがソーセージを作るとこうなるのね。すごいわ。
アンチョビは柔らかくてまたまた溶けそう。きゅうりでさっぱりと。
イワシのマリネ、柑橘とアーモンドの風味で。
お刺身として、はりいかと白味噌。あいなべと黒コリアンダー・パセリ・白いんげん。カレイとクミン・ふきのとう。
イワシ、烏賊、あいなべ、カレイ、沢山のお魚が沢山の味の組み合わせで出て来て驚きました。どれも新しいけれど、どれもしっくりくる。さすがです。
④サラダ。これは前回もありましたが、正直好きではありません。草に美味しい焦がしバターとエメンタールチーズをかけてくれるのですが、所詮、草です。食べにくいし。時間稼ぎでしょうか。
⑤メインは鶏でした。前回ここまでに牡蠣やフォアグラや、美味しいスープやラビオリが出て来たと思うのですが…もうメイン？ここのメインは普通なんですよね。決して不味くはないですが他のお料理が感動的なので。
⑥ブイヤベースのおじやです。前回はこの時点でお腹がいっぱいだったので少なめでお願いしましたが、今回は物足りなくておかわりしました。家で作るより濃厚です。美味しいです。
⑦ブラットオレンジのアイス
⑧チョコのデザート
前回の方がフォンダンショコラになっていて美味しかったし楽しかったな。

なんか全体的に落ちた気がする。それなりに美味しかったけど。記憶に勝ることはなかったな。やっぱり美味しい！感動した！って大きな声で言いたかった。
最後に外に出てこられたシェフも前回より疲れてる感じしたし。私が「ご馳走様でした」って声かけなかったら友達はシェフの存在に気づいていなかったかもしれない。


2013.12
ここ大好きーー！
高級スペイン料理は初めてだったのでどんなのが出てくるかドキドキでしたが、美味しかった！！
※写真で見るより美味しい！

まず、スペイン料理について。ご存知の方は読み飛ばして下さい。
コースの順番は、① 前菜② スープ③ サラダ④ 魚料理⑤ 肉料理⑥ デザート⑦ コーヒー。
もともとスペインを代表するような国民料理は無く、地域によって、フランス風、イタリア風、モロッコ風などである。ただし、観光産業に支えられて調理技術は洗練されているので、美食家を満足させる名店は多数存在する。
20世紀の半ばまでのスペインはとても貧しかったため食文化は発展せず、高級料理はフランス料理の模倣であったが、長い期間イスラム教国に支配されていたため、非西欧的な文化要素も入り混じっている。
ヨーロッパの中では魚介類の消費量が多い。貧しい時代が続いたため、雑穀、動物の臓物、野うさぎ、エスカルゴ（本来、ブドウの木につく害虫）などを今でもよく使う。

予約が取りにくい事で有名ですが、いつなら空いてますか？という質問で席を確保することが出来ました。

三宮から歩けないこともないです。行きはタクシーで帰りはしゃべりながら歩きました。小道に入ったところの角にあって分かりにくいです。タクシーも迷っていました。

外観はシンプルながらも高級な雰囲気が漂っています。中に入るとそこはコンクリートの洞窟のよう。服を預けて席につきます。トイレに行く道もまた洞窟の奥に入っていくような感覚。暗くて無音カメラアプリでは上手く写真が取れません。

まず、グリッシーニがテーブルに置かれましたが、紙をお皿代わりにしていました。なぜ。。
よく口にするグリッシーニより太くて、中のモチっとした部分が多いですが、特記事項は特にありません。。

①透明なお皿に烏賊。
ゆるく折りかえされた烏賊の内側にはかぶらやルッコラが層になってます。　
「お寿司のように手で食べて下さい」とのこと・・・美味しい！！思っていた数倍美味しい！こんなシンプルなのに感動させられるなんて！

