創業1955年の喫茶サントスでカツカレー♪　昭和の雰囲気でまったり過ごせます☆ : サントス

H26年10月28日（火） 15:00訪問


呉の繁華街と言われて呉市民の誰もが思い浮かべるのは、約３６万個のレンガを敷き詰めて造られたれんがどおりだと思います。わたしの亡き父がまだ現役バリバリだった頃（※色んな意味で）は、このれんがどおりを中心に夜の街が発展をし、数多のスナックや飲み屋でかなり潤っていたそうな。しかし時代が進むにつれて、かつて潤った夜のお店が次第に姿を消していき、テナント募集の物件が非常に目立つ現実があります。　ですが中にはそれでも昔から変わらず長きにわたって営業されているお店も少なからずあります。
そんなれんがどおりの呉駅寄りの位置に、１９５５年創業で愛され続ける喫茶店サントスがあります。呉出身のミュージシャンである浜田省吾さんも若かりし頃はココに結構来ていたそうな。

場所はJR呉駅からだと、駅前大通り（３１号線）を右に進みらーめん香龍に先を左折、しばらく進むと右手角地に来々軒があり、その１つ先の右手に赤いテントが見えるはず。そこがサントスの入口です。

看板も下にありますし、入口の扉は階段を５段ほど上がった所にありますが、見た感じなんだか普通の１階のお店な感じ。階段を上がってドアを開けると、更に目の前に階段があって上ると店内に。なるほど、お店自体は２Fにあるんですね。

15:00に入店すると、カウンター７席＋テーブル１８席＝計２５席に先客は３名、キッチンは奥にあり昔のスナックを思わせる感じです。この時間他のお客さんは全員カフェ利用してますね。ジャズも流れてますし、こりゃ完全に昭和の雰囲気そのままの喫茶店ですな。ママさんが１人で切り盛りされてます。

料理メニューで人気があるのは、「オムカレーライス」６５０円とか「ミートスパゲティー」５００円だという話は聞いたことあります。ただ店頭のメニュー板を見て今日はもうカツカレーにしようと（※実はこの日先にカレーのマスターに行ったが定休日だったので）決めてから入店してました。

「メニューはね～、机の下に隠しとりますからね～♪」とママさんが茶目っ気たっぷりに言いましたが、速攻で「カツカレーで！」と返すと、「んまぁ、もう決めとったんじゃ、こりゃメニュー要らんわ悩むことなかったね～♪」と。一見すごくクセのあるアクの強そうなママさんですが、非常に人当たりもいいですし、後から後客がパラパラ続いてもすごくマイペースで何人かかってこようがそのペースは崩さない感じです(*^^)v

喫茶店というのもありますし、カツカレーといってもどんなものが出るのかは分かりませんでしたが、奥の隔離されたキッチンではとんかつを揚げる油のシャーっといういい音がします。結局１０分程経ってカツカレーが提供されました。ちゃんと手をかけてくれてます。


◆「カツカレーライス」　７００円

平皿に盛られたカツカレーは揚げたてのカツの上から濃い色をしたカレー（キッチン南海ほど黒光りはしてませんが）をどっぷりかけた、まさに昭和スタイルの喫茶店のカレーです。　が、もう１つ同時に提供されたのは一口サイズのマグカップ。スープにしては日本人にとって馴染のある濁りをしてますが、そうこれはワカメ入りの味噌汁です。いいじゃないですか！！！　先に味噌汁を頂くと、至って普通と言えばそれまでですが、味がしっかりしていて美味しいです。

そして丁寧に紙ナプキンで包まれたスプーンでカレーを頂くと、ビーフと共に玉ねぎがたっぷり入り、デミグラスのようなコクと甘みがありながらしっかりとスパイスを感じます。　ですが、トマトのような酸味はありません。　家カレーとも違いますし、昔両親に連れてってもらって食べた喫茶店のカレーの記憶そのまんまな感じです。家で食べるカレーとは違うし、当時外で食べるカレーってこんなんなんだってすごく衝撃で、その時の味って忘れないんですよね。

揚げたてのカツの上から惜しみなくカレーがどっぷりかけられてますが、さすが揚げたてということでカツはまだサックリしています。特にどうこういったカツではありませんが、飾らないカツカレーはそれでいいんです！


他のお客さんはコーヒーを飲みながら煙草をふかせて雑誌を読んだり、女性同士で入店してケーキセットを楽しんだりと、なんだか外の現実からワープしてきたような空間です。　なので、初めて行く人は最初はちょっくら引いてしまうかもしれませんが、ものの数分でこの雰囲気に馴染むことが出来ると思いますよ☆