富里市訪問　イタリアン編　Ｐａｒｔ １ : クッチーナ・トキオネーゼ・コジマ

訪問日 ： ２０１０年１１月ＸＸ日 （Ｘ曜日）　ディナータイム　　同伴者 ： しろくま　　お会計 ： ￥１０，４５０　

オーダーメニューとコメント　

しばいぬ

特別なコース　￥５，０００
＜構成＞
①パルマ産生ハム （突き出し）
②ジャガイモと黒胡麻のフォカッチャ　※ お代わり自由
③富里野菜のテリーヌ （トマト、カボチャ、レンコン、ブロッコリー、アスパラガス、サトイモ、ダイコン、ニンジン、赤黄パプリカ） ５種のソース （トマト、ホウレンソウ、マンゴー、キイチゴ、アンチョビとニンニク）
④パルマ産生ハムのシーザーサラダ
⑤イワシのシチリア風ロール焼き
⑥ベーコンと小松菜のクリームパスタ
⑦大山地鶏のソテー 黒白米のリゾット添え
⑧パンプディング
⑨ストレートティー
⑩生チョコと胡麻クッキー （小菓子）

しばいぬの独り言・・・　
　野菜好きのしろくまが、ＴＢＳのＴＶ番組「チューボーですよ！」で紹介されたこのお店に行きたいということで訪問。ディナーは、本来、４種類のコースだが（Ａコースは、シェフからの本日の一品、野菜の純粋スープ、パスタ、メインディッシュ、デザート、パン、コーヒーという構成で２，８００円、Ｂコースは、これに前菜が２品追加で４，８００円、Ｃコースは、その日仕入れた食材からシェフがイマジネーションで創り上げるフルコースで６，０００円、さらにワンランク上の、最高級の四季の食材で作る、クリエイティブとクラッシックを組み合わせた富里野菜たっぷりのフルコース（メニュースタジオーネ）が１０，０００円）、今回、事前に苦手な食材を全て申告した上で、特別に無理を言って、予算５，０００円のコース料理をホームページ上から依頼させていただいた。予約確認の際の電話の受け答えも良く、今日のお店のスタッフそれぞれの対応も心地良かったし（料理に関するこちらの質問に対する説明も丁寧だったし）、何より、今回の依頼を受けていただいたことに感謝！　さて、料理について、ジャガイモのフォカッチャは、かなり好みな味で、胡麻よりジャガイモの方がいい感じ。しろくまの言うとおり、温かいものを提供してくれるのもいいかもしれないが、冷たいしっとり感覚も全然イケる。無限にお代わりもでき、スパイス入りオイル（カレー風味）もなくなったら補充してくれるため、極端な話、フォカッチャだけでお腹を満たすことも可能（まぁ、そんなことは絶対しないけど）。富里野菜のテリーヌは、このお店の看板に相応しい料理で、テリーヌに仕込まれた岩塩と鮮やかな５種のソースで、多種の野菜を美味しくいただける仕組み。こういう手の込んだ仕事が出来るお店は結構好き。ただ、パルマ産生ハムのシーザーサラダは、チーズ、胡椒などの味付けがかなり濃いめで、デザートのパンプディングもかなり甘みが強く、この２品については、「濃い味」が気になった。イワシのシチリア風ロール焼きは、イワシ好きのしろくまに譲渡したため、ノーコメント。事前に苦手な食材を申告していたものの、魚の身がこういうカタチ（銀色がモロに見えてしまう）で提供されると、魚の身であっても個人的にはちょっと厳しかった。今回は、しろくまのために、あえて更なる食材変更（カスタマイズ）は申し出ず。ベーコンと小松菜のクリームパスタは、かわいい量が盛られていたが、全体の構成を考えるとちょうどよい量で、クリームパスタ好きにはうれしい一品。大山地鶏のソテー 黒白米のリゾット添えは、鶏の皮のパリパリ感が楽しめ、肉の部分も美味しく、柔かめのリゾットも、アルデンテでない、そのねっとりした感覚が逆に好みでいい感じ。ただ、ソースとしてかけられている「夏野菜」（もう冬が近いというのに「夏野菜」ってキーワードは少し気になったが・・・）のマリネが、イワシのシチリア風ロール焼きに添えられているものとかぶっているのはどうかと・・・。また、フォカッチャのオイルのカレー風味がこの地鶏のソテーの味付けでもかぶっている。さらには、突き出しのパルマ産生ハムとシーザーサラダの生ハムもかぶっている。う～ん・・・。ラストの小菓子もうれしいサービスだが、量が多めの、甘く、濃厚なパンプディング（キャラメル味の落花生がいいアクセントだが）のあとでは・・・。総じて、料理の構成に季節が感じられても良かった気もするが・・・。さて、このお店、余計な先入観なくして訪問した場合と、そうでない場合とでは、食事を終えた後のお店に対する満足度にかなりの差があると思う。今回、特別な依頼を受けていただいたからフォローするわけではないが、このお店へのあからさまなガッカリ感は、過度の期待に対する必然的な結果であり、そもそも、期待をする際に、期待をするに値する根拠、とりわけ、失望するに見合う比較対象があったのか？　とも思う。「東京の有名店が千葉にやってきた」というプロパガンダをそのまま過信しては、実際は軽症にすぎない大火傷を負っても仕方がない。今回依頼したコース料理は、ある目的があってのことだったが、結局、こちらの指示に落ち度があって、提供されたコース料理の内容がこちらの意図とかなりずれてしまったため、結果的には意味を成さなくなったし、さらには、このお店の「引き出し」の手がかりも、ほぼ経験値０に近いカタチで得ることが出来なかった。たかだか、１回の訪問だけでは至極当然のことなのだが・・・。やはり、値段は張るが、「シェフのイマジネーションで創り上げるコース」に触れないと、何の確信にも至らない。それでも、今回のコース料理に満足できなかったかというと、確かに疑問符なところがあったにせよ、完膚なきまで裏切られたという内容では決してない（自分も少なからず期待していたところがあったことは認めても）。しろくまが、コース料理の最初に冷たい料理が３つ続いたから、そろそろスープが来るかなと思って期待したが、結局、来なかったとこぼしていたが、もし、今回のコース料理にスープがついていたら、それだけでも、満足度は上がったと思う。些細な要素かもしれないが、結果は極端に左右する。「評価」というのは、本当に紙一重・・・なんだかんだ言ってフォローしているのかな？　まぁ、次回、訪れる際は、ランチにせよ、ディナーにせよ、シェフがイマジネーションで創り上げるコース料理を注文するつもり。従来のコース料理なら、負い目なく、評価が出来るだろう。

