味も量も若者チックな老舗喫茶（甘くないやつ） : マウンテン

２年半前に訪問し、有名なメニュー「甘口小倉抹茶スパ」を注文して、案の定"遭難（途中残し）"した自分。今回の名古屋旅行でリベンジと再訪です。

15時前の店内は大学生らしき人で溢れており、コーヒー片手に談笑している人や、遅い昼食としてお昼ごはんをいただいている人、そしてある日の私と同様にゲテモノスパゲティに挑戦する猛者もいました。

リベンジとは言うものの、今回はまず"登頂（完食）"が目的のため甘くないものを注文。見覚えの有るような無いような名前の「カルボエグ」（税込\900）を注文しました。

他の"挑戦者"の様子を見ながら待つと、目の前にぶっといスパゲティが運ばれてきました。
特別に着色していない麺の上にはホワイトソースがかかっています。量的にも関東を中心に展開している某ロメスパ系のお店でも「中盛」といい勝負という量です。

「カルボエグ」とは何なのかというと、クリームソースに卵を絡める「カルボナーラ」のお手軽バージョンというところ。他の商品でも使用しているであろうホワイトソースとともに、半熟のスクランブルエッグを乗せています。


いただくと、黒胡椒をしっかりと効かせたパスタにホワイトソースが絡みつきます。このホワイトソースだけだとコクが足りなくなりがちですが、スクランブルエッグの卵黄のコクと合わせて丁度いい塩梅となっていました。
具材はベーコンとマッシュルームとオニオンというシンプルな構成です。
食べ進めると、そこの方に溜まっていたニンニクが顔を出します。かなりの量が入っていて、1皿に、1片は間違いなく、もしかしたら2片入っているかもしれないという量でした。


最後のニンニクの匂いに若干苦労をしながら、見事"登頂"を果たしました。
清々しい気持ちでお会計をするとともに、バッグに入っていたミンティアを気休めに噛んでお店を後にしました。


ゲテモノ以外の品は以前訪問した際にも美味しそうに見えましたが、今回頂いたカルボエグは確かに美味しかったです。
それとともに何とか食べ切れたという達成感を味わうことができました。ごちそうさまでした。

名古屋から家へ帰宅する朝。昨日と同じようにホテル近くのコンパルでモーニングでもいいけれど、こちらのお店の存在も気になったので折角だからあの”ゲテモノパスタ”を食べてみたいと思い、地下鉄を使ってこちらのお店を訪れました。
八事日赤駅から住宅街を歩くこと6,7分。軽井沢のペンションのような建物が見えてきました。

入口階段を登ってお店の中に入ると、外観同様ペンションのような雰囲気。深い茶色の木の柱に白い壁、そして天井は吹き抜けのように高く開放感があります。
お客さんを見るとはラフな格好をされた方が8割。近所の方が朝食を摂りにいらしゃっているようです。残りの2割は噂を聞きつけた自分と同様の皆様です。
店員さんはホールの方が1～2名。忙しなさそうに店内を動き回っていました。

メニューを見て、早速噂の甘口抹茶小倉スパ（\900）を注文。さらに甘いものにはコーヒーをつけようとアメリカンコーヒー（\400）を注文しました。

まずコーヒーがサーブされ、その後にパンとゆでたまごの乗ったお皿が運ばれてきました。そうだ、ココは名古屋であることをすっかり忘れていた…
折角なのでゆでたまごとパンをいただきます。ゆでたまごは安定の固ゆで。パンは外はカリッとしており、小麦の風味の強く、アッサリとしたパンでした。

そして10分ほどして例のパスタが目の前に到着しました。思っていたより太く、鮮やかな緑色の麺の上にはキレイに絞られた生クリームと、アイスクリームのように半円球に盛られた小倉餡があります。彩り要員でチェリーとミカンも盛られています。

そして何も書かれていないのでスパゲティとしては当たり前なのですが、あったかい…
スイーツ系だから冷たいのかな？と勝手に想像していたのですが、この熱量は想定外でした。

彩り要員を先に処理して、まず緑の麺だけでいただきます。
緑の麺は濃い目の抹茶ソースが表面を覆っています。
てっきり小倉あんの甘さを活かすために抹茶は苦味を効かせて…なんて思っていたのですが、コレ単体でめちゃくちゃ甘い…
この甘さには驚きました。

そして小倉あんは想定通りの甘さです。意外と固めなのでスパと交わることはなさそうです。

更に食べ進めると、温かいためか、生クリームが溶け出してきます。そしてその溶け出た生クリームは先ほど食べた甘い麺に絡まります。余計に甘ったるさが増すわけです。
生クリーム単体で食べてみても、しっかりと砂糖の甘さが感じられました。

麺に絡まる抹茶ソースの甘さ。
小倉あんの豆本来の甘さに味付けのお砂糖の甘さ。
生クリームの乳脂肪分の甘さにお砂糖の甘さ。
この甘さの"五重奏"…いや、五重苦は想像もできませんでした。


途中であっさり目のパンを挟んでお口の中をリセットさせますが、途切れること無く味蕾を襲ってくる甘さにうんざりしてしまい、3割ほど料理を残してしまいました。
どうもこちらのお店のファンは食べ残すことを「遭難」というそうですが、実際に甘さを"甘く見て"遭難してしまったわけです。
ラーメンのスープやつけ麺のつけダレ以外で外食で残したのは5年以上ぶりです。

コーヒーとお冷でお口をリセットさせてお店を後にしました。そしてこれが2泊3日の伊勢・名古屋旅行の最後の食事となりました。


当初はゲテモノとはいえ「食べてみたら意外といけるやん！」というのを想像していたのですが、甘いもの好きな自分でもとんでもない甘さには苦い表情を浮かべざるを得ませんでした。そのため、この料理を基準とするならば厳しい評価にせざるを得ません。

ただし、他のお客さんが頼んでいるカルボナーラ等のパスタは量もあってかなり美味しそうに見えました。「隣の芝生は青い」というやつかもしれませんが。
そのため、次に来店する機会があればそちらの”まともな”品を注文してみようと思いました。