②コルネの中に卵黄と雲丹と蕎麦粉。
「手で取って上から２口でお召し上がり下さい。コルネを立てている周りの粉は道明寺粉で、食べるものではないですが、コルネに付いている分はそのままお召し上がりください」とのこと。
まずコルネ、はい、美味しいです。　なんなんでしょうかこれは。なんと伝えたらいいのでしょうか。
外はうすーいパリっとした生地。中はしっとーりとしていて、雲丹が卵黄で滑らかになって口の中に広がります。１口目でコルネが崩れてしまわないかと心配しましたが、中のしっとり感でちゃんと形をキープしてくれます。２口目でそば粉の味もしっかりしましたが、喧嘩することなく、さっきの雲丹のまったり感を優しく整えてくれます。
周りの道明寺粉も気になって口にしてみたところ、食べたことのある味、、、もなか！最中の皮の味です。
調べたら、道明寺粉は関西では桜餅に使われるとのことでしたが、最中の皮も、桜餅の道明寺粉も、原料がもち米。見た目と食感から最中を想像してしまいました。。
道明寺粉はもち米を蒸して乾燥させて砕いたものです。すべてに手が込んでいるなぁと感心感動。

③鹿のコンソメスープ。
中にあん肝とゴボウが入ってます。写真よりもっと鮮やかな色です。
鹿はあまり感じられませんでしたが、たぶんとってもいいおダシになっているのでしょう！濃いめの美味しいコンソメスープです。あん肝ももちろん美味しくて、１番下に現れたピューレがゴボウだった、、、なるほどめっちゃゴボウ！美味しい＞０＜笑　もう美味し過ぎて笑えます！

④赤穂市坂越の生牡蠣。
withアンチョビらしいですが、隠し味？分からなかったor記憶にないです。
この牡蠣がまたまた絶品！！！臭みゼロ！上のレモンの細かい氷がさらに牡蠣を引き立てています。
震え上がるような美味しさです。上の飾りはクレソン。

⑤フォアグラ。
ヒマワリの種で出来たパリパリでフォアグラと里芋をサンド。手で頂きます。
あ～～おいしい～～ここは天国ですか。もちろん臭みゼロ！フォアグラのテリーヌはとってもまろやかな舌触りで重くなく、食べやすい。ヒマワリの種の香ばしさが良く合います。

⑥ラビオリ。中に海老、ホタテなど。
おいしーーわーー。（以前に訪問した「ハジメ」より。。）ぷりんぷりん。全体のお味は何だったかなぁ。トマトパスタのような味だったと思います。すみません忘れましたが美味しかったという記憶だけは確か！！！

⑦田舎風サラダ。
焦しバターをかけてくれます。最後はスープのように飲むことが出来ます。
シンプルですが新鮮なお野菜を沢山食べれて、ほっこりした気分に。

⑧平目。
これは普通でした。下には滑らかなカリフラワー。 横に添えてあるのはトマトとオリーブ。オリーブ大好き。

⑨ブイヤベースのおじや。
魚介の旨味たっぷりでコクのある美味しいスープを食べ進めると、ご飯が少しだけ出てきます。おかわりもあるそうですが、お腹もいっぱいになり、ご飯の量はこれで丁度よかった。

⑩みかんのデザート。
これは変わったお味でした。上の透明な層は、みかんの皮を焼いてしぼったもの。焼きみかんのゼリーとでもいいましょうか。これが燻製の香りがして独特でした。ちょっと苦手。。

⑪スペイン産チョコのフォンダンショコラ
これは美味しいーーー！！こういう食べなれた味の美味しいバージョンが癒されますーー。
生チョコたっぷり。バニラアイスと共に、って絶対美味しいでしょ！

あ～　高級ランチでしたが来て良かった！！幸せーー！また来たーい！

席間が狭かった。メニューがない（コースは１つのみだし、今日の献立の記載も何もない）。その割に聞いたことのない言葉を、知っていて当たり前のように次々と言われる。店内が少し暗すぎる。ドリンクは2人とも同じお水を頼んだが、なぜか2本分の料金がかかってしまった。以上の理由で少し減点になりましたが。

最後はシェフひとりが厨房から店外に出てこられて、私達を見えなくなるまでお見送りしてくれました。
シェフは思ったより若かったけど、しっかりした感じの方でした。1978年生まれみたいです。
ご馳走様でした！