しろくま

特別なコース　￥５，４５０ （￥５，０００＋￥４５０）
＜構成＞
①パルマ産生ハム （突き出し）
②ジャガイモと黒胡麻のフォカッチャ　※ お代わり自由
③富里野菜のテリーヌ （トマト、カボチャ、レンコン、ブロッコリー、アスパラガス、サトイモ、ダイコン、ニンジン、赤黄パプリカ） ５種のソース （トマト、ホウレンソウ、マンゴー、キイチゴ、アンチョビとニンニク）
④パルマ産生ハムのシーザーサラダ
⑤イワシのシチリア風ロール焼き
⑥ベーコンと小松菜のクリームパスタ
⑦大山地鶏のソテー 黒白米のリゾット添え
⑧ミカンのパイ
⑨コーヒー
⑩生チョコと胡麻クッキー （小菓子）
⑪ブラッドオレンジジュース

※　⑪のドリンクは単品オーダーで＋￥４５０

しろくまのつぶやき・・・
　お代わり自由のフォカッチャは、結構美味しいので、温かいものが提供されるとよかったと思います。富里野菜のテリーヌは、バラエティ豊かな野菜を詰め込んだテリーヌ。ソースも５種類とカラフルで、せっかくキレイな色合いなので、店内の照明がもっと明るくてもいいんじゃないかと・・・（店内が、結構、暗いです）。５種類のソースの中では、アンチョビとニンニクのソースが個性も強く、印象深いです。パルマ産生ハムのシーザーサラダ（突き出しに続き、何とここにも生ハムが・・・）は、非常に味の濃い野菜（苦味強め）が使用されていましたが、個人的には好きです。胡椒もかなり効いています。イワシのシチリア風ロール焼きは、手の込んだ一品で、松の実、アンチョビ、タマネギ、イワシのすり身のペーストを巻いてグリルしてあるとか。あまりに美味しすぎて、ブルースのも頂いてしまいました。ベーコンと小松菜のクリームパスタは、全体的に味付けが濃い料理構成の中で意外に一番あっさりしている一品。大山地鶏のソテーは、鳥取産の鶏が柔かく、旨みが強めですが、ちょっと塩気が強め、付け合わせの米のリゾットは、色合い的に縁起が悪いですが、美味しかったです。ミカンのパイは、オレンジを使用しないところが逆に面白かったかな。全体的に野菜が美味しく、手の込んだ料理ばかりだったと思いますが、野菜が美味しいだけに、塩と胡椒の味付けが濃いめ（塩分過多）なのは、野菜のヘルシー志向の逆を行くような感じがします。