やや残念な思いが拭えない : ラーメンみすゞ

１１時開店と同時にインデアンまちなか店に入り、インデアンカレーを平らげてからのみすゞ。
１１時３０分前であるが店内は１/４程の埋まり。
流石に月曜の昼前では客足も鈍かろうと思っていたのだが、当方がラーメンを啜りだしてから少しづつ席が埋まって来た。

今回残念であった点はおしぼりが業務用のウェットティッシュにダウングレードしていたこと。
いや、今までが凄すぎたのだろう。
ラーメン屋で高級鮨屋の様な良い香りの清潔感溢れる布のおしぼり自体がありえない。
甚だ残念ではあるが当方を含めて誰も文句は言えまい。

今回原点回帰で正油らーめんを所望。
ベースのスープと麺を純粋に愉しむ。

鶏と豚の綺麗な旨味が野菜や魚介のダシと上手く折り重なり、あっさりしつつも円みのある完成度の高いスープ。
麺も縮れの中太麺でスープを持ち上げ、舌触り滑らか且つムキっとした弾力で押したり押し返されたりで心地良い。
喉越しも申し分無い。
ただ、朝一だからであろうか、前回夜に食べた正油らーめんよりもスープの力強さが弱く感じた。
シンプルながらも素材の旨味がもっと前面に出ていたような。。。
まぁ昼前のブランチなので、少し抑え気味のダシでも良いのかもしれぬが•••。

相対的には前回より満足感は落ちてしまった。
おしぼりサービスが超簡素になったのと、荷物のやり取り等いささか店の対応が鼻に付いた嫌いがあった。
また以前はお一人様であれば新聞や雑誌どうぞと声を掛けてくれたりしていたのが今回全く無し。
ただ単にマニュアルに沿った一見テキパキと出来ている様で、そこに心が介在しているか？
2015年の初訪では、満席近い状態でも暖かく迎えられ、１人で食べに来ているのだが店とスタッフの対応からは暖かさを感じさせ、翌日の開店時からすかさず再訪してしまった程である。
でも今回は店からそういう感じは受けなかった。
味、対応とも最低限の満足感はあるのだが、前回の様に最高の気分にはさせてもらえず残念という思いが拭えない。

まぁそれでも他所と比べればまだまだイケている店ではある。
次回いつこられるかわからぬが、今度はどんな感じを店から受けるのであろうか。

【27.10.31追記】
昨夜に醤油ラーメンを戴き、味に関心を持ち、更に行者にんにくバターなるものがかなり気になってしまっていた。帯広名物のインディアンカレーも捨て難いが、行者にんにくが大好きなので当方としては帯広最後の食事はみすゞの再訪で決定。開店とほぼ同時に店内入店するもカウンター以外は満席。平日のまだ１１時だというのに凄い人気だ。

香りの良いおしぼりを戴き、清々しい気分に。行者にんにくバター御飯と本日はこだわりみすゞラーメンを注文。"こだわり"は、みすゞラーメンに肩ロースチャーシューとメンマがトッピングされたもの。みすゞラーメンのスープは昨日の醤油ラーメンの物と同じ。麺も同様とのこと。さて、その違いは…

行者にんにくバター御飯が先に着丼。『特製のタレをお好みで掛けてお召し上がりください』との案内。先ずはそのままバターと御飯をよく混ぜて一口。美味い。美味いが行者にんにくの個性はあまり顔を出して来ないなぁ。次にタレを掛けて一口。おっ！これを掛けたらバターも行者にんにくも風味がアップして美味くなったぞ！それでも行者にんにく大好き人間の超力としてはもっと行者さんの野性味を前面に押し出すような個性的な味わいを演出できる一品にしてもらいたいなぁ。やや残念な味。

