マグロと日本酒のマリアージュ : 鮪や にばんめ

　札幌でも珍しいマグロ料理の専門店です。3年ぶりぐらいに訪問しました。

　本マグロトロしゃぶしゃぶコース梅（１０８００円）を注文。
トロしゃぶしゃぶにお通し・お刺身・おまかせ1品・雑炊・サラダ・デザートが付きます。
　
　まずは自家栽培の有機野菜のカルパッチョとビールで乾杯。野菜の甘味とマグロの旨味、特製のドレッシングのバランスがとても良いです。

　しばらく来ないうちに随分日本酒メニューが充実していて飲んだことのないお酒がたくさんあったので（５０種類ぐらい？？）、今回はおすすめの日本酒を料理に合わせてもらいました。なんでも、ここで使う２００キロを超えるような大物の本マグロはお肉と同じように１週間以上熟成させているので、お酒もそれに負けないような熟成感のある骨太なものを多く仕入れるようになったそうです。

中トロのお刺身には島根の王祿80無濾過生原酒を。無農薬無化学肥料で育てた山田錦をあえてほとんど削らずお米の個性を生かしたというお酒で、初めて飲みましたが、80％の低精白なのに雑味がなくて旨味が濃厚。お刺身と一緒に食べると、しっかりとした酸がマグロの脂を切ってくれます。これは美味しい～。

　定番の大トロしゃぶしゃぶには、大阪の銘酒秋鹿の自営田の生酛純米雄町を。これまたなんともいえない深い味わい。最初冷で飲んでいましたが、おすすめされたので燗でもお替りしてしまいました。トロしゃぶしゃぶ単体でも十分美味しいですが、これがこの秋鹿と合わさるとその美味しさが三倍にも四倍にもなりますね…。こちらも酸があるのでそれがマグロの酸味や脂と合うのでしょう。

〆の雑炊は石川の菊姫の山廃純米で。こちらは開栓して３ヶ月ほど寝かせたものだそうで、熟成してまろやかな味わいになっていました。マグロの出汁と合わさると至福の味わいです。

　マグロ料理と日本酒のマリアージュ…日本酒は奥が深いですね。今回飲めなかったお酒も多いので（度数が高いのでなかなかたくさんは飲めないですね…）また再訪したいです。

　　2016年1月久々の再訪。今回はいつも注文する中落ちが品切れだったので、トロしゃぶしゃぶにステーキがついたにばんめコース（16200円）にしました。
お通しのほほ肉のワインビネガー煮は柔らかく仕上がっていて、濃厚ながらあっさりした味付けで美味しかったです。
続いてカマトロの刺身。メインの大トロしゃぶしゃぶに続きます。
200キロ以上の天然の本マグロの大トロを使ったしゃぶしゃぶ。湯に少し通すことで余分な脂が落ち、マグロの旨味がより凝縮される感じで大変な美味です。
冬場は自家栽培の下仁田ネギがついてくるのですが、これがまたとてもトロっとして甘くこたえられない美味しさです。

　この店は焼酎などはけっこう昔から魔王やなかむらなど良いものが揃っていたのですが、最近は日本酒にも力を入れているようで今回は作（ザク）や天狗舞あたりに加えて、最近よく雑誌で見かける新政のカラーシリーズも置いていました。新政のラピス（瑠璃）を一本取って飲んでみたのですが、これはヤバイ美味しさですね。フルーティな香りと米の甘さ、複雑な味のふくらみが素晴らしい。あっという間にいなくなりました…（飲み物の評価をアップします）。

　続いてトロステーキが登場。さわやかな香りの完熟のカボスを絞って食べます。もうこれはお肉ですね。知らないで食べたら魚とは思わないと思います。

　このあたりでお酒を焼酎に切り替え茜霧島に。赤霧島は知ってるけどこれは初めて飲みました。赤霧も香りが凄く良いけど、こちらはそのさらに上を行く素晴らしい香りですね。

　次は手まり寿司です。酢飯には京都から取り寄せた酢を使っているそうで、たいへんまろやかな味です。これは何貫でもいけますね。

　最後は〆の雑炊。マグロの出汁と昆布だしが合わさって深い味わいになっています。
　自家製の大根の麹漬けもさっぱりして美味しかったです。

　全体的に味付けは薄味で上品な感じにまとまっており、お料理はどれも素材の良さを感じさせます。
最初から最後までマグロ尽くしにも関わらず色々な食べ方で飽きずに食べることが出来るのは流石だと思います。

　2013年3月訪問。
　２５年以上続いている札幌でも珍しいマグロ料理の専門店です。
　以前も何度か訪問してレビューしていますが、最近狸小路にある美松ビルに移転したので（わりと前の店舗の近くです。移転前のページ→http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010103/1040725/）、これが移転後の初訪問です。友人の昇進のお祝いに利用しました。
　以前はワンフロアに一件しかないビルだったので、エレベーターが開いたらすぐお店なので若干入りづらい感じでしたが、今度の店舗はワンフロアに他にもたくさんお店のある飲食店ビルなので入りやすくなりました。

　お店は以前の大きさの半分くらいですかね？カウンターと奥にテーブルの個室があります。以前の店舗は個室が座敷だったのですが、個人的に足が痺れないのでテーブル席の方が楽ですね。

　今回はしゃぶしゃぶコース梅10500円を頼みました。名物の大トロしゃぶしゃぶにお通し、お刺身、おまかせ１品、雑炊、デザートがつきます。
この日のお刺身はおなじみの中オチで、自分でスプーンを使って骨から直接マグロの身をすくってお醤油につけて食べます。
なかなか他ではできない体験なのではじめての友人はけっこう楽しんで身をとっていました。
裏側にも身がついているので写真で見るよりもけっこう分量があります。
程よい甘味と酸味があって美味しかったですね。中オチはけっこうな分量があったので、半分はサービスでユッケにしてもらいました。胡麻油とコチュジャンの風味が絶妙でしたね。
　この日のおまかせはあばら骨の味噌漬けを焼いたものでした。スペアリブみたいな感じですね。火が通るとお肉のような感じです。
　そしてメインのしゃぶしゃぶは相変わらず絶品でした。そのままでも食べられる大トロを贅沢にしゃぶしゃぶでいただきます。
天然物の２００キロ台のクロマグロを使っているそうで、おそらくお寿司にしたら一貫１５００円以上はするとのこと。
お湯にさっと通してポン酢でいただきます。口の中で脂がさっと溶けていきます。付け合せの豆腐とネギも美味しいです。
脂に甘味があって、サラリとしているのでいくらでも食べることが出来ますね。やや強めの自家製ポン酢との相性も抜群です。
　〆の雑炊（写真撮り忘れ）もマグロの旨味と昆布の出汁が効いていて美味しかったです。

　デザートのあまおうが出て、これで終わり…と思ったら、お祝いということでお店のお母さんからトロの手まり寿司のサービスが!!
　素材へのこだわりはもちろんですが、こういうアットホームな感じのサービスもこの店の魅力の一つだと思います（いつもメニューに書いてある以上に食べ物が出てるようなｗ）。