こだわりみすゞラーメンが着丼。ほんのり胡麻油と醤油スープの香りが食欲をそそるよ、これ。先ずはスープを。うん、美味い。昨夜の醤油ラーメンのスープである。みすゞと銘打ってある具材を食べてみる。青葱(軟白葱)ともやしを胡麻油でシャキッと炒め、オイスターソースと豆板醤等の特製調味料で味付けしてある。豆板醤の酸味と辛味、オイスターソースのコクが美味しい醤油スープと混ざり合って味の深みを増す。香ばしく炒め上げられた野菜からのエキスもスープを旨くしている。初めのうちはなるべく其々の味を味わい、中盤以降に融合させると味の変化が愉しめて良いかと思う。人によっては純粋な醤油スープだけの方が好きな人もいるであろう。当方は其々の味を愉しめるこのラーメンも捨て難く、良いと思う。思った以上に一つの品として完成度は高い。行者にんにくはやや期待外れであったがラーメンには満足して店を出た。帯広に訪れたらきっとまた食べに来るであろう。
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じんぎすかん北海道でジンギスカンを堪能した後、軽くラーメンかラクレットを食べたくなりいくつか候補を選択。みすゞは火曜も営業しているのでとん平へ行くも売切れで早仕舞い…ラクレットは臨時休業でやっていない…ということで消去法で訪問。とはいえ帯広で3本の指に入ると言われている実力派。店内は１席を残してテーブル、カウンター共に満席。

みすゞラーメンがメニュー表で始めに記載されていたが、ここは醤油ラーメンを注文。人気店に有りがちな『うちは○○が一番人気でお勧めです』とゴリ押しとかお勧めを注文しなかった時に不満そうだったり残念そうな顔をされることは全く無し。店内のメニュー表記はラーメンがトップバッターであった。

程なくして醤油ラーメン登場。昔ながらのシンプルなラーメンがコンセプト。具材はチャーシュー1、海苔1、メンマ、ホウレン草、青葱、ナルト、カイワレ少々。スープを丼から直接啜る。鶏ガラと煮干の良い香りが口内から鼻腔に抜けていく。じんわりと舌両端奥の味蕾に到達する。見た目程塩っぱく無くスープを美味しく感じさせる程度。しかし麺と一緒に口中に入って物足りないということも無い味加減。最近流行りのエグい程煮干を強く効かせてオイリーで塩っぱい物でも無い。釧路河むらの昔らーめんとファーストコンタクトが似ている。一見普通としか言い様が無いスープだが、実に精緻で玄妙な旨味の積み重ねと配合、そこから繰り広げられる奥行のあるジワジワと来る強い旨味。当方が好きな"しながわ"のスープはこれと比べるとやや鶏や煮干の旨味がエグい。麺との兼ね合いもあるので善し悪しは抜きにして、これ程スッキリしていても旨味がしっかりしているスープは中々にお目に掛かれない。麺は中太の縮れ。スープとの絡みも絶妙。食感は外側がツルンとしており硬めでシコシコ。小麦の香りもする。最後まで程良き歯応え。チャーシューは肉の旨味が閉じ込められており、柔らかいが噛むと良い食感。メンマは軽めの味付けで噛むと昔懐かしいメンマ独特の筍の香りがする。練り物のナルトも良いね。

店側の印象として、お母さんや店員の接客が大変素晴らしい。丁寧だが決して慇懃無礼ではない自然体のサービス。しかもラーメン屋でおしぼりはせいぜい業者のビニール袋に入った業務用であるが、ここのは高級鮨屋かと思うような良い香りで清潔感溢れるおしぼりなので魂消た。おそらく一本一本店員が巻いているのであろう。ここまで手間暇かけて客のことを思ってもてなすラーメン屋を当方は知らない。これだから食べ歩きは止められないし、醍醐味なのだ。

当方も北海道から沖縄まで大好きなラーメンをかなり食べて来たが、シンプルな醤油ラーメンがこれ程美味い店は釧路河むらとここしか知らない。さっぱりだが旨味や塩分濃度等が薄い訳では無く、かといって塩分や化調に頼る訳でも無い。バランス感覚が素晴らしいのだ。値段もラーメン670円と手頃で良い。看板のみすゞラーメンも食べてみたくなった。最終日のブランチは何にするか非常に迷った挙句再訪することになるが、文が長くなるため続きは次回の講釈で。